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司法に安保法制の違憲を訴える意義(7)~寺井一弘弁護士(長崎国賠訴訟)と吉岡康祐弁護士(岡山国賠訴訟)の第1回口頭弁論における意見陳述

 今晩(2017年1月5日)配信した「メルマガ金原No.2682」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
司法に安保法制の違憲を訴える意義(7)~寺井一弘弁護士(長崎国賠訴訟)と吉岡康祐弁護士(岡山国賠訴訟)の第1回口頭弁論における意見陳述

 これまで、「司法に安保法制の違憲を訴える意義」と題し、「安保法制違憲訴訟の会」が昨年4月に東京地方裁判所に提訴した国家賠償請求訴訟と自衛隊出動差止訴訟における、口頭弁論での原告及び代理人弁護士による陳述の内容をご紹介してきました。
 いずれも、昨年9月に第1回、12月に第2回の口頭弁論が開かれており、この内、国賠訴訟の2回分及び差止訴訟の第1回での陳述をご紹介済みであり、差止訴訟の第2回口頭弁論における陳述も近く「安保法制違憲訴訟の会」のホームページにアップされるでしょうから、すぐに転載しようと思っています。
 
 本格的な原告団弁護団を結成しての安保法制違憲訴訟は、昨年4月26日の東京地裁(上記2件)及び福島地裁いわき支部での提訴を皮切りに、その後も、高知、大阪(国賠&差止の2件)、長崎、岡山、さいたま、長野、東京(女性訴訟)、横浜、広島、福岡、京都の各地裁への提訴が続き、最新は年末12月26日に提訴された山口です。今後も、1月10日に大分地裁、1月16日に札幌地裁への提訴が予定されており、他にも、安保法制法施行1年となる今年3月29日までの提訴を目指しているところもあるようです。
 
 各地とも、ホームページ等を開設しているところも多く、「安保法制違憲訴訟の会」のトップページに、各地のホームページにリンクするコーナーが設けられています。
 
 この内、既に第1回口頭弁論が開かれた長崎国賠訴訟(昨年11月8日)と岡山国賠訴訟(昨年11月24日)については、それぞれのホームページに、当日の意見陳述の原稿が全て掲載されており、訴訟にかける原告や代理人弁護士の意気込みをひしひしと感じることが出来ますので、是非お読みいただければと思います。
 
 
 
 それぞれ、多くの方が意見陳述されていますが、そのうち、長崎訴訟では寺井一弘さん、岡山訴訟では吉岡康祐さんという2人の弁護士の意見陳述を転載してご紹介したいと思います。
 寺井先生は、既に東京国賠訴訟の第1回口頭弁論での陳述をご紹介しており
司法に安保法制の違憲を訴える意義(1)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述/2016年9月6日)、「安保法制違憲訴訟の会」の共同代表を務めておられる重鎮ですが、幼い頃、両親に連れられて満州から長崎に引き揚げ、高校卒業まで長崎で育ったご自身のこの訴訟にかける思いが真率に語られており、東京国賠訴訟の際の陳述と基本的には同じものではありますが、是非何度でも多くの方にご紹介したく、取り上げました。
 また、岡山の吉岡康祐先生は、昨年3月まで岡山弁護士会の会長を務められた方ですが、なぜ原告訴訟代理人ではなくあえて「原告」となったのかを力強く語られており、一読、非常に勇気を与えてくれる(特に弁護士に)ものとして、是非ご紹介したいと思いました。
 それと、お2人なら、私のメルマガ(ブログ)への転載について、個別のご了解をいただかなくてもお許しいただけるだろうということもあって選んだということがあります。吉岡先生とは「Facebook友達」ですし、寺井先生からは、昨年の御用納めの日に「是非和歌山でも安保法制違憲訴訟を提起していただきたい」という要請というか叱咤激励の電話が直接私の事務所にかかってきましたので。
 

(長崎国賠訴訟 第1回口頭弁論にて)
                                         弁護士 寺井一弘
 
 私は、「安保法制を違憲とする国家賠償請求訴訟」の代理人の一人である寺井一弘であります。
 私は現在東京弁護士会に所属して弁護士の仕事に携わっている者でありますが、18歳まで爆心地にある高校で学んだ長崎出身であることから、長崎訴訟の代理人に加えさせていただきました。本件訴訟の第一回期日に私に意見陳述の機会を与えていただきましたことに深く感謝しております。
 
 私からは、本件訴訟にかける私自身の思いとなにゆえに全国の多くの市民と弁護士がこの裁判を何故提訴したか、それについて率直な考えを述べさせていただきたいと思います。
 ご承知の通り、安倍政権は昨年9月19日にわが国の歴史上に大きな汚点を残す採決の強行により集団的自衛権の行使を容認する安保法制を国会で成立させ、3月29日にこれを施行いたしました。そして安倍首相は憲法改正に着手することを明言し、7月の参議院選挙では与党を中心とした改憲勢力が3分の2を占めるという結果となりましたが、今日の事態はわが国の平和憲法と民主主義を守り抜いていくにあたって、きわめて深刻な状況であると言わなければなりません。
 私は昨年9月19日の夜、集団的自衛権行使容認の閣議決定の具体化としての安保法制の採決が強行された時、国会周辺に集まった多くの市民の方々とともにわが国の平和憲法が危機に瀕していること、70年間以上にわたって「一人も殺されない、一人も殺さない」という崇高な国柄が一夜にして崩壊していくのではないかということを強く実感させられました。300万人もの尊い犠牲の上に制定された平和憲法の第9条がなし崩し的に「改正」させられていくことへの恐怖と国民主権と民主主義が最大の危機に陥っていることを憂える市民の方々、老人、女性、労働者、若者たちの表情の一つ一つは今も私の脳裏に焼きついております。そして、私はその場で戦前、戦中、戦後の時代を苦労だけを背負って生き抜いた亡き母のことを想い出しておりました。
 
 私ごとでまことに恐縮ですが、私の生い立ちと母のことについて若干お話しすることをお許しいただきたいと思います。私の生き方の原点につながり、今回の違憲訴訟の代理人になったことに深く関わっているからです。
 私は日本の傀儡国家であった中国満州の「満州鉄道」の鉄道員だった父と旅館の女中をしていた母との間に生まれ、3歳の時にその満州で終戦を迎えました。8月9日のソ連軍の参戦により、満州にいた日本人の生命の危険はきわめて厳しくなり、私の父も私を生かすため中国人に預ける行動に出たようです。しかし、私の母は父の反対を押し切り、残留孤児になる寸前の私を抱きしめて故郷の長崎に命がけで連れ帰ってくれました。
 引揚者として原爆の被災地である長崎に戻った私ども家族の生活は、筆舌に尽くせないほど貧しく、母は農家で使う縄や筵をなうため朝から晩まで寝る時間を削って働いていました。最後は結核になって病いに伏せてしまいましたが、母はいつも私に「こうして生きて日本に帰ってこれたのだからお前は戦争を憎み平和を守る国づくりのため全力を尽くしなさい」と教え続けてくれました。その母も今やこの世を去ってしまいましたが、若し9月19日の参加者の中に母がいたならば、涙を流しながら私の手を握りしめて悲しい表情をしていたのは間違いないだろうと考えていました。
 私はこうした母の教えを受けて弁護士となり、これまで憲法と人権を守るためささやかな活動をしてきましたが、今回の明らかな憲法違反である安保法制の強行は私の母と同じような生き方をしてこられた多くの方々と私自身の人生を根底から否定するものであると痛感して、残された人生を平和憲法と民主主義を踏みにじる蛮行に抵抗するための仕事に全てを捧げようと決意して代理人を引き受けることにいたしました。おそらくこうした思いは本日裁判所に出頭されている方々を含めて多くの原告や代理人が共通にされていると思います。
 
 ところで私どもは、昨年9月に「安保法制違憲訴訟の会」を結成してこれまで全国の憲法問題に強い関心を持つ弁護士仲間と平和を愛する市民の皆様に対して、共に違憲訴訟の戦いに立ち上がるよう呼びかけて参りました。その結果、本日までに全国すべての各地から1200名近くの弁護士が訴訟の代理人に就任し、訴訟の原告となられた方は現在までに全国で3500名となっております。この勢いは今後もさらに広がっていき、全国的に怒涛のような流れになっていくことは間違いありません。
 そして私どもはまず本年4月26日に「国賠訴訟」と「差止訴訟」を東京地方裁判所に提訴しましたが、その後福島、高知、大阪、長崎、岡山、埼玉、長野、女性グループ、横浜、広島からの提訴が相次ぎ、札幌、仙台、群馬、茨城、山梨、名古屋、京都、山口、愛媛、福岡、熊本、宮崎、大分、鹿児島などで提訴に向けた準備が進められています。
さらに安保法制に反対してその廃案を求める国民の署名は現在約1600万となって衆参の国会議員に提出されております。
 
 私どもは圧倒的多くの憲法学者最高裁長官や内閣法制局長官を歴任された有識者の方々が安保法制を憲法違反と断じている中で、行政権と立法権がこれらに背を向け、国会での十分な審議を尽くすことなく安保法制法の制定を強行したことは、憲法の基本原理である恒久平和主義に基づく憲法秩序を根底から覆すものだと考えております。このような危機に当たって、司法権こそが憲法81条の違憲審査権に基づき、損なわれた憲法秩序を回復し、法の支配を貫徹する役割を有しており、またその機能を発揮することが今ほど強く求められているときはないものと確信しています。私どもは、裁判所が憲法の平和主義原理に基づく法秩序の回復と基本的人権保障の機能を遺憾なく発揮されることを切に望むものです。
 
 最後に、現政権はこの安保法制問題について国民が「忘却」することをひたすら期待しながら、4年後の東京オリンピックに向けて国威を発揚して「憲法改正」の道を前進しようとしていますが、私どもは、こうした策動に屈することなく、これからのわが国の未来のために平和憲法を死守することを絶対に諦めてはならないと考えて今回安保法制の違憲訴訟を提起いたしました。
 裁判所におかれては平和を切実に求める被爆者を中心とした長崎市民の方々の心からの願いと真摯に向かい合われることを切望して、私からの意見陳述とさせていただきます。
 

(岡山国賠訴訟 第1回口頭弁論にて)

平成28年11月24日

                 意 見 陳 述 書
               
                                 (原告番号 88) .
                                  原告 吉 岡 康 祐
 
1 序~自己紹介~
 私は岡山弁護士会に所属する弁護士の吉岡康祐と申します。弁護士なので原告本人になる必要はなかったかもしれませんが、私にとっては、単に、安保法制の違憲性を問うだけの裁判ではなく、法律家の精神的支柱ともいえる憲法を軽視あるいは無視というより憲法を蔑視する安倍政権に対する弾劾訴訟であると思っており、どうしても一国民として、国家権力に対する抵抗権行使をしたいと思い、原告になりました。
 
2 憲法会議
 私は、早稲田大学法学部に入学後、憲法改悪阻止各界連絡会議早稲田支部、通称「憲法会議早稲田支部」というサークルにはいり憲法の勉強をしました。当時の私に、憲法改正反対あるいは護憲という明確な思想があったわけではありませんが、憲法を勉強するにつれて、何となく9条についてはもやもやとした疑問を抱くようになりました。
 そのような折、たまたま、高石友也と言う歌手の曲を聴く機会がありました。「拝啓大統領殿」「腰まで泥まみれ」「ベトナムの空」等のいわゆる反戦歌を聞いた瞬間に、私は、大きなカルチャーショックを受け、頭の中で理屈として考えていた9条、平和主義が、瞬間的に、感覚的に自分の中にストンと落ちてきました。「戦争は嫌だ。平和が一番」。以降、私は、9条原理主義者になってしまいました。
 
3 弁護士の使命
 その後、32歳で弁護士になるわけですが、弁護士法1条には、弁護士の使命として「基本的人権の擁護と社会正義の実現」が明記されています。その中の「社会正義」とは、「憲法理念」あるいは「憲法価値」の実現と読むべきと私は考えています。そして、弁護士は、憲法で規定されている人権の擁護を中心に、立憲主義憲法のもとで、司法の一翼を担ってゆく職能集団であるべきと考えます。私は、そのような考えの下で、弁護士会の活動を一生懸命やってきました。
 
4 岡山弁護士会会長として
 その一環として、私は、昨年度(2015年度)、岡山弁護士会の会長をさせていただきました。2012年に、自民党がとんでもない憲法改正草案を出したこと、安倍政権の下で、2014年7月に集団的自衛権行使容認の閣議決定がなされたこと等から、2015年は、いよいよ憲法にとって極めて厳しい年になることは予想できました。憲法上問題点の多い安保法制案が国会で審理されようとしている2015年度に、弁護士会の会長に就任したということは、全身全霊をかけて憲法を、9条を守るために戦ってくれと、「憲法」から言われたような気持ちでした。
 また、昨年の6月、高校時代の後輩である政治学者の山口二郎氏と東京で会い、意見交換をしました。その際、彼から、「自分はこれまで学生に政治学を教えてきたが、何をしていたのかわからなくなった。このまま、安倍首相のやりたい放題を見逃し、安保法制案が成立し、さらには憲法が変えられてしまったら、後世の人に申し訳がたたない。僕は学者生命をかけて憲法を守るために闘う。吉岡さん一緒に闘いましょう。」と言われました。彼の誠実な学者魂がひしひしと伝わり、私も弁護士生命をかけるつもりで憲法理念・憲法価値の実現を図るべく全力を尽くすことを、彼に約束しました。その一環が、本件訴訟です。
 
5 安倍政権の憲法軽視行為
 ところで、昔の自民党の首相経験者の中には、現憲法に対して、特に9条に対して敬意を払って政治を行っていた方もおられ、自民党政権が長く続いていても、9条が改正されることなく、日本も戦争に巻き込まれることなく、平和な状態で繁栄することができました。この点については、私は自民党の支持者でありませんが、それなりに、自民党の歴代首相の功績には一定の評価をします。
 しかし、安倍首相をはじめとし、現在の自民党の政治家には、憲法及び9条に対する畏敬の念が全く感じられません。第一次安倍政権誕生以降、安倍政権下の自民党等がやってきたことを見ると明らかです。防衛庁から防衛省への昇格、教育基本法改悪、国民投票法の制定、私的諮問機関である安保法制懇に集団的自衛権を研究・報告させたこと、内閣法制局長官に集団的自衛権容認派の外務省出身の小松氏を就任させたこと、特定秘密保護法を制定させたこと、度重なる報道機関に対する干渉、武器輸出禁止の緩和、国立大学に対する国歌斉唱・国旗掲揚の要請、自民党改正憲法草案の底流に流れている前近代的思想、そして何よりも、現憲法はアメリカに押し付けられたみっともない憲法なので改正すべきとする安倍首相の憲法蔑視、憲法99条違反発言等、挙げればきりがありません。このままゆくと、安倍首相をはじめとする一部の支配者層の極めて不当な憲法観の下で、日本は確実に危険な方向に向かってゆきます。いや、もう向かっています。私の憲法観の破壊どころではすみません。
 
6 平和的生存権・後方支援活動は武力行使そのもの
(1)平和的生存権の権利性
 さて、平和的生存権の権利性については、あとで山崎弁護士が述べますが、一言だけ言わせてもらいます。安倍首相は、集団的自衛権憲法違反でないことの根拠の一つに、「憲法前文の趣旨と憲法13条」をよく引き合いに出します。つまり、国民の平和的生存権と幸福追求権を守るためには、自国の平和を維持し存立を全うする必要があり、そのための必要な措置を憲法は禁じておらず、個別的自衛権はもとより集団的自衛権も否定されないと説明するのです。
 しかし、集団的自衛権や安保法制が合憲であることの説明の中で、国民の平和的生存権や幸福追求権を持ち出しながら、他方で、この訴訟においては、平和的生存権の権利性を否定するのは、明らかに矛盾しており、ご都合主義としか言いようがありません。テロの危険性が高まる現代社会においては、平和的生存権の権利性を否定するのは時代遅れも甚だしいと思います。
(2)後方支援活動の違憲
 さて、裁判官。戦争で重要な任務は何かわかりますか。前線で戦う戦闘員の確保、作戦、情報、いろいろあると思いますが、私は、地味ではありますが、前線の戦闘員に武器弾薬食料等を供給するいわゆる兵站行為、すなわち後方支援活動も極めて重要な任務の一つに挙げられると思います。その違憲性については、あとで藤川弁護士が述べますが、一言だけ。豊臣秀吉小田原城を長期間にわたって包囲し落城に成功したのは、小田原城への補給路を断ち、かつ、20万ともいわれる豊臣方の兵士の兵糧を確保したからです。秀吉が天下統一を果たせた裏には、何よりも石田三成と言う兵站行為のエキスパートがいたからです。また、太平洋戦争で、アメリカが効果的に行ったことは、前線にいる日本兵のため武器弾薬食料等を輸送する船団を攻撃し、補給路を断ったことです。それによって、日本兵は、無残な闘いを強いられたのです。武器弾薬のみならず食料医薬品等、前線に必要な物資を運ぶ行為は、まさしく戦争行為そのもので、相手からすれば、補給を手伝っている者も敵と同じです。攻撃対象になることは子供でも分かります。したがって、政府がどのように説明しようが、後方支援活動は、武力行使そのもので、憲法9条に反します。
 
7 司法権の役割~憲法の番人たれ~
 ところで、政府が政策決定をする場合や法案を提出しようとする場合、過去の法令や判例に齟齬がないか、憲法に違反しないか等について、内閣法制局で厳格に検討し、問題がないとなって初めて、その政策や法案の合法性や合憲性が担保されます。しかし、この集団的自衛権行使容認を認めた閣議決定等については、政府の憲法解釈の番人と呼ばれている内閣法制局で、厳格に審査・検討された形跡がありません。したがって、本閣議決定で行った憲法9条の解釈変更には合憲性の推定は及ばないと私は考えます。しかも、日本国中のほとんど全ての憲法学者、元内閣法制局長官、元最高裁長官、日弁連、全ての単位弁護士会等の法律専門家が憲法違反であると言っていることから、集団的自衛権行使容認の閣議決定およびそれを前提とした新安保法制は、いずれも「一見極めて明白に違憲」です。これだけの多数の法律専門家が、公に、国民に向かって「憲法違反だ」というのは前代未聞です。それだけ違憲性が明白なのです。
 これまで裁判所は、自衛隊の問題については、百里基地一審判決以外、憲法判断をしていません。自衛隊について積極的に合憲とも違憲とも何も判断していません。しかし、自衛隊が合憲か否かについての憲法判断を回避することと、現行9条のもとで集団的自衛権行使が認められるか否かについての憲法判断を回避することは、次元が違います。罪の重さが違います。なぜなら、自衛隊のこれまでの政府の公式解釈すなわち「規範」であった「専守防衛・個別的自衛権」を堅持する限り、自衛隊員は海外での戦闘行為で戦死者が出ることは法理論上はないと言えますが、集団的自衛権行使を前提とする新安保法制の下では、近い将来、自衛隊員が国外での戦闘行為によって殺されたり、あるいは自衛隊員が外国の軍人や民間人を殺してしまう事態の発生の確率が格段に上がるからです。先日、南スーダンでの駆け付け警護に自衛官が派兵されましたが、この裁判中にも戦死者が出るかもしれません。
 裁判所が憲法判断を回避して、何らの司法的判断をしない場合、裁判所は、内閣や国会の行為を追認することとなり、国民から見れば、他の二権に加担したとみられます。司法権を担う裁判所としては、集団的自衛権を認めた閣議決定及び新安保法制は違憲無効であるという判決を出し、他の二権と共犯関係にならないことを、そして、三権分立のシステムが機能していることを、国民に示して下さい。
 最後に、同じ司法試験を合格してきた者として一言。まがりなりにも司法試験の受験で、憲法を真剣に勉強してきた仲間として、私は個々の裁判官の健全な憲法感覚を信じたい気持ちで一杯です。裁判官におかれましては、権利性の有無や権利侵害性の有無と言った間口の問題で訴訟を終わらせることなく、憲法判断に踏み切り、違憲判決を出されることを切に願います。
 学校の社会科の授業で、裁判所は憲法の番人であると教わりますが、もしここで裁判所が違憲判断をしない場合は、裁判所は、「憲法の番人」ではなくなってしまいます。教科書の内容を変更しなければなりません。裁判所が、名実ともに「憲法の番人」であることを、国民に対し気概をもって示して下さい。
 

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2016年9月3日
東京・安保法制違憲訴訟(国賠請求)が始まりました(2016年9月2日)
※過去の安保法制違憲訴訟関連のブログ記事にリンクしています。
2016年9月6日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(1)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年9月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(2)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述

2016年10月4日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(3)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年10月5日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(4)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述
2016年12月9日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(5)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告代理人による意見陳述
2016年12月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(6)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告による意見陳述

放送予告・拡散希望1/29『100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後(仮)』(MBSドキュメンタリー映像’17) 

 今晩(2017年1月4日)配信した「メルマガ金原No.2681」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
放送予告・拡散希望1/29『100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後(仮)』(MBSキュメンタリー映像’17)  

 世間では、大晦日・紅白歌合戦の「ここがよくなかった」などということがいまだに話題となっているようですが、私自身は、紅白を見なくなってから10年どころではなく、仮に、出場歌手の歌唱部分に限定し、その半数以上の歌手(1曲全部でなくても一部を試聴すればよいことにする)を見れば「紅白を試
聴した」ことになると定義したとしても、間違いなく20年以上、もしかしたら30年くらいは「試聴していない」ことになるかもしれません。
 とはいえ、テレビやNHKを全く見なくなった訳ではなく、12月にも、四夜連続で放送されたNHKスペシャル『ドラマ 東京裁判』は、しっかりと録画して試聴しましたよ。オランダのプロダクションが共同制作に参加しているからか、オランダのベルト・レーリンク判事をやや理想化している傾向がありましたが、十分に見応えはあったかと思います。ただし、東京裁判についてほとんど予備知識のない者が試聴したとして、どのような感興を持ち得たかにはやや疑問もありますが。
 
 ということで、このメルマガ(ブログ)で時々(たびたび?)ご紹介してきたように、テレビで見る番組は、ほとんどがドキュメンタリー番組となっており、それ以外の番組は本当に見なくなりました。和歌山県九度山が舞台の一つにもかかわらず、『真田丸』を1回も試聴せず、そもそも主演俳優が誰かもいまだに知りません(何かの雑誌で主人公の父親役を草刈正雄が演じたというのを読んだような気がしますが)。『べっぴんさん』も『逃げ恥』も見たことがなく、どんなストーリーかも知りません。中学生や高校生がこういう生活を送るのは難しいとは思いますが、還暦を過ぎればまあ怖いものはないので、残された貴重な時間をどう使うかには、自分なりの基準・原則を打ち立てるべきでしょう。
 
 私がメルマガ(ブログ)で取り上げる番組の放送予定は、半ば以上、私自身が忘れてしまわないようにという「備忘録」を兼ねているのですが、たまたまそれを目にして「自分も見てみよう」と考えてくださる方が少しでもおられれば幸いです。
 
 さて、今日ご紹介するのは、関西ローカルではありますが、月に1本のペースで質の高いドキュメンタリー番組を放送してくれる大阪の毎日放送MBS)「映像」(今月からは「映像’17」)の最新作です。『100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後」という仮題が予告されています。
 
毎日放送 2017年1月30日(月)午前0時50分~1時50分(29日・日曜深夜)
MBSドキュメンタリー 映像’17
100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後(仮)
  
(番組案内から引用開始)
 2016年の師走。目まぐるしく事態が動き続ける沖縄で、住民がもっとも恐れていたことが現実とな
った。名護市辺野古から遠くない浅瀬に米軍輸送機オスプレイが墜落したのだ。日本政府は米軍に抗議したが、わずか6日後に米軍の意向に沿って飛行再開を受け入れ、東村高江地区を取り囲むように建設を進めていたオスプレイ用の新ヘリパッド(着陸帯)を完成させて、米軍に引き渡した。
 「ボケ、土人が」。この高江で10月、大阪府警機動隊員が工事に反対する住民に放ったこの言葉に沖縄県知事はじめ県をあげて反発がひろがった。しかし、この発言に対し「差別とは断言できない」、「差別用語かどうか、一義的に述べることは困難」という趣旨の閣議決定がなされ、その後、基地に反対する人々への冷たい非難が増幅したかに見え、むしろ基地に反対する住民たちの振る舞いこそが「問題である」との声が広がった。インターネットで検索すると沖縄の市民運動そのものを「過激」「違法」とする書き込みが続々登場。オスプレイなどこれ以上の基地負担に抵抗する声は、戦後71年を経てもなお、米軍
と米軍の意向のまま動く日本政府によって、押さえつけられている。
(略)
 「土人」発言をきっかけに広がった沖縄ヘイトといえる現象。基地反対運動に関し、これまで以上に虚実が入り交じる言論空間。私たちが見つめるべき真実は、どこにあるのだろう。番組では、日本全体の100分の1にあたる沖縄の声をめぐり、インターネットを中心にデマやバッシングが広がり、沖縄の人々
の1の声が、いかに消されようとしているのか、その裏側と構図に迫りたい。
(引用終わり)
 
 「土人」発言の張本人(大阪府警機動隊員)を沖縄に送り出した大阪の放送局として、取り上げざるを得ないと考えた企画でしょう。また、大阪に隣接する和歌山県民(私がそうですが)としては、記者会見や国会答弁で、「土人」という言葉が差別であるとは断言できないと繰り返した鶴保庸介沖縄及び北方対策等担当大臣(参議院議員)を国会に送り出した選挙民の責任として、これは見なければいけないでしょう(ちなみに、同議員は大阪市出身です)。

 MBSの「映像」は、2015年9月に『なぜペンをとるのか~沖縄の新聞記者たち』(第59回JCJ賞受賞)という優れた番組を作っており、ディレクターが同じ斉加尚代さんかどうかは分かりませんが、『100分の1の声をめぐって~沖縄「土人」発言その後(仮)』も大いに期待できま
す。 
 放送エリアは基本的に近畿圏であり、試聴できない方には申し訳ありませんが、近畿圏にお住まいの方は、是非とも情報拡散にご協力いただいた上で、1人でも多くの方が試聴されるよう、よろしくお願いします。
 
 以下には、「土人」問題についての基礎的資料のみいくつかご紹介しておきます。番組案内に書かれた「インターネットを中心にデマやバッシングが広がり」については、ご自分で確認してみてください。
 
 
動画(目取間氏撮影/41秒)
 

(参考サイト2 鶴保庸介国務大臣国会答弁)
第192回国会 参議院 内閣委員会 会議録(第4号)
平成二十八年十一月八日(火曜日)

(抜粋引用開始)
○田村智子君 日本共産党の田村智子です。
 法案への質問の前に、鶴保大臣にお聞きをしなければならない問題があります。
 沖縄県東村高江で、ヘリパッド建設に反対する市民に対して、大阪府警から派遣をされた機動隊員が土
人、シナ人という言葉を発したことが大きな問題となっています。
 鶴保大臣は、十月二十一日の記者会見で、大変残念な発言としつつ、殊更これが人権問題と騒ぐのではなく、県民感情を損ねているのかどうか虚心坦懐に見ていきたいと述べられ、さらに三十一日には沖縄県
内で、本当に差別かどうかということになるといろんな問題が出てくると思うと述べられています。
 言論の自由ということにも触れた発言ですが、一般に国民がこういう言葉を使ったというのとは違いま
す。公務員が、しかも逮捕権を持つ警察官が、その公務の行為として、土人、シナ人という言葉を使って市民を侮蔑した、これが人権問題ではないということなんでしょうか。
国務大臣鶴保庸介君) 人権問題調査会というのが自民党内にございまして、そこの私は事務局長を長らく務めさせていただきました。人権問題に関しての議論を大変深く、そして広範にわたってこれまで議論をしてきた経験上、人権問題であるかどうかの問題について第三者が一方的に決め付けるというのは
、これは非常に危険なことであります。
 言論の自由は、もちろんどなたにもあることでありますし、そして状況的判断がやっぱりあるものでございます。その人権問題のやっぱり一番のポイントは、被害者、その差別発言を受けた方の感情に寄り添うことであることは論をまたないわけでありますけれども、その感情に対して、どうして、誰がどういう理由でこれが差別であると判断するかについては、大変けんけんがくがくの議論があるところであります

 そうした重い判断を私個人が大臣という立場でこれが差別であるというふうに断じることは到底できな
いことでありまして、まだ今もその議論は続いておると私は認識をしておるからこそ、そういう発言をさせていただきました。
○田村智子君 土人、シナ人という言葉は、自分よりも劣る民族、人種という意味で差別的な侮蔑用語と
して使われてきた、それ以外に使われた例なんて私聞いたことないですよ。
 沖縄県では選挙で何度も米軍基地建設を拒否する意思が示されてきたにもかかわらず、沖縄担当大臣だった島尻氏が参議院選挙で落選した翌日から大量の警察官、機動隊員を動員して高江のヘリパッド建設が強行された。沖縄には民主主義がないのかという猛烈な怒りの声が起こる中で、沖縄県民に対するヘイト
とも言えるような発言が飛び出したわけですよ。
 これ、官房長官国家公安委員長も遺憾であるという言葉しか述べていない中で、鶴保大臣が、人権問題かどうかとか、こういう事の重大性を薄めるような発言をすると。私は、これはいかがなものかという
ふうに思うんですけれども、もう一言いただきたいんですけれども。
国務大臣鶴保庸介君) 今委員がくしくも御発言なさった、土人という発言が差別以外の何物でもないとおっしゃったけれども、それこそが、申し訳ないけれども、私は判断のできるものではないというふ
うに思っています。
 過去に、その土人という言葉の経緯でありますとか、その言葉が出てきた歴史的経緯でありますとか、様々な考え方があります。また、今現在は差別用語とされるようなものであったとしても、過去には流布しておったものも歴史的にはたくさんございます。そんな事例もたくさんございます。そういう意味におきましても、それを、土人であるということが差別であるというふうに、私は個人的に自分がこれは差別
であるというふうには断定はできませんと、このことを強調しておきたいと思います。
(略)
山本太郎君 ありがとうございます。生活の党と山本太郎となかまたち改め、自由党山本太郎です。社民党との会派、希望の会を代表いたしまして、人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律案と衛星リモートセンシング記録の適正な取扱いの確保に関する法律案について質問に入る前に、一つだけ
質問させてください。
 宇宙政策担当大臣として来られている鶴保大臣、沖縄北方担当大臣でもいらっしゃいます。沖縄県東村高江、米軍ヘリパッド建設現場、このことに関しましては田村委員からも御指摘がありましたけれども、抗議活動中の市民に対し、機動隊員が、ぼけ、土人が、シナ人と罵声を浴びせた問題についてお聞きした
いと思います。
 大臣は、十月二十一日、記者会見で、我々がこれが人権問題だというふうに考えるのではなくて、これが果たして県民感情を損ねているかどうかについてしっかり虚心坦懐につぶさに見ていかないといけないと、そのようにおっしゃられました。あの会見から二週間以上、細かく言うと十九日目ですか、本日で、
鶴保大臣が虚心坦懐につぶさに見ていかれた結果、お聞かせ願えますか。
国務大臣鶴保庸介君) 先ほど来申し上げておりますとおり、私の立場でこれを断定するべきものではありません。まず、議論を整理したいと思いますが、先ほど田村先生の方からも御指摘がございました。私たち、この差別問題については慎重に、本当に慎重に議論をしないと、これは間違った方向に行く私
は懸念があると心の底からそう思っております。
 威圧的言辞、ぼけとおっしゃったから申し上げますが、こういう威圧的言辞の問題と、またそれが差別
であるかどうかというのはまた違う種類の話でありますから、私としてはこのことについて立場を変えるつもりはございません。
山本太郎君 全然お答えになってないんですよね。県民感情を損ねているかどうかについてしっかり虚心坦懐につぶさに見ていかないといけないということで、十九日間たったんですけれども、これ、県民感
情を損ねているということにならないんですか。
 県民に対して土人、県民に対してシナ人という言葉を、逮捕権を持つ機動隊員が、特権を持っているということですよ、これ、権力者ですよね、権力者側からそのような発言が行われたということ自体、これ、県民感情を損ねているというふうには十九日たった今でも感じられないということでよろしいですか、
感じられていないということで。
国務大臣鶴保庸介君) お答えを繰り返しになって大変恐縮でありますが、県民感情を損ねていると私が断定するものではありません。また、しないと、していないというふうに断定もできません。私は、
そのことについてはこれを申し上げる立場にないということを強調しておきたいと思います。
(引用終わり)
 
動画 平成28年11月8日 参議院 内閣委員会(2時間52分)

※田村智子議員(日本共産党)の質問は1時間23分から、山本太郎議員(自由党)の質問は2時間02分からです。
 
(参考サイト3 「土人」問題に関する質問主意書と内閣答弁)
~「土人」発言自体について~
長妻昭衆議院議員(民進党・無所属クラブ) 提出日:平成28年10月20日
「機動隊員の沖縄における暴言に関する質問主意書」

※この長妻議員の質問主意書は、基本的な事実関係の確認を求めるものでしたから、それに対する内閣答弁書は、この問題の事実関係の基本的前提(政府が公式に認めたもの)となるものですから、以下に引用
しておく価値があるでしょう。
(答弁本文を引用開始)
 沖縄県警察によると、平成二十八年十月十八日、大阪府警察の管区機動隊隊員として同県警察に派遣された巡査及び巡査部長それぞれ一名が、北部訓練場のヘリコプター着陸帯の移設工事に反対する個人に対し、それぞれ「シナ人」又は「土人」と発言したとのことであり、同府警察によると、同月二十一日、同府警察において、当該発言が、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第三十二条等の規定に違反することから、これらの警察官に対し、同法第二十九条第一項第一号、第二号及び第三号の規定に該当するとして戒告の処分(以下「本件処分」という。)を行ったとのことである。また、同府警察によると、これらの警察官については、いずれも「感情が高ぶる」などした結果当該発言をしたとのことであるが、お尋ねの「沖縄の人を見下していた」との認識はなかったとのことである。内閣としては、本件事案は極めて遺憾であると考えており、警察庁において、全国の警察に対し、適切な警備実施を確保するための指導教養の確実な実施等を指示したところである。なお、お尋ねの「沖縄における警察の警備において、警察官が暴言を吐いたり、暴力をふるったりした事例」の意味するところが必ずしも明らかではないが、同庁として把握している限りでは、本件処分を除き、沖縄県内における警備活動を実施中の警察官の行
為について懲戒処分が行われた事例はない。
(引用終わり)
 
仲里利信衆議院議員(無所属) 提出日:平成28年10月25日
「沖縄県東村高江のヘリパッド建設工事に反対する住民・県民を警備するため派遣された大阪府機動隊員
による差別発言に関する質問主意書」

※仲里議員によるこの1回目の質問主意書では、鶴保大臣による(参院内閣委員会での発言はまだ飛び出していなかったので、その前の)記者会見における発言を取り上げていますので、その部分の質問主意とこれに対す
る内閣答弁をご紹介します。
(抜粋引用開始)
仲里議員質問主意
四 質問三に関連して、鶴保庸介沖縄担当大臣は差別発言に対して「果たして県民感情を損ねているかど
うかにしっかり虚心坦懐、見ていかないといけない」とし、さらに「言論の自由、社会の自由が著しく損ねられているという論争に今もなっている。今のタイミングで「間違っている」「正しい」ということでもない。答えられるのは、これはつぶさに見ていかざるを得ない」と述べ、人権問題には当たらないとの認識を示している。これらの発言は一見すると慎重な対応を心掛けたいとの発言であるかのように見受けられるが、その実、問題をすり替え、ことさら矮小化しようとする発言に他ならない。鶴保沖縄担当大臣は、なぜ沖縄県民や沖縄県議会、市町村議会、市町村が相次いで抗議の意思を表示し、謝罪と撤回を求めているか真摯に考えるべきである。特に沖縄担当大臣であればこそ沖縄県民の思いに寄り添い、今回の差別発言がいかに沖縄県民の心を傷つけ、政府への不信感と怒りを増大させているかについて率先して配慮
すべきであると思われるが、政府の認識と見解を答えられたい。
内閣答弁
 御指摘の「今回の差別発言がいかに沖縄県民の心を傷つけ、政府への不信感と怒りを増大させているか
」の意味するところが必ずしも明らかではないため、お答えすることは困難であるが、御指摘の鶴保国務大臣の発言については、本件発言を人権問題と捉えるかどうかについては、言われた側の感情に主軸を置いて判断すべきであり、本件発言が沖縄県民の感情を傷つけたという事実があるならばしっかりと襟を正していかなければならず、また、人権問題と捉えるかどうかも含め、個別の事案についてはつぶさにこれを注視していくことが重要であるとの趣旨を述べたものであり、「問題をすり替え、ことさら矮小化しよ
うと」したものではなく、自らの見識に基づき適切に判断し発言したものと承知している。
(引用終わり)
 
鶴保庸介大臣発言について~
 
 
 
※大西、初鹿、仲里各衆議院議員に対する内閣答弁は、いずれも11月18日付でなされており、ここでは大西議員の質問主意書に対する答弁の一部を引用します。
(抜粋引用開始)
 お尋ねの「差別用語」の具体的に意味するところが必ずしも明らかではなく、一概にお答えすることは困難であるが、「土人」という語は、例えば、広辞苑(第六版)によれば、「①その土地に生まれ住む人。土着の人。土民。②未開の土着人。軽侮の意を含んで使われた。③土でつくった人形。土人形。泥人形。」とされているものと承知しており、この語がどのような意味合いで用いられているかについて、一義
的に述べることは困難である。
 この点、鶴保国務大臣は、平成二十八年十月十八日、大阪府警察から沖縄県警察に派遣された警察官が、北部訓練場のヘリコプター着陸帯の移設工事に反対する個人に対し、「土人」と発言したこと(以下「本件発言」という。)については、警察官のように逮捕権を有し、公権力を行使する者がかかる言動を行ったことについては許すまじきことと考えている一方で、本件発言を人権問題と捉えるかどうかについては、言われた側の感情に主軸を置いて判断すべきであり、本件発言が沖縄県民の感情を傷つけたという事実があるならばしっかりと襟を正していかなければならず、また、人権問題と捉えるかどうかも含め、個別の事案についてはつぶさにこれを注視していくことが重要であるとの趣旨を述べており、菅内閣官房長官からも政府の見解として同様の趣旨を述べているところであり、鶴保国務大臣が謝罪し、国会での答弁
を訂正する必要はないと考えている。
(引用終わり)
 

「BSフジLIVE プライムニュース」テキストアーカイブから識者の発言を読む~石川健治氏、伊勢﨑賢治氏など

 今晩(2017年1月3日)配信した「メルマガ金原No.2680」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「BSフジLIVE プライムニュース」テキストアーカイブから識者の発言を読む~石川健治氏、伊勢﨑賢治氏など

 気がつけばあっという間に年末年始休暇も終わり、明日から仕事再開ということで、あまり休んだとい
う気がしないという人も少なくないかもしれません。
 その最後の休みの今日、インターネットで私が調べていたのは、昨年に引き続き、今年も初詣客を対象
として神社で改憲賛同署名を集めているという情報がヒットするのではないか?ということでした。
 けれども、今のところ、「初詣/改憲/署名」というようなキーワードで検索してみても、上位に来る
のは1年前の記事ばかりなのです。私の検索の仕方がまずいだけなのかもしれませんが、もしかしたら、神社本庁や美しい日本の憲法をつくる国民の会の方針が変化したのかもしれません。しばらく情報をフォローしてみようと思います。 
 
 ということで、今日のメルマガ(ブログ)の素材は別のものを探すことにしました。以前も取り上げたことがありますが、BSフジで毎週月~金の午後8時から生放送されている「プライムニュース」です。
 
2015年4月8日
テレビ報道番組のあり方を考える~例えば「BSフジLIVE プライムニュース」とそのテキストアーカイブ

 
 私がこの番組をメルマガ(ブログ)で取り上げる趣旨は、1年9ヶ月前の上記記事でほぼ言い尽くしていると思いますので再掲します。
 
「BSフジが毎週月曜日から金曜日までの夜8時から9時55分まで生放送している「BSフジLIVE プライムニュース」という報道番組の中の「テキストアーカイブ」のページです。
 「BSフジLIVE プライムニュース」という番組は、2009年から放送が始まり、反町理氏(そ
りまちおさむ/フジテレビ報道局政治部編集委員)が一貫してメインキャスターを務めている番組です。
 番組自体の傾向、そして反町氏個人の政治的見解は、フジサンケイグループの(反町理における)看板番組にふさわしいもののようですが、それにもかかわらず、私がこの番組のテキストアーカイブをご紹介
しようと考えた理由は以下のようなことです。
 まず、この2時間近い番組で、ゲストは1人もしくは少数であり、じっくりと時間をかけて、反町氏が
話を引き出すというスタイルをとっているため、視聴する者にとっても、ゲストの意見に賛成か反対かはともかくとして(今日4月8日のゲストの1人は石原慎太郎氏、明日9日のゲストの1人は櫻井よし子氏ですからね)、その主張を正確に理解しやすいという点が優れています。この点において、「朝まで生テレビ」のような「ショー」とは根本的に異なるのは当然として、NHKの「日曜討論」のような、ぶつぎりの一言コメントの連なりのような討論番組とも違います。
 さらに特筆すべきは、2014年10月以降、放送済みの番組の内容がテキスト化されて公開されていることです。各放送局ともオンデマンド放送に力を入れていますが、基本的に120分の番組を視るためには120分が必要ですから、既に放送された番組を振り返ろうとする時、テキストデータの無償配信は
非常に価値が高いものです。
 テーマやゲストの選択については、番組の編集長を兼ねるキャスターの反町理氏の意向が強く働いているのだろうと思いますし、その取り上げ方の傾向に必ずしも賛同はできないのですが、自分とは意見が違
うはずのゲストに対しても、反町氏の態度は出しゃばりすぎず、フェアだと思います。
 政治・経済等をテーマとするトーク番組として、一つのスタイルを作り上げた「プライムニュース」は
、このテキストアーカイブの掲載によってさらに価値を高めたと思います。
 ・・・と、フジサンケイグループの報道番組をなぜ私が褒めなければならないのか、我ながら不思議で
すが、良いものは良いと言うべきですからね。」
 
 これに付け加えるとすれば、以下のようなことでしょうか。
 
〇テキストアーカイブに掲載されるのは、ゲストが出演して発言した部分のみで、ニュースコーナーなどは当然ながら対象外です。
〇直近に放送された10番組は「ハイライトムービー」が試聴できますが、古いものから順次テキストに
置き換えられていきます。
 本日(2017年1月3日)時点では、2016年12月12日~12月23日までの10本のハイラ
イトムービーが試聴できます。
 私はこの中では、12月20日(火)に放送された『廃炉・賠償21.5兆円 なぜ従来試算の2倍に』に
興味がありますね。 
 ゲストは、
  山本拓自民党資源・エネルギー戦略調査会会長)
  石川和男(社会保障経済研究所代表)
  大島堅一(立命館大学国際関係学部教授)
の皆さんです。
〇以前、私が紹介した時点でどうであったかはっきり記憶していないのですが、現在は、放送されてから
半年以内(本日現在は、2016年7月分以降)のテキストアーカイブのみが公開されているようです。
 もっとも、それ以前に公開されていたテキストアーカイブが読めなくなってしまうということでもないようで、たとえば、私が以前のメルマガ(ブログ)で紹介した以下の回のテキストは、今でも閲覧できま
す。
2014年12月18日(木) 総選挙結果で現実味? “憲法改正論”を議論
ゲスト 百地章(日本大学法学部教授)、小林節(慶應義塾大学名誉教授・弁護士)、石川健治(東京大
学法学部教授)
 http://www.bsfuji.tv/primenews/text/txt141218.html
 要するに、上記URLの末尾の日付部分「141218」を入れ替えれば、その日に放送されたテキストが読めるようなのですよね。ということは、放送日と放送内容さえ何らかの方法で保存しておけば、古いテキストでも読めるということでしょうが、それくらいなら、テキスト化したものは全部一覧から検索できるようにしておいて欲しいけれど。
 
 過去半年分に限っても、「なぜ櫻井よし子氏がこんなに頻繁に出演するのか?」というような疑問はありつつ、興味深いテーマとゲストの組み合わせがいくつも目に付きます。
 それは皆さん各自で探していただくとして、とりあえず私が特に関心を抱いた2回分だけご紹介しておきましょう。
 
2016年11月3日(木) 日本国憲法公布70年 岡本行夫×石川健治
ゲスト 岡本行夫(外交評論家・マサチューセッツ工科大学シニアフェロー)、石川健治(東京大学法学部教授)

(抜粋引用開始)
反町キャスター「憲法解釈で同じ9条の解釈をしても、1972年の憲法解釈、政府見解においては集団的自衛権の行使は憲法上許されない。一方、2014年のところにおいては憲法上許される、許容されるという話がありました。石川さん、両方とも、政府見解を、内閣法制局は是というか、了というか、認めているわけ
です。内閣法制局というのは、これはどういうものだと感じているのですか?」
石川教授「1番のポイントから言いますと、2014年の閣議決定オーソライズした法制局と、それ以前の法
制局は別ものであると言っていいのだろうと思います」
反町キャスター「同じ組織ですよね?」
石川教授「ええ。ですけれども、言ってみれば、精神的な連続性が断たれたということなのだと思うんで
す。ですから、2014年の段階で、法制局OBは体を張って抵抗をしたんです。つまり、OBはそうです。ですから、それが、要するに、かつての法制局の姿であると。そうだとすれば、実際、法制局長官の山本さんは、最高裁に左遷されたわけですよね。そういうことがあって、ご存知の通りの変化がある。それ以降の法制局というのは少なくとも精神的な連続性が断たれてしまっている」
反町キャスター「断たれたという意味は、どういう意味ですか?どういう原因によって断たれたのですか?」
石川教授「それは結局、政治的な介入によって断たれたわけです。善し悪しは別にして」
反町キャスター「法制局長官の人事に関して、時の政権が、安倍政権が介入したことによって、それによって法制局とい
うものが変わったということですか?」
石川教授「それ以前の法制局というのは譲れない一線というものを持っていた。つまり、専門家として、譲れない一線というものを持っていて、実際にはドンドン譲ってきているわけです。たとえば、日米安保条約というのは、日米同盟の実質を持ってきたわけですね。ですけれども、建前上、同盟にはなっていないという
首の皮1枚の一線を法制局は懸命に守ってきたわけです」
反町キャスター「2014年以前までは、内閣法制局の見解というのは、日米同盟というのは同盟を認めていなかったのです
か?」
石川教授「そういうことになります」
(略)
石川教授「先ほどの話題に補足をしますと、法制局というのは譲歩に譲歩を重ねて、9条を変えなくてもここまでできるのだということを搾り出してきた役所なわけですよ。ところが、搾り出す以上、これ以上は譲れないという一線があるはずです。そこが決め手で、だから、搾り出してきた。その一線を易々と超えられたから法制局OBは怒ったわけですよね。その一線というのが9条の論理的な限界だと思います。と言うことは、憲法96条の手続きに乗せなければいけない話だったのだと。もちろん、いろんな立場があって、
そもそも政策的な内容がけしからんというものもあるだろうし」
(抜粋引用開始)
 
2016年12月1日(木) 駆けつけ警護のリアル PKOのリスクと大義
ゲスト 柴山昌彦(首相補佐官・自由民主党衆議院議員)、伊勢﨑賢治(東京外国語大学教授)

(抜粋引用開始)
反町キャスター「99年のアナンさんの告示のポイントですが、目的は住民の保護であると。国際人道法に基づいて武器使用が可能になっているのであると。ただし前提として現場に派遣されている国連、この場
合で言ったらPKO部隊が紛争の当事者になってしまうんですよという前提のもとでという…」
伊勢﨑教授「そうです。国連は伝統的に紛争当事者にならないという前提があったわけですよ、以前は。ところが、そういう場面に遭遇したらどうするか。武力を持って行っているのに、武力を使うか、使わないか。使ったらその時点で紛争の当事者になってしまう。人道法を守らなければいけない。それで悲劇が起きてしまった。任務中にそういう場面に遭遇したら、つまり、紛争に遭遇したら、住民保護含む、国連の任務遂行のために武力の行使が必要である時はやりなさい、ただし、それは国際人道法に基づいてやりなさいということはどういうことかと言うと、国連自体が紛争の当事者になることです」
反町キャスター「紛争の当事者として、第3者として立ち会うということ?」
伊勢﨑教授「そうです。概念的にはそういうふうに決心したんです。だけど、政治的に受け入れてくれた
政権と本当に交戦するかというのは政治的な判断ですよ。だけど、概念的には国際法の組み立て、解釈は、こういうふうになったわけです。それを前提として、この行使は全加盟国に対し、その時、僕は現場にいたのですけれども、全てのPKO要員に対してこれが伝わったわけです。これは命令書なんです、国連トッ
プからの」
反町キャスター「この国連トップからの命令書を受けると、9条の話で言うと交戦権ですよね、国の交戦権
を認めていないということを書いている9条を持っている日本が、紛争の当事者になれるのかどうか?」
伊勢﨑教授「なれませんよ」
(略)
伊勢﨑教授「だから、切実感がまだ伝わっていないですね。住民の保護が筆頭任務になっているというのはどういうことかと言うと、つまり、中立な立場を厳守して、停戦監視、割って入るという仲裁の立場で、それを押してまで他国の国民を保護しなければならない。つまり、主権国家の主権責任のところまで国
連がそれを筆頭任務にしなければならない事情を理解しなくてはならない」
(引用終わり)

新外交イニシアティブ(ND)猿田佐世事務局長出版記念シンポジウム(2016/11/26)~白井聡氏、中島京子氏とともに~を視聴する

 今晩(2017年1月2日)配信した「メルマガ金原No.2679」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
新外交イニシアティブ(ND)猿田佐世事務局長出版記念シンポジウム(2016/11/26)~白井聡氏、中島京子氏とともに~を視聴する

 昨年11月26日に行われた新外交イニシアティブ(ND)主催の「新しい日米外交を切り拓く 沖縄・安保・原発TPP、多様な声をワシントンへ」という、猿田佐世事務局長の新刊書籍(集英社)と同タイトルの出版記念シンポジウムの動画が、NPJによって早々とアップされていることに気は付いていたのですが、肝心の猿田さんの著書を読んでから紹介しようと考え、同書はすぐに入手はしたものの、なかなか読む時間がとれず、年を超してしまいました。
 今年の年末年始はどうも長期の休暇がとりにくい並びとなっており、実は猿田さんの本も完全には読み切っていないのですが、それを待っていたらいつのことになるか分かりませんので、とりあえずこの段階で動画をご紹介することにしました。
 NPJによる動画の紹介と併せ、NDホームページに掲載されたシンポジウムの開催案内を引用します。
 
新外交イニシアティブ(ND)猿田佐世事務局長 出版記念シンポジウム(2時間13分)

冒頭~ 開会 NDプロモーションビデオの上映
5分~ 基調講演 白井聡氏(京都精華大学人文学部専任講師)
53分~ 対談 中島京子氏(小説家)×猿田佐世氏(ND事務局長・弁護士)
2時間06分~ NDによる活動報告
 
開催案内から引用開始)
猿田佐世ND事務局長出版シンポジウム
「新しい日米外交を切り拓く 沖縄・安保・原発TPP、多様な声をワシントンへ」
 ~過去・現在・そしてアメリカ大統領選挙を経て~ 白井聡中島京子/猿田佐世
 
■開催日時:
2016/11/26 Sat. 18:00開場
18:30~20:30
■会場:
星陵会館ホール
住所:東京都千代田区永田町2‐16‐2
 
ドナルド・トランプ氏がアメリカの次期大統領に選ばれました。
今後、日米関係はどうなるのか、日本の米国追随路線に変化があるのか。
11月26日に予定している猿田佐世ND事務局長の出版記念シンポジウムは、急遽、トランプ大統領就任後の日米関係に焦点を当てたものへと変更します。
ベストセラー『永続敗戦論』著者の白井聡氏、「創られたアメリカ像」に翻弄されることに警鐘を鳴らす直木賞作家の中島京子氏と猿田ND事務局長で、今後の日米関係について議論したいと思います。是非、ご参加ください。
 
■プログラム:
第一部:基調講演
白井聡 氏(京都精華大学人文学部専任講師)

第二部:対談
中島京子 氏(小説家)×猿田佐世 (ND事務局長・弁護士)


■登壇者プロフィール:
白井聡 氏(京都精華大学人文学部専任講師)
1977年、東京都生まれ。博士(社会学)、専攻は政治学・社会思想。日本学術振興会特別研究員などを経て現職。著書に『未完のレーニン─「力」の思想を読む』、『「戦後」の墓碑銘』、『戦後政治を終わらせる 永続敗戦の、その先へ』など。『永続敗戦論─戦後日本の核心』で第4回いける本大賞、第35回石橋湛山賞、第12回角川財団学芸賞を受賞。
 
中島京子 氏(小説家)
1964年、東京都生まれ。2003年『FUTON』で作家デビュー。2010年『小さいおうち』で直木賞、2014年『妻が椎茸だったころ』で泉鏡花文学賞、2015年『かたづの!』で柴田錬三郎賞、同年『長いお別れ』で中央公論文芸賞をそれぞれ受賞。最新作は『彼女に関する十二章』

猿田佐世(ND事務局長・弁護士)
1977年、東京都生まれ。2002年に日本にて弁護士登録。2008年にコロンビア大学ロースクールにて法学修士号を取得し、2009年にアメリカ・ニューヨーク州弁護士登録。2012年にアメリカン大学国際関係学部にて国際政治・国際紛争解決学修士号を取得。2013年にシンクタンク「新外交イニシアティブ」を設立。各外交・政治問題について米議会等で自らロビイングを行うほか、日本の国会議員地方公共団体等の訪米行動を実施。2015年6月の沖縄訪米団、2012年・14年の稲嶺進名護市長の訪米行動の企画・運営を担当。

※猿田ND事務局長は本年、白井氏、中島氏とそれぞれ雑誌で対談を行っています。下記よりご覧ください。
白井聡氏との対談
【季刊誌kotoba 2016年秋号(集英社発行)】
中島京子氏との対談
【月刊『本の窓』(小学館)5月号】
(引用終わり)
 
 2時間を超える動画にいきなりチャレンジするのは少ししんどいと思いますので、上記開催案内の末尾で紹介されている猿田さんと白井聡さん及び中島京子さんとの各対談に、流し読みでよいのでざっと目を通された上で動画を視聴されることをお勧めします。
 それから、「シンポジウムは、急遽、トランプ大統領就任後の日米関係に焦点を当てたものへと変更します。」とあるのは、第2部の対談においてよりはっきりと意識されているかなと思います。基調講演は、さすがに当初の予定をそう簡単に方向転換できないでしょう。
 
 なお、本シンポの動画を視聴して、日米関係というこの悩ましい対象を考える上で、白井聡さんの『永続敗戦論』と猿田佐世さんの今回の新刊は、まさに「対」として読み込むべきかもしれないと思いました。この2著をじっくり読み比べた上で(そういえば『永続敗戦論』は文庫になりました)、またメルマガ(ブログ)で取り上げられればいいなと思いました。
 
 ところで、猿田さんの新刊を読んで(まだ読み終わっていませんが)、猿田さんがワシントンのアメリカン大学大学院に留学中、教員(准教授)1人、学生13人による沖縄スタディツアーを企画し、大学の承認を得て2010年12月に沖縄に行った経緯を詳しく知ったのは有益でした(このツアーに猿田さんが関与されていたことは何かの機会に知りましたが)。この時の経験が、猿田さんのその後の活動の原点の1つであることがよく分かります。
 そのスタディーツアーに先立つ事前準備として、学生たちが国務省の日本部長、ケビン・メア氏からレクチャーを受けた際に飛び出した「沖縄の人はゴーヤも作れないなまけもの」「沖縄は基地を使って東京から金をもらうゆすりの名人」などという発言を、その後学生がメディアにリークし、メア氏が更迭される騒ぎになったことを記憶している方もおられるでしょう。
 日本のメディアがこの問題を取り上げたのは、たしか2011年3月、3.11の直前だったと記憶します。私も思わず頭に来て、入手したメア発言の英語原文(アメリカン大学学生の再現メモ)から「部分訳」して、9条ネットわかやまMLに投稿したくらいです。当時使っていたパソコンが壊れてしまい、自分の「翻訳」が呼び出せないのは残念ですが、代わりに「ピープルズ・プラン研究所」サイトに掲載された翻訳から、私が最も注目した末尾の部分を引用します(このサイトから原文も閲覧できます)。私は、それまで、これほど率直な憲法9条擁護論を聞いたことがありませんでした。
 
(抜粋引用開始)
 私は、日本国憲法9条は改定されるべきだと思っていない。そもそも改定は起こりそうにない。日本の憲法が改定されることは米国にとってよくないことだろう。なぜなら、そうなれば日本は米軍を必要としなくなるだろうから。日本の憲法が改定されることがあれば、米国は米国の利益を増進するため日本の土地を使うことができなくなるだろう。日本政府が現在支払っている接受国支援は米国のためになる。われわれは、日本できわめて有利な取引をしてきたのだ。
(引用終わり)
 
 最後にもう1つ、新外交イニシアティブが力を入れている「日米原子力エネルギープロジェクト」の章から、特に注目した箇所を引用します(160・161頁)。沖縄プロジェクトと並び、このプロジェクトにも注目していかねばと思います。
 
(抜粋引用開始)
 アメリカでは、原発には積極という人たちでも、使用済み核燃料の再処理には多くの人が反対している。NEI(Nuclear Energy Institute 原子力エネルギー協会)ですら直接処分した方がいいという立場であり、再処理は勧めていない。
 「原子力は安全保障の問題だ」という意識が日本に比べて格段に強く、アメリカの核不拡散の専門家は口をそろえて日本の再処理政策を問題視する。現職のアメリカ政府高官も、日本のプルトニウム蓄積に連続して懸念を示している。
 日本に伝えられる時、こうしたアメリカの声がどこかに置き去りにされてしまっている。なぜなのか。
 日本側が自らの声をワシントンを使って拡大するだけでなく、ワシントンで発声されている「アメリカの声」も、実は日本が選択しているのではないか。「日本」側が届いてほしくないと思う声は届けていないのではないか。日本に都合のいい声だけを日本に届けているのではないか。そんな疑念がますます深まった。
(引用終わり)
 
 


(参考動画)
NDプロモーションビデオ(2分22秒)

'16/01/26 猿田佐世講演会【外交のしくみを紐解く -安保・原発TPP・沖縄基地と日米関係の実像-】(2時間03分)

「平和をどうつくるのか」君島東彦・白井聡 その1/3 2016年6月18日(48分)

「平和をどうつくるのか」君島東彦・白井聡 その2/3(38分)

「平和をどうつくるのか」君島東彦・白井聡 その3/3(1時間01分)
 

補遺・憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る~主として原発問題

 今晩(2017年1月1日)配信した「メルマガ金原No.2678」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
補遺・憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る~主として原発問題

 新年、明けましておめでとうございます。
 いまだに年賀状を出し続け、日本郵便の売り上げに貢献している私ですが、事務所から出す年賀状はともかく、個人的に出す数量限定の年賀状はさすがに少なくなりましたね。おまけに、メルマガ(ブログ)「毎日配信(更新)」に追われ(?)、年賀状を書いている時間がなかな
かとれず、今年も50枚にも満たない年賀状を郵便局まで持って行ったのが12月29日の夜でした。
 ということで、メルマガ(ブログ)を読んでくださる大半の方には、私の年賀ハガキは届きませんので、Facebookとブログで年賀状をご紹介し、新年のご挨拶に代えることにしました。本年もよろしくお願い
します。
 
年賀状2017テキスト部分を引用開始)
謹賀新年 2017年1月
 ここ何年か“激動”の1年を回顧するのが恒例になってきました。2016年は、夏の参院選で「市民
連合わかやま」が推薦した由良登信弁護士の応援に駆け回り、その前後には憲法学習会の講師活動に力を入れました。
 しかし、憲法違反の安保関連法が3月末に施行され、11月には新任務を付与された陸上自衛隊南スーダンに派遣されました。日本政府は、どのような大義をもって戦後初の「戦死者」の帰国を出迎えよう
としているのでしょうか。私には理解できません。
 1人の法律家として出来ること、なすべきことを模索し続けるのみです。
 私の通常業務以外の活動は、「弁護士・金原徹雄のブログ」で日々発信中です。是非ご覧ください。 
 
http://blog.livedoor.jp/wakaben6888/
(引用終わり)
 
 ところで、昨日の「憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る」を書きながら(配信の1週間くらい前から少しずつ書いていました)、また、昨日手間のかかるブログへのリンク先の埋込作業をやりながら、憲法問題に限定するということで、原発問題に特化した企画は除外しているけれど、考えてみれば、原発問題も憲法問題の一種だよね、と気になっていました。

 そこで、昨日の「補遺」として、私が何らかの形で関わった(参加だけとか広報に協力しただけという
のもあります)原発関連企画を補充しておきます。
 昨日も書きましたが、「私自身が関わっていない(原発問題についての)企画について情報を集積してくれているサイト(憲法問題についての「九条の会・わかやま」のような)が見当たらず、包括的な「回顧」になりそうもない」のは仕方がありません。実際、和歌山県全体の原発問題への取組を知ろうとすれば、「脱原発わかやま」や「つゆくさと大地の会」の動きを逸することはできないでしょうが、それらに全然関与していない私には直接の情報が届いていませんので、書きようがありません。

 その点をいくらかでも補充するものとして、「原発がこわい女たちの会」公式ブログをこまめにチェックしていた
だくのが良いかと思います。
 また、同会のニュースを私のメルマガ(ブログ)に転載させてもらっていますので、2016年中に発
行されたバックナンバー(97号、98号、99号)もご紹介しておきます。
  「原発がこわい女たちの会ニュース」第97号(2016年3月31日発行)
  「原発がこわい女たちの会ニュース」第98号(2016年7月3日発行)
  「原発がこわい女たちの会ニュース」第99号(2016年10月11日発行)

 以下に参考サイトとしてリンクする際は、
 「原発がこわい女たちの会ニュース」第97号→「女ニュース97」
と略称します。
 また、「弁護士・金原徹雄のブログ」は「金原」と略します。
 
 それでは、「補遺・憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る~主として原発問題」をお送りします。
 なお、以下にご紹介した動画は全て小谷英治さんが撮影されたものです(汐見文隆先生インタビューは未確認ですが)。小谷さんには、昨年10月22日の私の講演も撮影していただいています。小谷さん、
ありがとうございます。
 ところで、リストアップしてみて「何だか上半期に企画が偏っているな」と思ったのですが、これは偶
然でしょうか?
 

【2016年 和歌山県における原発問題への取組】
1月17日(日)13時30分~ 和歌山ビッグ愛9階会議室A
講演 崎山比早子氏(高木学校)「身近な放射線健康被害について」
主催 子どもたちの未来と被ばくを考える会
協賛 生活協同組合 コープ自然派和歌山/にんにこ被災者支援ネットワーク和歌山/上岩出診療所/原発がこわい女たちの会
 金原(1) 金原(2)
 
3月2日(水)~7日(月)9時~17時 和歌山県民文化会館 中展示室
中筋 純 写真展 The Silent Views. 流転 福島&チェルノブイリ(全国巡回)
 金原(1) 金原(2)
 
3月5日(土)14時30分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
講演 大島堅一氏(立命館大学教授)「電力自由化で何がどう変わるのでしょうか」
主催 原発がこわい女たちの会
 女ニュース97 金原(1) 金原(2)
 
 
3月13日(日)10時00~ 和歌山城西の丸広場
フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2016
メインゲスト 吉沢正巳氏(希望の牧場・ふくしま代表)
主催 フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2016実行委員会
 金原(1) 金原(2) 金原(3)
 

4月29日(金・祝)13時30分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
原発がこわい女たちの会結成29年のつどい
講演 今中哲二氏(京都大学原子炉実験所研究員)「チェルノブイリ30年・福島5年を考える」
主催 原発がこわい女たちの会
 女ニュース98 金原
 

5月22日(日)10時00分~、14時00分~ 和歌山市あいあいセンター6階ホール
映画『日本と原発 4年後』上映
主催 映画『日本と原発 4年後』和歌山上映実行委員会
 金原
 
5月28日(土)14時00分~ ララ・ロカレ2階(和歌山県田辺市
寺井拓也さんを偲ぶ会
 女ニュース98 金原(1) 金原(2)
 
11月3日(木・祝)14時00分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
第167回公害教室・最終章「汐見文隆氏をしのぶ会」
 女ニュース98
 参考動画「低周波音公害と現在医療~汐見文隆~」(15分29秒)
 
 

(付録)
東電に入ろう(倒電に廃炉)』 
演奏:ヒポポフォークゲリラ
 
※3月13日(日)、「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2016」(和歌山城西の丸広場)のステージでもヒポポフォークゲリラによって演奏されました。

年賀状2017 

 

憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る

 本日(2016年12月31日)配信した「メルマガ金原No.2677」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
憲法をめぐる激動の2016年を和歌山の地から振り返る

 年末に、この1年間を振り返り、和歌山の市民が憲法問題にいかに取り組んだかという目録を初めて作ったのは一昨年のことでしたから、この試みも今年で3回目を迎えます。
 過去2回の「まとめ」は以下のとおりです。
 
 
 2014年回顧の冒頭で私はこう書いています。「“激動の”という形容句が今この時だけではなく、これから先も使われる可能性が十分にある2014年が暮れようとしています。」と。
 2014年7月1日に集団的自衛権の行使を容認する憲法違反の閣議決定がなされ、2015年9月19日には、その閣議決定を実現するための安保関連法案が国会を通過し、2016年は、3月29日にその新安保法制が施行されるとともに、7月10日の参院選の結果、日本国憲法成立後初めて改憲勢力が衆参両院で2/3を超える議席を確保するに至りました。
 まだまだ2016年は“激動”の通過点に過ぎないようです。
 従って、私の「和歌山の地から」「憲法をめぐる激動」を「振り返る」クロニクルも、当分の間、続けざるを得ないでしょう。
 
 余談ながら、このクロニクルを書くたびに和歌山県の人口を確認するくせがついてしまっていますので、その点にも触れておきます。
 まず、過去2年分を引用します。
 
2014年12月「人口97万人(年明けには96万人台になっている可能性が高い)の和歌山県の人々が、この危機にどのように立ち向かったのかを思い出すよすがとして~」
 
2015年12月「ちょうど1年後の今、これは「人口96万人(年明けには95万人台になっている可能性が高い)の和歌山県の人々」と改訂する必要があります(2015年12月1日現在の人口速報値960,682人)。」
 
 和歌山県ホームページで、2016年12月1日現在の人口(速報値)を調べてみたところ、「952,725人(男性448,153人、女性504,572人)」となっており、前年同月比7,957人の減少でした。
 対前月比では県全体で672人の減少であり、県下30の市町村のうち、対前月比で人口が増えたのは、岩出市(32人)、日高町(1人)、印南町(13人)、上富田町(16人)、北山村(5人)だけでした。
 このペースを考えると、2017年中に94万人台となるのは確実でしょう。
 人口問題に取り組むための抜本的な政策転換こそ、次の政権交代に向けた最大の戦略であるべきだと思うのですけどね。
 
 さて、例年通り、以下の記録を作るにあたっては、九条の会・わかやまホームページの中の「県内の取り組み」をベースとしつつ、適宜、会紙「九条の会・わかやま」や私自身が書いたブログFacebookなどを参照しました。
 「九条の会・わかやま」事務局の柏原卓さん(ホームページ担当)、南本勲さん(会紙担当)のたゆみないご努力に、今年も深甚なる敬意を表したいと思います。「九条の会・わかやま」による情報の収集と集積なくしては、とてもこのような作業は出来ませんでした。
 
 以下の各項目について参考となるサイトにリンクをはる場合、
  「九条の会・わかやま」ホームページ内「県内の取り組み」→県内
  「九条の会・わかやま」ホームページ内「会紙『九条の会・わかやま』」→会紙
  「弁護士・金原徹雄のブログ」→金原
  「金原徹雄Facebook」→金原F
という略称を使用しました。
 
 なお、毎年お断りしていることですが、私個人のことで言うと、「憲法問題」と併せて「原発問題」についても様々な行事に参加したり企画に関与したりしていますが、それらも書き出すときりがなくなるし、私自身が関わっていない企画について情報を集積してくれているサイト(憲法問題についての「九条の会・わかやま」のような)が見当たらず、包括的な「回顧」になりそうもないので、「憲法問題」についての取組に絞って振り返ることにします。
 また、「九条の会・わかやま」にしても、全県下から多くの情報が寄せられているとはいえ、全ての企画を網羅している訳でないのは当然です。
 それから、毎月特定の日に行動を行っている団体もありますが、その一々について取り上げることもできませんでした。毎月実施している「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」を取り上げているのは、たまたま私が全回参加しているからです。
 さらに、私自身が講師を務めた学習会は極力取り上げていますが、それ以外の学習会(由良登信弁護士など私よりもはるかにたくさんやっています)は、「九条の会・わかやま」に掲載されたもの以外は取り上げようがありませんでした。
 以上のとおり、様々な「漏れ」があることは否めませんが、このクロニクルが、憲法問題に取り組む皆さんにとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
 

【2016年 和歌山県における憲法問題への取組】
1月10日(日)11時00分~ 和歌山ビッグホエール
12回目の新成人アンケート
和歌山市成人式会場前での新成人意識調査(安保法制と原発再稼働について)
主催:平和と憲法を守りたい市民の声
 金原
 
1月17日(日)13時30分~ 田辺市万呂コミュニティーセンター
田辺・9条の会 第10回(2015年度)総会
第1部:総会 第2部:フリートーキング「9条と私、それに今後」
 県内
 
1月18日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第19回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 県内 金原F
 
1月30日(土)14時00分~ 和歌山県勤労者福祉会館プラザホープ2階多目的室
安保法制の廃止を求める和歌山の会 第1回賛同団体・賛同者の集い
 県内(1) 県内(2)
 
2月11日(木・祝)13時30分~ 和歌山県勤労者福祉会館プラザホープ2階多目的室
2016年 平和・人権・民主主義 2・11和歌山市集会
講演 堀内秀雄氏(和歌山大学名誉教授)「「戦争法」廃止のために、いま何をなすべきか!?~立憲主義・民主主義の救国政府をつくる道~」
主催 2016年 平和・人権・民主主義 2・11和歌山市集会実行委員会
 県内
 
2月14日(日)13時30分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
ワカモノ憲法交流会
主催 ワカモノ憲法集会実行委員会(わかけん)
 県内
 
2月15日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第20回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F
 
2月20日(土)13時30分~ 白浜町立児童館2階大ホール
講演 金原徹雄(弁護士)「戦争法を廃止するために今すべきことは・・・」
主催 「戦争法」に反対する退職教職員の会
 金原
 
2月21日(日)13時00分~ 和歌山市あいあいセンター
和歌山障害者・患者九条の会学習会
講演 由良登信氏(弁護士)「戦争法をめぐる情勢と今後の闘いの展望」
 会紙 金原
 
2月27日(土)13時30分~ 和歌山市あいあいセンター6階ホール
講演 山本隆司氏(沖縄県職員組合中央執行委員長)「沖縄から日本の平和・未来~在沖米軍をめぐる4つの都市伝説~」
主催 和歌山県平和フォーラム・戦争をさせない和歌山委員会・日教組和歌山
 金原 
 
2月28日(日)14時00分~ 海南保健福祉センター2階多目的ホール
海南海草平和の集い ママが歌い若者と弁護士が語ります
歌とトーク 前田佳世氏(ソプラノ歌手)
トーク 和歌山大学学生、金原徹雄(弁護士)
主催 9条守れ「戦争法」廃止海南海草共同センター
 金原
 
2月29日(月)17時30分~ 和歌山大学教育学部棟L-101教室
パネルディスカッション「民主主義ってなんだろう? ~TALK with SEALDs~」
主催 安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会(略称:WAASA)
 WAASAサイト
 
3月6日(日)13時30分~ 田辺市芳養公民館1階
輝け9条!芳養の会 結成9周年のつどい―平和の願いを未来へつなごう―
歌とトーク 前田佳世(ソプラノ歌手)
 県内
 
3月6日(日)15時00分~ 畑浦公民館(有田川町
みんなで学ぶ平和のための学習会
講演 金原徹雄(弁護士)「戦争法(安全保障関連法)って何だ?」
主催 きび9条の会
 金原
 
3月14日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第21回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

3月19日(土)14時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ4階大ホール
シンポジウム「憲法についてあらためて考えよう~安全保障法制の施行にあたって~」
基調報告 芝野友樹氏(和歌山弁護士会憲法委員会委員)「安保法成立の経過と問題点 これまでの反対運動とこれからの取り組み」
リレートーク
主催 和歌山弁護士会
共催 日本弁護士連合会
 県内
 金原 
 
3月20日(日)13時00分~ 串本町文化センター2階会議室B
くしもと9条の会 記念講演会及び総会
講演 泥憲和氏(元自衛官)「戦争のつくり方と平和の築き方~日本のこれからについて考える~」
 県内 会紙
 
3月26日(土)13時30分~ 印南町公民館2F大ホール
憲法大好き町民のつどい
ドキュメンタリー映画「轟音」上映
講演 古久保健氏
主催 九条の会いなみ
 県内(1) 県内(2) 会紙
 
3月27日(日)12時30分~ 和歌山城西の丸広場(フェスタ&抗議集会)
14時45分~ サウンド・ウォーク
主催:サウンド・ウォーク・フェスタ実行委員会(構成団体:安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会(WAASA)/安保関連法に反対するママの会@わかやま/WAVEs9条ネットわかやま/憲法九条を守るわかやま県民の会/憲法9条を守る和歌山弁護士の会/戦争をさせない和歌山委員会/平和と憲法を守りたい市民の声/ワカケン
 県内 会紙 金原
 
4月2日(土)午後2時00分~ 河北コミュニティセンター2階多目的ホール
守ろう9条 紀の川 市民の会 第12回総会
記念講演 石埼学氏(龍谷大学法科大学院教授・憲法学)「戦争法は廃止、憲法9条が輝く日本を取り戻そう ~今、私たちにできること~」
 県内 会紙(1) 会紙(2) 会紙(3) 会紙(4) 金原(1) 金原(2) 金原(3)
 
4月11日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第22回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

4月16日(土)14時00分~ 和歌山市勤労者総合センター6階文化ホール
安保法制の廃止を求める和歌山の会 第2回賛同団体・賛同者の集い
 金原
 
4月26日(火)17時00分~ 和歌山大学教育学部講義棟L-101教室
WAASA Open Event ⅲ 
講演 西谷文和氏(フリージャーナリスト)「戦争のリアルと、安保法制のウソ」
主催 WAASA(安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会)
 県内 金原
 
4月30日(土)14時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ4階ホール
青法協憲法記念行事
講演 青井未帆氏(学習院大学法科大学院教授)「違憲無効な安保法制にどう立ち向かうか~法律施行という状況をふまえて~」
主催 青年法律家協会和歌山支部
 会紙(1) 会紙(2) 金原
 
5月3日(火・祝)10時00分~ 和歌山城西の丸広場
主催 HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2016実行委員会
 県内(1) 県内(2) 金原(1) 金原(2)
 
5月3日(火・祝)14時00~ 紀南文化会館小ホール
憲法記念日のつどい 70th Constitution Day 2016
講演 宇都宮健児氏(日本弁護士連合会元会長)「どこがあかんの?戦争法(安保法制)-戦争法と憲法改悪を許さないために-」
主催 紀南9条交流ネット(田辺9条の会、輝け9条!芳養の会、かえたらあかん中辺路9条の会、輝け9条!龍神の会、上富田9条の会、白浜9条の会、すさみ9条の会、9条ママネット「キュッと」、田辺・西牟婁9条連絡会)
協賛 戦争する国づくりストップ田辺・西牟婁住民の会、2016ピースフェスタ実行委員会、みなべ9条の会、平和委員会、憲法会議、戦争法反対退職教職員の会
賛同 田辺西牟婁地評、和教組、高教組、年金者組合、新婦人の会、他多数
 県内(1)  県内(2)
 
5月11日(水)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第23回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

5月14日(土)13時30分~ 和歌山市民会館大ホール
アベを叱る!小林節氏講演会
講演 小林節氏(慶應義塾大学名誉教授・弁護士)「「野党統一 独裁政治の終焉を!」主催 小林節さんの講演会を成功させる和歌山の会
 会紙(1) 会紙(2) 会紙(3) 金原(1) 金原(2) 金原(3)
 

 6月11日(土)13時00分~ 和歌山市あいあいセンター6階ホール
2016年 平和講演会と映画上映 放射線を浴びたX年後
①映画『放射線を浴びたX年後』上映、②映画『放射線を浴びたX年後2』上映、③伊東英朗監督(南海放送ディレクター)講演
主催 核戦争防止和歌山県医師の会
 金原(1) 金原(2)


6月11日(土)14時30分~ 和歌山市役所前→元寺町通り経由→南海和歌山市駅
GO VOTE SOUND WALK -DEMO-(選挙に行こうサウンドウォーク・デモ)
主催 GO VOTE -It's time to change-××-実行委員会
 県内 会紙 金原(1) 金原(2)
 
6月12日(日)11時00分~ 和歌山市ふれ愛センター
和歌山障害者・患者九条の会 10周年の集い
記念講演 松尾隆司氏「今、見つめ直す憲法九条、そして明日へ」
 会紙 金原
 
6月12日(日)15時30分~ 新橘ビル8階A会議室(JR和歌山駅前)
ゆら登信氏と市民連合の政策協定調印式・街頭報告演説会
西谷修氏(立教大学特任教授・市民連合・立憲デモクラシーの会)、大野至氏(関西市民連合・SEALDs KANSAI)を迎え市民連合及び関西市民連合との間において政策協定調印
 金原
 
6月13日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第24回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F

6月15日(水)19時00分~ 西牟婁教育会館2階会議室
憲法会議<学習会>
講演 金原徹雄(弁護士)「自民党改憲案を斬る~いま主権者がなすべきこと」
主催 憲法をまもりくらしに活かす田辺・西牟婁会議
 金原(1) 金原(2)
 
6月18日(土)13時00分~ 由良町中央公民館2階ホール
第12回 戦争体験と平和への思いを語り継ぐ会
主催 九条の会ゆら
 県内
 
6月19日(日)15時00分~ 和歌山市勤労者総合センター6F文化ホール
講演 伊藤真氏(日弁連憲法問題対策本部副本部長)「緊急事態条項と日本国憲法~緊急事態条項の新設で何が変わるのか?~」
主催 和歌山弁護士会
共催 日本弁護士連合会
 金原
 
6月21日(火)17時30分~ 和歌山大学教育学部講義棟L-101教室
WAASA 4th Open Event - "WHY" & "HOW" We VOTE(WAASA第4回公開イベント「なぜ、どうやって投票するの」)
主催 WAASA(安保法制の廃止を求める和歌山大学有志の会)
 WAASAサイト 
 
6月25日(土)13時30分~ 田辺市ひがしコミュニティセンター大会議室
自衛官が語る 戦争の作りかた 平和の築きかた
講演 泥憲和氏(元自衛官
主催 9条ママnetキュッと
後援 紀南9条交流ネット
 県内 金原 

 
6月26日(日)10時00分~ 田辺市万呂コミュニティーセンター
映画『不思議なクニの憲法』上映
主催 9条ママnetキュッと
 県内
 
6月26日(日)13時30分~ 那智勝浦町立体育文化会館2階大集会室
憲法と戦争を考える講演会 元自衛官が語る。
講演 泥憲和氏(元自衛官、防空ミサイル部隊)「戦争の作り方と平和の築き方~日本のこれからについて考える~」
主催:くまの平和ネットワーク(紀南9条の会/しんぐう九条の会/紀宝9条の会/宝来9条の会/年金者組合新東支部9条の会/新日本婦人の会牟婁支部/ほんぐう9条くらぶ/御浜九条の会/なちかつ・たいじ九条の会/くしもと九条の会
 金原
 
7月1日(金)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第25回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 県内
 
7月3日(日)14時00分~ 新宮市福祉センター
第3回 くまの平和の風コンサート2016
主催/平和の風コンサートの会
 金原
 
7月30日(土)・31日(日) 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ
2016平和のための戦争展わかやま
講演 半田滋氏(東京新聞論説委員編集委員)「『戦争法』で変貌する自衛隊!!」(30日午前/4階ホール)
ピースライブ(30日午後/2階多目的室)
パネル展示(両日/2階ギャラリー) 他
主催 2016平和のための戦争展わかやま
 会紙(1) 会紙(2) 会紙(3) 会紙(4) 金原(1) 金原(2)
 
7月31日(日)14時00分~ 新橘ビル8階(和歌山市美園町5丁目1番地2)
緊急勉強会 
講演 由良登信氏(弁護士)「自民党憲法改正草案」を斬る!」
主催 憲法9条を守る和歌山市共同センター(市9条センター)
 金原(1) 金原(2) 
 
 
8月6日(土)・7日(日) 紀南文化会館
紀南ピースフェスタ2016 つながるいのちのために
映画『広河隆一 人間の戦場』上映(6日/小ホール) 他
主催 紀南ピースフェスタ2016実行委員会
 会紙 金原 
 
8月6日(土)第48回紀州おどり(正調ぶんだら節の部)に「九条連」が参加(通算11回目)
呼びかけ:憲法9条を守る和歌山弁護士の会、9条ネットわかやま
 金原
 
8月8日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第26回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F 
 
9月8日(木)13:00~ 和歌山ビッグ愛12階
講演 石埼学氏(龍谷大学法科大学院教授・憲法学)「日本を治安維持法の時代に戻させない~自民党改憲草案の目指すもの~」
主催 治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟和歌山県本部
 
9月10日(土)10:00~、14:00~
ドキュメンタリー映画『ザ・思いやり』上映
主催 安保県民会議・県革新懇・県平和委員会
 金原
 
9月12日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第27回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 県内
 
9月19日(月・祝)10時00分~ 和歌山城西の丸広場(アピール行進は和歌山城ほぼ3/4周コース)
採決強行から1年 違憲立法・安全保障法制(戦争法)ただちに廃止! 和歌山アピール行動
呼びかけ団体 9条ネットわかやま/安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会/戦争をさせない和歌山委員会/ワカケン/平和と憲法を守りたい市民の声/安保関連法に反対するママの会@わかやま/憲法9条を守る和歌山弁護士の会/憲法九条を守るわかやま県民の会
 県内 会紙 金原
 
9月25日(日)14時00分~ 印南町公民館大ホール
おはなしの会~これからを生きるあなたに、今、伝えておきたいこと~
群読(グリムの会)、紀州ばなし(朝木善一郎)、体験談(中家弘之、朝木善一郎)、ピアノ演奏(早田咲)
主催 グリムの会
共催 9条の会いなみ
 県内 会紙
 
9月29日(木)18時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ2階多目的室
講演 俵義文氏(子どもと教科書全国ネット21事務局長)「日本会議のすべて~安倍政権を支える草の根「改憲」のうごき~」
主催 憲法改悪阻止和歌山県各界連絡会議、憲法九条を守るわかやま県民の会
 金原
 
 
9月30日(金)18時30分~ 和歌山ビッグ愛1F大ホール
講演 長谷部恭男氏(早稲田大学大学院法務研究科教授)「立憲主義と民主主義を回復するために」 
主催 和歌山弁護士会
共催 日本弁護士連合会
 県内 会紙(1) 会紙(2) 会紙(3) 金原
 
10月6日(木)19時00分~ 和歌山県高校会館4F
講演 金原徹雄(弁護士)「自民党憲法改正草案批判~「緊急事態条項」を中心に」
主催 憲法九条を守るわかやま県民の会
 県内 金原
 
10月15日(土)14時00分 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ
戦争する国づくりを許さない!県教研プレ集会・市9条センター秋の憲法学習会
講演 久保田弘氏(フォトジャーナリスト)「ISの出現と難民問題。世界はどうなっている。われわれ日本人にできることは?」
 県内
 
10月17日(月)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第28回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F
 
10月20日(木)19時00分~ 和歌山県教育会館4階大会議室
日本機関紙協会和歌山県本部第40回総会
記念講演 北村肇氏(「週刊金曜日」発行人)「安倍政権の暴走を止める「平和な武器」~すべてのメディアに求められるもの~」
 金原
 
10月22日(土)14時00分~ 和歌山市中央コミュニティセンター3階多目的ホール
講演 金原徹雄(弁護士)「参院選後の改憲の動きと私たちの課題」
主催 憲法を生かす会和歌山
共催 原発を止めよう和歌山市民の会
 金原(1) 金原(2) 
 
 
10月29日(土)11時00分~、13時00分~ 橋本市産業文化会館「アザレア」3F会議室 / 19:00~ 岸上 丸九食堂
映画『標的の村』上映
主催 個人(草島氏ほか)
 金原(1) 金原(2)
 
10月29日(土)16時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ4階ホール
和歌山県保険医協会 第39回定期総会 
記念講演 木村草太氏(首都大学東京 都市教養学部法学系教授)「テレビが伝えない憲法のはなし 今起きていることを、憲法学者はどのように捉えるか」
 会紙 金原(1) 金原(2) 
 
10月30日(日)14時00分~ 和歌山市東部コミュニティセンター多目的ホール
和歌山市ひがし9条の会 第3回平和コンサート
 県内(1) 県内(2) 会紙
 
11月3日(木・祝)14時00分~ 和歌山市河北コミュニティーセンター2F多目的ホール(他の部屋でも多彩な催し)
第13回 憲法フェスタ 9条をまんなかに~えがこう平和への道~
第1部 親子バンド「クロウフィールド」ライブ
第2部 憲法漫談 コバヤンこと小林康二氏(お笑い集団「笑工房」代表)「これがアベさんの本音だ」
主催 守ろう9条 紀の川 市民の会
 県内 会紙 金原(1) 金原(2)
 
11月5日(土)11時00分~ 橋本市立高野口小学校体育館
伊都・橋本 第8回 9条まつり ~憲法9条でゆるぎない平和を~
主催 憲法9条を守る伊都・橋本連絡会
 県内
 
11月9日(水)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第29回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F
 
11月12日(土)14:00~ 和歌山市河西コミュニティセンター2F多目的ホール
前田佳世ソプラノコンサート 祈り、平和。そして希望へと
主催 前田佳世コンサートを成功させる会
 金原
 
11月20日(日)10時00分~ 紀南文化会館小ホール
戦争する国づくりストップ!住民の会 結成3周年記念企画
講演 由良登信氏(弁護士)「憲法9条2項を削除し国防軍を創設、人権思想を否定する自民党憲法草案と、たたかいの方向」
主催 戦争する国づくりストップ!田辺西牟婁住民の会
 県内
 
11月20日(日)11時00分~ 那賀スポーツレクレーションセンター
第12回 那賀9条まつり ~好きなんよ9条! 憲法9条を世界の宝に!~
主催 「九条を守ろう」那賀郡の会
 県内 会紙 金原
 
11月23日(水・祝)14時00分~ カトリック屋形町教会
講演 松浦悟郎氏(カトリック名古屋教区司教)「平和の道しるべ・憲法9条―日本の危機的状況の中で―」
主催 ピース9の和歌山の3グループ(①シャルル・ド・フコー②パープル③MKN)
共催 キリスト者9条ネット和歌山
 県内
 
11月23日(水・祝)14時00分~ 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ2階多目的室
市民連合わかやま 第3回賛同団体・賛同者の集い
 金原
 
12月8日(木)集合:正午 デモ:午後0時20分~
第30回 憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ
コース:和歌山市役所前→公園前交差点→京橋プロムナード
主催 憲法9条を守る和歌山弁護士の会
 金原F
 

(付録)
『君こそは友』 
作詞:藤村直樹 演奏:長野たかし&森川あやこ
 

 

「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「自衛隊は尖閣を守れるか」(2016/12/24)①動画編

 今晩(2016年12月30日)配信した「メルマガ金原No.2676」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「自衛隊尖閣を守れるか」(2016/12/24)①動画編

 「自衛隊を活かす会(自衛隊を活かす:21世紀の憲法と防衛を考える会)」が主催したシンポジウムは、他団体主催シンポへの「協力」を含め、2014年6月7日開催の「自衛隊の可能性 国際貢献の現場から」以降、最新(2016年12月24日)の「自衛隊尖閣を守れるか」まで、この2年半の間に実
に14回にもなります。
 全て動画が公開されており(シンポ動画集)、しばらくしてから文字起こしされたテキスト(
活動の予定と記録)が公開されます。
 そして、このように積み重ねられた議論の成果は、これまで2冊の書籍にまとめられています。
 
 巻末の(弁護士・金原徹雄のブログ)にまとめておいたとおり、私もしつこく(?)「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ・シリーズを続けており、ここまで来たら全回紹介しなければ仕方がないですよね。
 1冊目の『新・自衛隊論』がまとめられたころから、シンポの動画はすぐに公開し、テキストは後れてアップされることになり(それまではまとめて公開されていた)、私も、動画とテキストを別々に紹介するか、それともテキストがアップされた後にまとめて1本で紹介するかを考えることになったのですが、今回の「自衛隊尖閣を守れるか」は、迷わず2分割作戦でいくことにし、本日はまず動画をご紹介しよ
うと思います。
 その最大の理由は、動画の収録時間が「4時間51分」という長大なもの(「自衛隊を活かす会」シンポ史上最長)ですから、テキストがいつ完成するのか見当がつかないということであり、ついでに言えば、長時間動画を視聴する時間を(人によってはですが)確保しやすい年末年始休暇の間に紹介する意義も
あるだろうということです。
 以下に、開催を予告したチラシ記載情報の一部を転記します。
 
(引用開始)
シンポジウム 自衛隊尖閣を守れるか
 
2016年12月24日(土)10:30~16:30(開場 10:00)
千代田区立日比谷図書文化館(日比谷公園内)
 
尖閣諸島周辺において、現状を力で変更しようとする中国の活動が活発化している。南シナ海で中国が行った過去の実績も報道されており、日本の領土が侵されるのではないかと、国民の不安が高まっている。
アメリカは尖閣日米安保条約第5条の対象地域だと述べているが、実際に日中間の紛争が起きたとして、その時にどう動くかは不明である。そのような状況下で、陸海空の自衛隊尖閣を守れるのか、政治の役割はどこにあるのかを議論し、国民のなかに提示できるようにしたい。
 
Ⅰ. 報告 10:30~12:30(予定)
渡邊  隆元陸将・東北方面総監
織田 邦男元空将・航空支援集団司令官
伊藤 祐靖元2等海佐・特別警備隊先任小隊長
柳澤 協二元内閣官房副長官補・防衛庁運用局長・自衛隊を活かす会代表
 
Ⅱ. 討論 13:30~16:30(予定)
自衛隊を活かす会呼びかけ人 伊勢﨑 賢治 東京外大教授、加藤 朗 桜美林大学教授 を交え討論
 
Ⅲ. 関連企画
2016クリスマスイブ♪伊勢崎賢治ジャズヒケシ
18:30 open 19:00~21:00
伊勢﨑賢治(Tp)& 坂本千恵(p)& 田中洋平(b)
fee:2,000円(ワンドリンク付き・シンポジウム当日受付にてお支払い下さい)
place:喫茶茶会記(新宿区大京町2-4 1F)
(引用終わり)
 
 それでは、シンポジウム「自衛隊は尖閣を守れるか」の動画をご紹介します。なお、残念ながら、伊勢﨑賢治さんのトランペット演奏は収録されていません。
 
自衛隊尖閣を守れるか|自衛隊を活かす会(4時間51分)

Ⅰ. 報告
 
冒頭~ 開会挨拶(司会) 松竹伸幸氏(自衛隊を活かす会・事務局)
2分~ 伊藤祐靖氏(元2等海佐・特別警備隊先任小隊長)
10分~ 織田邦男氏(元空将・航空支援集団司令官)
1時間05分~ 渡邊隆氏(元陸将・東北方面総監)
1時間43分~ 柳澤協二氏(元内閣官房副長官補・防衛庁運用局長・自衛隊を活かす会代表)
-昼休憩-
2時間19分~ 伊藤祐靖氏 補足
2時間35分~ 柳澤協二氏
Ⅱ. 討論
2時間39分~ 伊勢﨑賢治氏(東京外国語大学教授、自衛隊を活かす会呼びかけ人)
3時間01分~ 加藤朗氏(桜美林大学教授、自衛隊を活かす会呼びかけ人)
3時間15分~ 討論
 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2014年7月4日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(1)「自衛隊の可能性・国際貢献の現場から」
2014年7月30日
補遺「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(1)「自衛隊の可能性・国際貢献の現場から」~伊勢﨑賢治氏
2014年8月25日
補遺その2「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(1)「自衛隊の可能性・国際貢献の現場から」~会場からの発言と質疑応答
2014年9月22日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(2)「対テロ戦争における日本の役割と自衛隊」
2014年11月4日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(3)「防衛のプロが語る15事例のリアリティ」 ※追加映像あり
2015年1月13日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(4)「新たな米中関係と日本の安全保障」~今回はまず予告編
2015年1月14日
小原凡司氏が語る中国海軍・空軍の現在~「自衛隊を活かす会」シンポ④補遺その1
2015年1月15日
植木千可子氏が語る東アジアにおける日米中関係~「自衛隊を活かす会」シンポ④補遺その2
2015年3月8日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(4)「新たな米中関係と日本の安全保障」~いよいよ本編(その1)
2015年3月11日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(4)「新たな米中関係と日本の安全保障」~これが最終(動画付)
2015年4月3日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ(5)「現代によみがえる「専守防衛」はあるか」(動画付
2015年6月21日
「自衛隊を活かす会」三題~6/20関西企画、6/19柳澤協二氏講演(神戸)、5/18提言発表記念シンポ
2015年9月8日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「新安保法制にはまだまだ議論すべき点が残っている」
2016年1月1日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「南シナ海―警戒監視のための自衛隊派遣をどう見るか」①動画編(付・札幌企画(1/30)のご案内)
2016年2月14日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「南シナ海―警戒監視のための自衛隊派遣をどう見るか」②テキスト編(付・札幌シンポ(1/30)の動画紹介)
2016年3月3日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「南スーダン─。駆けつけ警護で自衛隊はどう変わるのか」(1/30@札幌)
2016年5月23日
「自衛隊を活かす会」協力シンポから学ぶ「憲法9条のもとで自衛隊の在り方を考える」(2/28仙台)
2016年5月24日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「「戦場における自衛官の法的地位」を考える」(2016/4/22
2016年9月16日
「自衛隊を活かす会」シンポジウムから学ぶ「北朝鮮は脅威なのか、どう対応すべきか」(2016/5/20)
 

(付録)
『コップ半分の酒』 作詞:森川あやこ 作曲:長野たかし 演奏:長野たかし&森川あやこ
 

 

横田耕一九州大学名誉教授が日本記者クラブで語った「生前退位」(2016年11月16日)~憲法学の観点から

 今晩(2016年12月29日)配信した「メルマガ金原No.2675」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
横田耕一九州大学名誉教授が日本記者クラブで語った「生前退位」(2016年11月16日)~憲法学の観点から

 天皇生前退位問題については、政府の「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」が、どこが「有識者」か?と疑わしい人物を多数含む「有識者」からのヒアリングを終え、特例法での退位容認という違憲の疑いが濃厚な方針で答申をまとめるのではとされる一方、民進党は12月21日、党内に設置した皇位検討委員会による「皇位継承等に関する論点整理概要版」を公表し、特例法ではなく皇室典範の改正によるべきと主張し、漫画家の小林よしのり氏が民進党案を全面的に支持するなど(今日、野田幹事長と小林氏がネット対談している)、風雲急を告げているかに見えます。
 
 私自身、この問題について色々思うところはあるのですが、メルマガ(ブログ)で取り上げることは躊躇してきました。それは、端的に言って「憲法」との関係をどう理解すべきかについての自分の立ち位置が、残念ながら確固としたものではないという自覚があるせいでした。
 
 従って、今日ご紹介する横田耕一先生(九州大学名誉教授・憲法学)による日本記者クラブでの会見動画及び会見詳録(テキスト)も、とても勉強になることは疑いなく、是非皆さんにも視聴(もしくは通読)していただきたいと思ってご紹介したのですが、だからといって、私自身が「横田説」に全面的に賛成か?と問われれば、「いやあ」と、まだまだ考え込まざるを得ないのです。
 ただ、最初にご紹介した、特例法で今上天皇の生前退位をさっさと片付けたがっている安倍・菅政権とそのお先棒をかつぐ有識者会議、そして彼らを「逆賊」と決めつけて全面対決を主張する小林よしのり氏などの今上天皇支持派(?)という2極対立というような単純な問題ではないのだ、ということに気付かせてくれる、まっとうな憲法研究者である横田耕一先生の憲法解釈に耳を傾けることは、この問題について「複眼的思考」を働かせるためのとても重要な視点を提供してくれると思います。
 
天皇による「生前退位」の意向表明は前代未聞の出来事として大きな衝撃を与えた。横田教授は、象徴天皇制を長年研究してきた憲法学者。今回の「お言葉」問題に関して、憲法学の諸学説などを紹介しながら、横田教授自身の見解を語ってもらった。
 政府見解では、天皇の行為には、国事行為、公的行為、私的行為の3 種類がある。しかし、横田教授は、憲法に根拠を持たない天皇の公的行為を認めた場合、①範囲・責任の所在が不明確②内閣による政治利用の危険性③天皇の意思で政治が左右されるなどの懸念があるので、「公的行為は違憲」と自説を展開した。
 今回の退位問題については、「生前退位自体には問題はないが、今回は、天皇の意思で政治が動いており、憲法的には大きな問題がある。天皇の意思を忖度して政府が主導すべきだった」と語った。」
 
 上記「要約」の最後の部分(下線を引きました)、会見での横田先生の発言は、以下のようなものでした。
 
「だから、何で宮内庁が、いろいろ理由はあるでしょうけれども、リークしてしまったか。あれが問題の間違いの元ですね。だから、ああやってザーッと動いてしまった。本来、ああいうことは内々の議論を踏まえて政治が考えることなんですね。天皇の発意で、天皇のお言葉だから大事にしなければいけない、早くしなければいけないなんていう動きになっているでしょう。これ自体が問題なんですよ。何で天皇の意思で日本が動くのか。国民の意思で動けばいいんです。
 天皇の意思を無視しろとかなんとか言っているわけではございませんよ。天皇の意思を忖度することは当然あり得るわけです。けれども、天皇の意思で、「お心をお心としてやらなければいけない」みたいな形で動いていく。これ自体が問題だというのが私が憲法学者として危惧する基本です。天皇の意思で日本の政治が動く、これが問題なんです。」
 
 しかし、毎日新聞が熱心に伝えているところによれば、今上天皇の生前退位の意向は数年前から周囲に伝えられ、さらに、昨年のうちに「おことば」案が官邸に打診されていたとということからすれば、少なくとも安倍・菅政権には「忖度」しようというようなつもりが全くなかったことだけは間違いないのでしょうけどね。
 

(付録)
『希求』 作詞・作曲:長野たかし 演奏:長野たかし&森川あやこ
 

 

「集中特集 東海テレビ ドキュメンタリー傑作選」(12/29~1/10/日本映画専門チャンネル)のご紹介

 今晩(2016年12月28日)配信した「メルマガ金原No.2674」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。

「集中特集 東海テレビ ドキュメンタリー傑作選」(12/29~1/10/日本映画専門チャンネル)のご紹


 この前、このメルマガ(ブログ)でTV番組をご案内したのは、ちょうど1週間前でした(
期待して放送を待つ12/24「こんにちは!動物の赤ちゃん2016」(NHK総合)~白浜の良浜(ラウヒン)・結浜(ユイヒン)親娘も登場/2016年12月21日)。この記事のブログ更新情報をFacebookに投稿したところ、「金原先生のブログにパンダの赤ちゃんって、なんだか意外でおもしろいです。」というコメントを書き込んでくださった方もおり、なかなか好評(?)でした。
 それに味をしめて、という訳でもないのですが、今日もテレビ放送のご紹介です。
 ただし、いつもは地上波の番組に限っているのですが、今日はその例外として、日本映画専門チャンネルの新年の特集をご紹介しようと思います。ケーブルテレビやスカパー!と契約している方も少なくないと思いますし、そうしょっちゅうお目にかかれるという特集でもないので、まとめてのご紹介です。
 
 メルマガ(及び熱心なブログ)の読者は、今年の正月(1月8日)に、「映画『ヤクザと憲法』(東海テレビ)を観たいと思いませんか?」という記事が配信されたことをご記憶かもしれません。
 自社制作のドキュメンタリー番組の劇場映画化を積極的に推進する東海テレビ放送の最新作『ヤクザと
憲法』(土方宏史監督/96分)を「観てみたい」と思って思わず書いてしまったものでした。
 その後、和歌山で自主上映されるというような動きも全くなく、忘れるともなく忘れていたところ、ふと、12月29日(木)23時から日本映画専門チャンネル『ヤクザと憲法』が放映されるということ
に気がつき、「これは録画予約しなければ」と思ったのです。
 
 もっとも、それだけのことであれば、私が自分のために録画予約をするというだけのことで、メルマガ(ブログ)で取り上げるつもりはなかったのですが、これまたふとしたことから、12月29日から1月10日にかけて、東海テレビ放送が制作したドキュメンタリー映画(一部劇映画を含む)の特集放送(中特集 東海テレビ ドキュメンタリー傑作選)が行われるということを知ったのです。
 その特集ページに書かれた「本企画のここがすごい!」という惹句にはこうあります。

「取り扱う題材に禁止事項を設けない。むしろ、難しいことこそトライする。その方針通り〈ヤクザ〉〈戸塚ヨットスクール〉〈死刑弁護人〉といったテーマに挑む姿勢は、映画業界にも多数のファンを生みだしている。独自の“道”を貫く東海テレビ制作のドキュメンタリー映画全9作品を日本映画専門チャンネルだけで集中放送!」
 
 どうですか?これを目にしたら、日本映画専門チャンネルを視聴できる環境がある限り、「全部録画したい!」と思いませんか?
 
『ヤクザと憲法』 土方宏史監督 2016年 100分
放送日① 2016年12月29日(木)23時00分~
放送日② 2017年1月9日(月)21時00分~
公式サイト
 
 
『平成ジレンマ』 齊藤潤一監督 2011年 101分
放送日① 2016年12月29日(木)深夜00時50分~
放送日② 2017年1月10日(火)21時00分~
公式サイト

 
放送日① 2016年12月29日(木)深夜02時40分~
放送日② 2017年1月10日(火)深夜00時55分~
公式サイト

 
放送日 2017年1月9日(月)深夜02時50分~
公式サイト

 
放送日 2017年1月10日(火)深夜02時45分~
公式サイト

 
放送日 2017年1月9日(月)22時50分~
公式サイト
 
 
『長良川ド根性』 阿武野勝彦/片本武志監督 2012年 83分
放送日 2017年1月10日(火)深夜04時30分~
公式サイト
 
      
 
 

(付録)
『めぐり逢い』 作詞・作曲:長野たかし 演奏:長野たかし&森川あやこ
  
 

長野たかしさんの「乗り越える」ための新しい“We Shall Overcome”~付・CD『希求』ダイジェスト試聴のお勧め

 今晩(2016年12月27日)配信した「メルマガ金原No.2673」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
長野たかしさんの「乗り越える」ための新しい“We Shall Overcome”~付・CD『希求』ダイジェスト試聴のお勧め

 私が、元「五つの赤い風船」のベーシスト、長野たかしさんの現役フォーク歌手(?)としての活動ぶりを知ったのは、2014年5月のことでした。
 それは、その年の5月3日・憲法記念日に、長野たかしさんと奥さまの森川あやこさんが、京都市左京区鞍馬寺の奉納舞台で、「憲法記念日 奉納ライブ」をされた際の映像がIWJ京都によって撮影され、アーカイブを視聴できることに気がついたことがきっかけでした(このアーカイブは今でも視聴できます)。
 
 
 その後、和歌山で演奏される機会があれば足を運ぶようになり、かれこれ3度ばかり、お2人の歌声に接することができ、すっかりファンに「なり直し」ました。
 私自身、長野さんがベースを担当されていた当時の「五つの赤い風船」のステージを、少なくとも4回(和歌山市で2回、全日本フォークジャンボリーで2回)は観ていますが、それも1970年代はじめの私が高校生の頃のことですから、40年以上の時を隔ててですもの、これはなかなか感慨深いものがあります。
 
 さて、年末の今日は、長野たかしさんのYouTubeチャンネルに最近アップされた2つの動画をご紹介しようと思います。
 1つは、今年5月に発表した最新CD『希求』のダイジェスト動画です。
 
CD希求ダイジェスト2(12分12秒)
 

 『希求』は「ねがい」ではなく「ききゅう」と読むのでしょうか(私はそう読んでいます)。それは、「希求」の出典が、日本国憲法第9条1項「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」に由来するということからなのですが。
 
 アルバム『希求』には11曲が収録されています。Facebookページ「CD「希求」をつくる会」に掲載された楽曲解説を引用します(作詞作曲者の表示はラーナーノートから私が転記しました)。
このページにCDの注文方法も書かれていますが、今でもこの通りで注文できるのか、一度記載のアドレス宛にメールで問い合わせされることをお勧めします。残念ながら『希求」はAMAZONでは注文できません。

(引用開始)
#01-めぐり逢い    同世代への応援歌
 作詞:長野たかし 作曲:長野たかし
#02-灰色の街    原発をテーマ
 作詞:長野たかし 作曲:長野たかし
#03-私が歌う理由  詩・谷川俊太郎
 作詞:谷川俊太郎 曲:トラディショナル
#04-コップ半分の酒 森川の父の戦争体験
 作詞:森川あやこ 作曲:長野たかし
#05-希求       理想を求め、決して諦めない
 作詞:長野たかし 作曲:長野たかし
#06-Last Night I Had The Strangest Dream
 作詞:Ed McCurdy 作曲:Ed McCurdy 
#07-追放の歌    自戒の念と供に
 作詞:高橋照幸 作曲:高橋照幸
#08-勇気を出して  
見えてるものが全てじゃない
 作詞:長野たかし、森川あやこ 作曲:長野たかし
#09-モノローグ    明日死ぬつもりで生きてみよう
 作詞:長野たかし 作曲:長野たかし
#10-つまんないうた  お利口さんなんてつまんない
 作詞:長野たかし 作曲:長野たかし
#11-夢の夜会    19名の思いの丈の大合唱   
(引用終わり)
 
 年末にYouTubeにアップされたダイジェストは、このうちの
 「#01-めぐり逢い」 
 「#02-灰色の街」
 「#03-私が歌う理由」
 「#04-コップ半分の酒」
 「#05-希求」
 「#09-モノローグ」
 「#11-夢の夜会」
の「さわり」が収録されています。これを聴けば、是非「全曲」を聴きたくなるでしょう?
 
 そして、もう1つ年末の今だからこそ是非視聴していただきたい曲があります。それは、長野さんが独自の日本語詞をつけて歌い始めた“We Shall Overcome”です。
 
We Shall Overcome(2分57秒)


 私は乗り越える
 あなたは乗り越える
 みんなで超えよう
 この 苦しみ
 そうだ 信じよう
 人の力
 優しさあふれる国目指して ※
 
 私は手をつなぐ
 あなたと手をつなぐ
 みんなで繋ごう
 世界中みんなと
 そうだ 信じよう
 人の力
 優しさあふれる国目指して
 
 私は恐れはしない
 私は恐れはしない
 権力で自由を奪う者たち
 そうだ 信じよう
 人の力
 優しさあふれる国目指して
 
 ※リフレイン
 
 独自の歌詞による“We Shall Overcome”といえば、中川五郎さんの「大きな壁が崩れる」を思い出しますが、長野さんの「乗り越える」ための“We Shall Overcome”も素晴らしいですね。
 少し遅くなりましたが、これが私から皆さんへのクリスマス・プレゼントです。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2012年8月22日(2013年2月11日に再配信)
中川五郎さんの新しい“We Sall Oercome”=『大きな壁が崩れる』
2015年4月5日
5月3日の過ごし方~鞍馬寺・奉納ライブ(長野たかし・森川あやこ他)はどうですか?
 

(付録)
第三回東日本大震災復興支援チャリティコンサート&物産展-古都の風にのせてin Zest御池-
●日時:2013年10月5日(土)●場所:京都市御池地下街 ゼスト御池
長野たかし・森川あやこ
『これが僕らの道なのか』
『時代は変わる』
『遠い世界に』
『花をください』
『Hard Times Come Again No More』
『血まみれの鳩』
 

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