読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

飯舘村民2837人が原発ADRに集団申立てしたことの意義(11/14)

原発 社会
 今晩(2014年11月21日)配信した「メルマガ金原No.1916」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
飯舘村民2837人が原発ADRに集団申立てしたことの意義(11/14)

 1週間前の11月14日、福島県飯舘村から避難を余儀なくされている村民2837人が、原
子力村外賠償紛争解決センター(原発ADR)に集団申立てを行いました。
 飯舘村村民の中にも、これまで個別にADRに損害賠償を申し立てた地区はありましたが、村民の半数近くにあたる集団での申立てには大きなインパクトがあります。
 OurPlanet-TVが、提訴と記者会見の模様をダイジェストしてアップしてくれています。

(番組案内引用開始)
 東京電力福島第一原発事故の被害を受け、全村避難が続く福島県飯舘村の住民2837
人が14日、東京電力に対して謝罪や慰謝料の増額などを求めて、原子力損害賠償紛争解
決センターに申し立てた。
 今回、申立てを行ったのは、避難生活を余儀なくされている飯舘村の住民の約半数にあたる
2837人。東京電力に対して、1人あたり月10万円の慰謝料を35万円に増やすことや、生が壊されたことへ
の慰謝料として1人あたり2000万円を支払うことなどを求めている。
 申立て後の記者会見で、飯舘村の住民代表の長谷川健一さんは、「飯舘村放射能
されて元には戻らない。今までは国が助けてくれるだろうとじっと我慢していたが、住民が自ら償と謝罪求める。」と
訴えた。
 避難先の伊達市仮設住宅で生活する菅野栄子さんは、「孫の写真を仮設の壁いっぱい
に貼って生活している。原発さえなければ孫と一緒に飯舘村で生きていけた。今は難民だと思っている」と涙を浮かべ話
した。
(引用終わり)
 
 集団申立てを行った村民の皆さんは、自ら「飯舘村民救済申立団」を名乗り、公式WEBサイトも開設されています。
 
 公式サイトのトップページに掲載された(長谷川健一)団長名による「ADR申立に至る経緯」を引用します。
 
(引用開始)
ADR申立に至る経緯
 飯舘村は平成22年9月に「日本で最も美しい村」連合に加盟した。村民約6500名の村
す。
 しかし、翌年3月11日に東日本大震災が発生しこれに続く福島第一原発事故により、村
高濃度の放射能に汚染されました。村のほとんどが30キロ圏外から離れていたため、初期
避難が遅れ飯舘村村民の初期被ばく量は福島県で最も高い結果が出ています。
 村は『帰宅困難』、「居住制限」、「避難準備」の3区域に分けられ、村民は各地で長期
わたる避難生活を強いられていますが、国は早ければ来年にも避難解除を推し進めようとしています。しかし、例え避難解除されたとしても村のコミュニティそのものが破壊されており、帰村
は非現実的で「戻りたくても戻れない」というのが現実です。
 震災から3年、これまで飯舘村民は国が助けてくれると信じてきました。しかし現実は何も
りません。
 また、加害企業である東京電力が決めた補償基準では生活が成り立たない、やっていけいことがはっきりしました。
 先行してADR申し立てを行った長泥地区、蕨平地区、川俣町山木屋地区でこれまでの
額を上回る補償を認めさせることができました。しかし、一方、浪江町では長期慰謝料の増額に対する和解案について、東京電力が初めて拒否を示しています。
 いよいよ東京電力や国による補償を求める声を封じ込める動きが出始め、今まさに被害
済をめぐるせめぎ合いの時を迎えています。
 今こそ最大の被害者である我々自身が原発被害を糾弾し、飯舘村民は怒っているのだ
いう意思表示を行い、浪江町飯舘村 蕨平地区の主張が正しく、加害企業東京電力の態度は決して許されないことを知らしめ、我々も完全賠償と生活再建を実現するため、自ら立ち上がることを決意しました。
 「謝れ、償(まや)え、かえせふるさと飯舘村」をスローガンに、ADR申立をする村民が一致
結してたたかう覚悟です。                                                                      団 長 
(引用終わり) 
 
 11月14日、飯舘村民救済申立団は、ADRへの申立後、参議院議員会館において記者会見と報告会を開きました。
 OurPlanet-TVの映像でも紹介されていた長谷川健一さんや菅野栄子さんの声に耳を傾けていただきたいのは当然として、私が特に皆さんにご理解いただきたいと思うのは、村民の皆さんが集団申立てに踏み切らざるを得なかったのは何故なのか、その意義はどこにあるのかということについてです。
 これは、飯舘村の人々だけではなく、全国各地において、避難した人々が東京電力や国に損害賠償を求めて提訴したのは何故かという、より一般的な問いに対する答えを求めることでもあります。
 ここでは、14日の記者会見における河合弘之弁護士(弁護団共同代表)の発言を、飯舘村民救済申立団公式サイトから引用します。
 是非、皆さま方の想像力を総動員して、もしも自分が飯舘村の村民であったらどう考えるだろうかということを立脚点として、河合弁護士の発言を理解しようと努めていただければと思います。
 
(引用開始)
弁護団共同代表河合弘之氏からご挨拶
 弁護士の河合でございます。
 メディアの方にまず認識していただきたいのが、今回のADR申立は今までのADR申立と
違うという事です。これは単に損害賠償をしてくださいという闘いではないという事です。村誇りを取り戻し団結して怒りを形に表す闘いの一環としての損害賠償請求なんだという事をまずご理解いただきたい。その何よりの証拠として弁護団は今まで、原発の差し止め訴訟を闘ってきた弁護士たちが中心となった弁護団でございます。この、「謝れ 償え なくせ原発!」という闘いの中の一環として損害賠償請求をしていかなければ真の意味の損害賠償を勝ち取れないんだという事を私たちは考えております。「石の上にも3年」という言葉がございますが飯舘村民は充分待ちました。3年以上待ちました。でもなんにも解決されませんでした。みんなバラバラでおどおどしながら東京電力と交渉し、恐る恐るADRを一人でやってみて、そして不安ともしかしたら損をしているんじゃないかと思いとバラバラにされてきました。もう限界だという事で今回立ち上がったわけであります。この闘いは飯舘村民の誇りを取り戻す闘いでもあります。言いなりにされてたまるか!俺たちは団結して集団を形成してきちんとした正しい要求を突き付けていくぞ!そして、本当の意味でのふるさとの復興・再興を!その一環としての損害賠償請求をするんだぞ!ときちんと私たちは突き付けて行く。そういう観点から私たちの行動・村民の行動をとらえて頂きたい。私はある一句を作ったんですけれど、今回ADRは単にお金を下さいということではないんだという事。「悔しさを飯舘村ADR(言いたてる)」悔しいんだ!怒っているんだ!お金を下さいと言っているわけではない。お金はあなたたち(東電)払って当たり前でしょ!とそれをもとに私たちは自分の未来を切り開いていきますよという宣言なんだという事を是非マスコミの皆様にもご理解いただければと思います。「あ、またADR請求をしたな」そんな風に見ないで頂きたい。遂に飯舘村の村民が怒って立ち上がったんだ!そういう形で報道をしていただきたい事をお願いとしまして私のあいさつとさせて頂きます。
(引用終わり)

(弁護士・金原徹雄のブログから)
2013年1月24日
長谷川健一さん(飯舘村)が伝えたいこと
2013年4月7日
シンポジウム「原発災害と生物・人・地域社会」(飯舘村放射能エコロジー研究会)
2013年4月9日
「福島第1原発事故による飯舘村住民の初期放射線被曝評価に関する研究」について
2013年5月2日
予告5/25長谷川健一氏講演会【原発に「ふるさと」を奪われて-福島県飯舘村は今-】(in和歌山市)
2013年5月26日
5/25長谷川健一氏講演会【原発に「ふるさと」を奪われて-福島県飯舘村は今-】開催(in和歌山市)
2014年4月21日
今中哲二さんの最近の“仕事”について ※追加映像あり