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東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」(略称「サンドリ」)の活動に期待します

 今晩(2014年11月29日)配信した「メルマガ金原No.1924」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」(略称「サンドリ」)の活動に期待します

 原発賠償関西訴訟・原告団代表の森松明希子さんから、「関西に避難してきている人たちの会ができました」というお話を伺ったのは、関西訴訟の第1回口頭弁論が開かれた前後の頃でしたから、9月のことだったと思います。
 「東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream」(略称「サンドリ」)と名付けられた避難者の会の公式ブログの最初の記事を、少し長くなりますが、全文引用したいと思います。
 
すべての方々へ
(引用開始)
東日本大震災から3年半が経過しました。
これまで震災により避難生活を余儀なくされた私たちに、
多くの方々が寄り添い、お支え下さいましたことに心から感謝申し上げます。
 
避難生活も3年以上が経過したという避難者も
この関西の地には少なからず存在しています。
 
今春より、
「今、私たちにできること」
「今、私たちがすべきこと」
は何なのか、
主体的に考えた避難者がチームを結成し、
機会を頂いた折に、適宜、
「避難者にとって今、最も必要であると思われること」
を見つけて活動しています。
 
これまで支えてくださった皆さまとのつながりを大切にし、
感謝の気持ちをお伝えしたい、というのがまず最初にあります。
 
被災の教訓を活かし、
今後の防災、減災、および災害時における人権擁護の観点から、
避難するという選択肢を選んだ私たちだからこそ伝えられる事も
あるのかもしれない、と考えました。
 
広く一般の方々に災害による避難者の実情を
まずは「知ってもらう」ことから始めよう!との思いで、
より多くの方々とつながって発信を続けて参りたいと思っています。
 
私達自身も、置かれている立場や状況をきちんと客観的に「学び」つつ、
自分たちの体験を含め、検証、発信することで、社会の理解を深め、
今後の災害時への対応をともに考えていけるような社会貢献につながればと願っています。
 
また、発信することで、
風化を防ぎ、孤立している避難者の発掘にもなることで、
長期化する災害避難民の心の健康の一助となれば幸いです。
災害時における「人権の尊重」のとりくみにもなればと思っています。
 
避難者の「今」現在置かれている状況を
より多くの方々に「知ってもらう」という活動が中心となります。
(イベントなどでのブース出展、体験お話会、自主映画の上映企画、学習会、避難手記の作成・翻訳など
、避難者の「今」の「声なき声」を広く社会の皆さまに広く知って頂けるような活動中心となります。)
 
また、これらの活動を通じて、災害避難者ひとりひとりの尊厳を守り、
本当の意味での「復興」、被災からの立ち直りにつながることを願っています。
 
活動に参画してくださる避難者、およびご支援下さる方がおられましたら、
ぜひともご協力をお願いいたしたく存じます。
 
活動開始から日も浅く、手探りの中、
「今」避難者に必要なことを第1に考えて、
多くの方のサポートやご助言を得ながら、
有志のメンバー(避難当事者)が無理のない範囲でとりくみを進めて参ります。
ともに歩んでくださいますようよろしくお願い申し上げます。
 
人と人とのつながりを大切に、ひとつひとつの出会いに感謝しつつ、
さらに多くの方々とおつなぎくださいましたら、
とても心強く、おおいに励まされます。
 
これまで全国各地に散らばる避難者をお支えくださいました
すべての方々に感謝を込めて、
東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」結成のご挨拶に
代えさせてさせてください。
 
2014年 9月11日
 
東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」一同より
(引用終わり)
 
 以上の「すべての方々へ」をお読みいただければ、私がこれに何ごとかを付け加える必要は全くないでしょう。
 ただ、サンドリが具体的にどのような活動を行っているのか、また行おうとしているのかについては、公式ブログに掲載された以下の記事の後半に要領良くまとめられていましたので、その部分を引用したいと思います。
 
【お話し依頼】H27.1.17(土)午前10時30分?11時30分@大阪府
(後半部分から引用開始)
東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」とは・・・
避難者が避難者のために主体的に活動し、
お支え下さる方々へ感謝することを忘れず、
避難者の「今」を真摯にお伝えすることによって
社会貢献につながる活動を自発的に行う避難当事者団体です。
 
「避難してきた私にも何か出来ることは?」とほんの少しでも思っておられる避難者の皆さん、
是非ごいっしょに「出来る事から、得意なことから」始めませんか?
 
東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」(通称:「サンドリ」)は、
ただいま、こんな企画に取り組み中です♪
 
 
思いつくまま、
避難当事者が「今、これが必要!」と思ったら、
どんどん企画、立案、推進・・・と、
主体的に実践していくことをモットーにしています。
 
これってどんな企画?
私にも何か出来ることはあるかしら?
 
と、少しでも感じて下さったら、
是非、直近のサンドリ企画にご参加ください(^^)
 
もしくは、いつでもお気軽に下記メール・アドレスまでご連絡ください。
 
サンドリは、主体的な避難者なら老若男女、避難元、避難形態を問わず、
ウェルカムです♪ご一緒に、避難という試練を乗り切って参りましょう?(^^)
 
お気軽にご連絡ください。
 
すべての連絡先:東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」
メールアドレス
 
sandori2014@gmail.com
(引用終わり)
 
 上記「サンドリ・~隊」の内、ブログで活動実績が確認できるものについてはリンクしておきましたが、リンク先をざっと閲覧した私の感想は、「これだけの短期間ですごく頑張っている」「始めから頑張り過ぎて息切れしなければ良いが」「ブログ担当の方(ブログ隊?)は非常に熱意と能力のある方らしい(情報発信のためにこのパートはとても重要)」というものでした。
 また、記事は掲載されていないものの、「映画「A2-B-C」をすすめ隊」についても、大阪弁護士会をはじめ、上映してくれることになった団体が複数あるとのこと。たしかに「言ってみるもの」ですね。
 
 また、近々の興味深い企画としては、神戸ルミナリエに「避難者の『声』を届けませんか?」というのがあります。
 今年の神戸ルミナリエ自体は12月4日(木)~15日(月)の日程で開催されますが、サンドリが協
力するブースの出展期間は12月4日(木)~8日(月)と予定されているそうです。
 その企画の概要を、公式ブログから引用します。
 
【神戸ルミナリエ企画】避難者の「声」を届けませんか?(原稿募集)
(抜粋引用開始)
神戸大学の大学院生が中心となって、
2012年、2013年と神戸ルミナリエで避難者支援ブースを出展されています。
今年のルミナリエでも出展の準備を進めており、
東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」の結成趣旨にもピッタリ合致しますので、
今後は協力団体として名を連ねさせていただこうと思っています。
 
ブースでは、避難者の方の想いをパネルにして展示しています。
震災被災者へ想いを寄せ、この時期に神戸に訪れた方々に
毎年この企画は高い評価を得ています。
また、関西の地に避難してくることになった私たち避難者にとっても
「今伝えたいこと」を伝えられる絶好の機会でもあります。
 
ルミナリエでの展示期間~
2014年12月4日(木)~8日(月)まで(予定)
ブース出店の場所 東遊園地最南端の噴水広場(関電ビル東側)

※メイン会場を通らないで三ノ宮駅からフラワーロードを南下するとたどりつけます。メイン会場からは
若干離れています。当日のお手伝いも大歓迎(^^)       
(引用終わり)
 
 神戸ルミナリエの人出がどの位の混雑具合になるのか、行った経験がないのでよく分かりませんが、初日の12月4日(木)って、原発賠償関西訴訟の第2回口頭弁論が午後2時から大阪地裁で行われる日で、私も今回は大阪に行く予定なのですが、裁判が終わってから神戸まで足を伸ばす余力があるだろうか?(かなり疑問ですが)
 ご都合のつく方は、是非よろしくお願いします。
 
 3.11以降、比較的早い段階から、避難者の会が各地で結成されてきたと聞いています。しかし、避難者個々の避難の事情が1人1人異なることの反映でもあるでしょうが、ぞれぞれの団体には、各団体ごとの独自の目標や活動領域というのがあるのが当然で、各地に1つあれば良いというものではありません
 東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」は、立ち上がったばかりであり、これから多くの試行錯誤があるだろうと思いますが、上にご紹介した「すべての方々へ」に「避難者の『今』現在置かれている状況をより多くの方々に『知ってもらう』という活動が中心となります」とあるとおり、
避難者自からの情報発信が活動の中心となるようです。
 そして、その活動に参加している、そしてこれから参加するはずのメンバーの拠り所となるキーワード
は「尊厳」だと私は理解しました。
 あえて憲法13条を持ち出すまでもないかもしれません。
 災害によって避難を余儀なくされた人たちも、避難しないという選択をした人たちも、絶対に失うわけ
にはいかないものは、人としての「尊厳」です。
 それは、周りのサポートがあれば確保できるというものではありません(もちろん、サポートも必要でしょうが)。「すべての方々へ」に掲げられた「これらの活動を通じて、災害避難者ひとりひとりの尊厳を守り、本当の意味での『復興』、被災からの立ち直りにつながることを願っています」とあるように、
人としての「尊厳」は、自らの「活動を通じて」獲得し、保持するものではないかと思います。
 東日本大震災避難者の会「Thanks & Dream」の今後の活動に期待してやみません。
 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2013年8月31日
『20年後のあなたへ-東日本大震災避難ママ体験手記集-』を読んで
2013年9月1日
8/31シンポ「区域外避難者は今 放射能汚染に安全の境はありますか」(大阪弁護士会)に参加して

2013年12月21日
森松明希子さんが語る原発避難者の思い(12/19大阪市立大学にて)
2014年2月8日
母子避難者の思いを通して考える「いのち」(「母と女性教職員の会」に参加して)

2014年9月6日
近弁連シンポ「広域避難者の安定した住宅保障はどうあるべきか」に参加して

2014年9月8日
「わかやま避難者のWA」が設立されました