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メルマガ配信1500号到達!ありがとうございました(付・米国政府と安倍政権の微妙な関係)

 今晩(2013年10月2日)配信した「メルマガ金原No.1500」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
メルマガ配信1500号到達!ありがとうございました(付・米国政府と安倍政権の微妙な関係)
 
 一昨日(2013年)9月30日(月)の朝、和歌山県内の自宅や職場で朝日新聞を読む便宜のある方は、以下のような記事が掲載されているのに気がついて驚かれたかもしれません。
 
朝日新聞 和歌山版 2013年9月30日(月)
私の声 「原発」「憲法」配信1500号へ
「何が正しいのか」2011年3月28日メルマガ第1号
和歌山の金原弁護士 「後悔二度と」広がる反応
(抜粋引用開始)
 和歌山市の弁護士、金原徹雄さん(58)が東日本大震災を機に、原発や憲法問題を中心にしたメールマガジンを配信し続けてている。メルマガは原則「毎日配信」で、28日現在で1496号。10月初旬にも1500号に達する。
 金原さんが配信を始めたのは2011年3月28日。2週間ほど前にあった東日本大震災で起きた東京電力福島第1原発事故がきっかけだった。テレビの映像では原発が爆発しているのは明らかに見えたが、政府の発表は遅れ、やっと出てきた言葉が「爆発的事象」だった。
 「何が正しいのか」。インターネットでも情報を探すが、そのネットの世界では「デマ」
も飛び交っていた。誰の言っていることが一番信用できるのかを自身で考えながら情報を集め、配信していくことを決めた。
 金原さんは、原発事故が起きる前から「原発は危険で止めた方がいいだろう」と漠
然と思っていた。原発の危険性について考えさせる糸口はいくらでもあった。だが、何一つ行動を起こしてこなかった。そんな「悔恨」の念も金原さんを駆り立てた。できることから始めようと、パソコンに向かった。
(略)
 今、メルマガで取り上げるテーマの中心は憲法問題。昨年4月に自民党が党の憲法改正草案を発表。その後、昨年末の衆院選で政権に返り咲いたことから、憲法改正をめぐる議論が高まってきた。
 「憲法は弁護士としての専門分野。憲法、特に9条を守るためにもメルマガを書き
続けていきたい」と金原さん。「原発問題にしろ、憲法問題にしろ、個人の力はまことに小さいかもしれないが、3・11のような後悔は2度としたくない」と話している。(宋潤敏)
(引用終わり)
 
 朝日新聞和歌山総局の宋潤敏(ソン・ユンミン)記者から事務所で取材を受けのは、掲載の3週間ほど前のことでしたが、これほど目立つ記事になるとは思いまんでした。
 宋さんは、今年の憲法記念日には楠見子連れ9条の会を取材した記事を書かれ、また、7月17日(参議院選挙の前ですね)には、和歌山大学教育学部の越野章史先生を中心とした憲法学習会(併せて憲法9条を守る和歌山弁護士の会が主催した新リレートークにも触れていた)を取り上げた記事を書かれるなど、日頃から私も非常に信頼している方であり、取材の申込みも喜んでお受けしたという次第です。
 
 さて、ここで1500号に至る軌跡を振り返ることが出来れば良かったのですが、とてもそれだけの時間的余裕はありませんので、とりあえず、100号ごとにどんな記事を信したかを記録に留めることで代えたいと思います。創刊号以来の読者には、なつかしい表題(件名)もあるかもしれませんね。
 
2011年3月28日 No.1「再出発のご挨拶」
2011年4月19日 No.100「鎌仲ひとみ監督に聞く(東京新聞)」
2011年5月8日 No.200「5/5古賀茂明氏の発言『東電のために原発事故のツケは国民に・・はおかしい』」
2011年6月1日 No.300「5/24東京新聞『放射能汚染のいまとこれから 京大・今中助教に聞く』」
2011年7月3日 No.400「8/5~7紀南ピースフェスタ2011(in和歌山県田辺市)」
2011年8月16日 No.500「8/13小出裕章氏講演会(in沖縄)他」
2011年10月6日 No.600「和歌山市における向こう1ヶ月以内の勉強会&講演会」
2011年11月23日 No.700「新田育子さんによる『福島の友人の話』」
2012年1月18日 No.800「井戸川克隆双葉町(ふたばまち)町長のメッセージ」
2012年4月8日 No.900「4/14結成総会『子どもたちの未来と被ばくを考える会』と池田こみち氏講演会(in和歌山市)」
2012年6月27日 No.1000「原発と憲法(メモ)」
2012年9月10日 No.1100「『原発ゼロで電気料金2倍』の欺瞞とそれを垂れ流す無責任なメディア(ビデオニュース・ドットコム)」
2012年12月15日 No.1200「12/13&14東京新聞『9条 この1票で』」
2013年3月21日 No.1300「予告3/30映画『東京原発』上映会(原発がこわい女たちの会・結成26年のつどい)」
2013年6月27日 No.1400「東海村議会・相沢一正議員からの訴え『東海村長村上達也さんへ激れい文を』」
 
 このように調べてみると、2011年中のハイペースぶりには我ながら呆れますね。もっとも、今ならFacebookなどで簡単に発信してしまう単発のサイト紹介なども結構あったからこその数字ではあるのですが。
 それと、新聞では、東京新聞の記事を紹介することが(和歌ではネットでしかめないので一層)多かった、ということにあらためて気がつきまた。
 
 昨秋からブログを始め、特に今年に入ってからは、原則としてメルマガで配信した直後に全ての記事をブログに転載する方針をとっていますので、メルマガではなく、直接ブログを読まれる「読者」も徐々に増えつつある状況ですが、あくまでベースはメマガであり、200人を超える読者の方が配信を待っていてくれるという気持ちの張りがなければ、とうに中断していたことは間違いありません。
 本当にありがとうございました。
 皆さんお忙しいでしょうから、全てに目をとおすことは不可能だとは思いますが、せめて1日に5分でも良いので、メルマガ金原を斜め読みするためのお時間を戴き、興味を感じた記事だけでも精読していただければと思います。
 
 なお、今年の3月2日には、私が何故メルマガを始めたのか、それからブログやフェイスブックなどの新たな情報発信ツールとどう付き合っているかについてメルマガで書いていますので(No.1280)、再読いただければ幸いです。
 「メルマガ、ブログ、そして Facebook 再説」前編
 「メルマガ、ブログ、そして Facebook 再説」後編
 
(米国政府と安倍政権の微妙な関係)
 以上が前置きでこれからが本論なのか、メルマガ1500号到達が本論でこれからが付録かは微妙なところですが、今日のニュースで私が一番気になったのは以下の共同電です。
 
2013年10月2日 08時57分
憲法改正「地域に無益」 米軍当局者、異例の言及
(引用開始)
 在韓米軍当局者は1日、安倍晋三首相が意欲を示す憲法改正に関し「地域にとって有益ではない」と疑問を呈した。韓国で記者団の質問に答えた。日本の憲法改正に向けた動きが韓国、中国との関係に悪影響を及ぼすとの懸念を示したもので、米軍側としては異例の言及。
 軍当局者は「この数カ月間、安倍氏の発言を全て読んだ」としたうえで、憲法9条改正の動きが地域の安定に逆効果になるかとの質問に「そう受け取られる恐れがあるのは明白だ」とも述べた。
 この発言を受け、米国防総省のリトル報道官は「米国は日米韓の協力拡大に期待している」とする談話を発表した。(共同)
(引用終わり)
 
 このニュースを、元外交官の天木直人さんが早速ブログで取り上げていました。
 
「ついに安倍首相の憲法9条改憲論は『役にたたない』と言い始めた米国」
(抜粋引用開始)
ところがついに米国は憲法9条を変えることは米国の為にはならないと言い出したのである。これは大きな米国の動きの変化である。(略)しかし安倍首相がこれ以上かたくなな対中、対韓関係を続けるようであれば、それは日米韓同盟体制にひびを入れ、米中関係を損ねることになりかねない。つまり安倍政権は米国の国益を脅かすことになる。そうなれば米国は安部首相を潰しにかかるだろう。そんな米国の意向を先取りして外務官僚は安倍おろしに動くかもしれない。絶頂にあると思える安倍首相の唯一、最大の敵は、米国と外務官僚である・・・
(引用終わり)
 
 と気を持たせたところで、続きは「有料ブログ」で、ということなので、これ以上詳しい天木さんの見解は不明です。
 
 そもそも、オバマ大統領が安倍首相のパーソナリティに嫌悪感を抱いているらしいということは誰の目にも明らかですが、ことはそのような個人的な好悪のレベル話ではありません。
 冷厳な「アメリカの国益」という尺度から、安倍政権がアメリカにとって有害であるというシグナルは、ニューヨークタイムズ、ワシントンポストなどの主要メディアから再々発信されていました。
 もしかすると、そのシグナルが政府・軍の高官から発信されるレベルまで進んだということかもしれません(天木説はつまりそういうことなのでしょう)。
 
 憲法を守るためには「猫の手も借りたい」ところではありますが、その最大の「猫の手」が「アメリカ合衆国政府」ということになっては、何と言ったら良いのか・・・。
 そういえば、内田樹(うちだたつる)さんは、かねてから「アメリカが改憲を許さないのではないか」という見通しを述べておられましたね。
 
「改憲のおねがい」
「私の憲法論」
 

 

 ごく短い共同電を読んだだけなので、これが今後始まる「何ごとか」の発端なのかどうか、何とも判断をつけかねるところですが、注意深く推移を見守る必要があるだろうと思います。