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東海村議会・相沢一正議員からの訴え「東海村村長村上達也さんへ激れい文を」

 今晩(2013年6月27日)配信した「メルマガ金原No.1400」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
東海村議会・相沢一正議員からの訴え「東海村村長村上達也さんへ激れい文を」
 
 昨日、鎌田慧さんの公式サイト( http://nomorewar77.blog.fc2.com/ )に掲載されて初めて気がついたのですが、ちきゅう座サイト( http://chikyuza.net/n/ )などには1か月以上前から掲載されていたのでした。
 文章の趣旨から考えて、「全文転載OK」と判断し、私からもご紹介することとしまた。
 それは、茨城県東海村議会の相沢一正議員(脱原発とうかい塾塾長)から、全脱原発を願う国民への訴えです。
 まずは、その全文をお読みください。
 
(引用開始)
東海村からのお願い-東海村村長村上達也さんへ激れい文を
脱原発とうかい塾代表 東海村議会議員 相沢一正
 柏崎刈羽を始め、原発立地地域や首都圏ほか全国で原発再稼働阻止・廃炉求めて闘っている皆さん、ご苦労様です。連帯の挨拶をしつつ東海村からのおいを申しあげます。
 この9月初めに、東海村の村長選挙が行われます。現職の村上達也氏は、全国
原発立地自治体の首長としてはただ一人、脱原発を主張しております。そして、昨年までの民主党政権下の政府に対して、地元の東海第二原発の再稼働中止・廃炉を強く要求して来ました。その主張を今もって維持しております。
 村上村長は1999年のJCO臨界事故の際には東海村の村長として、国も県も何の決定も出来ないでいた時に、近隣住民の避難を独自に決定して実行した人です。
 それ以来、この国は原子力を扱う資格があるのかと疑問を呈してきました。原発
質的なところは原爆と変わらないと考え、原子力の研究開発に手を染めてしまったことを嘆く科学者に共感する立場に立っていましたが、福島原発事故を踏まえて、村民の命と安全を守らなければならない首長として、原発の存在を許すわけにはいかな
いと強い確信を持つにいたったようです。
 東海第二原発から30km圏内にはおよそ100万人、この人たちの避難はできるのか、
東海村民3万8千人をどこへ避難させるか、その生活は、と考えてぞっとした、と言ってられます。
 このような原発に対する考えを持つ村長を、今こそ東海村は必要としています。村
達也氏でなければ、この現状を乗り切ることはできません。
 そして東海村の住民としては些(いささ)か僭越なのですが、全国の脱原発運動、
発再稼働中止・廃炉の運動にとっても、脱原発の旗手として一種のカリスマ性すら備えるにいたった村上達也氏が東海村の村長として断固として存在していることは、大きな励みになることと思います。
 ところで、その村上村長に対して、「原子力ムラ」は、なかんずく日本原電・日本原
力機構や原子炉メーカーの日立製作所原発推進の自民党勢力は陰に陽に攻撃を仕掛け、村長追い落としを、総力を挙げて図っています。
 この状況下で、私達は村上達也氏に村長選出馬の表明を明確にするよう求め、
そのうえで選挙態勢の隊伍を組みたいと考えています。そこで、全国の、志を同じくする皆さんに以下の事をお願いする次第です。
 村上達也村長に、村長選出馬をはやく表明するようにとのお願いをお手紙してください。
 住所 319-1192 茨城県東海村東海3丁目7番1号 東海村役場内
 宛名 村上達也 様  (TEL 029-282-1711 代表)
東海村長選挙を全国が注視していること、その中で、村上達也氏が断固として村長選挙に臨むことは、全国の脱原発運動、立地自治体の原発再稼働阻止の運動を奮い立たせること、そして当選することでさらに大きな励みになることを伝えてください)
(引用終わり)
 
 ちきゅう座サイトに掲載された5月23日から既に1か月以上も経過していますので、状況は変わっているかもしれないと思い、ニュースを検索してみたところ、以下のような気になる記事が見つかりました。
 
(抜粋引用開始)
毎日新聞 茨城版 2013年6月22日
東海村:日本で最も注目される村長選、脱原発で村上氏の去就は 後継
者見当たらず、多選批判も 放射能漏れで事態複雑化
(略)
 村長選は9月3日告示、8日に投開票。村の分岐点となりそうな選挙だけに、脱原発の住民団体などは村上氏の立候補を後押ししようとしている。「JCOの臨界事故を経験し、言葉に重みがある」(支持者の主婦)と期待は大きい。にもかかわらず、当人は13日の村議会一般質問でも「どうするのかを今、思い悩んでいるところ」と述べ、進退を明言しなかった。
 決断をためらわせるものは何か。
 4月に行われた「脱原発サミットin茨城」では、出馬意思を尋ねられたのに対し原発立地首長が『ノー』と言えば、(脱原発は)手っ取り早いだろうが、果たしてれでいいのか。本当の意味で日本は変わらない。市民運動を社会に定着させ、脱原発の)勢力を広げることが大事。私一人にあまり期待をかけないでほしい」と返した。
 東海第2原発の廃炉を訴える住民団体「リリウムの会」が村上氏を訪ねた際、会員の主婦(42)が「村に希望の火を残していきましょう」と立候補を要請すると、村上氏は苦笑いして「つらいね」とこぼした。自分一人や一部の村民ではなく、国民全体に原発のあり方や脱原発の理念を考えてほしいという思いがあるようだ。
 多選批判もある。村上氏は前回09年の村長選で、原子力施設の積極的な誘致を呼びかける対立候補に辛勝した。当時「これが最後」と聞かされた村議もいる。後援会長を務めた寺門龍一氏(83)は「良い後継者が出るのが一番望ましい」と5選出馬に否定的だ。
(略)
 「この国は原発を持つことができない国」「経済至上主義から脱却し、人に投資することがますます重要になる」。13日の村議会で村上氏は信念に揺らぎのないことを示した。推進派も候補擁立を急いでおり、日本で最も注目される村長選になりそうだ。
(引用終わり)
 
 さらに、今日(2013年6月27日)の読売新聞・茨城版に次のような観測記事が掲載されました(もっとも「読売」ですからね)。
 
(引用開始)
読売新聞 茨城版 2013年6月27日
東海村長選出馬 村上氏消極的な発言
 東海村の村上達也村長は26日の定例記者会見で、9月8日投開票の村長選について、「私の思いを継ぎ、村の方向性を理解できる方が出てくれば理想的だと思っている。体力的な衰えも感じており、これから4年間は相当な覚悟が必要だ」と述べ、立候補に消極的ともとれる発言をした。
 村上村長は、原発の新規制基準が決定し、電力各社が再稼働に向け動き出していることに触れ、「私の置かれているポジションは十分理解している。原子力問題には私も責任を感じているが、村政は必ずしも原子力問題だけではない」と語った。ただ、「もう少し色々な人の話を聞き、相談していきたい」と進退について明言を避けた。
(引用終わり)
 
 状況は楽観を許さないものの、まだ村上村長宛の出馬要請のお手紙が「手遅れ」という訳ではないことは確認できました。
 ただ、毎日新聞(茨城)が紹介している村上村長のことば、「市民運動を社会に定着させ、脱原発の)勢力を広げることが大事。私一人にあまり期待をかけないでほしい」にも重みを感じますね。
 私自身、村上達也村長に「是非出馬の決断を!」という手紙を出すべきかどうか、にわかに判断がつきません。
 皆さんはどうでしょうか?
 
(参考サイト)
2012年11月4日 村上達也氏講演(1時間16分05秒) 
城北法律事務所主催「東海村原発ツアー」にて