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小林節氏×伊藤真氏~憲法改正を議論するために~

 今晩(2013年7月31日)配信した「メルマガ金原No.1435]を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
小林節氏×伊藤真氏~憲法改正を議論するために~
 
 今話題の(?)『自民党憲法改正草案にダメ出し食らわす!』(合同出版)を入し、ざっと流し読みしました。
 小林節氏と伊藤真氏の共著というよりは対談といった方が正確でしょうが、20124月27日に公表された自民党「日本国憲法改正草案」を素材としながら、それぞれの憲法観を語り合っておられます。
 お二人の対談自体、以下にご紹介する「マガジン9条」での対談などでお馴染みもあり、基本的な考え方に特に目新しいものがある訳ではありませんが、自民党2012年改憲案を逐条的に俎上に載せ、意見を交わしあっているところが新著のミソです。
 ただし、第Ⅰ部「【添削編】自民党憲法改正草案への赤字添削」(本当に赤字使った2色刷りになっている!)は、前文~第3章までと改正条項だけの抄録(?)あるのは残念ですね。
 
 さて、これからこの本を手に取られる方にお勧めしたいのは、異なる意見の持ち主どういう風に議論を進めていけば良いのか、という問題意識を持ちながら読むことです。
 正直、小林教授の意見には、首を傾げるところも色々あるのですが、それに一々発したりやっきになって論難したりしていては議論は成り立たない訳で、その点、真さんの小林教授とのやりとりは、長年の信頼関係が前提とはいうものの、参考にすべき点が多いと感じました。
 
 上記新著が手元に届くまでは、「マガジン9」サイトに掲載されている以下のお二の対談に是非目を通しておいてください。
 既に何年も前から、小林教授と伊藤弁護士との間では、現在の「立憲主義機」が想定されていたことが分かります。
 
マガジン9条 ['07-'08]年末年始合併号特別対談
伊藤真さん(伊藤塾塾長)×小林節さん(慶應義塾大学教授)
憲法改正、私はこう考える
その1 2007年の憲法論議を振り返る
その2 9条はどうあるべきなのか?
その3 2008年、政局と改憲論議はどうなる
 

 

マガジン9条 ['09-'10]年末年始合併号特別対談
伊藤真さん(伊藤塾塾長)×小林節さん(慶應義塾大学教授)
政権交代と「憲法の力」
その1 民主党の憲法観を検証する
その2 憲法論議を封印してはいけない
その3 日米関係と国際貢献