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もっかい事故調・学習会「原子力規制のグローバルな状況と日本」(4/18)で学べること

 本日(2014年4月20日)配信した「メルマガ金原No.1702」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
もっかい事故調・学習会「原子力規制のグローバルな状況と日本」(4/18)で学べること
 
 「国会事故調」は知っているけれど、「もっかい事故調」は聞き始めという方も多いと思いますが、2012年7月に衆参両院議長に「報告書」を提出して「国会事故調」が活動を終えた後も、委員であった田中三彦さんを中心に、未解明の事故原因や原発の安性の問題を研究してきたグループが、高木基金の支援を得て活動を本格化することになったということのようです。
 
 去る(2014年)4月18日、その「もっかい事故調」主催による院内学習会が開催されました。その開催概要をチラシから転記します。
 
(抜粋引用開始)
院内学習会
原子力規制のグローバルな状況と日本 
深層防護~How deep is deep enough?~
4月18日(金)13:30~16:30
衆議院第1議員会館国際会議室
報告:田中三彦(「もっかい事故調」代表)
  :佐藤  暁(元GE技術者・原子力コンサルタント

 新たな「エネルギー基本計画」が、閣議決定されました。原子力発電を「エネルギー
需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源」と位置付け、「原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める。」とされています。
 原子力規制委員会の新基準への適合性が再稼働の条件とされていますが、この「新
基準」は本当に「世界で最も厳しい水準」となっているのでしょうか。福島第一原発の事故後、原子力安全規制の世界的動向はどのように変わっているのでしょうか。原子力ンサルタントの佐藤暁さんから詳しく報告していただきます。
*「もっかい事故調」とは、
 国会が設置した「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)」に
委員として参加した田中三彦サイエンスライター)を中心に、元協力調査員、原子力技術者、研究者などが、福島第一原発事故の事故原因や原発の工学的安全問題を研究する自主的なグループです。
問い合わせ・連絡先:「もっかい事故調」事務局 澤井正子(元国会事故調協力調査員)
賛同:原子力資料情報室
(引用終わり)
 
 上記学習会の映像が YouTube にアップされています。
 
20140418 UPLAN 佐藤暁「深層防護~How deep is deep enough?~原子力規制のグローバルな状況と日本」(もっかい事故調公開研究会)(3時間7分18秒)
 https://www.youtube.com/watch?v=XZsfyGWUMMM
 
 佐藤暁(さとう・さとし)さんのお話の流れは、以下のとおりでした。
 
序論 ポスト「絶対安全」の規制のあり方
① 許容できる安全基準
② 規制の守備範囲
③ 規制の深さ
④ 規制の緻密さ
本論 日本の安全基準の実態 欧米との比較
1 設計基準
2 耐震性
3 過酷事故評価と対策
質疑応答
 
 「エネルギー基本計画」に「原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める」とあることについて、上記院内学習会に参加した菅直人元首相は、質疑応答の際、「世界で最も厳しい規制基準であることの根拠を示せ」という質問主意書を出したと言っていましたが、政府がどんな回答をするか注目しましょう。
 このような「口から出まかせの言葉」が国の政策を動かしていくという事態が常態化ていること自体が、まさに危機の深さを物語っています。
 国民が政治を自らの手に取り戻すためには、政治の世界を飛び交う「口から出まかせの言葉」の存在を許さないという「不寛容さ」が必要ではないかと思うや切なるものがあります。

 

 その意味からも、かなり長い映像ですが、是非視聴されることをお勧めしたいと思います。