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放送予告3/8『ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から3年~』(ETV特集)

 今晩(2014年3月5日)配信した「メルマガ金原No.1656」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
放送予告3/8『ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から3年~』(ETV特集
 
 間もなく3回目の3.11がめぐってきます。各放送局とも色々な特別番組を用意しいることだと思いますが、その中でも特に注目の1本をご紹介します。
 
NHK 教育TV(Eテレ
本放送:2014年3月8日(土)午後11時00分~(95分枠)
再放送:2014年3月15日(土)午前0時45分~(95分枠)※金曜深夜
ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から3年~』
 
 2011年5月15日、ETV特集の1本として放送された『ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2か月~』は衝撃的でした。
 当時の番組案内の一部を引用します。
 
(抜粋引用開始)
 福島原発事故は、周辺地域に未曾有(みぞう)の放射能災害を引き起こした。時間経過とともに拡大する避難エリア。住民たちが自分たちの村や町に、いつになったら帰れるのか、その展望は全く見えない。いま住民たちが求めているのは、被曝(ひばく)による人体影響と、今後の土壌汚染への対策を、客観的かつ冷静に考えてゆくための基礎となるデータ・放射能汚染地図である。
 ETV特集では1954年のビキニ事件以来、放射線観測の第一線に立ち続けてきた
理化学研究所の岡野眞治博士の全面的な協力のもと、元独立行政法人労働安全衛生総合研究所の研究官・木村真三博士、京都大学広島大学、長崎大学の放射線観測、放射線医学を専門とする科学者達のネットワークと連係し、震災の3日後から放射能の測定を始め汚染地図を作成してきた。観測チームは、周辺地域の土壌、植物、空気中の粒子を採取し放射線量を計測する一方、岡野博士が開発した計測機を自動車に搭載して、福島県内の道路2000キロを走破した。この計測器はビデオで撮った現場映像とともにGPS情報、放射線量、放射性核種のスペクトルを、同時記録してゆくことができる世界唯一の機器であり、チェルノブイリ事故での計測により国際的な評価を得ている。
(引用終わり)
 
 この番組を見て、木村真三さんや岡野眞治さんのお名前を知ったという方も多かったことと思います(もちろん私もその1人です)。
 その後、何本も作られることになったシリーズですが、番組の制作方針と考えが合わなくなったのかどうか、その辺はよく分かりませんが、木村真三さんは現在では関与されていないようです。
 
 また、「ネットワークでつくる放射能汚染地図」シリーズ制作陣の中心であった七沢潔プロデューサーや番組ディレクターが、NHKから厳重注意処分を受けたことをメルマガ(ブログ)で取り上げたこともありました。
 
弁護士・金原徹雄のブログ
NHKという組織と“ジャーナリズムの精神”
 
 そして、実に久しぶりのシリーズ最新作が放映されることになりました。
 番組案内を引用します。 
 
(引用開始)
 ETV特集は、2011年の東京電力福島第一原発事故の直後から科学者たちと共に被災地に入り独自に調査・取材を続け「ネットワークでつくる放射能汚染地図福島原発事故から2か月~」を放送した。番組は、それまで伝えられていなかった放射性物質による汚染の深刻な実態と、事故に翻弄され苦しむ人々の姿を伝え、大きな反響を呼んだ。
 あれから3年、放射能汚染はどう変化し、事故直後に出会った人々は、今どんな現実に直面しているのだろうかー。
 放射線測定の第一人者・岡野眞治博士(86歳)は今回、福島県内のさまざまな地点であらためて放射線を計測、3年前のデータと比較した。その結果、全体的放射線量は半分近くに減ってきたこと、しかし一部にはまだ高い線量の場所が残っていることなどが明らかになった。今後放射線量の減り方は緩やかになり、事故前のレベルに下がるのは300年後だという。
 3年前、浪江町赤宇木(あこうぎ)の集会所には、高い線量を知らされずに避難を続ける人々がいた。さらに極寒の体育館に二人だけで身を潜めていた老夫婦。エサをやれず5万羽の鶏を餓死させた養鶏場の経営者・・・。今回彼らの居場所を探し訪ねてみると、出口の見えない避難生活に疲れ、心身共に追い詰められていた。故郷に帰るめどは立っていない。
 飯館村では広大な農地が汚染された。農業の夢を奪われた農家の青年は、今、慣れない職場を転々とする。一方で科学者たちと協力し水田の除染を実施、農業再生に取り組む農家もいる。福島市で子どもたちを被ばくから守ろうとしていた親の中には、その後子どもを連れて移住した人がいる。一方、福島に残った人たちは、徹底した放射能対策を行いながら保育園の園児の被ばく量を低く抑えようとしていた。
 科学者たちは放射能汚染の実態と放射線被ばくの影響を正確に知ろうと、いまも努力を続けている。岩手大の科学者は、汚染地帯の牧場で放し飼いにされている牛の血液をサンプリング、死んだ牛を解剖し臓器も調べ、哺乳動物への被ばくの影響を解明しようとしている。海の放射能を測定している科学者たちは、福島第一原発から今も汚染水が漏れ続けていることを明らかにした。
 放射能汚染の実態を明らかにする「科学の地図」と「人間の地図」。3年の歳月を経て見えてきたものは、汚染による終わることのない苦悩と、もがき苦しみながらも未来を模索し懸命に生きる人々の姿だった。
(内容94分)
語り:鹿島綾乃アナウンサー  
(引用終わり)
 
 今年の1月は1本も放映作品がなく、先行きが非常に心配されたETV特集ですが、ようやく通常ペースに戻ってきたようです。しかし、「あの」会長や経営委員、さらにその背後の政治勢力のことを考えれば、全く油断はできません。これからもしっかりと見守っていく必要があるでしょう。
 
 なお、その翌週には、私がずっと注目していた番組がようやく放送されます。私が書いた関連ブログとともにご紹介しておきます。
 
本放送:2014年3月15日(土)午後11時00分~
再放送:2014年3月22日(土)午前0時45分~ ※金曜深夜
ETV特集『戦傷病者の長い戦後』
 
弁護士・金原徹雄のブログ
日本傷痍軍人会」最後の式典での天皇陛下「おことば」と安倍首相「祝辞」(付・ETV特集『解散・日本傷痍軍人会』2/1放送予告)