小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に向けた本気度は?
今晩(2013年10月31日)配信した「メルマガ金原No.1529」を転載します。
なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
今回の毎日新聞「風知草」への記事掲載(当然、小泉氏の意向に添ったものと考えるのが常識です)が、小泉氏の打った「第一着手」であることを願いたいところです。
ところで、今回の「視察旅行」の費用はどこから出ているのだろう?
それから2か月余り、皆さんご存知のとおり、小泉元首相の「露出」は次々と増えてきており、ざっと指を折っただけでも、
10月1日 名古屋市の講演会で原発ゼロを主張(場内にTVカメラは入らず)
という動きがあり、いよいよ来月には、
11月12日 日本記者クラブで記者会見
が予定されており(テーマ「日本の歩むべき道」)、おそらく質疑応答も交え、約1時間はカメラの前で持論を語るはずです。
これまでの動きの中で、TVカメラが入った10月16日の木更津講演会(公益社団法人木更津法人会 社会貢献事業 公開講座 小泉純一郎氏講演会)での小泉元首相の講演内容を詳細に報じたBS-TBSの番組の内、小泉氏発言部分を、「みんな楽しくHappy♡がいい♪」が文字起こししてくれています。
ニュース映像(FNN)
私も視聴しましたが、たしかに拍手は「まばら」でしたね。小泉氏の講演会に足を運ぶような人たちにとって、「原発ゼロ」の主張というのは、その程度のものなんだなあということを嫌でも突き付けられた思いになります。
さて、毎日新聞「風知草」掲載からの2か月、その間の小泉氏の動きをたどれば、れっきとした「現役政治家」としての「読み」に基づいた「指し手」の数々が打たれてきているという感想を持つのですが、次にどんな潮に乗ろうとしているのか、あるいは潮を起こそうとしているのかが、いまひとつ読めないもどかしさがあります。
一部の政治家が期待しているような、政界再編の結集軸になる気は当面全くなさそうですし。
いずれにせよ、今のところは、過大な期待を抱くのではなく、かといって冷笑的に無視するのでもなく、目指す方向が一致している限りはその姿勢を支持していくという、はなはだ常識的な結論に落ち着くことになるのだろうと思います。
2013年10月5日 毎日新聞
「小泉氏のゼロ論 原発問題の核心ついた」
2013年10月8日 読売新聞
「小泉元首相発言 「原発ゼロ」掲げる見識を疑う」
2013年10月22日 朝日新聞
「元首相発言―トイレなき原発の限界」
2013年10月27日 河北新報
「小泉氏の脱原発/うなずける点は多々ある」
2013年10月28日 北海道新聞
「原発小泉発言 気まぐれで済ませずに」
2013年10月31日 東京新聞
「小泉元首相 まっとうな脱原発論だ」