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福島みずほ社民党党首の辞任から思う~“リベラル勢力”の結集について

 今晩(2013年7月26日)配信した「メルマガ金原No.1430」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
福島みずほ社民党党首の辞任から思う~“リベラル勢力”の結集について
 
 昨日(2013年7月25日)、社民党福島みずほ党首が、今回の参議院議員選挙及び昨年末の衆議院議員選挙敗北の責任をとって辞任しました。
 
 マスコミ報道の一例として、朝日新聞DIGITALの記事を引用しておきます。
 
(抜粋引用開始)
朝日新聞DIGITAL 2013年7月25日21時24分
社民の福島党首が辞任表明 「参院選敗北の責任とる」
 社民党福島瑞穂党首(57)は25日の党常任幹事会で「参院選は比例区で1議席という厳しい結果になった。敗北の責任をとり党首を辞任する」と表明し、了承された。9月までに党首選を実施し、後任を選出する方針。当面、党首代行に又市征治幹事長を充てる。党首交代は10年ぶり。
 福島氏は常任幹事会後の記者会見で「選挙は結果責任。党の再生のためにけじめをつける。昨年末の衆院選で大惨敗だったので辞めるべきだと思っていた」と説明。そのうえで「今後はリベラル、脱原発護憲勢力が力を合わせるよう心を砕きたい」と語った。(以下略)
(引用終わり)
 
 社民党自身のYou Tubeチャンネルに記者会見の映像がアップされています(6分19秒)。ただし、質疑応答の部分がカットされている他、音量レベルが非常に低くて聞き取りにくいなど、政党の公式ビデオにしてはあまりぱっとしません。おそらく、党職員がハンディカメラで撮影しているのでしょうね。
 
 質疑応答も聞こうという場合には、「期間限定」配信ですが、IWJのアーカイブ映像を視聴してください(IWJ支援のために会員登録を→ http://iwj.co.jp/join/ )。
 
 さて、福島さんの辞任会見を視聴しての私の感想は、「色々感慨はあるだろうが、基本的には前向きな気持ちで将来を見据えているのではないか」というものでした。
 皆さんはどのように思われたでしょうか?
 
 昨年末の総選挙から今回の参院選までの政治状況を見るにつけ、“リベラル勢力”ってどこにいるの?という疑問符が頭の中で飛び回っている人も多いのではないでしょうか。
 “リベラル”をどういうものと考えるかは人によって様々かもしれませんが、私は、
1 国家よりも1人1人の個人を尊重しようとする憲法の基本原理を承認する。
2 憲法9条の改憲を許さず、平和主義を手放さない。
3 将来世代に負の遺産を押し付ける原発は廃絶する。
4 グローバル資本に奉仕するのではなく、国民の生活を守ることを優先する(TPP 加盟阻止等)。
という、「当たり前」のことを本気で実現しようとする政治勢力を“リベラル”だと考えています。
 現実政治における妥協ということはあるにせよ、少なくとも政治が向かうべき方向は上記1~4のようであるべきだと考える政治家が、なぜかくも少ないのだろうか?と不思議でなりません。
 このような政治の方向性に、「右」も「左」もないはずだと思うのですが。
 
 次の国政選挙は2016年の衆参ダブル選挙だ、などと予想する向きも多いようでが、それまでに、“リベラル勢力”の結集を図れるかどうかが、日本の命運を決することになるかもしれません。
 ただし、その結集は、7月21日の投開票日に集まり、勉強会の発足で合意した伝えられる細野豪志民主党)、松野頼久(日本維新の会国会議員団)、江憲司(みんなの党)の3氏が主導するようなものでないことだけは確かでしょう。
 もしかすると、彼らやその同調者が新しい政党を作るかもしれませんが、それが“リベラル”とは誰も考えないでしょう。
 “リベラル勢力”の結集というのは、現に国会に議席を有する者だけで考えていては到底現実性のある構想にならないことだけは間違いありません。
 当面、衆議院の小選挙区や参議院の選挙区が現行のままということを前提でえるならば、真の“リベラル新党”と日本共産党が政策協定を結んだ上で選挙協力をするのでなければ、3年後の結果も暗澹としたものになる公算が非常に高いでしょう。
 いずれ、“リベラル勢力”が自民党から政権を奪い取る時が来るかもしれませんが、その時には、日本は一面の「焼け野原」となっているかもしれません。

 

 もしかすると、そこまで行かなければ日本人は目覚めないのではないか?という悲観論にとらわれそうになりますが、一議員となった福島みずほさんをはじめ、そうならないように努力する政治家の動きを私たちも後押しするためにどうすべきか、考えていきたいと思います。