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「復興」には様々な道がある~12/20ETV特集『それでもここで生きる~山古志 復興の10年~』

 今晩(2014年12月17日)配信した「メルマガ金原No.1942」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「復興」には様々な道がある~12/20ETV特集『それでもここで生きる~山古志 復興の10年~』

 10年前の2004年10月23日に発生した新潟県中越地震により甚大な被害を受けた地域の中に、山古志村(やまこしむら)という一山村があったことをご記憶でしょうか?
 地震により、村に通じる全ての道路が寸断されて村民が孤立し、自衛隊のヘリコプターによって全村避難を余儀なくされた映像をご記憶の方もおられると思います。
 私は、震災の前年(2003年)に放映されたNHK朝の連続テレビ小説「こころ」(山古志村が重要な舞台として登場)は視聴していなかったのですが、震災後、山古志村が、美しい棚田、ニシキゴイの養殖、「牛の角突き」と呼ばれる闘牛などを資源とした「村おこし」に熱心な村だったということを、震災による甚大な被害との対比において知ることになりました。
 震災翌年の2005年4月1日、山古志村は他の4町とともに長岡市に合併編入されて同市山古志地区となり、以後の復興は、長岡市が主体となって取り組まれることになりました。
 
 私の記憶にあるのは以上のところまでで(日付などは今回調べたのですが)、あと山古志関係で知っていることと言えば、山古志村最後の村長であった方(長島忠美氏/名前は今回調べて分かった)が、長岡市への編入後、2005年の衆議院議員総選挙自民党から出馬して当選し、以後連続当選しているということくらいでしょうか。
 
 その後の山古志がどのような復興の方向を目指し、実際にいかなる紆余曲折を経て、現在どのような状況となっているのか、申し訳ありませんが、全く念頭に浮かんだこともありませんでした。
 そのことを意識したのは、今週末にNHK(Eテレ)で放映されるETV特集の予告記事を読んだことによります。
 
NHK・Eテレ ETV特集
「それでもここで生きる~山古志 復興の10年~」

本放送 2014年12月20日(土)午後11時00分~
再放送 2014年12月27日(土)午前0時00分~(金曜日深夜)
(番組案内・引用開始)
10年前、過疎の中山間地域を襲った新潟県中越地震。大規模な土砂崩れが起き、全村避難となった旧山古志村では、再び山古志に戻って暮らしを立て直すのか、住民たちは大きな選択を迫られた。「平地に下りればいいのでは」との声さえあった中、9割以上が「帰りたい」と切望。先祖代々守ってきた故郷に住み続けたいという強い願いをかなえようと、村役場は地震から5か月後には「帰ろう山古志へ」というタイトルの復興プランを作成し、帰村に向けかじを切った。しかし、被害が甚大な集落では復旧に時間がかかり、すべての住民が仮設住宅を出られた3年後には、住民の数は7割に減っていた。中でも厳しい状況に陥ったのが、家々の大半が増水した川に飲み込まれ水没した木籠(こごも)集落。住民の数が半減した。それでも、住民たちは新たな集落作りへと立ち上がった。復興に向け、大きな指針となったのは、「都市との連携」という考え方。村役場の復興プランで示された、山古志の新たな方向性だ。木籠集落の住民たちは、水没家屋を震災遺構として残し、手作りの資料館や直売所をスタート。水没家屋への見学や、新鮮な野菜を買い求めに集落に足を運ぶ都市住民とつながりを作り、地震から6年後には「ふるさと会」という集落応援組織を作った。集落の祭りや田畑の手入れなどを集落外の人々が手伝って行う取り組みは徐々に軌道に乗り、今では会員は130人近く。過疎の集落に、地震前にはなかった活気が生まれた。新たな産業誘致やリゾート開発などに頼らない、身の丈にあった復興を模索してきた山古志。10年の歩みを
、過去の映像なども交えながらたどる。(内容59分)
(引用終わり)
 
 私が、この番組案内に目をとめたのは、南海トラフ巨大地震が近いと言われる中、私の住む紀伊半島でも、大規模地震の発生は早晩不可避と考えざるを得ず、そうなると、私自身を含め、多くの住民が「復興の当事者」となる可能性を常に意識した地域作りへの参加が求められるのではないかと考えていたからに他なりません。
 これから放送される番組をご紹介する際にはいつもそうなのですが、何しろ私もこれから番組を録画して視聴しようというのですから、一体どんな内容で出来上がりがどのようなものになるのか、番組案内以上に知るところは全くないのですから、単なる「情報提供」以上に出るものではありません。
 ただ、番組案内を読んで、関心をもって視聴してみようという方がおられるかもしれないと思い、ご案内することとしたものです。