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和歌山障害者・患者九条の会の活動を讃える~11/1秋の学習会の案内を兼ねて

 今晩(2014年10月14日)配信した「メルマガ金原No.1878」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
和歌山障害者・患者九条の会の活動を讃える~11/1秋の学習会の案内を兼ねて

 私と和歌山障害者・患者九条の会とのお付き合いは、同会が2006年6月4日に開催し
た「結成のつどい」での記念講演の講師を、当時、憲法9条を守る和歌山弁護士の会の2代目事務局長に就任してまだ間のなかった私が依頼され、拙いお話を聴いていただいたのが
最初ですから、もう8年以上になります。
 
同会結成を伝えた「憲法九条を守るわかやま県民の会」ニュース No.44
 
 結成以来、和歌山障害者・患者九条の会は、毎年の総会や学習会をたゆみなく続けるとともに、他団体が主催する企画にも会員の皆さんが積極的に参加されており、その活動にかける熱意は、他のどの「9条の会」にも劣りません。
 そのようなことから、同会の企画のご案内をいただいた際には、時間の都合がつく限り、出
来るだけ参加するようにしてきました(同会の総会や学習会は、会員でなくても誰でも参加
を歓迎してくれます)。
 また、最近の憲法をめぐる情勢の緊迫化にともない、昨年(2013年)は、私自身が2度
にわたって同会でお話をさせていただく機会がありました。
 
 
 和歌山障害者・患者九条の会は、今年も、問題の「閣議決定」の2日前にあたる6月29日に総会を開き、由良登信(ゆら・たかのぶ)弁護士が「憲法をめぐる戦後最大の危機!~集団的自衛権行使を認める憲法解釈の変更がもたらすもの」との演題で記念講演をされています(チラシ)。
 
 そして、例年通り、以下のとおりの内容で秋の学習会を開催する旨のご案内がありましたので、ご紹介します。
 
(チラシ文字データから引用開始)
私たちの暮らしと原発
福島から何を学ぶのか
和歌山障害者・患者九条の会 秋の学習会
 
日時 2014年11月1日(土) 午後1時~3時30分
会場 和歌山ビッグ愛 9階りいぶる会議室A
参加協力費 300円
手話通訳あります
 
お話くださる方
渡辺 陽子氏(福島県郡山市から避難してきたお母さん)
橋本 武人氏(日高原発反対30キロ圏内住民の会事務局長)
 
意見交流
閉会は3時30分を予定しています
 
東日本大震災から3年半。あの時福島では何が起こり、人々は何を知らされたのか。そして今の状況は~
緑の山々と美しい海岸線を持つここ和歌山でも、かつて原発立地計画があったことをご存知
でしょうか。豊かさの裏に隠れる真実と私たちは向き合わなければなりません。被災された方の生の声に触れ、和歌山の闘いに学び、ともに考えましょう!
 
和歌山障害者・患者九条の会
事務局 TEL 073-460-1833(東本)
(引用終わり)
 
 ゲストスピーカーとして招かれているお2人の内、福島県郡山市から避難されている渡辺陽子さんは、2013年3月10日に和歌山城西の丸広場で開催された「福島を忘れない原発ゼロ 和歌山3・10フェスティバル」のスピーカーとして登壇(ステージ代わりのトラックの荷台に~但し、大雨が降ってきたので屋根付きで良かった)されましたし、今年の9月6日に結成された「わかやま避難者のWA」にも参加されています。
 
 
 もう1人のゲスト、橋本武人(はしもと・たけんど)さんからは、日高原発(阿尾、小浦)建設阻止闘争の経過についてのお話が伺えることと思います。
 実は、私が橋本さんのお名前を目にして真っ先に思い浮かぶのは、和歌山大学教育学部
准教授・越野章史(こしの・しょうじ)先生のゼミ(教育学専攻)が、2011年度後期課程で原発問題に取り組み、様々な調査活動や何人もの方へのインタビューを行い(福井県まで出かけています)、その成果を立派な報告書(2011年度後期 越野ゼミ 活動報告書「原問題を学ぶ/原発問題から学ぶ」)としてまとめられたのですが、その中で、和歌山における原発建設計画阻
止運動についてインタビューに応えられているのが橋本さんだったのです。
 ちなみに、インタビューに応じていただいた方の何人かは、私が越野先生との橋渡しをしたと
いうご縁もあり、この報告書の全体という訳にもいかないでしょうから、せめて越野先生の序文だけでも是非ご紹介したいと思いながら、今に至ってしまっています。越野先生、いかがでしょかね?
 
 以上のとおり、11月1日の和歌山障害者・患者九条の会の学習会は、非常に有益な機会になると思います。私も何とか時間を都合して参加できればと思っています。皆さんも是非いかがでしょうか。
 
 最後に、1つのアピールと1枚の写真をご紹介してこの稿を終えようと思います。
 1つ目は、2005年6月24日、障害者・患者9条の会の結成を訴えたよびかけ人からのア
ピールです。
 障害者・患者9条の会と和歌山障害者・患者九条の会との関係はよく分かりません。統括
団体と傘下団体というようなものでは決してなく、互いに独自の活動をしているのだろうと推測しますが、和歌山障害者・患者九条の会が設立される1年前に発表されたこのアピールには、おそらく和歌山障害者・患者九条の会の設立趣旨と共通する理念が語られているのではないかと思い、ご紹介することとしました。
 
障害者・患者のみなさんへ
いまこそ日本の平和憲法を守る運動にとりくみましょう!

(引用開始)
 「九条の会」アピール
にあるように、いまわが国は、日本の平和憲法が実現しようとしてきた、武力によらない紛争解決をめざす国の在り方を根本的に転換し、軍事優先の国家へ向かう道を歩んでいます。
 戦争は、いのち、文化、経済を破壊します。その度に、障害者は、社会的に役立たない「穀
潰し」「非国民」とさげすまれ、差別され、抑圧されてきました。
 障害発生の最大の原因は戦争による暴力です。
 戦争と障害者のしあわせは絶対に両立しません。
 障害者は平和でなければ生きられないのです。
 日本の憲法は、戦争と軍事国家への厳しい反省のもとに獲得された世界に誇るべきもので
す。とりわけ、第9条は、憲法の根幹であり、第25条はじめ、戦後、私たちの努力によって実
質化されたさまざまな権利の土台となっています。
 障害者の社会への「完全参加と平等」をアピールした国際障害者年は、世界平和の強化
を強調し、いま国連では、障害者権利条約制定への動きが大きくすすんでいます。平和を求
める世界の世論は圧倒的に多数派なのです。
 私たち、障害者・患者は、平和と人権保障を求める内外の動きに連帯し、平和憲法を守る
という一点で強く手をつないで、なんとしても「改憲」のくわだてを阻むため、障害者・患者9条の会を設立し、あらゆる努力を行なう決意です。         
                              2005年6月24日
よびかけ人
秋元波留夫  楠 敏雄  橋本宗明  花田春兆  平沢保治
宮尾  修  茂木俊彦  吉川勇一  吉本哲夫
(引用終わり)
 
 最後にご紹介するのは、昨年(2013年)の憲法記念日(5月3日)に、憲法9条を守る和歌山弁護士の会が呼びかけた第1回「憲法9条を守り生かそう わかやまアピール行進」(まだ第2回をやっていませんが)の際に私が撮影した写真のうちの1枚です。 この日は、好天にめまれ、多くの市民・団体が呼びかけに応えて参加してくださり、企画の言い出しっぺである私はほっと胸をなでおろしたものでしたが、その中に、大きな横断幕を何人もの人が持って歩いておられる一団がありました。中に杖を突きながら横断幕と共に歩いておられる顔なじみの方も混じっている和歌山障害者・患者九条の会の皆さんでした。
 その横断幕にはこう書かれていました。
 
  守れ条世界の宝 
  障害者は平和でなければ生きられない
  
和歌山障害者・患者九条の会

障害者・患者9条の会からも参加