8月30日にスタートしたこのブログの最初の投稿は「中川五郎さんの新しい“We Shall Overcome”=『大きな壁が崩れる』」でした。
http://kimbara.hatenablog.com/entry/2012/08/30/235638
私が、最初に中川さんの曲を熱心に聞いたのは、60年代の終わりから70年代の初めにかけて、私の中学校から高校にかけての頃で、それから断続的に「中川五郎」という名前に接することはあったにせよ、現役のシンガーソングライターとして再び意識するようになったのは、2010年秋のことでした。
その年、沖縄県名護市の辺野古ビーチで開催された「Peace Music Festa 2010 辺野古の海から世界が見える」に中川五郎さんが出演されたのです。実は、私もその年の「Peace Music Festa」には是非参加したいと思い、公式Tシャツ(2種類)やチケットも事前に購入し、準備万端であったのですが、直前に体調を崩し、泣く泣く参加を断念したのでした。
参加できなかった無念さを晴らそうと、Festaの模様をインターネットで情報検索していたところ、「大きな世界を変えるのは、ひとりの小さな動きから」という文章を見つけました。
http://www.smashingmag.com/jp/archives/15958
私は、そこで紹介されている中川五郎さんの新曲『一台のリヤカーが立ち向かう』を是非聞いてみたくなり、リンクがはられていたサイト「中川五郎のマイスペース」を訪問し、聴かせてもらいました(今はこの曲は削除されているようです)。
また、中川さん自身が、この曲を作るきっかけとなった村松俊秀さんとの交友などを書かれた文章も読みました。
http://www.myspace.com/goronakagawa/blog/474001746
自分の中に、40年の時を超えて新たな感動がわき起こるのを感じたと言っては大げさに過ぎるでしょうか。
ただ、残念であったのは、『一台のリヤカーが立ち向かう』の中に、1カ所、どうしても歌詞を聞き取れない箇所があったことです。是非ともその疑問を解きたくなった私は、公式サイトに載っていた中川さんのアドレス宛に問い合わせのメールを送りました。
すると、すぐに中川さんから返信があり、懇切に疑問に答えていただいた上に、「とても嬉しいメールで、感激しました。ぼくの新しい歌を聞いてくださってありがとうございます。みんなにも伝えてくださって、ほんとうに嬉しいです。ありがとうございます」という丁寧なお礼まで頂戴し、恐縮してしまったものでした。それが、2011年1月のことで、その2ヶ月後に3.11が発生ということになります。
そして、3.11後、写真家の岡本尚文さんとのコラボレーションによる「Dig Music Gazette」というサイトが立ち上げられ、中川五郎さんの新旧の作品が新たに撮影・収録され、インターネットで公開されるという素晴らしい試みが始まりました。
http://okamotonaobumi.com/l_g_o_m_e.html
そして、シリーズ開始にあたっての岡本尚文さんの文章に私は深く共鳴しました。
「中川五郎は3月11日以前から3月11日以後の世界を歌っている、
希有なシンガーだと僕は思う。
フォークシンガー中川五郎は歌い続ける。」
是非、1人でも多くの方にこの素晴らしい曲を聴いていただきたいと思います。
You Tube 『一台のリヤカーが立ち向かう』
「一台のリヤカーが立ち向かう」中川五郎 Dig Music Gazette 01