読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

政府WEBサイトから削除される前に “武器輸出三原則等“&“憲法と自衛権”

 今晩(2014年3月31日)配信した「メルマガ金原No.1682」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
政府WEBサイトから削除される前に “武器輸出三原則等“&“憲法自衛権
  
 2006年12月15日、日本国憲法の一部と言ってもよい重要な法律が改悪されてしまいました。「教育基本法」です。成立時の内閣は第一次安倍晋三内閣でした。
 私は、改悪直後に文部科学省のWEBサイトを閲覧し、(旧)教育基本法の理念などを詳細に解説したページ(まだ削除されていなかった)を読み、このページが間もなく読めなくなってしまうことに深い悲しみと憤りを覚えたものでした。
 思えば、そのページをしっかりと保存しておけば良かったと、あとになって後悔しました(もしかすると保存している人もいたかもしれませんが)。
 
 そして、傍若無人ぶりをはるかにパワーアップさせて帰ってきた第二次安倍晋三内閣の暴走は止まらず、佐藤内閣、三木内閣以来守られてきた(最近は相当ガタガタになってきていたとはいえ)「武器輸出三原則」に代わる「防衛装備移転三原則」を、明日(2014年4月1日)閣議決定ることになったと報じられています。
 
日本経済新聞WEB版 2014年3月31日20時24分
(抜粋引用開始)
 自民、公明両党は31日の与党政策責任者会議で、武器の輸出を原則として禁じ
てきた武器輸出三原則に代わる「防衛装備移転三原則」案を了承した。これを受け、政府は4月1日に新原則を閣議決定する。国際貢献や日本の安全保障に役立つといった一定の条件を満たせば輸出を認めることなどが柱となる。
 具体的なケースや審査基準などを定めた防衛装備移転三原則の運用指針も同日、国家安全保障会議(NSC)で決める。
 新原則は(1)紛争当事国や国連決議に違反する場合は輸出しない(2)国際貢献や日本の安全保障に資する場合に限って厳格審査の上で認める(3)目的外使用や第三国への移転は適正管理が確保される場合に限る――の3本柱。透明性を高めるため、輸出の許可状況に関する年次報告書を作成し、NSCに報告・公表する。(略)
(引用終わり)
 
 「武器輸出3原則」の見直し(実質放棄)については、全国の多くの新聞社が厳しい批判の社説を掲載していますので、ご参照いただきたいと思います。
 
NPJ(News for the People in Japan) 
資料 2014年 新聞社説 「武器輸出」
 
 そこで、私が思い出したのは、教育基本法改悪の際の政府WEBサイトの掲載内容の変化でした。
 「今ならまだ間に合う」ということで、「武器輸出3原則」で検索をかけてみたところ、外務省WEBサイトに「武器輸出三原則等」というページがありました。
 記録にとどめるため、以下に全文引用します。
 
外務省ホームページ>外交政策軍縮・不拡散
(引用開始)
1.武器輸出三原則(1967.4.21)
 武器輸出三原則とは、次の三つの場合には武器輸出を認めないという政策をいう。
(1)共産圏諸国向けの場合
(2)国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合
(3)国際紛争の当事国又はそのおそれのある国向けの場合
[佐藤総理(当時)が衆院決算委(1967.4.21)における答弁で表明]
2.武器輸出に関する政府統一見解(1976.2.27)
 「武器」の輸出については、平和国家としての我が国の立場から、それによって国際
紛争等を助長することを回避するため、政府としては、従来から慎重に対処しており、今後とも、次の方針により処理するものとし、その輸出を促進することはしない。
(1)三原則対象地域については「武器」の輸出を認めない。
(2)三原則対象地域以外の地域については、憲法及び外国為替及び外国貿易管
理法の精神にのっとり、「武器」の輸出を慎むものとする。
(3)武器製造関連設備の輸出については、「武器」に準じて取り扱うものとする。
[三木総理(当時)が衆院予算委(1976.2.27)における答弁において「武器輸出に関
する政府統一見解」として表明]
(注)わが国の武器輸出政策として引用する場合、通常、「武器輸出三原則」(上記1.)と「武器輸出に関する政府統一見解」(上記2.)を総称して「武器輸出三原則等」と呼ぶことが多い。
(引用終わり) ※2014年3月31日22時35分閲覧
 
 「武器輸出3原則」はこれくらいにして、もう1つ、「集団的自衛権」についての政府公式見解も記録にとどめておきたいと思います。
 こちらは、防衛省自衛隊WEBサイトの中にある「憲法自衛権」というページです。
 
防衛省自衛隊ホームページ>防衛省の取組>防衛省の政策
(引用開始)
1.憲法自衛権
 わが国は、第二次世界大戦後、再び戦争の惨禍(さんか)を繰り返すことのないよう
決意し、平和国家の建設を目指して努力を重ねてきました。恒久(こうきゅう)の平和は、日本国民の念願です。この平和主義の理想を掲げる日本国憲法は、第9条に戦争放棄、戦力不保持及び交戦権の否認に関する規定を置いています。もとより、わが国が独立国である以上、この規定は主権国家としての固有の自衛権を否定するものではありません。
 政府は、このようにわが国の自衛権が否定されない以上、その行使を裏付ける自衛
のための必要最小限度の実力を保持することは、憲法上認められると解しています。このような考えの下に、わが国は、日本国憲法の下、専守防衛をわが国の防衛の基本的な方針として、実力組織としての自衛隊を保持し、その整備を推進し、運用を図ってきています。
2.憲法第9条の趣旨についての政府見解
(1) 保持し得る自衛力
 わが国が憲法上保持し得る自衛力は、自衛のための必要最小限度のものでなけ
ればならないと考えています。
 自衛のための必要最小限度の実力の具体的な限度は、その時々の国際情勢、軍
事技術の水準その他の諸条件により変わり得る相対的な面を有していますが、憲法第9条第2項で保持が禁止されている「戦力」に当たるか否かは、わが国が保持する全体の実力についての問題です。自衛隊の保有する個々の兵器については、これを保有することにより、わが国の保持する実力の全体がこの限度を超えることとなるか否かによって、その保有の可否が決められます。
 しかしながら、個々の兵器のうちでも、性能上専(もっぱ)ら相手国の国土の壊滅的
破壊のためにのみ用いられる、いわゆる攻撃的兵器を保有することは、これにより直ちに自衛のための必要最小限度の範囲を超えることとなるため、いかなる場合にも許されません。したがって、例えば、ICBM(Intercontinental Ballistic Missile)(大陸間弾道ミサイル)、長距離戦略爆撃機、あるいは攻撃型空母自衛隊が保有することは許されないと考えています。
(2)自衛権発動の要件
 憲法第9条の下において認められる自衛権の発動としての武力の行使については、
政府は、従来から、
①わが国に対する急迫不正の侵害があること
②この場合にこれを排除するために他に適当な手段がないこと
③必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと
という三要件に該当する場合に限られると解しています。
(3)自衛権を行使できる地理的範囲
 わが国が自衛権の行使としてわが国を防衛するため必要最小限度の実力を行使
できる地理的範囲は、必ずしもわが国の領土、領海、領空に限られませんが、それが具体的にどこまで及ぶかは個々の状況に応じて異なるので、一概には言えません。
 しかしながら、武力行使の目的をもって武装した部隊を他国の領土、領海、領空
に派遣するいわゆる海外派兵は、一般に自衛のための必要最小限度を超えるものであって、憲法上許されないと考えています。
(4)集団的自衛権
 国際法上、国家は、集団的自衛権、すなわち、自国と密接な関係にある外国に
対する武力攻撃を、自国が直接攻撃されていないにもかかわらず、実力をもって阻止する権利を有しているとされています。わが国が、国際法上、このような集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上当然です。しかしながら、憲法第9条の下において許容されている自衛権の行使は、わが国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであり、他国に加えられた武力攻撃を実力をもって阻止することを内容とする集団的自衛権の行使は、これを超えるものであって、憲法上許されないと考えています。
(5)交戦権
 憲法第9条第2項では、「国の交戦権は、これを認めない。」と規定していますが、
ここでいう交戦権とは、戦いを交える権利という意味ではなく、交戦国が国際法有する種々の権利の総称であって、相手国兵力の殺傷及び破壊、相手国の領土の占領などの権能(けんのう)を含むものです。
 一方、自衛権の行使に当たっては、わが国を防衛するため必要最小限度の実力
を行使することは当然のことと認められており、その行使は、交戦権の行使とは別のものです。
(引用終わり) ※2014年3月31日22時40分に閲覧 
 
 以上の内、「武器輸出三原則等」のページは風前の灯火ですが、一刻も早く安倍政権を打倒し、本来の意味での「武器輸出三原則」の遵守を標榜する政権を誕生させたいものです。
 また、「憲法自衛権」のページは、断固として削除させないための闘いに傾注しなければなりません。それは、従来の政府解釈に反対する立場の者であってもです。
 以上のような決意を新たにするためにも、政府WEBサイトのページを再確認することとしました。