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植松健一立命館大学教授(憲法学)講演のお知らせと「情勢分析2016-2017」(守ろう9条 紀の川 市民の会)

 今晩(2017年3月14日)配信した「メルマガ金原No.2751」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
植松健一立命館大学教授(憲法学)講演のお知らせと「情勢分析2016-2017」(守ろう9条 紀の川 市民の会)

 3日連続の「和歌山ネタ」です。しかも、私自身が運営委員を務めている地域9条の会(守ろう9条 紀の川 市民の会)の総会での記念講演のお知らせと、総会議案書のうちの「情勢分析」のパートのご紹介をまとめてお届けしようというものです。
 
 2005年1月に設立総会を開いた「守ろう9条 紀の川 市民の会」は、紀の川北岸に居住する和歌山市民で構成する地域9条の会であり、このところ、毎年春に総会(と記念講演)、秋(11月3日の前後)に憲法フェスタを開催しています。
 しかも、小さな地方の9条の会にしては信じられないくらい贅沢なラインナップの講師陣をお招きして
講演会を開催してきました。憲法研究者に限定しても、以下のような方々に講演していただいています。
 
吉田栄司先生(関西大学教授)→2012年 憲法フェスタ
森 英樹先生(名古屋大学名誉教授)→2014年 総会
清水雅彦先生(日本体育大学教授)→2014年 憲法フェスタ
高作正博先生(関西大学教授)→2015年 憲法フェスタ
石埼 学先生(龍谷大学法科大学院教授)→2016年 総会
 
 そして、来る4月1日(土)に開催する第13回総会における記念講演をお願いしたのは、植松健一先生(立命館大学法学部教授・憲法学)です。
 立命館大学ホームページ掲載の教員情報から一部ご紹介します。
 
(抜粋引用開始)
■研究テーマ
 ■「象徴的立法」の研究
 ■ドイツ・ワイマール期の議会制民主主義
 ■治安・安全法制の憲法学的考察
■研究概要
立法における市民の「安心感」と民主主義の憲法規範的考察
 現実の害悪の除去・予防よりも、市民の「安心感」の維持向上を重視する「象徴的立法」(symbolische
Gesetzgebung)が増進される現象(「立法の象徴化」現象)の現状分析に基づき、①立法に対する民主的正統性の付与と②立法に対する法治国家的統制という、2つの憲法的要請の緊張と補完の関係を踏まえた「あるべき立法」の指針となる憲法規範論の構築可能性を探っている。この目的のために、当該問題に関する議論蓄積を有するドイツの法状況をさしあたりの対象としながら、日本の法状況や学説状況への示唆
を獲得したいと考えている。
 そのための具体的な法領域として、さしあたり治安関連の法領域において、「安心感」を求める住民の規範意識と、それに対応しようとする民主政治の在り方、およびその結果として制定された治安立法に対する司法的統制という重層的な構造を捉えながら、憲法の観点から何が問題で、何を論じるべきかを明ら
かにしていく作業に取り組んでいる。
(引用終わり) 
 
 「象徴的立法」と聞いて、何のイメージもわかないという人もいるでしょうから、もう少し具体的な説明がないかと思って探してみました。
 すると、「科研費(KAKENHI)」サイトに、植松先生の「「市民の安心感」を手掛かりとした「立法の象
徴化」現象の憲法的考察」という研究についての「研究成果報告書」が掲載されていました。
 それによると、「典型的な例としては、環境保護法、刑事法における厳罰化、そして「テロ対策」の名目で強化される治安・公安関連立法の拡大など」「こうした立法、とりわけ刑事法や治安・公安関連立法の多くは、市民的自由に大きな影響を及ぼすものであり、本来は市民にとって忌避されるべきものであろう。ところが、近時では、市民の多くがこうした刑事法の厳罰化・拡大化や治安立法の拡大による警察の早期的対応を歓迎しており、このような市民感情がこうした立法の制定を支えている。ドイツでは法律の実効性を十分に検証することなく、市民の立法要求を重視して制定された立法を象徴的立法(symbolosche
Gesetzgebung)と呼んでいる。」ということです。
 ここまで読めば、たしかにこれはドイツだけのことではなく、日本でも進行している状況に違いないと思い当たりますし、政府が、過去3度廃案になった共謀罪に、テロ等準備罪という新たな衣装を着せて成
立を目指そうとしていることも、この文脈の中に置けば理解が深まるかもしれません。
 もっとも、主催者が植松先生に提案して決まった演題は、「安倍首相はなぜ憲法を変えたいのか~私た
ちの生活はどうなるのか~」というものなのですが。
 とりあえず、チラシの文字情報を転記します。
 
チラシから引用開始)
守ろう9条 紀の川 市民の会 第13回 総会
 
 安倍政権は昨年11月、自衛隊に「戦争法」に基づいて武器の使用も可能な「駆け付け警護」の任務を付与し、南スーダンに派遣しました。戦後71年間、戦争でたった一人の外国人も殺さず、たった一人の戦死者も出さなかった平和国家・日本に「殺し、殺される」現実の危機が差し迫っています。
 また、安倍首相は今年の年初に、「新しい時代にふさわしい憲法はどんな憲法か。今年はいよいよ議論を深め、私たちが形づくっていく年にしていきたい」と、改憲への意欲を示しています。昨年7月の参院選改憲勢力が、改憲発議が可能な3分の2の議席を衆参両院で占めたことと相まって、明文改憲の危険
も迫っています。
 安倍政権の「戦争する国」への暴走をくい止め、安倍政権を退場させるために、「市民連合」などの多くの市民と立憲4野党との、来るべき総選挙に向けた「野党共闘」の話し合いが進められています。私た
ちにも安倍首相が狙っていることは何かを多くの人たちに語っていくことが求められています。
 安倍首相はなぜ憲法を変えたいのか、そして憲法が変えられたら私たちの人権や暮らしはどうなるのかを学び、みんなで力を合わせて「戦争法廃止」「立憲主義回復」「安倍政権退場」を実現しようではありませんか。
 
※総会は会員でなくても参加できます。もちろん無料です。多くの方にご参加いただきたいと願っています。
 
日時:2017年4月1日(土)午後2時~4時30分
場所:河北コミュニティセンター 2F 多目的ホール
 和歌山市市小路192-3(Tel:073-480-3610)
 南海本線紀ノ川駅」下車徒歩3分(改札口を左折120m、左折し踏切を越え180m、右側)
 和歌山バス・六十谷線(川永団地⇔南海和歌山市駅)「梶取東バス停」前
 
◎第1部 記念講演 14:10~15:45
「安倍首相はなぜ憲法を変えたいのか
~私たちの生活はどうなるのか~」
  講師 植松 健一(うえまつ・けんいち)氏
         立命館大学法学部教授(憲法学)
 
◎第2部 総会議事 15:50~16:30
 
※補聴器を使用されている方がよりクリアな状態でお聞きいだけるように、会場に『磁気ループ』を設置します。使用できる補聴器は「Tモード」「MTモード」の補聴器です。
 
主催:守ろう9条 紀の川 市民の会   お問合せ先:073-462-0539 原 通範
(引用終わり)
 
 植松先生がお話されてる動画がないかと探してみましたが、とりあえず見つけたのは、大阪弁護士会が2015年8月8日に開催した「日本はどこに向かうのか?PartⅣ ~各界から上がる安保法案への反対の声~」の後半に行われたリレートークでのスピーチでした(ちなみに、前半は早稲田大学水島朝穂教授による基調講演でした)。
 実は、このリレートークには、関西の大学で憲法を講じておられる以下の4人の研究者の皆さんが登壇
されています。
  石埼 学龍谷大学法科大学院教授
  高作正博関西大学法学部教授
  塚田哲之神戸学院大学法学部教授
  植松健一立命館大学法学部教授
 そう、4人の内、植松先生を含めて3人まで「守ろう9条 紀の川 市民の会」はお呼びしているのです

 もっとも、このリレートークでは1人の持ち時間が5分しかなく、はなはだ物足りないですけどね。短
い時間の中で、植松先生は、なぜ多くの大学人が安保法案反対に立ちあがったのか?ということについてお話されています。
 
大阪弁護士会】「日本はどこに向かうのか?Part4」 後編 リレートーク 2015.8.8(41分)

冒頭~ 石埼 学氏
6分~ 高作正博氏
11分~ 塚田哲之氏
17分~22分 植松健一氏
(以下略)
 
 正直、私自身、4月1日の植松先生のお話がどのような内容になるのか、全然見当がついていないのですが、かえって当日の聴講が楽しみだと思っています。
 多くの方のご参加をお待ちしています。
 
 さてここからは、「守ろう9条 紀の川 市民の会」第13回総会のための議案書の中から、「情勢分析」のパートをご紹介します。
 「守ろう9条 紀の川 市民の会」では、何年か前から、総会議案書は運営委員による分担執筆とい
うシステムで作成することになっており、私はずっと「情勢分析」のパートを担当してきました。そして
、過去3年、議案書のために書いた「第1稿」をそのままメルマガ(ブログ)に掲載してきました。
 だいたい、私の文章は長くなり過ぎる傾向があり、議案書の原稿も、第1稿のまま確定することなどな
く、他の運営委員の意見も取り入れた上で、大幅に減量作業を施すのが常でした。
 ところが、今年はなかなか「情勢分析」が書けず、他のパートの原稿が出そろっているのに私のパート
だけが抜けているという体たらくであり、「もう間に合わない」ということで思い切って何とかひねり出して書き上げたところ、分量的にはまことに適当な量に収まっていました。そして、昨日の運営委員会で何カ
所か修正意見が出され、議論の結果、第2稿が確定しました。
 過去3年は、私が1人で書いた第1稿をご紹介してきましたが、今日ご紹介するのは、私が書いた初稿
を運営委員会で議論し、その結果に基づいて他の運営委員が修文したものです。
 そういうわけで、今年の議案書(情勢分析のパート)をメルマガ(ブログ)でご紹介するかどうか迷ったのですが、憲法をめぐる激動の1年を振り返るという作業の成果を継続して記録にとどめるという意義
を重視し、今年も掲載することにしました。
 なぜ、私が今年の議案書を書きあぐねたのか、それなりの理由を思いつかないこともありませんが、冗
長になり過ぎるので省略します。
 それでは、「ある地域9条の会「総会議案書」の内「情勢分析2016-2017」」をお読みください。
 
(引用開始)
2017年度 第13回総会 議案書
Ⅱ.2017年度の活動方針
1.【私たちを取り巻く情勢】
(1)安保法制(戦争法)が施行された
 歴代の内閣法制局長官や元最高裁長官、元防衛省高官を含む広汎な国民各層の反対にもかかわらず、安
倍晋三内閣が提出したいわゆる安保法案は、2015年9月19日、自民・公明両党などの賛成多数で国
会を通過し、同法案は翌2016年3月29日に施行された。
 これにより、我が国は、内閣が「存立危機事態」と判断すれば、我が国が武力攻撃を受けていないにも
かかわらず、自衛隊に防衛出動を命じて海外派兵できる法体系を持つ国となった(集団的自衛権)。
 また、周辺事態や非戦闘地域というしばりがなくなり、世界中どこででも、アメリカ軍や多国籍軍のた
めの後方支援、協力支援という名の兵站活動に自衛隊が従事できることとなった。
(2)新任務を付与されて自衛隊南スーダンに派遣された
 新安保法制に基づく自衛隊への最初の発令は、PKO協力法に基づいて南スーダンに派遣している陸上自衛隊に対し、いわゆる「駆け付け警護」「宿営地の共同防護」という新任務を付与するという形で実施されることになり、2016年12月、第10次隊と交替した第11次隊から新任務を帯びての活動とな
った。
 南スーダン現地は、「紛争当事者の間で停戦合意が成立していること」というPKO派遣のための大前提自体が大きく揺らぎ、たびたび戦闘が発生していると報じられている。このような中、昨年、現地派遣部隊が首都ジュバで大規模戦闘が起きていると報告した日報の存在が発覚し、政府・防衛省の根深い隠蔽
体質が露呈している。
 安倍内閣南スーダンPKOに派遣している自衛隊を5月末に撤収させることを表明したが、派遣部隊
が戦闘行為に及ぶような事態に陥らぬうちに、即刻の撤退を実現することが求められる。
(3)参院選における市民と野党の共闘
 2012年12月の第46回総選挙以来、衆議院では自民・公明の与党が総議席の3分の2以上の多数
を保持し続けており、2016年7月に行われる参議院議員通常選挙の結果、改憲勢力参院でも、改憲
発議に必要な3分の2以上の議席を確保するかどうかが注目された。
 2015年9月の安保法制成立直後、日本共産党が提唱した国民連合政府構想に対し、野党第一党である民主党(その後民進党)の反応は芳しくなく、このままでは参院選での野党の惨敗が避けられないという危機感を抱いた有力な市民組織有志が、2015年12月に「市民連合(安保法制の廃止と立憲主義
回復を求める市民連合)」を結成し、立憲野党に共闘を呼びかけることとなった。
 そして、この動きは瞬く間に全国に広がり、特に全国32の1人区の全てにおいて、「野党統一候補
の擁立が実現したことは特筆すべきことであった。
 和歌山においても、市民有志が「安保法制の廃止を求める和歌山の会」(後に「市民連合わかやま」と改称)を結成し、県内野党に参院選和歌山県選挙区への統一候補の擁立を要請した。紆余曲折の末、「市民連合わかやま」が推薦した由良登信弁護士を、日本共産党社民党生活の党と山本太郎となかまたちが推薦し(政党以外では「市民連合」「関西市民連合」などからも推薦を得た)、民主党民進党)は、
推薦こそしなかったものの、独自候補の擁立は取り下げるという事実上の協力を行った。
 結果は、自民党現職に届かなかったものの、幅広い市民各層が由良候補の支援に立ち上がった経験は、
今後の市民が主体的に政治に関わっていく端緒を開いたものと評価すべきである。
 参院選の結果、東日本を中心に、11の1人区で野党統一候補が勝利するという成果はあげたものの、非改選議席と合わせると、自民・公明の与党に改憲に前向きな大阪維新の会などの一部野党を加えた改憲勢力が3分の2を上回る議席を確保し、日本国憲法施行後初めて、改憲発議が現実的に可能な議席状況が
生まれた。
 改憲勢力は、この状況を最大限に活かし、早期の改憲発議を実現しようという攻勢を強めてくることが
予想される。
(4)改憲を目指す動きから目を離してはならない
 日本会議神社本庁などの改憲勢力は、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」を結成し、改憲発議がなされた際の「後援会名簿」として活用することを主要な目的とした1000万人賛同署名に取り組んでいる。また、「おしゃべり憲法カフェ」と称する草の根改憲ミーティングを各地で積極的に開催するなど
(和歌山でも実施されている)、改憲勢力の一般市民への働きかけはあなどれない。
 また、ひとたび改憲発議がなされた場合、国民投票運動に対する法的規制は、公選法に比べればなきに等しく、投票日前2週間のスポットCM禁止規定を除けば、金さえあれば広告もやりたい放題に行える(
昨年7月10日参院選投票日当日の自民党などによる意見広告を想起せよ)。
 安倍首相は3月、自らが会長を務める「創生日本」という団体の会合で、「憲法改正に向かって総力を挙げて頑張ろう」「必ず憲法改正をしたい」と述べ、自民党大会でも、「自民党憲法改正の発議に向けて具体的な議論をリードしていく。それが自民党の歴史的使命だ」と強調している。改憲の危機はますま
す大きくなっている。
 このような改憲勢力の動向に常に注意を払い、彼らが当面の改憲重点目標として掲げている緊急事態条
項、家族保護規定などへの対抗策を用意することが肝要である。
(5)共同のたたかいをより一層推し進める動き
 安保法案(戦争法)反対の取組の中から生まれた「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」による共同の取組は、中央だけではなく、全国各地に広がり、和歌山においても、2017年の共謀
罪反対闘争に至るまで、「総がかり」の枠組みが機能し続けている。
 2016年夏の参院選における市民と野党の共闘も、「総がかり行動実行委員会」方式による共同の闘
いが下地となったことを見逃すべきではない。
 そして、改憲勢力から国会の議席を奪い返すため、さらにこの共同の闘いを進めるべく、全国でも和歌
山でも、様々な模索がなされている。
 また、そのような市民の運動と連動する形で、2017年3月はじめの時点で、全国15の地方裁判所に19件の安保法制違憲訴訟が提起されており、また、これとは別に、自衛隊員の家族が原告となった南
スーダンPKO派遣差し止め訴訟などが提訴されている。
 戦争する国づくりの総仕上げと言われる現代版治安維持法共謀罪法案に反対するたたかいも全国で大
きく広がり、和歌山でも市民と野党の共闘でたたかいが進められている。
 これらは、安倍政権の暴政によって大きく傷ついた憲法の力を回復しようという同じ目標に向かった、
政治の場での、司法の場での、また社会の隅々での活動ということができる。
(引用終わり)
 
 

Facebookで振り返る「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017」

 今晩(2017年3月13日)配信した「メルマガ金原No.2750」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
Facebookで振り返る「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017」

 昨日(3月12日)、和歌山城西の丸広場で開催された「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017」の写真レポートをお送りします。
 内容は、昨日のうちにFacebookに投稿した写真アルバム(全部で16)のテキスト部分を転載し、必要な修正・補充を行い、さらにブログ版には、各アルバムごとに写真を1枚ずつセレクトして掲載するというものです。なお、オリジナルのアルバムには、原則として複数の写真を掲載していますので、そちらの方も閲覧していただけるように、Facebookアルバムにもリンクしてあります(ブログ版をお読みの方は、各テーマごとのタイトル部分をクリックしてください)。Facebookのアルバムや個々の写真には、色々参考となるコメントも寄せられていますので、是非そちらの方にも目を通していただければと思います。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/開会】
 好天に恵まれた3月12日(日)午前10時から、和歌山城西の丸広場において、今年で5回目を迎える「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017」が開催され、多くの方にお越しいただくことができました。ご来場いただいた皆さま、出演、登壇していただいた皆さま、ブース出展(店)にご協力いただいた皆さまに、実行委員の一人として、心よりお礼申し上げます。
 後片付けが一段落した午後4時過ぎに会場から歩いて自分の事務所に戻り、撮影した130枚近くの写真を整理した上で、順次、Facebookに写真レポートをアップし、あわよくば今晩中に、それをメルマガ&ブログに転載できればいいなと考えています。果たして、要領良く作業がはかどるでしょうか(結局、ピックアップした写真のトリミング作業に時間がかかり過ぎたのが原因か、時間切れで翌日回しになりました)。
DSCN1060 まずアルバム第1弾は「開会」を宣言する司会の松永久視子さん(子どもたちの未来と被ばくを考える会)です。もっとも、正式の「開会宣言」は、オープニングの紀州五十五万石の演奏が終わった後に行われたような気もしますが、ご紹介する写真は、松永さんによる最初の(?)開会宣言の模様です。
 ところで、松永さんの後ろに何やら怪しげなギタリストが立っていますが、この後すぐオープニングで演奏することになっていた紀州五十五万石のメンバーで、ステージネームは「ベム」だそうです。もっとも、ステージを降りると、某環境NGOの代表理事和歌山大学システム工学部教授です。
 あと2枚の写真は、開会前に撮影したスナップで、1枚はミニ機関車が果たして運行できるかどうか悪戦苦闘中の小谷英治さん。もう1枚は共謀罪反対を訴える日本国民救援会和歌山県本部と国賠同盟和歌山県本部の合同ブースです。
 なお、当日の来場者に配布されたプログラムをPDF化しましたのでご覧ください。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/オープニング(紀州五十五万石)】
 今年のオープニングを飾ったのは、「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2015」以来2年ぶりの登場となった紀州五十五万石です。怪しいギタリストのステージネームが「ベム」だということは先ほどご紹介しましたが、残る2人にもちゃんとステージネームがあり、女性ヴォーカリストは「ベラ」、男性パーカッション奏者は「ベロ」だそうです。うーん、どこかで聞いたような。
DSCN1066 演奏されたのは、スリーマイル島原発事故が起きた1979年、マジソン・スクエア・ガーデンで開催された「NO NUKES」コンサートでジョン・ホールらが歌った“Power”。この曲が、英語原詞と日本語詞の両方で歌われました。来場者に配布された歌詞カードもPDF化しておきます。
 なお、私がこの3人のステージネームを知ったのは、5月28日(日)にライブハウスOLDTIMEで開かれる「第一回 ラブ&ピースライブ和歌山~平和を祈るコンサート~」のチラシに書かれた出演者紹介欄を読んでのことでした。「平和を祈るコンサート」については、昨日(3月12日)のメルマガ(ブログ)でご紹介していますので(速報・第一回 ラブ&ピースライブ和歌山~平和を祈るコンサート(5/28@ライブハウスOIDTIME))、是非ご参照ください。
 それにしても、開会草々、来場者全員に「Power」を注入しようというメンバーの気合いは凄かったですね。
(付記)
 歌詞カードには書かれていませんでしたが、“Power”の日本語詞を書かれたのは、メンバーの「ベラ」こと「歌舞」こと「にしでいづみ」さんだそうです。歌舞さんから歌詞カードの文書ファイルを送っていただきましたので、その日本語詞をご紹介します。
【POWER】(日本語バージョン)
太陽の チカラと
絶え間ない 水の流れを
 (2:寄せては返す波のチカラを)
生きとし生けるもので 分かち合おう
 (2:溢れる恵みをみんなで 分かち合おう)
吹き続ける 風のチカラ
燃える薪の炎のぬくもり
原子力の毒のチカラなンて要らない
 (2:もう迷わず…いま すぐ 原発止めよう
   太陽と風 水と大地
   自然のチカラでともに生きてゆこう)
誰だって 必要だよ
暗やみや寒さの中では
何かのチカラを借りて生きている
鳥たちが 歌う森
虫たちが 息づく大地
魚たちの 泳ぐ水
みな 未來へとつなごう
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/実行委員会あいさつ(西郷章さん)】
DSCN1071 東日本大震災及び福島第一原発事故による犠牲者に対して「黙祷」を捧げた後は実行委員会からの開催あいさつです。昨年は私が務めましたが、毎年交替した方が良いだろうということで、今年は西郷章さん(憲法を生かす会 和歌山)にお願いしました。西郷さんは、東京電力福島第一原発事故から6年が経過した現時点で、なお解決のめどがつかない問題の数々を指摘しながら、私たちがどのような心構えで何に取り組んでいかねばならないかを、原稿も手に持つことなく(偉い!)表明されました。
 なお、開会した10時過ぎには、既に会場には多くの方が詰めかけてくださっていました。間違いなく、昨年よりは多かったと思います。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/全体集会(松本佳充さん)】
 今年の全体集会のメインスピーカーにお招きしたのは、原発事故当時、福島県立双葉高校に勤務しておられた元高校教諭の松本佳充(まつもと・よしみつ)さんでした。
DSCN1076 松本さんは、スピーチの時間も限られていることから、ご自身の原発事故直後の体験と、高校の生徒たちが原発事故によってどのような影響を被ったのかという2点に絞ってお話されました。
 ここで、私が拙い要約をするよりも、本部テント横の展示ブースに、松本さんが撮影された数々の写真とともに掲示された「福島第一原発事故6日間の検証 大混乱 必死の脱出 3月11日(金)~16日(水)」(松本さん自身が書かれたもの)を撮影しましたので、それをお読みいただければと思います。
 ただ一つだけとても心に残った言葉をご紹介するとすれば、「仮設住宅や仮設校舎という言葉があるが、そこで生活し、学んだ者にとって『仮』ということはない」でした。
 また、そのブースには、松本さん自身が書かれた文章が3点、印刷されて自由に持ち帰れるようになっていました。この3点も、松本さんのご許可をいただいた上でPDF化しましたので、是非お読みください。
「迷犬タロの物語」
「学校を返せ ふる里を返せ」
「原発ゼロの未来を」
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/アピール・パレード】
DSCN1090 全体集会終了後、いつものようにアピールパレードに出発です。もちろん、西の丸広場を空にして出かける訳にはいきません。デモ隊が帰ってくれば、すぐにブース(模擬店)を開いて飲食サービスを提供できるようにしなければなりませんし、本部の留守番要員も必要、午後すぐにステージ本番のある出演者はリハーサルをしなければならないとかもありますので。私がカウントしたところでは、300人近くの方々が約1時間のアピールパレードを歩き通されました。行程は、いつものように、西の丸広場→砂の丸広場横→追廻門→県庁前交差点(左折)→三年坂→関西電力和歌山支店前→屋形町交差点(左折)→三木町交差点(左折)→けやき大通り→西の丸広場です。全体スケジュールから考えると、もう少し短めのコースにしたい気持ちもありつつ、関西電力前を行進しない訳にはいかないだろうということで、ずっとこの1時間コースになっているのだと思います。
 ちなみに、今年のコーラーは、松永久視子さんと服部亮平さんが務めてくださいました。例年よりややアップテンポだったでしょうか・・・と私がFacebookに書いたのは、スタート早々のコールを聞いて「早い!」と思った印象からのことで、その後、断続的に聞いていたコールは、当初のように「早い!」とは思わなくなりましたので、すぐにコーラーの方で軌道修正されたのかもしれません。それに、「早い」とか「遅い」というのは、慣れや年齢によって受け取り方が相当違いますからね。
 なお、なぜ「断続的」かというと、適当な撮影ポイントに先回りするため、デモ隊から離れて近道を走ることが何度かあったからです。公式記録員(?)もなかなか大変です。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/昼休みは模擬店が大繁盛】
DSCN1116 デモ隊が西の丸広場に帰り着いたら、模擬店その他のブースが営業スタートです。皆さん、1時間も歩き通し、コールし通しで、ちょうどお腹がぺこぺこ。まずはお腹がふくれそうなものを提供するお店の前に列が出来たのも当然でしょう。どんなお店が出ていたのかは、プログラムの中のブース配置表をご覧ください。
 ちなみに、私の昨日の昼食は、自ら予算1000円以内と設定した上で、熟慮の末(?)「梅乃や」のお好み焼き(500円)、和歌山地区労の水餃子(5個200円)、和教組のおでん(3個200円)、フィニッシュはけいじん舎のコロッケ(1個100円)でした。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/お隣はフリーマーケット】
DSCN1118 ところで、今日、西の丸広場の西隣りでは、和歌山城の「おもてなし忍者」隊員も呼び込みに精を出すフリーマーケットが開かれていました。私は西の丸広場の実行委員で、自分のところの催し物を見るのに忙しく、隣のフリーマーケットをのぞきにいくような時間はありませんでしたが(それでも写真は撮ってきた)、どうやらフリマ目当てに来られたお客さんの一部は、紀北農芸高校の和太鼓演奏や、円香さんの素晴らしい歌声に引きつけられ、結構、西の丸広場の方にも足を運んでくれたのではないかと思います。そういう人たちがどれほど原発問題について関心を持ってくれたかは分かりませんが、これは「怪我の功名」以上だったかもしれません。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/昼休みに輪投げに挑戦】
DSCN1123 12時半から紀北農芸高校の和太鼓演奏が始まると聞いていましたので、大急ぎでお腹を満たしつつ、いくつかのブースに顔を出した中に、私も世話人の一人に名前を連ねている(と思う)「子どもたちの未来と被ばくを考える会」のブースで、1回50円の輪投げに挑戦しました。同会が輪投げで出展するたびに私も挑戦するのですが、今回は3つも的中!しました。これはなかなかの成績ですね。
 なお、あと2枚の写真は、コーナーリングを断念し、直線コースだけでの営業運転を目指すSL運行係の小谷さんの奮闘ぶりです。もっとも、煙が濛々と舞い上がり、近くで食事をしていた人たちはさぞ迷惑だったことでしょう。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/紀北農芸高校和太鼓部】
 和歌山県下の高校の中でも、その和太鼓部の技倆が群を抜いていることで知られる紀北農芸高校。今年は「フクシマを忘れない!」に同校和太鼓部が出演してくださいました。
DSCN1133 出演する都度、メンバーの人数も変動するようで、今日は数名という比較的小規模の編成での演奏でしたが、人数なりにしっかりとした迫力をかもしだし、多くの観客を引きつけていました。実際、西隣りで行われていたフリーマーケットのお客さんも、この和太鼓の演奏に引きつけられて、西の丸広場に入ってきた人が結構いたのではないでしょうか。
 なお、次に紀北農芸高校和太鼓部が西の丸広場に登場するのは、5月3日に開催される“HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2017”だと聞いています。その出来たばかりのチラシが、「フクシマを忘れない!」のプログラムに挟み込んで配布されていましたので、これもPDF化しました。5月3日の演奏も楽しみです。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/円香(まどか)】
DSCN1142 西の丸広場の歌姫といえば「ナツオ」さんにとどめをさすと私は思っていますが、今年の「フクシマを忘れない!」には、新星「円香(まどか)」さんが登場してくれました。昨年3月に紀美野町のりら創造芸術高等専修学校(昨年4月からりら創造芸術高等学校)を卒業したばかりの19歳。お父さんがギター伴奏を務めてのステージです。何より、その透き通るような清浄な声質と確かな音程に驚かされます。これからますます表現力に磨きがかけられていくと思いますので、今後が楽しみですね。
 なお、演奏した6曲の正確な曲名を、演奏終了後、円香さん本人に教えてもらいました。
 公式YouTubeチャンネルに、今年1月26日のライブで演奏した6曲がアップされており、昨日も演奏された曲については、YouTubeでの演奏にリンクしておきますので、是非お聴きください。
1 飛行機雲
2 しあわせの歌

3 500マイル

4 声


5 The Water Is Wide

6 Prey for Love
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/コント&絵本の読み聞かせ】
 今年のステージ企画は、新機軸として、コントと絵本の読み聞かせをプログラムに盛り込みました。
DSCN1153 まず、コントは「子どもたちの未来と被ばくを考える会」から、3人の共同代表の内、松永久視子さんは司会、芝野絢子さんは後の1分間アピールに登場するからということでしょうか、松浦雅代さん(共同代表)、松浦攸吉さん(事務局長)という熟年ご夫婦が、高浜原発美浜原発に扮して登場するという意表をつく出し物で、予備知識がなかった聴衆はさぞ驚いたことでしょう(私は、ある程度心の準備がありましたけど)。
 しかし、全ての原発廃炉を目指さねばならないという気迫は間違いなく伝わったことでしょう。
 あと、読み聞かせの方ですが、読まれた絵本は、昨年の全体集会のゲスト・吉沢正巳さんの「希望の牧場」を題材とした、その名も『希望の牧場』で、子どもたちが熱心に聴き入っていました。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/ついにミニSLが走った!】
DSCN1163 3年前にも西の丸広場にミニSLがやってきたのですが、とうとう動かず、実際に子どもたちを乗せて走ったのはミニ新幹線でした。
 今年も、試運転の段階で脱線が続き、「これは走らせるのは無理では?」という悲観論が流れたのですが、小谷英治さんの執念か、直線コースを往復するということに運行計画を縮小し、どうにかこうにか西の丸広場でミニ蒸気機関車が子どもたちを乗せて走りました!営業距離(?)は短かったものの、間違いなく走りました。ということで、その証拠の写真をお届けします。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/なつおmeets南風】
 西の丸広場のイベントになくてはならない歌姫「ナツオ」さんが今年も帰って来ました。しかも、昨年に続き、田辺から笠松美奈さん、南健二さんの来援を得て、「なつおmeets南風」としての登場でした。
DSCN1171 プログラムは、1曲目だけはナツオさん1人での演奏、2曲目以降は3人のユニットでの息の合った演奏でした。ところで、ナツオさんは一家でアピールパレードに参加していましたが、いつリハーサルをやったんだろう?まさかぶっつけ本番では?
 演奏された5曲は以下のとおりです。Facebookにアップする際は、4曲目だけ、ナツオさんから「沖縄の歌」という紹介があっただけで、「たしかに聴いたことがある」と思いながら、曲名が思い出せなかったのですが、松永久視子さんがコメント欄で、Coccoさんの『ジュゴンの見える丘』だと教えてくださり、「そうだった」と思い出しました。
 上関原発に反対する祝島を訪問して笠松美奈さんが作った『スナメリ泳ぐ海』の次に『ジュゴンの見える丘』を歌うことにしたのは、ナツオさんだけではなく、3人の共通した思いでしょうし、その思いは私たちも共鳴するものであるはずです。
 昨日のメルマガ(ブログ)で、三木久美夫さんが企画された「第一回 ラブ&ピースライブ和歌山~平和を祈るコンサート」をご紹介したところですが、2011年だったか2012年だったか、私自身、ごく親しい人たちに「『ジュゴン・スナメリ音楽祭』をやりませんか?」という提案をしたことがありました。もっとも、単なる思いつきの域を出るものではありませんでしたけど。今なら、もう少し具体的な相談ができるかもしれない、などと思ったりします。
 なお、昨日演奏された曲目のうち、「なつおmeets南風」の演奏がYouTubeで聴ける2曲にはリンクしておきました。
1 至福の日
2 そろそろ

3 スナメリ泳ぐ海

4 ジュゴンの見える丘
5 サンシャイン
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/1分間アピール】
DSCN1178 いよいよプログラムも最後に近づき、実行委員会構成団体からの1分間アピールです。もっとも、とても1分間で収まっているとは思えない人がいるのもいつものことですが。
スピーチされたのは以下の団体でした。
1 原発を止めよう和歌山市民の会(古梅敏彦さん)
2 子どもたちの未来と被ばくを考える会(芝野絢子さん)
3 楠見子連れ9条の会(馬場潔子さん)
4 原水爆禁止和歌山県協議会(白井春樹さん)
5 原発をゼロにする和歌山県民の会(東山邦夫さん)
※東山さんの写真を取り損なって失礼しました。東山さんは、アピールパレードの先頭3人の向かって右側に写っています。
 
【フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017/フィナーレ】
 10時から始まった「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017」も、午後3時前には全てのプログラムが滞りなく終了し、フィナーレは「うたごえオールスターズ」とともに『故郷(ふるさと)』を歌いました。楽譜と歌詞はプログラムに印刷されています。
 2014年に飯舘村からの避難者が暮らしておられる仮設住宅を訪問し、ドジョウスクイを披露した西郷章さんから、アコーディオンで『故郷』の伴奏をした際、皆さん、3番の「志を果たして いつの日にか帰らむ」が歌えなかったという話を伺ったことがあります(参照「西郷章さんの『私はなぜ福島でドジョウスクイをすることになったのか~3.11反原発福島行動’14への参加報告記~』」/2014年3月22日)。
 そのような思いも踏まえた上での『故郷』だと思い、私も一緒に歌いました。
 ところで、「うたごえオールスターズ」が歌うステージの前でポーズをとる少女が1人。私は、この子が20年後に、何代目かの「西の丸広場の歌姫」となることは間違いないのではないかと思っているのです(Facebookには、彼女のママからのコメントが載っています)。
DSCN1183 

速報・第一回 ラブ&ピースライブ和歌山~平和を祈るコンサート(5/28@ライブハウスOIDTIME)

 今晩(2017年3月12日)配信した「メルマガ金原No.2749」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
速報・第一回 ラブ&ピースライブ和歌山~平和を祈るコンサート(5/28@ライブハウスOIDTIME)
 
 今日(3月12日)、和歌山城西の丸広場で「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017」が開かれ、好天の下、多くの方が参加してくださいました。実行委員の1人としてあつくお礼申し上げます。

 当初の計画では、イベント終了後、すぐに私の事務所にとって返し(会場から徒歩約10分)、写真を整理した上で、Facebookに写真レポートをアップし、それをまとめる形で今日のブログに出来ればいいなと思っていました。
 イメージとしては、昨年の「Facebookで振り返る「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2016」(2016年3月13日)を踏襲するということでした。
 
 しかしながら、今年は作業がやや手間取り、Facebookへのアップが終わったのが夜の9時を回っており、それからブログの仕上げをするだけの十分な時間はないと判断せざるを得ませんでした。
 そこで、今日のところはFacebookでレポートをお読みいただければと思います。
 
 今日は、上記Facebook写真レポートでも少し触れていますが、会場でもお会いした三木久美夫さん(津軽三味線の名手)が企画され、実現にこぎ着けられた「第一回 ラブ&ピースライブ和歌山~平和を祈るコンサート」(5/28@ライブハウスOIDTIME)をご紹介します。
 日時、場所、チャージは以下のとおりです。
 
2017年5月28日(日)開演13:00~
ライブハウス OLDTIME
〒640-8002 和歌山市北新5丁目70 TEL:073-428-1950
入場料 2000円(ワンドリンク付)
 
 それでは、チラシに掲載された出演者のラインアップをご紹介します。
 
紀州五十五万石
〈ベム/Gt ベラ/VO ベロ/Perc
Kinya
ディジュリドゥ
Crowfield
〈アコースティックバンド〉
素和歌
〈上前喜彦/Vo,Key 実理/Vo 南健二/Perc
なつおmeets南風
〈ナツオ/うた,ウクレレ 笠松美奈/Pf 南健二/Perc
ツナ・ヒッキーズ
〈ゆかわただひこのポップスユニット/うたとギター〉
ハラケイジ
〈和太鼓〉
福山ひでみ
〈朗読〉
祈りの歌の会 みかんこ
三木久美夫
津軽三味線
 
 「みかんこ」だけ〈ユニット説明〉がないのは、まだこれから中身を決めるからということのようです。
 
 少なくとも、和歌山では、これは、文句なしに「豪華ラインナップ」です。私は、当日OLDTIMEに出かけても、果たして入場できるかどうかを心配しています。
 
 ところで、発案者兼プロデューサーの三木久美夫さんに、この企画にかけた思いを送っていただきたいとお願いしたら、早速、以下のコメントを送ってくださいました。
 この素晴らしい企画に心からの拍手を送るとともに、1回だけで途絶えることなく、第二回、第三回とますます発展していって欲しいですね。そのためにも、皆さん、この企画に共感する人の輪をどんどん広げることにご協力ください。
 
(三木久美夫さんからのコメント)
和歌山県内 の
平和を願う 熱い心の
ミュージシャン
アーティスト
パフォーマー 達で
平和を祈るコンサートを
行うことになりました。
 
原発
憲法改正反対 や
戦争反対 の
平和主義のメンバーばかり
で ライブをやります。
 
これを やることで、
和歌山県内の
一人でも多くの方々に
目覚めて欲しい と
願う 想いから
みんなが 集結し
ラブ&ピースライブを
やることになりました。
 
金原先生、また、
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
ありがとうございました。
 
津軽三味線
三木久美夫
 

『そろそろ』 作詞・作曲:嶋田奈津子 演奏:なつおmeets南風
 

「第一回ラブ&ピースライブ和歌山」チラシ 

「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第5回・青井未帆学習院大学教授「裁判所の果たす役割~安保法制違憲国家賠償請求訴訟を題材に」のご紹介

 今晩(2017年3月11日)配信した「メルマガ金原No.2748」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第5回・青井未帆学習院大学教授「裁判所の果たす役割~安保法制違憲国家賠償請求訴訟を題材に」のご紹介

 昨晩(3月10日)午後6時30分から、早稲田大学早稲田キャンパス3号館402教室(定員は285名とか)において、立憲デモクラシー講座の第Ⅱ期第5回として、青井未帆学習院大学教授(憲法学)が「裁判所の果たす役割」と題して講演されました。
 いつものように三輪祐児さん(UPLAN)が中継してくださっています。そして、これもいつも通り、当日配布された資料(レジュメ)が、動画の末尾に掲載されています。これにざっと目を通された上で、動画
を視聴されるのが良いかもしれません。
 冒頭、青井先生から「安保法制違憲訴訟への応援」という言葉も出ましたが、憲法規範が立法府・行政府によって蔑ろにされるという異常な事態が生じた時、司法がどのような役割を果たさねばならないのかについて、憲法学の視点からお話されています。
 予告されていた演題は「裁判所の果たす役割」だけでしたが、当日のレジュメには「安保法制違憲国家賠償請求訴訟を題材に」というサブタイトルが付けられていました。
 
20170310 UPLAN 青井未帆「裁判所の果たす役割」(1時間43分)
 
裁判所の果たす役割―安保法制違憲国家賠償請求訴訟を題材に
0 2015年 安保法制関連法制定
1 司法権・国家賠償請求訴訟
2 主張
3 司法過程における公的な利益の実現
4 裁判所の役割
最高裁判所と政治部門←動的に理解すべき
・安保法制合憲論と砂川判決:「立憲主義の権化」
憲法訴訟において、裁判所の裁量的判断には二つの局面がある。(1)「事件」の把握の仕方をめぐる
余地。(2)憲法判断に踏み込む必要があるかどうかについての余地。
・伝統的な意味での個別具体的な侵害が明らかに存在するわけではない問題について、誰がかかる問題を
司法府に提起できるのか、いつ裁判所は憲法判断に踏み込むべきか。
・その際には、「今」、「この日本」で、司法の役割として何が求められるかという判断が決定的に重要
である。
・政治的な問題と憲法81条。憲法79条2項
 「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有す
る終審裁判所である。」(81条)
 「最高裁判所の裁判官の任命は、その任命後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際国民の審査に付し、その後十年を経過した後初めて行はれる衆議院議員総選挙の際更に審査に付し、その後も同様とする。」
(79条2項)
←もっとも、むやみに口を出したがる司法の危険、国の政策を単に承認するだけ、正当化する機関(「呼
び水」論)、作用・反作用
・それも含めて、白日のもとに出さなければいけないのでは。もはやバランスは崩れている。かつての「
常識」は今日の常識ではない。頼れるものはない。
・市民が立憲主義の運用に関わっていくことの意味。統治機構の内部だけでなく、外から立憲主義を注入する回路である。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/立憲デモクラシー講座)
2015年11月15日
佐々木惣一が発見した「国民の存在権」(憲法13条)と自民党改憲案~石川健治東大教授の講義で学ぶ(11/13立憲デモクラシー講座 第1回)
2015年12月12日
山口二郎法政大学教授による「戦後70年目の日本政治」一応の総括~12/11立憲デモクラシー講座 第3回)
2016年1月8日
中野晃一上智大学教授による「グローバルな寡頭支配vs.立憲デモクラシー」~1/8立憲デモクラシー講座第4回)
2016年1月31日
杉田敦法政大学教授による「憲法9条の削除・改訂は必要か」~1/29立憲デモクラシー講座 第5回)
2016年3月28日
立憲デモクラシー講座第6回(3/4三浦まり上智大学教授)と第7回(3/18齋藤純一早稲田大学教授)のご紹
2016年4月11日
立憲デモクラシー講座第8回(4/8)「大震災と憲法―議員任期延長は必要か?(高見勝利氏)」のご紹介(付・『新憲法の解説』と緊急事態条項)
2016年4月25日
立憲デモクラシー講座第9回(4/22)「表現の自由の危機と改憲問題」(阪口正二郎一橋大学教授)」のご紹介(付・3/2「放送規制問題に関する見解」全文)
2016年5月15日
立憲デモクラシー講座第10回(5/13)「戦争化する世界と日本のゆくえ」(西谷修立教大学特任教授)のご紹介
2016年6月16日
立憲デモクラシー講座第11回(6/3石田英敬東京大学教授)と第12回(6/10岡野八代同志社大学大学院教授)のご紹介
2016年10月22日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」スタート~第1回・白藤博行専修大学教授「辺野古争訟から考える立憲地方自治」(10/21)のご紹介
2016年11月21日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第2回・木村草太首都大学東京教授「泣いた赤鬼から考える辺野古訴訟」は視聴できないけれど
2016年12月17日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第3回・五野井郁夫高千穂大学教授「政治的リアリズムと超国家主義:丸山眞男の国際政治思想から現代世界を読む」のご紹介
2017年1月16日
「立憲デモクラシー講座・第Ⅱ期」第4回・山口二郎法政大学教授「民主主義と多数決」のご紹介
 
(弁護士・金原徹雄のブログから/司法に安保法制の違憲を訴える意義)
2016年9月3日
東京・安保法制違憲訴訟(国賠請求)が始まりました(2016年9月2日)
※過去の安保法制違憲訴訟関連のブログ記事にリンクしています。
2016年9月6日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(1)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年9月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(2)~東京・国家賠償請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述
2016年10月4日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(3)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告訴訟代理人による意見陳述
2016年10月5日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(4)~東京・差止請求訴訟(第1回口頭弁論)における原告による意見陳述
2016年12月9日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(5)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告代理人による意見陳述
2016年12月10日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(6)~東京・国家賠償請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告による意見陳述
2017年1月5日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(7)~寺井一弘弁護士(長崎国賠訴訟)と吉岡康祐弁護士(岡山国賠訴訟)の第1回口頭弁論における意見陳述
2017年1月7日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(8)~東京・差止請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告訴訟代理人による陳述
2017年1月8日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(9)~東京・差止請求訴訟(第2回口頭弁論)における原告(田中煕巳さんと小倉志郎さん)による意見陳述
2017年2月14日
司法に安保法制の違憲を訴える意義(10)~東京「女の会」訴訟(第1回口頭弁論)における原告・原告代理人による意見陳述
 
 

『自分の感受性くらい』 原詩:茨木のり子 作曲・演奏:中川五郎
  

「カジノで観光・まちづくり!?ちょっと、おかしいんとちゃうか!緊急トーク集会」3/13@プラザホープのご案内と4月・5月の「予告編」

 今晩(2017年3月10日)配信した「メルマガ金原No.2747」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「カジノで観光・まちづくり!?ちょっと、おかしいんとちゃうか!緊急トーク集会」3/13@プラザホープのご案内と4月・5月の「予告編」

 私のメルマガ(ブログ)では、主に和歌山県内で行われる様々な企画をご紹介することも多く、県外にお住まいの読者には少々申し訳ないところですが、私が書いた記事を読んで参加した、という人がいれば
いいなあという思いで積極的に取り上げています。
 今後、書かねばと思っている企画も色々あって、以下に「予告編」的に日程などをご紹介しておきます(いずれメルマガ&ブログでご紹介します)。
 
2017年4月1日(土)14時00分~
和歌山市河北コミュニティセンター2階多目的ホール
守ろう9条 紀の川 市民の会 第13回 総会
記念講演「安倍首相はなぜ憲法を変えたいのか~私たちの生活はどうなるのか~」
講師 植松健一 氏(立命館大学法学部教授/憲法学)
入場 無料
チラシ
 
2017年4月28日(金)18時00分~
和歌山県民文化会館小ホール
青法協憲法記念行事 憲法を考える夕べ
講演「市民の力で立憲民主主義を創る~他者性を踏まえた連帯の可能性~」
講師 中野晃一 氏(上智大学国際教養学部長・教授/政治学)
主催 青年法律家協会和歌山支部
入場 無料
※現在チラシ作成中。講演テーマはこれで確定です。メインタイトルは、1年前に出た中野先生の共著書のタイトルを主催者から提案したもの。サブタイトルは中野先生ご自身に提案していただいたものです。
 
2017年5月3日(水・祝)10時00分~
和歌山城西の丸広場
HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2017
主催 同実行委員会
※チラシ完成。明後日(3月12日)、和歌山城西の丸広場で開催される「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2017」の会場で配布される見込み(多分)。
 
2017年5月28日(日)13時00分~
ライブハウス OLDTIME(〒640-8002 和歌山市北新5丁目70)
第一回ラブ&ピースライブ和歌山~平和を祈るコンサート~
入場料 2000円(ワンドリンク付)
出演 紀州五十五万石、Kinya、Crowfield、素和歌、なつおmeets南風、ツナ・ヒッキーズ、ハラケイジ、福山ひでみ、祈りの歌の会 みかんこ、三木久美夫

チラシ
 
 以上は「予告編」であり、今日ご紹介するメイン企画は別にあります。しかも、開催日が3日後の3月13日(月)というメチャメチャ直前です。
 なぜこんなに間際のご紹介になったかといえば、主催者は実行委員会ですが、どうやらその構成団体の1つであるらしい和歌山県地方労働組合評議会議長の琴浦龍彦さんから、「いつもお世話になっています。13日に添付の緊急集会を開きます。メルマガで拡散いただければありがたいです。また、本日の共謀罪の宣伝行動へのご参加、ありがとうございます。」という、実に簡にして要を得た(これ以上短くしようがない)メールが届いたのが昨日の午後のことで、間際であっても、これは取り上げざるを得ないなと
思った次第です。
 というのも、その緊急集会が、「カジノで観光・まちづくり!?ちょっと、おかしいんとちゃうか!緊
トーク集会」で、私も是非参加して言いたいことがある、というものでしたから。
 ただし、上記「予告編」の最初にある4月1日の「守ろう9条 紀の川 市民の会」第13回総会準備のための運営委員会と日程がバッティングしており、カジノ緊急トーク集会の方を欠席せざるを得ないのは
まことに残念です。
 和歌山にも大阪にも日本にもカジノはいらない!と考えている皆さま、ご都合がつくようでしたら、是
非参加されますようお勧めします。
 なお、カジノ問題については、過去3回、私のメルマガ(ブログ)で取り上げていますので、そちらも是非お読みください。
 
チラシから引用開始)
カジノで観光・まちづくり!?
ちょっと、おかしいんとちゃうか!

緊急トーク集会
 
 和歌山市の尾花市長は、カジノを含む統合型リーゾート(IR)の誘致に乗り出すことを表明しました。
 カジノで観光振興や街づくりができるのでしょうか。
 ギャンブル依存症の増加や歴史と豊かな自然を大事にして地道に築いてきた和歌山の観光イメージが損
なわれてしまわないでしょうか。
 緊急トーク集会にぜひご参加ください。
 
とき:2017年3月13日(月)18:00~
ばしょ:和歌山県勤労福祉会館プラザホープ 2F多目的室
      和歌山市北出島1丁目5?47

プログラム
■開会挨拶
■ミニ講演 由良たかのぶ氏(弁護士、和歌山クレサラ・生活再建対策協議会幹事)
トーク
■まとめ・閉会挨拶

カジノで観光・まちづくり!?ちょっとおかしいんとちゃうか!緊急トーク集会・実行委員会
【連絡先】集会事務局 073-441-5090 (和歌山民医連内)宅田
(引用終わり)
 

『ほんものとにせもの』 原曲:ピート・シーガー 日本語詞・演奏:中川五郎
 

 カジノ緊急トーク集会(チラシ)

3月9日、和歌山で共謀罪に反対する街頭宣伝スタート~総がかり行動実行委員会の呼びかけで

 今晩(2017年3月9日)配信した「メルマガ金原No.2746」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
3月9日、和歌山で共謀罪に反対する街頭宣伝スタート~総がかり行動実行委員会の呼びかけで

 当初、明日・3月10日を目指していた政府による共謀罪法案(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案)の国会上程は、今のところ、今月21日頃となるのではないかと観測されているようです。
 あくまで上程阻止を目標としつつ、全国各地で、上程されることを視野に入れた対応にとりかかる必要があることは言うまでもありません。
 
DSCN1028 先日(3月3日)の和歌山県平和フォーラムなど主催による共謀罪学習会(講師は私が務めました)についで、今日(3月9日)午後6時から、JR和歌山駅前において、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」を和歌山において構成する和歌山県平和フォーラム(連合系)と和歌山県地方労働組合評議会全労連系)の両団体の呼びかけによる、共謀罪の国会上程に反対する緊急街頭宣伝行動が行われました。
 3月半ばも近いとはいえ、陽が落ちるとめっきり底冷えのする寒気の中(宣伝行動終了後には雨も降ってきました)、約30名の方が参加して、出来上がって間もない共通チラシを道行く人に配り、また、「共謀罪NO!実行委員会」と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」とが共同呼びかけ団体となっている「「『共謀罪』の創設に反対する緊急統一署名」に取り組みました(※チラシ署名用紙)。

 約1時間の宣伝行動の間、参加者が交代でハンドマイクを持ち、なぜ共謀罪に反対するのかという思いを訴えました。私も、先頭を切ってスピーチさせていただきました。とはいえ、寒空の下、帰宅を急ぐ人たちに長々とした話をしても仕方がありませんので、出かける前に原稿を書いて持参しました。今日書いたのは「オリンピックのための“テロ対策”は3重の「嘘」」編で、いずれ、
  「日本の刑法体系が破壊される」編
  「息苦しい監視社会がやってくる」編
  「治安維持法の教訓」編
  「秘密保護法、戦争法、共謀罪は一連のもの」編
なども書ければいいなと思いますが、それはおいおいということで。
 今日のメルマガ(ブログ)は、「共謀罪」反対アピール街頭演説用原稿その1として、スピーチしてきたばかりの「オリンピックのための“テロ対策”は3重の「嘘」」編をお届けします。

 なお、掲載した写真は、向かって右から、
  和歌山県平和フォーラム 代表 裏野勝也さん
  和歌山県地方労働組合評議会 議長 琴浦龍彦さん
  帰宅途中に立ち寄ってくださった“ゴジラ博士”として名高い伊藤宏さん
です。
 
※今日が共謀罪シリーズの第14回となります。
 

             「共謀罪」反対アピール街頭演説用原稿
          ~オリンピックのための“テロ対策”は3重の「嘘」~編
 
 ご通行中の皆さま、私たちは、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の呼びかけに応えて集まった市民有志です。
 現在、政府が今月中にも国会に上程しようとしている「共謀罪」法案の危険性を知っていただくためにアピール行動を行っています。お配りしているチラシに、この法案の問題点が分かりやすく説明されていますので、ぜひ手にとって、お読みください。
 安倍政権は、2020年のオリンピック・パラリンピックを開くためにテロ対策が不可欠であり、そのために国際組織犯罪防止条約を批准しなければならず、さらにその条約批准のために、いわゆる共謀罪を制定する法整備が必要と言っています。
 これは「嘘」です。しかも3重の意味で「嘘」です。
 国際組織犯罪防止条約を批准することに反対している者など誰もいません。問題は、この条約を批准するために共謀罪など必要ないということです。これが第一の「嘘」です。国際組織犯罪防止条約は、既に187の国々が批准していますが、批准のために共謀罪を新設する法律を作った国は、ノルウェーブルガリアの2カ国だけであると政府自身が認めています。そんな法律など作らずとも、世界の大半の国々は条約を批准しています。日本もそうすべきなのです。
 さらに、この国際組織犯罪防止条約は、テロ対策のための条約ではありません。マフィアなど国境を越えて活動する国際的な犯罪組織の効果的な取締りを各国が協力して行うための条約であり、オリンピック開催のためのテロ対策とは何の関係もありません。これが第二の「嘘」です。
 テロを防ぐために締結された条約は全部で13ありますが、日本はこの全てを批准して国内法も整備しています。従って、東京オリンピックを開くためのテロ対策として共謀罪が必要というのは完全な「嘘」、これが第三の「嘘」です。
 実際、政府が2月28日に自民・公明両党に示した法案には、「テロ」の「テ」の字もありませんでした。これこそが、この法案が「テロ対策」のためのものなどではないことの何よりの証拠です。
 ところが、そのような批判を受けて、急遽、「組織的犯罪集団」の前に、とってつけたように「テロリズム集団その他の」という文言を4箇所に挿入する修正を行うことにしたと報じられています。
 何という「姑息さ」!呆れざるを得ません。私たちは、このような「嘘」で塗り固められた法案の国会上程を何としても止めさせなければなりません。ご協力をよろしくお願いします。
 

(弁護士・金原徹雄のブログから)
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共謀罪をめぐる最新ニュース、動画、声明のご紹介vol.3
2017年3月1日
ついに姿をあらわした共謀罪法案(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案)
2017年3月3日
「共謀罪」阻止の闘いは“総がかり”の枠組みで~全国でも和歌山でも
2017年3月4日
共謀罪をめぐる最新ニュース、動画、声明のご紹介vol.4
2017年3月6日
共謀罪に反対するのも“弁護士”、賛成するのも“弁護士”
2017年3月8日
共謀罪をめぐる最新ニュース、動画、声明のご紹介vol.5~「テロリズム集団その他」のまやかし
 

『We Shall Overcome 大きな壁が崩れる』 日本語詞・演奏:中川五郎
 
※この曲について書いた私のブログもお読みいただければと思います。

共謀罪統一リーフ表共謀罪統一チーフ裏 

共謀罪をめぐる最新ニュース、動画、声明のご紹介vol.5~「テロリズム集団その他」のまやかし

 今晩(2017年3月8日)配信した「メルマガ金原No.2745」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
共謀罪をめぐる最新ニュース、動画、声明のご紹介vol.5~「テロリズム集団その他」のまやかし

 今年の2月6日から始めた共謀罪シリーズも、回を重ねて今日が第13回となります。ほぼ2日に1回弱のペースで、「他にもっと大事なことはないのか?」という声が聞こえてきそうです。
 例えば、私自身、「森友学園」問題には重大な関心を持ち、その推移を見守っていますが、メルマガ(ブログ)では2回取り上げただけです。一つには、あまりにも事態の進展が早く、なかなか追いつけないということもありますが、いまや多くの人が競って情報をシェアし合っており、あえて私が情報発信するまでもないか、という思いもあります。
 ということで、3月3日に私自身が共謀罪に関する学習会の講師を務めなければならなくなったのを機に始めた共謀罪シリーズを、当面続けねばならないだろうなと思っています。
 
 今日は、「共謀罪をめぐる最新ニュース、動画、声明のご紹介」のvol.5です。
 2月28日に自民・公明の与党両党に示した法案の中に「テロリズム集団」の「テ」の字もないことが批判を浴び、急遽、「テロリズム集団その他の」を付け加えるという、まことに「せこい」というか、露骨な「世論誤導」のための修正案が、昨日、政府から与党に示されたということが報じられています。
 私自身、3月4日に書いたメルマガ(ブログ)で、仮に「テロリズム集団」という用語を法案に盛り込むとすれば、ということで金原試案(?)を公表していましたが、今日、入手した修正案を読んだところ、「敵の方が一枚上手(うわて)」でした(詳しくは後述)。

(その1 ニュースの部)
東京新聞 2017年3月8日 朝刊
「共謀罪」修正案に「テロ集団その他」追加 拡大解釈の恐れ変わらず

(抜粋引用開始)
 
政府は七日、「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案の修正案を自民、公明両党の関係部会にそれぞれ示した。本紙が入手した修正案全文によると、処罰対象となる組織的犯罪集団の例として「テロリズム集団その他の」を加えた。政府はテロ対策のために同法案が必要だと主張し、共謀罪の呼称も「テロ等準備罪」に変えたのに、法案には「テロ」の文言が全くなかったことに批判が出ていた。(大杉はるか)
 修正は処罰対象などを定めた条文三カ所と表題一カ所の計四カ所で「組織的犯罪集団」の前に「テロリズム集団その他の」との文言を加えた。法案の目的に「テロ」は追加されず、特定秘密保護法にはあるテロリズムの定義も条文に入らなかった。
 修正しても、「その他」と範囲があいまいで、捜査機関の裁量によって解釈が拡大され、内心の処罰につながる恐れや、一般市民が対象になる可能性があることは変わらない。
(略)
 対象犯罪数が六百超から二百七十七に減ったことを巡っては、「線引きが分からない」といった疑問が相次いだのに対し、法務省の担当者は「あまり論理的に切れるものではない」と基準の曖昧さを認めた。法務省は対象から外れた犯罪の一覧や絞り込んだ理由を説明する資料を議員に示したが、回収した。自民党竹下亘国対委員長は記者会見で、自民党の法案了承時期について「十四日ぐらいかと思う」と見通しを示した。
(引用終わり)
 
 私は、3月4日の記事の中で、「テロリズム集団」という文言を付け加えるとすれば、以下のようにするのではないかという「金原試案」を発表しました(再掲します)。
 
 (実行準備行為を伴う組織的犯罪集団による重大犯罪遂行の計画)
第六条の二 次の各号に掲げる罪に当たる行為で、組織的犯罪集団(団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げる罪を実行することにあるテロリズム集団その他の団体をいう。次項において同じ。)の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を二人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。
一 別表第四に掲げる罪のうち、死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮の刑が定められているもの 五年以下の懲役又は禁錮
二 別表第四に掲げる罪のうち、長期四年以上十年以下の懲役又は禁錮の刑が定められているもの 二年以下の懲役又は禁錮
2 前項各号に掲げる罪に当たる行為で、組織的犯罪集団に不正権益を得させ、又は組織的犯罪集団の不正権益を維持し、若しくは拡大する目的で行われるものの遂行を二人以上で計画した者も、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、同項と同様とする。
 
 そして「正解」は以下のとおりでした。「金原試案」は残念ながらはずれました。
 
 テロリズム集団その他の組織的犯罪集団による実行準備行為を伴う重大犯罪遂行の計画)
第六条の二 次の各号に掲げる罪に当たる行為で、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団(団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げる罪を実行することにあるものをいう。次項において同じ。)の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を二人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。
一 別表第四に掲げる罪のうち、死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮の刑が定められているもの 五年以下の懲役又は禁錮
二 別表第四に掲げる罪のうち、長期四年以上十年以下の懲役又は禁錮の刑が定められているもの 二年以下の懲役又は禁錮
2 前項各号に掲げる罪に当たる行為で、テロリズム集団その他の組織的犯罪集団に不正権益を得させ、又はテロリズム集団その他の組織的犯罪集団の不正権益を維持し、若しくは拡大する目的で行われるものの遂行を二人以上で計画した者も、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、同項と同様とする。
 
 先ほど、私が「敵の方が一枚上手(うわて)」だったと書いた趣旨がお分かりでしょうか?
 自分で言うのも何ですが、普通の法案であれば、「金原試案」の方が「正解」だと思いますよ。わざわざ第一項本文の括弧書きで、「組織的犯罪集団」の定義規定を置いているのですから、どうしても「テロリズム集団」を例示したいのであれば、括弧書きの中で使用すれば、「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」などという長ったらしい例示付きの概念を同一条文中で何度も繰り返す必要などないのですから。
 以上のとおり、誰が考えても、この政府修正案は立法技術的に「拙劣」です。けれども、起案担当の官僚の小さな「プライド」など無視してでも優先しなければならないのは、この法案が「テロ対策のためにどうしても必要」という嘘八百をつき続けるための素材を提供することだったのですから。
 そして、このような「拙劣」なやり方をすることによって、わずか一つの条項の中で、見出しを含めれば4箇所も「テロリズム集団その他の」という文言を繰り返すことができるのですから、嘘を押し通すためには嘘をつく回数は多ければ多いほどよいという目的には見事合致している訳です。私が「敵の方が一枚上手(うわて)」だったと書いたのはそういう意味です。
 もちろん、「テロリズム集団その他の」の中で意味があるのは「その他の」の方です。共謀罪法案を批判する際には、以上の政府の思惑を踏まえ、仮に括弧付きであっても、「テロ」を含んだ略称など用いるべきではないと思います(批判の中で言及することは必要ですが)。
 
(その2 動画の部)
NPJ 「3.6 話し合うことが罪になる! 共謀罪の国会提出を許さない院内集会」(2時間01分)


冒頭~ 司会 米倉洋子氏(共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会・日本民主法律家協会
主催者挨拶
4分~ 海渡雄一氏(共謀罪NO!実行委員会)
講演「共謀罪治安維持法
9分~ 
内田博文氏(神戸学院大学法学部教授・九州大学名誉教授)
挨拶
1時間11分~ 藤野保史衆議院議員日本共産党
1時間13分~ 福島瑞穂参議院議員社民党
1時間20分~ 山添  拓参議院議員日本共産党
1時間25分~ 小林基秀氏(日本マスコミ文化情報労組会議議長・新聞労連委員長)
1時間33分~ 高田 健氏(戦争させない・9条壊すな!総がかり実行委員会)
1時間41分~ 弓仲忠昭氏(共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会・自由法曹団
1時間50分~ 桜井昌司氏(布川事件えん罪被害者)
今後の運動
1時間52分~ 前田能成氏(「秘密保護法」廃止へ!実行委員会)
 
NPJ 「共謀罪NO!実行委員会」 発足記者会見 2017.3.6(52分)

共謀罪NO!実行委員会」の構成(呼びかけ)団体
・「秘密保護法廃止」へ!実行委員会
・解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会
日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)
共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会(社会文化法律センター、自由法曹団青年法律家協会弁護士学者合同部会、日本国際法律家協会、日本民主法律家協会日本労働弁護団)
・盗聴法廃止ネットワーク  
 
 「共謀罪NO!実行委員会」が企画した最初のイベントがこの院内集会だと思いますが、これから次々といろんな企画を繰り出していくのでしょうね。
 さらに、「共謀罪NO!実行委員会」と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」とが共同で呼びかける「「共謀罪」の創設に反対する緊急統一署名」が全国で取り組まれる予定です。
 
 ところで、院内集会で基調講演をされた著名な刑事法学者、内田博文先生の最近の著書として、司会者から紹介されていたのは以下の著作です。
『治安維持法の教訓-権利運動の制限と憲法改正』(みすず書房/2016年9月)

 その目次の最終章の部分を抜き書きしてみましょう。
(引用開始)
第十一章 権利運動の危機と憲法改正
1 権利運動の弾圧あるいは保障
2 日本型福祉論と法的パターナリズム
3 「公益及び公の秩序」と自民党憲法改正草案
4 共謀罪
5 治安維持法に無関係の人はいなかった
(引用終わり)

 また、上記著作とも密接な関連がある以下の著作を、その前年に刊行されています。
『刑法と戦争-戦時治安法制のつくり方』(みすず書房/2015年12月)

 版元のホームページに、同書の「おわりに」からの引用が掲載されていました。ここでも引用させていただきましょう。
「法律家の闘いの武器は「歴史的なものの理論化」という法理であり、「非合理的で非人道的な誘惑」に対する毅然とした態度である。そして、磨きぬかれた市民的公共性が大きな武器になる。」(
『刑法と戦争』「おわりに」より)
 
(その3 声明の部)
「テロ等組織犯罪準備罪(共謀罪)」法案提出に改めて反対する会長声明
1.当会は、今年度だけでも昨年8月、10月と、二度にわたり、最近では「テロ等組織犯罪準備罪」という名称を冠せられた「共謀罪」法案を国会に提出しないよう求めてきた。しかし、今年に入り、通常国会が始まるや否や、検討されるべき法案の中身を具体的に明らかにされることもないまま、政府は「国際(越境)組織犯罪防止条約…(中略)…の国内担保法を整備し、本条約を締結することができなければ、東京オリンピックパラリンピックを開けないと言っても過言ではありません。」などという理由で、同法案を今国会に提出・成立させることを表明する事態となっている。
 
2.報道による限り、今国会に提出される見込みの共謀罪法案の内容は、①適用対象を「組織的犯罪集団」とする、②「2人以上の計画=共謀」をした場合に、計画(共謀)した者の内の誰かが「犯罪の実行のための資金又は物品の取得その他の準備行為」を行った場合に処罰する、③対象犯罪をこれまでの600以上から300にまで絞る等の内容が予想される。
 しかしながら、①「組織的犯罪集団」の定義が不明であり、適法な団体であってもその活動の評価によって組織的犯罪集団とされてしまう可能性があるうえ、その第一次的な評価を捜査機関(警察)が行うことから、適用対象限定の機能を果たさない。②についても、既存の「予備罪」とは異なり、具体的な結果発生に向けられた行為である必要がないため、単なる預金の引き出しであっても準備行為と判断されてしまう恐れがある。よって、①、②によって処罰範囲を限定する効果はなく、同法案の本質的問題点は何ら解消していない。さらに、③に関しては、「国連越境組織犯罪防止条約の批准のためには長期4年以上の罪をすべて対象にしなければならず、600余りもの犯罪類型をその対象とせざるを得ない。」というこれまでの政府答弁を覆すものであるのに、その整合性が何ら説明されていないという問題点がある。
 「実行行為があって、結果がある。」という従前の犯罪類型とは異なり、人と人の会話内容を捜査機関(警察)が吟味・評価して立件することを予定する共謀罪は、憲法が禁じた内心の自由を国家権力が侵害することを正面から許容することになる犯罪類型なのである。
 その他、これまでの会長声明で指摘したとおり、共謀罪の制定が、通信傍受(盗聴)捜査対象犯罪の更なる拡大、捜査訴追協力型司法取引制度の利用の拡大を招き、捜査機関による過度の監視社会、密告奨励社会の出現を促進する危険があるという問題、国連越境組織犯罪防止条約は、そもそも越境性のある経済犯罪(例、マフィア犯罪)を対象とするところ、越境性を犯罪構成要件要素としていない共謀罪法案は、条約の期するところを超えて広汎な処罰をもたらすという問題も解消されていない。
 
3.このように、非常に多くの問題点を含む法案であるが故に、国会でも連日審議され、多くの市民から法案に対する懸念の声が上がっているところである。その最中である本年2月6日、この法案の提出元となる法務省の責任者である金田勝年法務大臣が、国会審議の在り方について、報道機関向けに「法案提出後に議論を深めるべきだ」とする見解を文書で発表した。本来、本件のような国政の重要問題については、時期を問わず、国会を含めて国民的な議論がなされてしかるべきである。にもかかわらず、法務大臣が、上記のごとく、国会における議論の時期を法案提出後に限定するかのような文書を配布するのは、国権の最高機関であり国の唯一の立法機関である国会の審議に対して、行政府の都合で制限を加えたに等しい。
 法案の制定過程においてこのような異常事態も発生している今、当会は、改めて共謀罪法案の問題点を広く世論に訴えるとともに、政府に対し、共謀罪法案の提出を行わないことを強く求める。
 
  2017年(平成29年)2月15日
                              京都弁護士会
                                会長 浜 垣 真 也
(引用終わり)
 
 ご紹介したのは、今年2月15日付で公表された京都弁護士会の会長声明です。共謀罪に反対する各地の弁護士会による会長声明はいくらでもありますが、特に京都弁護士会をご紹介したのは、1月召集の通常国会が始まって以降の情勢を踏まえた比較的最近の声明であること、平成28年度だけでもこれが3回目の声明であることによります。
 1つめと2つめの声明は以下のとおりです。
「監視社会を招く共謀罪新設に反対する会長声明(2016年8月17日)」
「「テロ等組織犯罪準備罪(共謀罪)」法案提出に反対する会長声明(2016年10月21日)」
 何しろ今回の声明は第3弾ですから、シリーズ物の趣があり、金田法相筆禍事件にまで言及されていて、具体的で分かりやすいですね。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2017年2月6日
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2017年3月6日
共謀罪に反対するのも“弁護士”、賛成するのも“弁護士”

「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(046~049)~YouTubeアーカイブ完全復活

 今晩(2017年3月7日)配信した「メルマガ金原No.2744」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(046~049)~YouTubeアーカイブ完全復活

 「ラジオフォーラム」の事実上の後継番組として、昨年の4月にスタートした「自由なラジオ LIGHT UP!」。そのアーカイブYouTubeポッドキャストPODCAST)の両方で公開されていますので、継続的にこのメルマガ(ブログ)でご紹介してきました。
 ところが、今年に入って、「YouTubeアーカイブが開けない!」というトラブルが発生し、YouTubeの新アカウントでアーカイブの再配信が行われたと思ったのも束の間、またもや聴けなくなったりしましたが、ようやく古いアーカイブが復活して聴けるようになっていました。やれやれというところですね(原因は何だったんだろう?)。

自由なラジオ Light Up!(001~039までのアーカイブが聴けます)
jiyunaradio funclub(039以降のアーカイブが聴けます)
 

「今回のおしどりのラジオアクティブは、ちょっとスペシャルでお届けします。まず前半は、電話インタビューです。山形に自主避難されている元福島第一原発作業員「まーくん」にお話を伺います。
 福島第一原発の爆発を目の当たりにして、お子さんたちを守るべく一家で山形に自主避難したまーくんは、事故後のこの国の無責任極まる対応に深い憤りを感じていらっしゃいます。それは、実際にご自身や経営する会社の従業員が、高い線量の場所で労働を続けてきたからこそ言える真実の言葉でもあります。
 東京電力以外の地域の原発では、教育を受けて特別な装備をしても活動時間に制約があるほどの線量が場所によってはある地域に、福島では子どもたちまでもが捨てられる。住宅支援が打ち切られ帰還が促されはじめてからは、急に避難先での福島出身の子どもたちのいじめのニュースがマスコミをにぎわす。恣意的とも思えるこの現象からも、いびつな被災者支援、被災地切り捨ての実態が浮かび上がってきます。
 東日本大震災から間もなく6年。番組では、南相馬から脱出して自主避難を続けるまーくんの言葉から、今本当に必要な支援とは何か?私たちが取るべき行動は何かについて考えます。」
■LIGHT−UPジャーナル:おしどりによる原発被害者集団訴訟の裁判レポート
「今回の「Light Up!ジャーナル」は、福島第一原発事故の取材を続けるおしどりの二人がお送りします。今年、原発被害者集団訴訟が続々と結審し、判決を迎えます。そのうち、1月31日に結審した千葉地裁の裁判を傍聴したおしどりマコが、当日の原告による弁論の模様をレポート。すでに原告は高齢で亡くなる方も増えていく中、遺影を抱えたお子さんの姿も。故人の遺志が報われる日は一体いつ来るのでしょうか?おしどりによる渾身の裁判レポートとなりました。」
 

「多くの予想を覆し、1月20日、ドナルド・トランプ氏が第45代アメリカ大統領に就任しました。その結果を受けて、アメリカ国内はもとより世界中が大混乱に巻き込まれています。移民排斥、メキシコに壁、反中絶などなど、それらのすべてが、オッサン発想だと指摘する論客がいらっしゃいます。大阪国際大学准教授で全日本おばちゃん党代表代行の谷口真由美さんです。今回は、彼女をゲストにお招きし、トランプ政治および、安倍自民党の対応など、世にはびこる「オッサン政治をぶった斬る!」と題してお送りします。」
■Light-Upジャーナル:「原発は高くつく~東芝問題について」
「日本を代表する大企業の東芝が危うくなっています。アメリカでの原発事業で、最大7000億円の赤字を出したと伝えています。奇しくも原発はビジネスとしても割に合わないことが証明されてしまった形です。それなのに東芝は、原発から撤退しようとしないのはなぜなのか?今回は、「東芝を蝕む“原発赤字”」について、京都大学原子炉実験所の今中哲二さんにお話を伺います。」
 

「政府が今国会で成立に向けて着々と準備を進める共謀罪法案ですが、自分には関係ないなんて思っているととんでもない、私たち国民ひとりひとりの思想や暮らしが大きく制限される危険性のある法律といえそうです。スタジオには、共謀罪に詳しい弁護士・山下幸夫さんを、またお電話口には、現役の警察官でありながら警察の裏金を告発した愛媛県警の元警察官・仙波敏郎さんをお迎えしてお話を伺います。山下さんをはじめ弁護士などの多くの識者は、共謀罪が拡大解釈され適用されたとしたら、政府にとって都合の悪い市民運動に参加したり、その準備をしただけで逮捕される危険性がないとは言い切れないと警告しています。それは一体どういうことなのでしょうか?番組後半では、元警察官・仙波敏郎さんに、警察にとっての共謀罪についてじっくりと語っていただきます。警察にとって実に都合のよい、欲しくて仕方がない法律であると仙波さんは位置付けます。共謀罪の運用によっては、不当な逮捕や、盗聴など監視社会がどんどんと進んでいくであろうとされる中で、憲法で保障されている私たちの基本的人権はどうなってしまうのか?折りしも、反改憲、反基地建設、反原発などの市民運動が大きなうねりを見せる中、共謀罪成立は安倍政権の本丸ともいわれています。政権が成立を急ぐ理由として、2020年東京五輪へ向けての国際テロの防止を掲げていますが、一方ではそもそも現行法で十分対応できるとする見方すらあります。今回は様々な議論が渦まくこの「共謀罪」について、リスナーの皆さまと一緒にじっくりと学んでいきたいと思います。」
■Light-Upジャーナル:「放射線審議会、危ない機能強化」について
原子力規制委員会傘下で、放射線防護の基準などを検討する「放射線審議会」の機能強化を柱とする関連法改正案が、今国会に提出されました。従来、審議会は関係省庁から諮問を受け、答申する「受け身」の機関ですが、これを提言機関に転換するということです。今回はこの「放射線審議会、危ない機能強化」を巡って、元京都大学原子炉実験所・小出裕章さんにお話を伺います。」
 

「今回のお客様は、フランス人の父、日本人の母をもつジャーナリスト、アリサ・デコート・豊崎さんです(番組では愛着を込めてアリッサと呼んでいます)。世界を飛び回る古美術商のお父様の影響で、幼少の頃から世界中の小さな国々を訪れその文化にふれてきたアリッサさんですが、特にサハラ砂漠遊牧民トゥアレグ族の暮らしに魅かれ、彼らを中心に取材を続けています。番組前半では、ラクダに乗って塩を運び穀物に替えに行く長い旅、1000年も続いている自給自足システム「塩キャラバン」に同行して撮ったドキュメンタリー「Caravan To The Future」の制作秘話を伺います。そして後半では、トゥアレグ族も働くというニジェールウラン鉱山について詳しく伺います。もともと自給自足で暮らしていた遊牧民族の暮らしは文明に浸食されていき、いまやウラン採掘によるおびただしい環境汚染、自然破壊が進んでいるといいます。アリッサさんは、トゥアレグ族の男性に求婚されて結婚しました。そのご主人はNPOを立ち上げ、労働者たちとともに無秩序なウラン採掘に対し反対運動を展開しているといいます。
 アリッサさんは言います。原発や原爆、核兵器がなければウラン鉱山は要らない。ニジェールウランも日本に輸出されている。日本の原発再稼働が、こんな遠いところとつながっていることに思いを馳せて欲しいと。先住民族と自然破壊に注目して取材活動を続けるジャーナリスト、アリッサさんの証言は、まさに地球の裏側で起きている真実が現実として見えてくる、とても貴重なものです。お聞き逃しなく!」
★番組でも紹介しましたアリサさん監督の映画「Caravan to the future」
(金原注:短い映像が2本見つかりました)
CARAVAN TO THE FUTURE - TEASER #1 on Vimeo(46秒)
CARAVAN TO THE FUTURE - TEASER #2 on Vimeo(38秒)
DAYS JAPANのアリサさん取材記事「日本とウラン鉱山」
 WEBでもご覧いただけます!
★アリサさんの最新ブログはこちら
■Light-Upジャーナル:福島第一原発事故から6年の節目に思うこと
「6年前、あの緊急事態においても、その発言はさまざまな圧力により封じ込まれ、それでも懸命に発信を続けていた元京都大学原子炉実験所の小出裕章さん。当時の思いと、メルトダウンをはじめとするあの頃の小出さんの発言がすべて「真実」だったと今頃わかった今の日本社会に対して、今思うことを語っていただきました。」 
 

『一台のリヤカーが立ち向かう』 作詞・作曲・演奏:中川五郎
 
私のブログでこの曲を紹介させていただきました。

共謀罪に反対するのも“弁護士”、賛成するのも“弁護士”

 今晩(2017年3月6日)配信した「メルマガ金原No.2743」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
共謀罪に反対するのも“弁護士”、賛成するのも“弁護士”

 昨日は、『3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ~』(東日本大震災避難者の会Thanks&Dream(サンドリ))をご紹介する記事を、かなり気合いを入れて(?)書きましたが、残念ながら今日はそれだけの時間がありません。
 そこで、共謀罪シリーズの第12回として、「弁護士と共謀罪」という括りの素材を2つご紹介します。どちらも弁護士グループの動きに違いありませんが、向いている方向は正反対です。
 
 前者のあすわか兵庫は、全国のあすわか(明日の自由を守る若手弁護士の会)の中でも、芸達者なメンバーが揃っていることで有名(?)です。あすわか和歌山では、まずメンバーが足りなくて寸劇にならないかもしれません。
 
 さて、後者のニュースを読んで驚く人がいるかもしれませんが、これが現実です。ニュースには「有志の弁護士グループ」と書いてありますが、「呼びかけ人の一人、木村圭二郎弁護士」(大阪弁護士会/リンク先写真の真ん中の人)って、日本弁護士連合会の民事介入暴力対策委員会委員長のはずですよ。
 どうやら共謀罪制定推進の提言書をとりまとめたようで、いずれ読めるでしょうが、現時点では未入手なので、弁護士ドットコムNEWSを読んだだけでの批判は控えます。ただ、同NEWSが引用している提言書の一部「国民の生命・身体に対する危険を等閑(なおざり)にするものとしか言いようがない」を読んで、集団的自衛権行使を容認した安保法制懇の2014年5月15日付報告書をまざまざと思い出したとだけは言っておきましょう。
 
IWJ 「『共謀罪』って実際どうなの?」―若手弁護士 あすわか兵庫劇団有志による演劇と解説、トークの集い 2017.3.5
■Twitcasting録画(14:00? 2時間38分)
冒頭~ 開会
5分~ 寸劇
 あすわか兵庫劇団有志(國富さとみ氏、北江康親氏、大多和優子氏、八木和也氏)
36分~ 解説
 吉田維一氏(弁護士、あすわか兵庫、日弁連共謀罪法案対策本部委員、兵庫県弁護士会共謀罪問題対策
PT座長)
1時間41分~ 休憩
1時間47分~2時間38分 トーク・質疑応答
 あすわか兵庫劇団有志、吉田維一氏
「2017年3月5日(日)14時より、神戸市・東灘区民センターで九条の会.ひがしなだ主催の集会「『共謀罪』って実際どうなの?―知らぬ間にあなたも…」が開かれた。明日の自由を守る若手弁護士の会・兵庫(あすわか兵庫)の弁護士有志が演劇を交えて共謀罪法案の問題を解説・議論した。」
 
弁護士ドットコムNEWS 2017年03月06日 16時42分
弁護士有志「共謀罪の制定を」、反対論は「国民の生命への危険をなおざりにしている」

(引用開始)
 いわゆる「共謀罪」(テロ等準備罪)の早期制定を呼びかけている有志の弁護士グループが3月6日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いた。呼びかけ人の疋田淳弁護士は「暴力団は資金源を海外に移転させるなど、犯罪の多様化、国際化がすすんでいる。犯罪が国を超えておこなわれている現実を見ない
と組織犯罪対策はできない」と述べ、共謀罪制定の必要性をうったえた。
 この呼びかけには、主に暴力団による被害対策に取り組む全国の弁護士ら計130人が賛同している。国際的な組織犯罪対策をすすめる観点から、「国際組織犯罪防止条約に批准する必要があり、そのためにも共謀罪の制定が必要だ」と主張している。こうした考えをまとめた提言書を法務省警察庁など関連省庁の
ほか、各党代表や国会あてに送付する予定だ。
 呼びかけ人の一人、木村圭二郎弁護士は会見で「条約は、組織犯罪に対するさまざまな情報を締約国同士で交換して、国際的な組織犯罪の法執行を容易にする目的でできている。少しでも早く犯罪化することで、犯罪の防止が格段に高まる。国際的に、組織犯罪に関する情報が集まり、組織犯罪に対する牽制が働
くことも十分にある」と強調した。
●「現実には考えられない『濫用』の危険」
 犯罪の計画段階で処罰できる共謀罪をめぐっては、「法律が濫用(らんよう)されるのではないか」「
現代の治安維持法だ」といった懸念の声が根強く残っている。日本弁護士連合会も2月17日付で、「いわゆ共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する意見」を発表した。
 こうした状況について、提言書は「現実には考えられない『濫用』の危険を抽象的に述べるだけで、組織犯罪対策としての共謀罪に反対する立場は、国民の生命・身体に対する危険を等閑(なおざり)にする
ものとしか言いようがない」としている。
 木村弁護士は「日弁連の意見書の問題点は、一定の方向性がある条約の解釈についても、われわれが納得のいかない法解釈をして反対しようとしていることだ。法律解釈を超えて、ある種の政策・心情にもとづく判断に踏み込んでしまっているのではないか。強制加入団体として、そのような意見を出すことは良
いのかどうか」と話した。
(引用終わり)

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2017年2月6日
レファレンス掲載論文「共謀罪をめぐる議論」(2016年9月号)を読む
2017年2月7日
日弁連パンフレット「合意したら犯罪?合意だけで処罰?―日弁連は共謀罪に反対します!!―」(五訂版2015年9月)を読む
2017年2月8日
「共謀罪法案の提出に反対する刑事法研究者の声明」(2017年2月1日)を読む
2017年2月10日
海渡雄一弁護士with福島みずほ議員による新春(1/8)共謀罪レクチャーを視聴する
2017年2月21日
共謀罪をめぐる最新ニュース、動画、声明のご紹介
2017年2月23日
日本弁護士連合会「いわゆる共謀罪を創設する法案を国会に上程することに反対する意見書」(2017年2月17日)を読む
2017年2月24日
「安倍政権の横暴を許すな!」連続企画@和歌山市のご案内~3/3共謀罪学習会&3/25映画『高江―森が泣いている 2』上映と講演
2017年2月28日
共謀罪をめぐる最新ニュース、動画、声明のご紹介vol.3
2017年3月1日
ついに姿をあらわした共謀罪法案(組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案)
2017年3月3日
「共謀罪」阻止の闘いは“総がかり”の枠組みで~全国でも和歌山でも
2017年3月4日
共謀罪をめぐる最新ニュース、動画、声明のご紹介vol.4
 

『Sports for Tomorrow』 作詞・作曲・演奏:中川五郎
 
私のブログにこの曲の歌詞を書き起こしています(中川五郎さんによる校訂済み)。

『3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ~』(東日本大震災避難者の会Thanks&Dream(サンドリ))を是非お読みください

 今晩(2017年3月5日)配信した「メルマガ金原No.2742」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
『3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ~』(東日本大震災避難者の会Thanks&Dream(サンドリ))を是非お読みください

 昨日(3月4日)午後、和歌山市のフォルテワジマ6階ボランティアサロンにおいて、「原発がこわい女たちの会」が主催した、和歌山県岩出市の内科医・山崎知行先生のお話をうかがう会に出席しました。
CIMG6930 山崎先生は、鳥取大学医学部のご出身(専攻科が違うとはいえ、おしどりマコさんの大先輩ということですね)。チェルノブイリ原発事故の後、日本キリスト教協議会NCC)が企画したチェルノブイリ・スタディツアーに度々参加されるなど、放射能による健康障害について関心を持ち、情報収集を続けておられたところに福島第一原発事故が発生。和歌山県に母子避難された多くのお母さんたちの良き相談相手となったのはもちろんですが、日本キリスト教団大阪教区から派遣され、会津若松市の教会に置かれた会津放射能情報センターを拠点として、毎月、福島県下で健康相談を続けてこられました(今は、隔月の奇数月に行かれているとのことでした)。
 会津放射能情報センター公式サイトの中の「心と身体の健康相談」のページに、<個人相談者Oさんのご感想> が掲載されていましたので、一部引用させていただきます。
「事故当初は4才の子を育てていました。私も当時高い線量のなか水と食料、ガソリンを求めて長時間外出していましたので親子ともに放射能の影響がとても心配でした。山崎先生は私たち親子の心配にとても優しく、丁寧に話を聴いて下さいました。そして、放射能やそれにまつわる健康被害についても詳しく教えて下さいます。それによって継続しての健康相談と経過観察の大切さを実感しています。放射能による健康被害の相談はもちろんのこと、他にも予防接種やアレルギーのこと、子育てに関すること、大人の体調不調のことなど、幅広く相談させて頂いています。」
 
 ところで、昨日の山崎先生のお話の演題は、「福島の人たちの苦しみ~健康相談から見える事~」でした。今日は、山崎先生のお話の内容をご紹介するのが目的ではありませんので控えますが、日本国政府が実行しつつあり、本年4月以降本格実施される帰還政策に、チェルノブイリの教訓を省みないものとして、先生が非常に批判的であることは言うまでもありません。けれども、山崎先生が相談を聞かれている人たちは、福島にとどまった方々であり、仮に「心ならずも」であったとしても、その決定は尊重しなければならず、言うに言えないこともあるのではないかと想像されました。
 昨日は、山崎先生の講演とDVD上映の後、「私たちは何をしなければならないのか」をテーマに話し合いが行われました。結論など出るはずのない難しいテーマで、私を含め、みんな頭を抱えたというのが正直なところでしょうが、私は、最後にこういう発言をさせていただきました。
 
「今日の山崎先生のお話やDVDに登場した人たちは、主に福島県にとどまった方々、あるいは、県内避難中で、4月以降、避難指示が解除された故郷に帰還するかどうかで悩んでいる人々でした。
 一方で、福島県、あるいは周辺の東北、関東からこの関西に避難しておられる人たちが大勢います。しかも、原発事故から何年も経ってから、ようやく決断して避難して来た人たちも少なくありません。そのような避難者の一部の方々が原告となり、東京電力と国を相手取った損害賠償請求訴訟を、関西だけでも3箇所の裁判所(京都、神戸、大阪各地裁)に提起しています。一昨日(3月2日)、大阪地裁で原発賠償関西訴訟の第13回口頭弁論が開かれ、私も弁護団の一員として参加しました。そして、裁判終了後の報告集会の会場で、東日本大震災避難者の会Thanks&Dream(サンドリ)が編集・発行したばかりの避難者自身による手記集『3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ~』を入手してきました。
 ここには、多くの避難者の声が集められていますが、原発賠償関西訴訟原告団代表で、サンドリ代表でもある森松明希子さんのように、実名で機会をとらえては積極的に発信を続けている人から、匿名で自らの思いを綴っておられる方々まで様々です。そして、この冊子を手にとって読んでいただければ、匿名で文章を発表した人々のさらに背後に、匿名でも書けない、さらにずっと多くの方々がいることに気付かれることでしょう。
 私たちに何が出来るのか、何をしなければならないのか、を考える前提として、原発事故被災者自身の声に耳を傾け、そして、その背後にあるずっと多くの声にならない声を想像するために、この『3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ~』を是非読んでいただきたいと思います。1冊500円のカンパで頒布を開始しています。メールでの注文方法などは、近々私のメルマガ(ブログ)でご紹介しますので、是非よろしくお願いします」
 
 ということで、今日は、東日本大震災避難者の会Thanks&Dream(サンドリ)発行の『3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ~』をご紹介します。
 私の文章は「前置きが長過ぎる」とよく言われるのですが、今日もその例に漏れなかったようです。
 けれども、東京電力福島第一原発事故による被害が、補償も終わり、原発に近いごく一部の地域を除いて除染も終わって帰還できることになったと国民に信じ込ませようとするかのような国の施策に対峙するのは、原発事故被災者自身でしかあり得ません。
 避難した人、とどまった人、それぞれの事情はあっても、その違いは相対的なものであり、常に交換可能です。そして、3月末で避難指示が解除される区域からの避難者が「帰還しない」という選択をすれば、強制避難から自主避難への転換です。
 関西の人間が、普段接することができるのは避難者の方々であり、とどまった方々との接点は、限られた人しか持ち得ていないことは事実でしょう。けれども、避難した1人1人の皆さんの紡ぎ出した言葉に真剣に耳を傾ければ、その紙背の向こうから、避難はしたが発信は出来ないという人たちだけではなく、避難しなかった、あるいは出来なかった人々の声なき声も聞こえてくるのではないか、というのが、私の昨日の発言の真意でした。 

 なお、『3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ~』に収録された多くの手記の一々について、その感想を述べている余裕はありません。是非、皆さんご自身が本書を手に取り、白紙の状態で向かい合っていただければと思います。
 そのために、サンドリ代表の森松さんに特にお願いして「もくじ」と「あとがき」のデータを送っていただき、以下に転載することにしました。私があれこれ書くまでもなく、「もくじ」と「あとがき」をお読みいただければ、この冊子が何を訴えようとしているのかをご理解いただけるものと信じます。
 ただ、私からのお願いを1つだけ付け加えさせてください。それは、「あとがき」だけではなく、「もくじ」も流し読みではなく、じっくりと一語一語を噛みしめながら読んでいただきたいということです。例えば、こういう風に。
 
もくじ
はじめに
ひなんしゃの こえを とどけませんか
さんてんいちいち ひなんしゃのこえ こうべるみなりえてんじ 2014ねん12がつ
4か から 8か
いち とうきょうとから きょうとふへ ぼしひなん えむさん
に かながわけんよこはましから ならけんならしへ ぼしひなん すどうあいこさん 
ふくしまけんこおりやまし から おおさかふやおしへ ぼしひなん から かぞくひなんへ  R.Hさん
よん とうきょうとから ならけんへ ぼしひなんから かぞくいじゅうへ あるひとりのいじゅうままさん
ご ふくしまけんそうましから おおさかふもりぐちしへ ぼしひなん O.Nさん

(以下略) 
 
 それでは、以下に、『3.11避難者の声~当事者自身がアーカイブ~』(編集・発行 東日本大震災避難者の会Thanks&Dream(サンドリ))の「もくじ」と「あとがき」を転載し、併せて、同書の取り寄せ方法が説明されたサンドリ公式ブログを引用します。
 10冊以上で送料無料となりますので、是非、周囲の友人・知人などにお声をかけていただき、まとめて注文していただけるとサンドリの皆さんも喜ばれるのではないかと思いますので、よろしくお願いします。
 
(付記)
 「もくじ」を読んだだけではよく分からないかもしれない点を、いくつか補足しておきます。
意見陳述書東京電力と国を被告として訴えている損害賠償請求訴訟の口頭弁論期日において、原告として意見陳述を行った方の陳述書です。兵庫訴訟(神戸地裁)がお2人、関西訴訟(大阪地裁)がお1人、掲載されています。
ラジオ放送MBS毎日放送)「ネットワーク1.17」で富岡町、郡山市須賀川市、千葉県松戸市からの避難者の声が放送された(2016年3月21日)のを文字起こししたものです。
研究論文神戸大学大学院国際協力研究科院生(当時)の出口裕加里さんが、2016年2月1日に提出した修士論文原発事故四年目の避難生活-聞き取り調査から見えてくるもの-」を抜粋したものです(それでも45頁あります/冊子全体は128頁です)。
 
(引用開始)
                  も く じ
はじめに
避難者の「声」を届けませんか
 ■3.11避難者の声@神戸ルミナリエ展示(2014年12月4日~8日)
  ①東京都→京都府(母子避難) M
  ②神奈川県横浜市奈良県奈良市(母子避難) すどうあいこ
  ③福島県郡山市大阪府八尾市(母子避難→家族避難) R.H
  ④東京都→奈良県(母子避難→家族移住) あるひとりの移住ママ
  ⑤福島県相馬市大阪府守口市(母子避難) O.N
  ⑥茨城県京都府(母子避難) A.K
  ⑦福島県郡山市大阪府高槻市(家族避難) S
  ⑧福島県大阪府(母子避難) ひがしだあさみ
  ⑨東京都葛飾区→大阪府茨木市(家族避難) T.M
  ⑩福島県須賀川市大阪府(母子避難) 匿名
  ⑪福島県南相馬市京都府 福島敦子
  ⑫茨城県ひたちなか市大阪府大阪市(単身) 羽石敦
  ⑬千葉県鎌ケ谷市滋賀県東近江市 Y.K
  ⑭福島県京都府(単身) バーミー
  ⑮埼玉県→大阪府(家族移住)C
  ⑯福島県郡山市大阪府大阪市(母子避難) 森松明希子
  ⑰神奈川県川崎市奈良県(母子避難) 匿名
 ■東日本大震災4周年企画@梅田(2015年3月4日~11日)
  ①関東→奈良県奈良市(家族移住) M.T
  ②東京都→奈良県(母子避難→家族移住) あるひとりの移住ママ
  ③東京都→大阪府(母子避難→家族移住) SK
  ④福島県兵庫県(家族避難) 匿名
  ⑤東京都→大阪府(母子避難→家族移住) 8歳男児
  ⑥東京都→大阪府(母子避難→家族移住) 11歳男児
 ■東日本大震災5周年企画@梅田(2016年3月1日~11日)
  ①福島県いわき市→埼玉県入間郡毛呂山町(母子避難) 河井かおり
  ②神奈川県横浜市奈良県奈良市(母子避難) すどうあいこ
  ③福島県郡山市大阪府八尾市(母子避難→家族避難) R.H
  ④茨城県京都府(母子避難) A.K
  ⑤福島県いわき市→埼玉県(母子避難) 小学校2年生女児
  ⑥福島県大阪府(母子避難) A.H
  ⑦福島県福島市長崎県長崎市(家族避難) ココナッツ
  ⑧福島県郡山市大阪府大阪市(母子避難) 森松明希子
  ⑨福島県田村市京都府京都市(夫婦家族避難) 鈴木絹江
避難者おすすめ映画の感想
 【A2-B-C】
  ①福島県相馬市大阪府守口市(母子避難) O.N
 【小さき声のカノン】
  ①東京都→京都府 竹井恭子(原発と映画プロジェクト)
  ②福島県大阪府(母子避難) A.H
  ③東京都→奈良県(母子避難→家族移住) あるひとりの移住ママ
  ④関東→奈良県奈良市(家族移住) M.T
 【日本と原発
  ①福島県大阪府(母子避難) A.H
  ②東京都→大阪府(母子避難→家族移住) SK
  ③関東→奈良県奈良市(家族移住) M.T
  ④福島県郡山市大阪府大阪市(母子避難) 森松明希子
意見陳述書
  ①福島県南相馬市兵庫県三木市(家族避難) 木幡智恵子
  ②福島県いわき市兵庫県姫路市(子どものみ→母子避難) 齋藤英子
  ③福島県郡山市大阪府大阪市(母子避難) 森松明希子
特別寄稿
 手記
  ①東京都国分寺市兵庫県神戸市西区(家族での避難移住) 下澤陽子
  ②東京→関西 K
 手紙
  ①内閣総理大臣および福島県知事に宛てた手紙
 避難住宅問題
  ①茨城県ひたちなか市大阪府大阪市(単身) 羽石敦
  ②茨城県北茨城市大阪府大阪市(家族避難) 手塚美代子
  ③茨城県鹿児島県大阪府 太田歩美
 避難者いじめ問題
  ①福島県避難区域外→東京都(母子避難) いじめ被害生徒の母
  ②「逃げる勇気」と「助けてと言える力」
  ③原発被害者の子どもに対するいじめについての声明
 レポート・報告
  ①関西圏への区域外避難者の5年後の状況と報告
ラジオ放送
研究論文
 原発事故四年目の避難生活
編集後記
あとがき
(引用終わり)
 
(引用開始)
 あとがき
 本書をお手に取って最後までお読みくださいましてありがとうございました。
 本書のサブタイトルを、東日本大震災避難者の会Thanks&Dream(サンドリ)の合言葉でもある~当事者自身がアーカイブ~といたしました。その真意をお伝えすることができましたでしょうか?また、お読みいただいたお一人お一人の皆さまに、他人事としてではなく、身近なご自分事として、「もしもご自身やご家族に同じ災難が降りかかったなら……」と具体的に災害(地震津波原子力災害)が起きたことを想定し、想像力を持って、「明日は我が身ではないだろうか?」というように、ほんの少しでもご自身の日常に引き寄せてお考えいただけるきっかけとなりましたでしょうか。
 本書に登場する避難当事者は、3.11直前までは皆さまと同様に、この国でふつうにあたり前の日常を送っていた、市井の人々です。ただ一つだけ違いがあるとするならば、3.11およびその直後に発生した東京電力福島第一原発事故の影響で、実際に「避難」を決断し、それを敢行した、ただそれだけなのです。日常の暮らしを営んでいた皆さんと変わらぬこの国で暮らしていた人たちの現実の声なのです。
 震災直後から、3.11震災関連のアーカイブが残されていきましたし、これからも数多く残されていくでしょう。しかし避難当事者の声にまさるアーカイブはないとの自負と確信が私にはあります。事実に基づいて実際に避難という決断・経験をする、その実際に経験した事実に裏打ちされた言葉に勝る真実がほかにあるのでしょうか。避難者一人一人の意思決定の過程、困難な情況の中での避難に至るまでの経緯、また避難してからの経験そのものが、大切で貴重な後世に残すべき社会的事実であり、歴史的証言であり、史実として蓄積され、今後の教訓として活かされるべき事象であると思うのです。
 どうか、実際に避難を決断し、避難生活を敢行した人々の声に耳を傾けてください。目を凝らして、真実は何かをご一緒に見出してください。現実から目をそらさず、これからの教訓として活かしてください。3.11に東日本大地震という大きな地 震が発生し、直後には東日本の太平洋側沿岸部には津波が押し寄せました。さらに、福島県にある東京電力福島第一原発事故が爆発したのです。3.11を語るとき、地震津波原子力災害のこの三つが複合的に起きた惨禍であるということは誰の目にも明らかです。この切っても切り離せない三つの惨禍から、命を守り抜くため、失われなかった命を未来につなぎ、未来を切り開くために行動した人々の貴重な証言ひとつひとつに後世の人が教訓となしえる事実を見い出していただきたいのです。
 ご自身で言葉を紡ぎ、沈黙することなく、後世につづく人たちへの教訓ともなりうる事実を伝え、アーカイブ機能をいかんなく発揮してくださった方々に心から感謝申し上げます。今という時を当事者発信の言葉として残してくださったお一人お一人の被災者・避難当事者の皆さま方の勇気を誇りに思います。
 災害は、いつ何度でも起こります。誰の身にも等しくその時々にその人が置かれている状況など考慮されずに、ある日突然やってきます。その時に備えるための一助となれば、幸いです。
 本書に掲載されました「声」は、ともすれば「声なき声」としてこうして皆さまの元に届けることができなかったかもしれません。でも、現実にはこうして、声なき声 は伝え、残していくことが叶いました。それはひとえに、その声こそが、3.11の前まで皆さんと同じにふつうに暮らしていた人々の真実の声であると確信してくださり、本書の発行までにご尽力くださいましたすべての皆さま方のおかげです。3.11に思いを寄せ、被災者の声に耳を傾け、お心をお寄せくださいました皆さま方に心から感謝申し上げます。
3.11を経験したすべての人々が、本当の「声」を出すこと、思いを伝えること、真実を残すこと、アーカイブ機能を果たしていくことができますように、私たち東日本大震災避難者の会Thanks&Dream(サンドリ)のメンバー一同は心から願っています。関わってくださったすべての方々の勇気に励まされ、本書の完成にいたるまで希望を持ってご一緒に取り組んでくださいましたすべての方々に、心より感謝を込めて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。そしてこれからも、事実を伝えること、真実に向き合いつづけることをどうぞすべての皆さまとご一緒に歩んで参りたいと思います。
                   2017年3月11日
                   東日本大震災避難者の会Thanks&Dream
                   代表 森松明希子
(引用終わり)
 
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(引用開始)
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