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アレクセイ・V・ヤブロコフ博士講演会と『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』刊行

 今晩(2013年5月19日)配信した「メルマガ金原No.1360」を転載します。
 
アレクセイ・V・ヤブロコフ博士講演会と『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』刊行
 
 昨日(5月18日)、東京都千代田区の青陵会館において、アレクセイ・ヤブロコフ博士(ロシア)講演会が開かれました。
 OuePlanet-TVによる録画映像が You Tube で視聴できます。
  冒頭~ 司会(おしどりマコさん)
  6分~ 翻訳プロジェクト代表 星川淳さん
  13分~ 解説 崎山比早子さん
  25分~ 講演 ヤブロコフ博士
  65分~ 質疑応答
  126分~ 閉会挨拶(星川淳さん)    
 
 18日の東京での講演会を皮切りに、19日・盛岡市講演会、20日・郡山市演会、21日・外国特派員協会記者会見、22日・京都市講演会というタイトなスケジュールです。
 
 招聘したのは、ヤブロコフ博士らが書かれたチェルノブイリ原発事故による健康被害を調査研究したレポートを日本語に翻訳するプロジェクトに取り組んだ「チェルノブイリ被害実態レポート翻訳プロジェクト」です。つまり、完成した翻訳書『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』(2013年4月・岩波書店刊)の翻訳印税を投入することによって、ヤブロコフ博士の来日と講演会が実現したという訳です。
 
 ヤブロコフ博士らによる報告書の英語版は、かねてからインターネット上で公開されています。
 
Chernobyl
Consequences of the Catastrophe for People and the Environment
 Alexey V. YABLOKOV
 Vassily B. NESTERENKO
 Alexey V. NESTERENKO
 
 また、星川淳さんを代表とする翻訳プロジェクトも、翻訳途上の原稿の一部をサイト上で公開してきました。
 
 そして、上に書きましたように、ようやく翻訳プロジェクトが完成し、福島事故から2年余り、チェルノブイリ事故から27年経過した2013年4月に『調査報告 チェルノブイリ被害の全貌』という邦題で岩波書店から刊行されました。
 
 昨日の講演会の開会挨拶での星川淳さんの説明によれば、日本語訳の出に2年という長期間を要したのは、正確性を期すために、英語版からさらにロシ語版に遡ったり、直接、ヤブロコフ博士らに膨大な量の質問を送ってその回答を得たりしていたことによるもので、独自の「日本語版」と言い得る内容であるようです。
 5,250円という価格は、簡単に手が出る額ではないと思いますが、グループ、団体などでの購入を検討する価値は絶対にある書籍ではないかと思います。
 
 最後に、ヤブロコフ博士関連の映像をさらに2つご紹介します。
 
 1つ目は、2001年のキエフ会議を追ったドキュメンタリー『真実はどこに?―WHOIAEA 放射能汚染を巡って』です。ヤブロコフ博士の奮闘の様子がとらえられています。
 
 もう1つは、2012年12月に東京で開かれた「脱原発世界会議2」に参加したヤブロコフ博士の発表「チェルノブイリの教訓」です(映像ドキュメント.com製作/日本語字幕付き)。
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