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阪田雅裕元内閣法制局長官が訴える「法治主義の危機」(2/20集団的自衛権を考える超党派の議員と市民の勉強会 第1回)

 今晩(2014年2月23日)配信した「メルマガ金原No.1646」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 

 阪田雅裕元内閣法制局長官が訴える「法治主義の危機」(2/20集団的自衛権を考える超党派の議員と市民の勉強会 第1回)

 
 立憲主義法治主義も無視して遮二無二「集団的自衛権行使容認」に突き進む安倍政権に強い危機感を抱いた野党議員有志が(さすがに与党議員はいないようですが)「集団的自衛権を考える超党派の議員と市民の勉強会」を連続して開催することとなり、去る2014年2月20日(木)午後3時から、参議院議員会館講堂において、第1回の勉強会を開催しました。
 そのチラシから、勉強会を立ち上げた趣旨を引用します。
 
(引用開始)
 安倍内閣が集団的自衛権行使容認へ踏み出そうとしています。戦後、自民党政権を含めて全ての内閣が「違憲である」としてきた大原則を、解釈変更だけで180度変えようとしています。
 戦後日本社会の大きな曲がり角に立たされつつある私たちは、この重大な問題に関して、様々な視点から、多くの人々と共にしっかり学び、議論を深めていきたいと思います。
 そこで、政党・党派の枠を超えて共に学び合う目的で、超党派の議員と市民とが同じテーブルに集うための勉強会を立ち上げました。今後さらに多くの政党、議員、市民に拡げていこうと思います。
 第1回目として、内閣法制局長官という経験を踏まえながら集団的自衛権行使に関して発言を続けている阪田雅裕さんをお招きし、「集団的自衛権と政府の憲法解釈」というテーマで講演していただきます。
 たくさんの議員、秘書、市民、メディアのみなさんの参加をお待ちしています。ぜひお集まりください。
(引用終わり) 
 
 当日は、IWJが中継し、今のところアーカイブ映像全編を視聴することができます。ただし、いずれ会員限定配信となると思われますので、IWJ支援のためにも是非会員登録されることをお勧めします。
 
【IWJ映像】2014/02/20 戦争はすべて集団的自衛権の名のもとに行われる!
元「法の番人」阪田雅裕氏が安倍政権を痛烈批判
 IWJ会員登録 http://iwj.co.jp/join/
 
【IWJブログ(内容要約)】安倍総理が閣議での解釈改憲を国会で明言
~「裏口」からの解釈改憲を元「法の番人」が痛烈批判
 
 映像を視聴するための目安時間を書いておきます。
 
冒頭 司会 玉城デニー議員(衆・生活の党)
1分~ 開催挨拶 福島みずほ議員(参・社民党
3分~ 鈴木貴子議員(衆・新党大地)挨拶
5分~48分 基調講演「政府の憲法九条解釈」
     阪田雅裕氏(元内閣法制局長官
48分~57分 国会議員からの意見表明
57分~1時間40分 リレートーク
     自由人権協会
     日本弁護士連合会
     平和フォーラム
     明日の自由を守る若手弁護士の会
     出版労連
     許すな!憲法改悪・市民連絡会
1時間40分~ 会場発言
 
 第1回勉強会のゲストは、元内閣法制局長官の阪田雅裕弁護士でした。阪田さんは、集団的自衛権に関する憲法解釈の変更に異を唱えた複数の元内閣法制局長官の中で、最も積極的な発言を繰り返している方です。
 私のメルマガ(ブログ)でも何度か取り上げさせていただいています。
 
阪田雅裕元内閣法制局長官が語る“集団的自衛権”(9月25日まで全編視聴可能)
(少し遅れたご紹介)この集団的自衛権についての公開討論会は必見です
大阪弁護士会「シンポジウム 集団的自衛権について考える」(11/16)を視聴する
 
 阪田さんの基本的立場は一貫しています。阪田さんは、「憲法9条を改正してはいけない」などとは一言もおっしゃいません。阪田さんが、内心、9条をどうすべきだと考えているのか、多分これまで公の場で発言されたことはないと思いますし、これからも、少なくとも「解釈改憲」の危機がほぼ消滅するという状況にならない限り、発言されることはないだろうと推測します。
 阪田さんの主張は、「法治主義を否定することは許されない」ということに尽きるのだろうと思います。
 昨日配信した私の「若いお母さんのための憲法9条入門~かけがえのない価値と今、目の前にある危機~」でも、従来の政府の9条解釈を紹介し、自衛隊創設以降の全ての政府が、なぜ集団的自衛権の行使は憲法上許されないと解釈してきたのかを説明しましたが、その政府解釈の本家本元である内閣法制局の元長官である阪田雅裕さんの説明を是非1人でも多くの方に聞いていただきたいものだと思います。
 特に、インターネットで情報収集などしそうもない人たちにも、何とか阪田さんの訴えを届けたいですね。
 そこで、最後に阪田さんの最近の著書をご紹介しておきます。

 

政府の憲法解釈

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「法の番人」内閣法制局の矜持

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