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憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

「原発がこわい女たちの会ニュース」第87号が届きました

 今晩(2013年12月28日)配信した「メルマガ金原No.1587」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
原発がこわい女たちの会ニュース」第87号が届きました
 
 「原発がこわい女たちの会」の松浦雅代さんから、ニュース第87号をお送りいただきました。
 今号は、松浦さんの充実した福島訪問記を独立させて別途配信することとし、それ以外の記事をまずご紹介します。
 

 

 
 

 
原発がこわい女たちの会ニュース NO87号・2013年12月27日発行
事務局〒640-0112和歌山市西庄1024-15 ℡・fax073/451/5960松浦雅代方
原発がこわい女たちの会ブログ http://blog.zaq.ne.jp/g-kowai-wakayama/
 
       日本はただいま原発稼働ゼロ(100日以上)
             このまま原発ゼロを
            キープしたい。
 
 自民党はエネルギ―基本計画案を2014年1月に閣議決定しようとしています。この計画案は先の民主党政権下で掲げられた2030年代原発ゼロを反古にし、原発推進を強く打ち出しています。
 計画案は原発を「基盤となる重要なベース電源」と位置づけている。
 「原子力規制委員会によって世界で最も厳しい水準の新規制基準の下
で安全性が確認された原子力発電所については再稼働を進める」としている。新規制基準は規制庁自身が安全を保証していないと言っている。新基準では設計基準は見直しはなかった。大本は変えないで、応急措置だけ。船が沈みそうだというのに、船そのものを直さないで、救命ボートをたくさんつけただけで、福島を踏まえた対策になっていないことが基本的な問題だとの指摘がある。
 もんじゅ」「六ヶ所再処理工場」の推進まで明記し、核燃料サイクル政策の維持を表明している。高レベル放射性廃棄物処分場の候補地選びも急いでいる。
 もう一つ原発推進の教育を強めようと、政府見解を書かせる教科書検定の動きもあります。
 
パブリックコメント  期限:2014年1月6日  差出人は名前のみで住所は
〒100-8931千代田区霞が関1-3-1
宛先:資源エネルギー庁長官官房総合政策課パプリックコメント受付担当者

FAX:03-3501-2305 (1.氏名 2.意見及び理由を記入)2,000字以内 
ハガキでもよい。
 
(金原注)
「エネルギー基本計画案」についてのパブコメについては、私のブログなども参考にしてください。WEBサイトの送信フォームから意見を送ることもできます。
原発推進を明記する「エネルギー基本計画(案)」を許さない!」
 

      報告:再稼動と汚染水問題の勉強会をしました
           *男女共生推進センター(あいあいセンター内)5階にて
 
大気中への再度の放射能大量放出を防ぐため
メルトダウンした燃料をこれから何年も冷却し続ける必要があります。
そのために溶融炉心への注水を続けなければなりません。
これが汚染水の根本原因です。
膨大な汚染水が行き場の無い状態で増え続け、
すでに大規模な漏出がおこっています。
そして、安倍首相の「ブロックされている発言」はウソだとみんな思っています。
 
 10月19日、原発がこわい女たちの会では、小山英之さんを講師に公開勉強会を行った。小山さんは、「美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会」(略して「美浜の会」)代表を長くつとめられている。女たちの会へは、2004年9月以来。作業員5名の死者を出した美浜原発3号機事故の直後であった。
 なお2011年5月には田辺市で、脱原発わかやま主催「福島第一原発事故─
脱原発へ」の講演をされている。
 
 当日の参加者30名、熱心に聞き入り質問し議論した。マスコミ報道などでなんとなく分かった気になっていても、事の細かいことまで理解できているわけではない。そんな個々の疑問の数々を講演のなかでその都度ぶつけて質疑応答を取り入れていくやり方で進められた。このストップモーション方式は、私たち聴き手からすると確かめながらじっくり理解を重ねていくことが出来たが、講師の方はたいへんだったのではないかと思う。でも小山さんはさすが。多岐にわたる質問にも丁寧に応答していただいた。
 
 たとえば汚染水タンク。1基あたりの容量1000トン、これが2日半で満杯になるほどのペースで汚染水が排出(ということは、1日で学校の教室2つ分・・・筆者注)。ハイペースの一因となっている地下水の流入を抑制するために凍土壁
建屋を囲む方式が決まったが、これまた矛盾だらけ。実現性も疑わしいが、完成したとしてもその効果や維持管理に疑問がつきまとう。いっぽうで、にわか仕立ての汚染水タンクは、耐久性なく部材継ぎ目からの漏洩だの、傾斜で溢れただ
の、ホースの接続ミスだの、雨水で堰から溢れただの、信じがたい汚染水事故がモグラたたき状態(振り回される現場は本当に大変だろう)。しかもこちらの汚染水は凍土壁とは関係なく地中へ排水溝へ、つまりは海へ流入する。
 「いったい何のために凍土壁を作るんですか?!何百億の税金かけて」という
質問には、「私(小山)には分かりません。」――たぶん金かける価値を分かっているのは原子力ムラの人だけ。経産省は密室で決めるな!ということである。
 
 現在12基の原発再稼動が申請され、規制委員会では審査を始めている。新基準で求められる「海洋への放射性物質の拡散を抑制する手順等」に対して、電力会社の再稼動申請書では、シルトフェンスを張る、土嚢を置く、など役に立たないものばかり。さらに炉心溶融が発生したときはメルトダウンするにまかせて格納容器の冷却に切り替えるという、従来とは全く異なる方針を打ち出した申請書もある。メルトダウンした燃料が落ち込むと下部コンクリートが侵食され汚染水が通り抜けると予想されるのだが。
 ――といった最新情報も説明されたが、「福島原発ではメルトダウンした格納
容器の底がどうなっているのか未だ見ることさえできないのに?!」再稼動審査なんてできるのかな?というのが正直なところ。規制委員会・規制庁は、審査に
傾注する膨大な人と時間を汚染水対策の方にまわすべきだろう。
 
 汚染水は漁業者の死活問題。それが最も顕になってしまったのが福島~東日本太平洋岸だ。放射能による海洋汚染の危険はどこにもある。長崎県漁連では全国にさきがけ、原発再稼動反対へ向けた対策本部を設置し、「漁業
は海を守る責務がある」と隣県の玄海原発再稼動に反対運動を始めた。小さんは理論と実践の支援者のひとりだ。
 原発に抗う漁師さんたちは和歌山にも、上関祝島にもいる。全国あちこちに
いる。
 福島の教訓を踏まえて、これ以上の汚染から海を守り豊な食べ物を守りた
いのは、私たち消費者、市民もおなじこと。
 汚染水のなしくずし的な海洋放流は許せない。原発再稼動なんてもっての
ほか。
 そんな思いを皆で共有していきたい。
(sora)
 
※美浜の会ホームページ http://www.jca.apc.org/mihama/
福島第一原発汚染水漏洩・流出事故についての緊急国際署名」の呼びかけと署名フォームがあります。
 
(金原注)最終集約が2013年12月31日に迫っています。
 署名フォームはこちら→ https://fs223.formasp.jp/d576/form1/
また、当日配付された汚染水問題リーフレットは、同サイトからダウンロードできます。
 

 「子ども・被災者生活支援法」は線量が一定以上の対象に幅広い支援をうたって12年6月に成立しました。「避難」「居住」「帰還」のいずれの選択も尊重し、被災者を幅広く支援すると云う支援法の理念は骨抜きにされてしま
ました。今年10月に支援地域を福島県内の一部に限定した基本方針がまりました。
 毎日新聞が「復興を問う 第2部 消えた法の理念」を連載(不定期)してい
ます。その中で、内閣府が2012年3月にロシアなどへ職員を派遣し、チェルノブイリ原発事故の被災者支援を定めた「チェルノブイリ法」の意義を否定する報告書をまとめていたことがわかったそうです。当初から被害を小さく見せようとする意図があって仕組まれた報告書なんですね。
 
(金原注)問題の「チェルノブイリ出張報告」がジャーナリストの木野龍逸さんのブログで公開されています。
 

報告
○12月3日(関電相手)大飯原発3.4号運転差し止仮処分裁判・大阪高裁第4回審尋
○12月18日(国相手)大飯原発3・4号運転停止行政訴訟・第8回法廷 関電相手・国相手の裁判のため大阪市の中之島にある裁判所に行って来ましたが、今回はどちらも10分~20分で終了でした。(枯れ木も山の賑わいと思って行ったけど、ご苦労さまでした)
                            

(記)*自民党による政策が急ピッチに押し進められようとしています。ウソを堂々と言って他の意見を聞く耳持たずです。うかうかしていると後のまつりです。民主主義があぶない。私たちは主権者として、抗議の手紙を送ったり、いろいろ
出来る事で行動しましょう。       
*橘柳子さんのお話し(現発事故避難者の声)の冊子を同封します。「ふくしまから発心する会」が発行していますが、取材をし、作成したのが福島の大学生だと聞いて100部購入しました。ぜひ読み終わったら子や孫に、他の人にも
回して下さい。福島のこと忘れない為に!(松浦雅代)
 
(金原注)橘さんを取り上げた冊子は「原発事故避難者の声 2013年2月17日に本宮市の仮設住宅でうかがった橘柳子さんのお話より」というもので、私も、先日の映画「100年の谺 大逆事件は生きている」上映会の会場で入手
しました。非常に充実した内容であり、松浦さんが書いておられるように、是非多くの人に広めたいですね。冊子(36ページ)の奥書を転記しておきます(ちなみに、「発心する」は「発信する」の誤記ではありません)。
「ふくしまから発心する会」のパンフレット特別号「原発事故避難者の声」
発  行 ふくしまから発心する会[顧問 若松丈太郎]
編集スタッフ代表 日向野宏美
発行日 2013年11月11日
頒  価 100円