wakaben6888のブログ

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ここで力を抜くわけにはいかない 今は“評論家”を気取っている時ではない

 

 今晩(2014年6月23日)配信した「メルマガ金原No.1766」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
ここで力を抜くわけにはいかない 今は“評論家”を気取っている時ではない
 
 昨日6月22日に国会(常会)が会期末を迎え、次の焦点は「集団的自衛権容認の閣議決定」はいつか?に移りつつあるかのようであり、今週中にも与党間で合意か?という観測を流すメディアもある中、今日23日、前内閣法制局長官(現内閣官房参与)の小松一郎が死去したとの報に接しました。
 
首相官邸ホームページ 2014年6月23日
小松一郎内閣官房参与の逝去について
 
 その告知文に「安倍政権が重視する安全保障に関する法的基盤に関わる課題について法制面からの検討の要として安倍内閣を支えていただきました」とあり、小松氏にとっては「もって瞑すべし」ということなのかもしれませんが、「憲法を守れない(守らない)内閣法制局」という、おそらくは取り返しのつかない汚点を歴史に残した長官として長く記憶されることになるでしょう。
 「死者を鞭打つべきではない」とお思いでしょうか?私は、死者にもそれなりの責任を負って
もらわねば、と思いますがね。
 
 さて、「事実上、与党合意などとっくに出来ており、今はどうセレモニーをとりつくろうかだけだ」としたり顔で論評する言説が目に付きますが、私は無視することにしています。
 そんなことは閣議決定がなされてからいくらでも言えばよいのであって、今は、憲法違反の
閣議決定を許さないということを、全身全霊を傾けてアピールすべき時であって、「自分は何
でも分かっている」と誇る時ではないでしょう。
 ということで、私も地元の和歌山で出来るだけのことをするのみです。
 以下に、今日(6月23日)実施した「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」の様子をご
報告するとともに、これから約1週間の行動予定をお知らせします。
 
 本日午後0時15分から、「憲法9条を守る和歌山弁護士の会」が呼びかけて「憲法破壊を許さないランチTIMEデモ」を実施しました。コースは和歌山市役所から京橋プロムナードまでの約15分という短い行程ですが、約160名の方々に参加していただくことができました。
 この内の約1割が呼びかけ団体会員の弁護士、それから、和歌山県平和フォーラムや和
歌山県地方労働組合評議会全労連系)などから組合関係者や各種団体の皆さんが参
加された他、いずれの団体や組合とも無関係な一般市民の姿もかなり見かけました。
 組合や平和団体の皆さんには、「出来るだけ様々な立場の方に参加していただくため、団
体名のみを表示した幟の携行はご遠慮願います」(実施要領より)という呼びかけの趣旨をご理解いただき、政党色も労組色もない、市民の参加しやすい雰囲気のデモとなったことは
一歩前進かなと思っています。
 今後は、さらに多くの市民が気軽に参加できるように、呼びかけにも工夫したいと思います。
 

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 なお、今日のデモで私の印象に残った場面を2つご紹介します。
 1つは出発前に和歌山市役所前で朝日新聞記者の取材に応え、「このデモは『憲法
破壊を許さない』というタイトルを掲げ、『9条の改憲を許さない』とは言っていないことからも分かるように、9条は改憲すべきだと思うが、安倍政権憲法無視の暴走は許せないという人にも参加してもらいたいと思って企画した」という話をしていたところ、隣にいた青年(というほど若かったかどうかはともかく)から、「私も実は9条改憲派です」という発言があったことです。出発前のあわただしさの中で、その参加者とそれ以上お話できなかったのは残念でした
が、一部とはいえ、そういう方にも参加してもらえたのは有意義だったと思います。
 もう1つ印象に残ったのは、歩道を自転車に乗ってデモ隊とすれ違いながら、罵倒を浴び
せていく年配の男性の姿でした。興奮していたようで何を叫んでいたのかよく聞き取れませんでしたが、おそらくは「尖閣を取られたらどうするのか」とか「北朝鮮が攻めてきたらどうする
のか」とか言っていたのでしょう。
 こういう人との話し合いを拒否するつもりはありませんが、おそらく話し合いにならないでしょうね。
 
 さて、集団的自衛権の行使容認に反対する、これからの和歌山での活動を簡単にご紹介しておきます。
 
 来る6月29日(日)、「戦争をさせない和歌山委員会」の設立総会が開かれます。名前から分かると思いますが、「戦争をさせない1000人委員会」の呼びかけに応えて和歌山で結成される委員会という位置付けです。
 私も呼びかけ人の1人として名前を連ねていますが、10人の呼びかけ人の内3人まで弁護士というのは多過ぎるというのが正直な印象です。もっとも、時間の関係から、じっくり
人選している余裕がなかったのでしょうし、まあ仕方がないかと思います。
 和歌山県平和フォーラムが事務局を担当することから、ある種の党派性を感じる人がい
るかもしれませんが、私自身、県平和フォーラムから呼びかけ人を依頼され、趣旨に賛同できるのでお引き受けしたまでなので、6月29日の設立総会にも、是非様々な立場の方に
参加していただきたいと願っています。
 以下に開催概要を書いておきます。記念講演は、「戦争をさせない1000人委員会」呼
びかけ人の佐高信さんが務めてくださいます。
※チラシ→ 
http://web2.nazca.co.jp/nwkv89851/sensosasenaiwakayama.pdf
 
「戦争をさせない和歌山委員会」設立総会
日時 2014年6月29日(日)13時30分~(受付開始13:00~)
場所 和歌山県勤労福祉会館プラザホープ4Fホール
記念講演 「戦争は、突然、ある日、始まるのではないのです」
 講師(ゲスト) 左高 信 さん(評論家、「戦争をさせない1000人委員会」呼び
かけ人)
お問い合わせ 戦争をさせない和歌山委員会(和歌山県平和フォーラム気付)
 和歌山市雑賀屋町9 宮田ビル3F TEL:073-425-4180
 
 次に、まだメーリングリストで第一報が届いたばかりなのですが、和歌山県地方労働組評議会が呼びかけるランチタイム(昼休み)デモが告知されました。「9条ネットわかやま」MLに届いたばかりのお知らせを転記しておきます。
 
和歌山県地評呼びかけによるランチタイムデモ
日時及びコース 2014年7月1日(火) 12時15分に和歌山市役所前出発し
県庁前交差点(吉宗像)まで
どなたでも参加できます。団体名のみの幟ではなく、必ず集団的自衛権行使容認
に反対する趣旨のアピールを掲げてご参加下さい。
 
 安倍首相外遊前の閣議決定が取りざたされている中、その前にやろうということで計画されたものでしょう。私は当然参加するつもりです。
 全労連系である県地評が呼びかけるデモであっても、平和フォーラム系が参加しないと
いうような時ではないでしょう?・・・と早速MLでけしかけておきました。
 
 なお、憲法9条を守る和歌山弁護士の会が呼びかける「憲法の破壊を許さないランチTIMEデモ」第2弾は、和歌山大空襲慰霊の日である「7月9日」が候補にあがっています。正式に決定次第、本メルマガ(ブログ)などで広報しますので、和歌山市周辺の方のご参加をよろしくお願いします。
 
 昨日、田中優さんの講演を視聴していて、心に突き刺さった言葉がありました。それは、日本人が評論家ばかりになって、自ら行動を起こして歴史を変えていこうという者がめっきり少なくなってしまったということです。
 情報発信にかまけている私など、最も自戒しなければならないと思いました。