wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

予告6/22映画『ひろしま』(関川秀雄監督作品)上映会(大阪女学院ヘールチャペル)

 今晩(2013年6月8日)配信した「メルマガ金原No.1381」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
予告6/22映画『ひろしま』(関川秀雄監督作品)上映会(大阪女学院ールチャペル)
 
 メルマガ読者の田村悠紀栄さんから、映画『ひろしま』(1953年・関川秀雄監督作品)上映会のお知らせをいただきました。
 6月22日(土)に、大阪市中央区の大阪女学院ヘールチャペルにおいて、14時と18時の2回上映だそうです。
 
 まずは、田村さんからお知らせいただいた告知文を引用します。
 

***********(転送・転載大歓迎)************

映画「ひろしま」上映会

日時:2013年6月22日(土)
    第1回上映 14時~  
    第2回上映 18時~
 いずれも上映前または後で小林一平さんのお話があります。

場所:学校法人大阪女学院 ヘールチャペル(大阪カテドラルより南へ約50m)
     大阪市中央区玉造2-26-54
      http://ticket-search.pia.jp/pia/venue/venue_access_map.do?venueCd=OJHC

参加費:大人1,000円 中高生 800円 

お問合せ:カトリック大阪大司教区社会活動センター・シナピス 
      06(6942)1784 または 090(5670)7157

sinapis@osaka.catholic.jp 

主催:映画「ひろしま」上映実行委員会
共催:「黒潮物語」元気な子の会、「奇跡への情熱」核廃絶プロジェクト
協賛:学校法人大阪女子学院中高解放教育委員会   
後援:カトリック大阪大司教区社会活動センター・シナピス、
市民社会フォーラム
    日本原爆被害者団体協議会、日本子どもを守る会

ちらし
 
http://www.jccjp.org/jccjp/ML_files/2013cinehiroshimaosaka.pdf

***********
映画「ひろしま」は、1953年、原子爆弾の爪痕を色濃く残す広島市で約9万人
市民がエキストラとして参加し撮影されました。
『原爆の子―広島の少年少女のうったえ』長田新(おさだあらた)著をもとに製
作されました。
1955年のベルリン国際映画祭で長編映画賞に輝きましたが、公開が限られ「幻
の映画」と呼ばれた作品です。製作費は当時の教職員が一人50円、50万人が出資したそうです。
この映画監督の補佐をされていた小林大平さんのご子息 小林一平さんが3年
前から再上映に取り組まれ、全国各地で上映会が開かれています。
映画「ひろしま」の上映会開催にご協力下さい(お問い合わせは正義と平和協
議会事務局 03-5632-4444 まで)
*******************************

Japan Catholic Council for Justice and Peace
日本カトリック正義と平和協議会
 
http://www.jccjp.org
 jccjp@cbcj.catholic.jp
 https://www.facebook.com/seigitoheiwa
 

 
 上記の説明にあるとおり、映画「ひろしま」は、長田新編『原爆の子-広島の少年少女のうったえ』(1951年・岩波書店刊)を原作として製作された映画ですが、『原爆の子』と聞いて、何か別の映画を思い出しませんか?
 そう、新藤兼人監督の初期の代表作『原爆の子』(1952年/近代映画協会劇団民藝)です。
 『ひろしま』の方は、日本教職員組合の製作であり、当初は、新藤監督と日組が協力して映画化に取り組むということで始まった企画が、結局、別々の道を歩むことになり、2本の映画が出来たということであったようです。
 もともと、原作自体、被爆した小学生、中学生、高校生、大学生による多数の手記を編集したものであったため、どの手記をメインに構成するかによって、全く別の映画になり得る素材であった訳です。
 『原爆の子』の方は、新藤監督の名声もあずかって、その後もたびたび上映される機会があったようですが、関川秀雄監督の『ひろしま』は、日教組製作ということが影響したのかどうかは不明ながら、ほとんど「幻の映画」となっていた時期もあったようです(私も観たことがありません)。
 大阪での上映ですが、貴重な機会であると思いますので、ご紹介することとしました。
 
 なお、以下に、後援団体である市民社会フォーラムに掲載されていた案内やチラシなどから、鑑賞の参考となりそうな記事を抜粋してご紹介します。
 
■劇映画『ひろしま』
1953年作品 モノクロ 104分  日教組作品
監督:関川秀雄
制作:伊藤武郎、菊地武雄
原作:長田新編「原爆の子」
脚本:八木保太郎
撮影:中尾駿一郎、浦島進
音楽:伊福部昭
出演:月丘夢路、岡田英次、原保美、利根はる恵山田五十鈴岸旗江
 薄田研二、信欣三
 
【映画予告編】
 
【解説】
 原作は長田新編「原爆の子」である。
 1945年8月6日、広島に原爆が投下された直後の惨状、その後の被災者た
ちの苦しみを、執拗なリアリズムの映像で再現している。
 どんなに悲惨でむごたらしい光景でも、過ちを再び繰り返さないために目をそむ
けることなく、しっかりと現状を見つめ、記憶にとどめておかなければならない時もある。関川監督はその大切さを、この映画で訴えている。描かれた記録性は貴重な資料として残る。
 世界最初の原爆をうけた日本人は、被爆地広島の現実を直視し、全世界に
対しその真相と罪悪を訴え続けなければならない。
 日教組は、多くの困難を乗り越えてこの映画を完成させた。
 
【物語】
 戦後、何年かを経た広島。
 ある高校の英語の授業から物語が始まる。授業中に一人の女生徒が鼻血を
出して倒れる。原爆症のためである。
 『この中に被曝したものは何人いるか?』
 英語の先生(岡田英次)の問いに、生徒の三分の一が手を挙げた。
 原爆投下の当日、彼らは小学生だった。むごたらしい惨状、地獄のような光景
がそれぞれの胸に甦って来る。女生徒たちと元安川に逃げ、皆と一緒に死んでいった女教師(月丘夢路)、両親を失い、幼い妹の手を引いて焼け跡を逃げ回った少年の思い出など。最後の女生徒の死が、原爆の今に続く恐ろしさを訴えている。
 
【映画「ひろしま」へのメッセージ】
○小出裕章(工学者 京都大学原子炉実験所助教)
 技術に「軍事」と「平和」の区別はない。「平和」として開発された技術もいつでも「軍事」として使える。原爆と原発は同じ技術で、原爆を手に入れたいためにこそ、日本の国家は原発に手を染めた。戦争は悲惨である。原爆は無差別大量破壊殺人兵器である。それを廃絶させるためには、原発も廃絶させる必要がある。
○安斎育郎(立命館大学国際平和ミュージアム終身名誉館長)
 映画『ひろしま』を観ずして安直にヒロシマを語ることは出来まい。核兵器を国際政治の道具と弄ぶ人々よ。この映画から目を逸らすべからず。
○小林一平(「奇跡への情熱」核廃絶プロジェクト代表)
 核とはなにか、幸福とはなにか、平和とはなにか、を訴える映画。親子で一緒に見て考えてほしい。この作品は哀しいけど世界の至宝である。
月丘夢路(『ひろしま』主演女優)

 

 特別な思い出があります。私と家族はからくも被爆を免れましたが、一発の爆弾で町が消えた衝撃が胸にあり、微力でも平和につながる作品に出たいと思ったのです。画面いっぱいに原爆の悲惨さが再現されていて、頑張って良かった。そんな作品が世界の人にも見られるようになるのはうれしい。世界から核兵器を廃絶するヒントになってほしいと願っています。