wakaben6888のブログ

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500字で語る“集団的自衛権”反対の理由 

 今晩(2014年4月22日)配信した「メルマガ金原No.1704」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
500字で語る“集団的自衛権”反対の理由 
 
 専ら原発問題についての情報を知人にお知らせすることからスタートした「メルマガ金原」すが、徐々に憲法問題を取り上げる比率が高くなり、特にここ最近は、“集団的自衛権”から目が離せなくなっています。
 また、憲法学習会の講師を依頼された際にも、憲法解釈を変更して集団的自衛権使を認しようとする安倍政権の暴走をいかに阻止するかに多くの時間を割いています。
 学習会用のレジュメ(台本)は、たびたびこのメルマガ(ブログ)でもご紹介してきましたね。例えば、今年の3月15日に開催された学習会では、“集団的自衛権”に特化してお話しました。
 
今、最も大切なこと~集団的自衛権を中心に~
 
 ただし、これは1時間程度でお話することを前提に書いたものであり、それなりの分量の言葉を積み重ねて聴き手(読み手)に理解してもらおうとしたものです。
 何度か学習会の講師を務めた上での私の実感なのですが、“集団的自衛権”に関する私たちの主張を理解してもらうためには、それなりの時間・分量が必要なのではないかと思います。
 今、私が憲法学習会で“集団的自衛権”を取り上げるとすれば、おそらく以下のような構成でお話するでしょう。
 
1 集団的自衛権とは何か-国連憲章51条について
2 集団的自衛権とは何か-イスラエル、米国の「予防戦争」について
3 集団的自衛権とは何か-個別的自衛権の行使でもなく、集団安全保障措置もない場合に「戦争」を合法と主張できる唯一の法的根拠
4 集団的自衛権のリアリティ-米国に正規戦を挑む国がどこにあるというのか?
5 集団的自衛権が行使された実例から-ソ連チェコ侵攻、アフガニスタン侵攻、米国のニカラグア侵攻、ベトナム戦争アフガニスタン戦争、イラク戦争などの実態を知る責任が私たちにはある
6 尖閣竹島北方領土集団的自衛権の問題ではない
7 これまでの政府の公権解釈-なぜ集団的自衛権の行使は許されないのか
8 安保法制懇や政府・自民党の「論理」のどこがおかしいのか
9 米国に守ってもらうためには米国のために血を流さなければならないという「まやかし」
10 立憲主義と平和主義を守るために
 
 ところで、私が「500字で語る“集団的自衛権”反対の理由」を書いてみようと思ったのは、かねてお世話になっているある平和団体の事務局の方から、「機関紙で“集団自衛権”をシリーズで取り上げることにしたので、その最初の原稿を500字程度で書いて欲しい」という依頼を受けたことによるのですが、さらによく考えてみると、私がいつも憲法学習会でお話しているようなことに耳を傾けてくれるのは、もともと現在の状況に強い危機感を抱いている人が大半であり、本当は、それほどでもない周辺の人にどうやって訴えを届けることができるのかということをかねがね考えていたこともあり、「500字」という制限の中で、どれだけ訴求力のある言葉をつむぐことができるのか、一度やてみようと思い立ったという次第です。
 そこで書いてみた結論はと言うと、「むずかしい」の一語に尽きます。
 道行く人に訴える「街頭演説」原稿のつもりで書いてみたのですが、何としても「500は足りない!」のです。
 是非、皆さん1人1人が、「500字で語る“集団的自衛権”反対の理由」を書いてみられることをお勧めしたいと思います。
 「メルマガ金原」読者の方、Facebookの「友達」の方、私のメールアドレスや事務所のFAX番号をご存知の方、是非皆さんの「500字で語る“集団的自衛権”反対の理由」をお送りください。「公開OK(顕名or匿名)」と書いていただければ、メルマガとブログでご紹介します。
 ということで、誘い水のつもりで、不満足ながら、私の「500字で語る“集団的自衛権反対の理由」をご紹介します。
 
 安倍内閣は、これまで歴代の政府により、長年にわたって憲法上認められないと解釈されてきた集団的自衛権を行使できるように解釈を変更しようとしています。しかし「自衛権」という言葉にだまされてはいけません。集団的自衛権というのは、日本を防衛することとは何の関係もない外国で、自衛隊に戦争をさせるということに他なりません。アフガニスタン戦争やイラク戦争を思い出してください。英国をはじめ、多くの国が自国の防衛とは何の関係もない国で、多くの兵士を戦死させています。あなたは自衛隊員をそのような目にあわせたいですか?自衛隊に志願して戦争をしたいですか?
 安倍首相は、国会において、自分が内閣の最高責任者だから憲法をどう解釈
するかを決めるのは自分だと受け取れる発言をしました。とんでもないことです。皆さんの中には、最近の国政選挙自民党に投票した人もいるでしょう。そういう人たちは、安倍さんに何でも好きなようにやって良いと全権を委任したのですか?安倍さんが言ってることはつまりそういうことなのですよ。
 このような立憲主義のイロハもわきまえない無教養な人間の暴走を絶対に許してはなりません。

 


 

(付録)
『西暦20X0年』 作詞:中川五郎 作曲:PANTA 歌:中川五郎