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5月17日「九条の会」よびかけ人からのメッセージ

 今晩(2013年5月20日)配信した「メルマガ金原No.1361」を転載します。
 
5月17日「九条の会」よびかけ人からのメッセージ
 
 去る2013年5月17日(金)、「九条の会」よびかけ人5人小田実井上ひさし加藤周一三木睦子の各氏は逝去)の内、大江健三郎さん、澤地久枝さん、奥平康弘さんが出席して記者会見を開くとともに、以下の緊急アピールを発表されした。
 
(引用開始)
          九条の会からの訴え「九条の会のみなさんへ」
 2004年6月、私たちは「九条の会」を発足させ、「日本と世界の平和な未来
ために、日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、『改憲』のくわだてを阻むため、一人ひとりができる、あらゆる努力をいますぐはじめること」をよびかけました。これに応え、全国各地、各分野に7000を超える「九条の会」が結成され、それぞれが創意あふれる運動を展開してきました。私たちはみなさんのこの間のご努力に心から感謝し、敬意を表します。しかし私たちは今、その努力を飛躍的に強めることが求められる重大な局面を迎えています。
 安倍内閣・自民党は小選挙区制という極端に民意をゆがめる選挙制度の力で
得た虚構の多数を背景に、改憲に向けて暴走しはじめました。安倍首相はその入り口として憲法96条をとりあげ、現在衆参それぞれの3分の2の賛成とされている憲法改正の発議要件を過半数に緩和するとしています。これが、時々の多数派のつごうで憲法を変えられる状況をつくりだし、立憲主義を破壊するものとなることは明らかです。
 しかも安倍首相の真のねらいは、96条改憲を突破口に、9条改憲につきすすむ
ことにあります。
 すでに自民党は「日本国憲法改正草案」を作成し、第9条については、自衛隊
を国防軍として個別的・集団的自衛権の行使やアメリカの組織する多国籍軍への参加を可能にするよう改変しています。また、軍法会議の設置や軍事秘密保護の制定、首相による非常事態宣言の発令など、「戦争をする国」をめざした体制づくりを全面的にすすめようとしています。
 同時に安倍首相は、憲法の明文改憲が実現する以前にも、憲法の解釈変更
によって「憲法9条のもとでは許されない」とされてきた集団的自衛権の行使を可とし、海外でアメリカと一体となった武力行使をおこなおうとしています。
 私たちは憲法9条の精神を根本から否定する明文・解釈両面からのこうした企
を絶対に許すことはできません。そのため、全国の「九条の会」のみなさんに、あらためてつぎのことをよびかけます。
◎全国の「九条の会」は明文・解釈両面からの改憲攻撃について学習と話
し合をおこない、その成果をふまえ職場・地域の草の根から改憲反対の世論をつくり、倍内閣や改憲勢力を包囲しましょう。
◎「九条の会」の輪をもっともっと大きくし、ゆるぎない改憲反対の多数派を
形成ししょう。
◎ブロックごと、都道府県ごとの交流集会を開き、お互いの経験に学びあい
励ましいましょう。その成果をもって「全国交流・討論集会」(11月16日、於・東京)に参加しましょう。
   2013年5月17日               
                          「九条の会」よびかけ人一同

(引用終わり)
 
 記者会見の模様はIWJによって中継されました(期間限定配信)。
 
 2004年6月10日の「九条の会」アピールはこちらから。
 
 今回の「九条の会」からのアピールをどう受け止めるかですが、私は「これも絶対に必要、でもそれだけでは不足」ということだろうと思っています。
 何が足らないかを考え、自らそれを埋めていく作業に本気で取り組む者がどれけいるかが「9条」の命運を握っているのだと思います。