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wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

今晩(2014年8月28日)配信した「メルマガ金原No.1831」を転載します。

なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
憲法カフェ」で広がるネットワーク(マガジン9が紹介した太田啓子さん)
 
 男性の私が「女性たち、ママたちのパワーに期待する」という意見を述べることには、何ほどか
後ろめたさがない訳ではないのですが、「事実そうなんだから仕方がない」と開き直りたい気持ちもあります。
 その辺の“綾”は、最近書いた以下の記事から読み取っていただけると嬉しく思います。
 
2014年8月3日
子どもたちは絶対に守る!~ママは立ち上がる、いずれ日本中で
 
 さて、いつも有益な情報を提供していただいているNPJ(NEWS FOR THE PEOPLE IN JAPAN)の「NPJおすすめホームページ」の蘭で以下の記事が紹介されているのに気がつきました。
 
マガジン9 2014年8月27日アップ
グリーン・ウイメンズ・ネットワーク協賛企画 女性が動けば代わる!〈ネットワークづくり編
vol.1〉
原発事故で目覚めた地元のママたちと共に、「憲法カフェ」でネットワークを拡大!
~神奈川県・沼南エリア 太田啓子さん~ 取材・構成/仲藤里美
 
 「明日の自由を守る若手弁護士の会(あすわか)」のメンバーでもある太田啓子さんが始めた憲法カフェ」については、その活動を取り上げた神奈川新聞の記事をご紹介したことがありました。
 
2014年5月5日
憲法をめぐって「集う人々」を取り上げた神奈川新聞の特集
 
 この「憲法カフェ」については、今や「あすわか」の公式企画(?)になっています。
 
明日の自由を守る若手弁護士の会 2014年2月10日
カフェ経営者の方へ、または行きつけのカフェがあるという方へ
 
 それでは、マガジン9に掲載された太田啓子さんのインタビュー記事の一部を抜粋してご紹介しましょう。もちろん、ご紹介するのは、私が特に問題意識を共有している部分です。
 
(抜粋引用開始)
――「すごくいい」というのは、一定の手応えを感じたということですか。
 感じますね。来てくれる人は本当に普通の、これまで政治とかに全然関心がなかったという人
がほとんど。私が子どもを保育園に預けている時間帯ということで、どうしても平日の昼間の開催になるので、20~40代くらいの、まだ小さい子どものいるお母さんが圧倒的に多いんですが、その人たちがいろんなことに気づいて、「目覚めて」帰っていくという感じなんです。「聞いただけで終わりにできない」「周りの人に聞かせたい」と、自分の子が通っている幼稚園に掛け合って次の憲法カフェ」を企画してくれるママがいたり…。個人のお宅で、みんなで料理を持ち寄って開いたこともありますよ。
 放射能の勉強会などを一緒にやっていたママ――私は「放射能ママ」って自分たちのことを言
ってるんですけど(笑)――たちも、次々カフェを企画してくれたり、開催できそうなお店を開拓してきたりしてくれています。「あの店、原発国民投票のチラシを置いてあったから、絶対いけるよ!」とか(笑)、「脈あり店」にアンテナ張って開拓をしたり、企画・広報・宣伝を全部やってくれてる感じですね。ほんと、すごいエネルギーのいることだと思うんですが、それを乗り越えてやってくれているので、心強くありがたいです。
――何かの会を立ち上げた、というわけではないんですよね。
 そうです。個人どうしがゆるやかに必要に応じてつながってるという感じで、なんとかの会というよ
うな組織を立ち上げたというわけではないです。憲法カフェに参加してくれた人たちなどに呼びかけてメーリングリスト(メーリス)を作って、そこに憲法関連の情報やニュースを流したりしていますが、それだけの、フラットでゆるーいネットワーク。私がメーリスの管理人を務めてはいるけれど、あくまで個人としてのゆるいつながりですね。
(略)
 私自身は本来、「ママ」をあまりに強調するのは好きじゃないんですけど、子どものいるお母さ
んたちに「自分のためだけならやらないけど、子どものためなら動く」という、すごいパワーがあるのも事実。私自身が参加者と年齢も近い「ママ」なこともあって火をつけやすいし、そこから周囲に広げていく牽引力、火種になってくれたらいいなという期待もあるんです。ママたちの導火線は短く、火がつきやすいという傾向は体感してますので、まずママに火をつけたい。そして火がついたら、そこで終わらず周りに引火させてほしい。
――本当に口コミで広がってきた活動なんですね。そのエネルギーはどこから来るものなんでしょ
う?
 特定秘密保護法の成立がきっかけで憲法の問題に関心を持ったという人はやはり多いですね。
成立直前には官邸前抗議行動の広がりなどもかなり報道されていたし、「これだけ騒いでる人たちがいるんだからいくらなんでも通るまい」と思っていたのにあっさり通ってしまったことにびっくりした、という。そうやって「何これ!?」という気持ちを巻き起こすという意味でも、デモとか抗議行動って決して無駄じゃないんだと思いますね。
 あと、多分みんな、以前はけっこう素朴に政府を信頼していたんだと思うんです。それなのに原
発事故の後、政府は食品の規制値を緩めるわ、十分な放射線量測定もしないわ、十分な科学的根拠も示さず安全安全とか言うわ…なんなのこれ、というので、その信頼感ががらがらと崩れ去って、不信感ばかりが膨らむっていう経験を何度もしてきた。それだけに、「憲法というのは、権力を暴走させないためにあるんだよ」なんていう話をすると、すぐに「あ、そういうことか。『権力』って知ってる、『暴走』ってわかる」とピンと来て、理解できるんじゃないでしょうか。原発事故前ならぽかーんとしていたかもしれないけれど…憲法ってやっぱり根底には、権力に対する健全な懐疑心があると思うから、その点で彼女たちの今の実感にとてもフィットしたんでしょうね。イデオロギーとか「政治に関心を持とう」というお題目ではなくて、「政治に関心を持つのってほんとに必要、だって知っとかないと自分も子どもも守れないじゃん」という、生活に直接根ざした感覚なんだと思います。
 最初こそ「火がつく」のに少々時間は要したけれど、こうして広がってくると、放射能の問題に関
心のあるママは、憲法の問題にも自然と興味を持つことが本当に多いと感じますね。
(略)
 女性が「非戦的存在」だみたいなことをあまり言いたくない気持ちは私にはありますけどね。基
本みんな目の前にいる自分の子どもが大事なわけで、そこからは、子どもを守るための戦争なら肯定みたいな理屈で動く方もいるかもしれないし。でも、それでも、目の前にいる自分の子どもと、よその遠いところにいる子どもをつなげる想像力を持てる方なら、自分にとって大切な存在を守ろうとすることはよその子どもを守ることとイコールだと感じるんじゃないでしょうか。そういう方は決してなくはないんだという体感はあるので、私は女性に希望を持っています。
(略)
――太田さんご自身も、以前からこのような活動をされてきた、というわけではないのですよね?
 ずっと政治に関心はありましたけど、以前はもっと「評論家」然としてたというか「お客さん」のス
タンスだったと思います。能動的ではなかった。自民党憲法改正案は以前から何度も出されていますから、私が働いている弁護士事務所にも「勉強会をやってほしい」という依頼が来て、講師を務めたことは何度かありました。でも、それは「話して終わり」。聞いてくれる人も、もともと憲法や平和の問題に関心のある層ばかりだったし、それに対して「もっと若い人たちを引き込まなきゃ」と自分で動こうとも思わなかった。やっぱり私も「評論家」どまりだったんだと思います。 その意味では、3・11を経て大きく考え方が変わりましたね。憲法のことを勉強したいと思って弁護士に講師を依頼してくるような方にだけ話していてはダメだ、呼ばれるのを待っていてはダメだ、呼ばれないところにむしろこっちから行かなくちゃと。何かを、誰かを待っていたらダメだ、主体的に能動的に動かないとダメだと突き動かされるようになりました。
(引用終わり)
 
 以上に引用した箇所以外でも、「7月の参議院選挙までにできる限り数多くやりたいと思っていたので、当時は依頼があれば基本的にはすべて受けるという感じで」という箇所などを読むと、「私も昨年の前半は和歌山県内を走り回っていたなあ」という感慨にふけったりします。
 また、インタビューの最後で詳しく語っておられる「来年の統一地方選挙に向けて、どうやった
らもっと女性議員を議会に送り込めるだろうか、ということですね」という部分も、大変重要な指摘だと思います。
 
 必ずしも、カフェで学習会をしなければならない、ということではなく、ともに考え、語り合える
「場」と「仲間」をどう設定するかということだと思いますから、まだまだいろんな工夫の余地があるはずです。
 私の身近でそのような試みがあれば、是非とりあげてご紹介したいと思っています。