wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

サトウさん家の実践から学ぶ“オフグリッド生活”

 今晩(2015年2月4日)配信した「メルマガ金原No.1991」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
サトウさん家の実践から学ぶ“オフグリッド生活”

 完全な電力の自給自足を実現する“オフグリッド生活”。
 数年前なら、将来的には実現するだろうが、それは相当に先のことではないか、というのが一般的な認識だったのではないかと思います。
 ところが、何か特別な知識や資金力がなければ実現できないというものではなく、決断さえすれば、手が届くところまで現実化しているらしいのですね。
 
 そのような動きを先導したのが田中優さんであることは間違いなく、私もこれまで何度か「田中優さんとオフグリッド生活」をご紹介してきました。
 
 
 さらに、最近の新たな動きを伝える日刊SPA!の記事にも注目しました。
 
 
 そして、この日刊SPA!の連載の最後に登場された「今年(2014年)の夏、神奈川県横浜市で新築住居を建てた」ご夫婦の“オフグリッド生活”が、WEB女性自身に奥様のサトウチカさんの軽妙な筆で連載されることになりました。題して「サトウさん家の"オフグリッドで暮らす知恵"」。
 現在、第5灯まで掲載されています。
 
 
 3.11の衝撃から自分たちのそれまでの生活を振り返り、新たな方向を模索していたサトウさんご夫婦が出会ったのが田中優さんの著書「地宝論」。
 そこから何を学び、どう実践していったかが綴られています。
 いずれは自分も“オフグリッド生活”を実践したいという志を持たれている方、そこまで決意できていないけれど、やはり関心があるという方、必見の連載ですよ。
 
第1灯 初めまして!オフグリッドな夫妻のサトウです
2015年01月06日 00:00

(抜粋引用開始)
初めまして!サトウチカと申します。
31歳の自然療法士です。
メディカルハーブ、アロマセラピー、フラワーエッセンスなどの植物療法を中心に、自然なもので健康なカラダやココロを育む大切さを伝えています。
夫はタカヤと申します。
33歳の会社員でして、精密機器メーカーに勤めているサラリーマンです。
いたって普通のごく一般的な30代の夫婦です。
そんな我が家は、ちょっと変わった暮らしをしています。
それは、オフグリッドな暮らし。
オフ=切る グリッド=送電網
電力会社に頼らずに、自分たちの家で電力を自給して生活しているのです。
ですから、
電柱も立っていないですし、
電線も引いてないですし、
東電の電氣メーター検針も来ませんし、
電氣料金の請求書も届きません♪
(略)
きっかけは3年前の3.11。
原発事故という非常事態を受けて、電氣について考えさせられることとなりました。
それまで電氣を湯水のごとく使っていたわたしたち。
まさか原子力発電という危険なものを前提に電氣がつくられていたなんて!と、何も知らなかった自分の無知さと不勉強さに愕然としました。
そんなときに、環境活動家である田中優さんが書かれた「地宝論」というご本に出会います。
このご本には、お金、エネルギー、食べ物、住まいなどをキーワードに、現代社会が抱える大きな問題を解決できる知恵がたくさん書かれています。
世界で起こる戦争などの問題は、資源エネルギーの奪い合いで起きていることを知ります。
そして、電力会社に依存せず「自立」していくことで社会は平和になっていくと書かれていました。
それぞれの家で電氣や食べ物が生みだせるようになれば、よそ様から横取りしたり、誰かが犠牲になる必要がなくなるという考えです。
なるほど、電氣やお野菜などを自分たちでつくればいいんだ!
そうすれば世界で起きている悲しいできごとは減っていくんだ!
3.11後の混乱からやっと抜け出し、内側から希望が溢れてくる感覚を味わいました。
以来、オフグリッドな家で暮らすことや、家庭菜園で自給自足的な暮らしをすることをしたいと思うようになっていきます。
(引用終わり)
 
第2灯 電力自給なら「天然住宅」。 その感動的なお家づくりとは
2015年01月13日 00:00

(抜粋引用開始)
我が家の建築は、「天然住宅」さんにお願いしました。
電氣もお野菜も自給自足していこうと思ったきっかけは、3.11の原発事故後に読んだ田中優さんの「地宝論」というご本。
天然住宅は優さんが立ち上げた非営利の住宅会社です。
いつかお家を建てることになったらこちらでお世話になろう!と、20代の頃から決めていたのでした。
(略)
契約をして早々、おもしろいお願いをされました。
それは、
栗駒に行って、サトウさんたちの手で、柱となる木を伐ってきてください」
というお願い。
「わぁ!楽しそう!行きたいです!」
二つ返事で承諾しました。
(略)
出産を終えた産婦さんに寄り添うような、そんなきもち。
そして「よろしくね!これからどうぞよろしくね!」と何度も何度も声を掛けました。
この木は伐採されて命を終えると思っていたのですが、倒れていく瞬間に新しい命が吹き込んでいくのを感じました。
それは山に生える木としての命から、人の住まいとなる木の命に生まれ変わるような、そんな連綿たる命の営みに遭遇したのです。
その自然の壮大なエネルギーを目の当たりにして涙が止まりませんでした。
命ある食べ物から食事をいただいて今日の自分のカラダになるように、命ある木から木材をいただいてこれから暮らすお家になる。
「住む」のではなく「住まわせていただく」。
大黒柱伐採は、大切なことに気づかせてもらえる貴重な経験になりました。
(引用終わり)
 
第3灯 オフグリッドな暮らし、晴耕雨読の日常を紹介します!
2015年01月20日 00:00

(抜粋引用開始)
我が家の電力自給生活が5カ月めに突入しました。
いままで一度も停電することもなく、ローソク生活を味わうこともなく、おかげさまで順調です!
電力自給生活って、とても楽しいです。
家庭菜園でお野菜を育てて食べて暮らすのと全く同じように、
屋根に乗せてある太陽光パネルで電氣を生みだしてバッテリーに溜めて暮らす。
斬新で新鋭なようにみえますが、自然で根源的なようにも感じます。
古くて新しいとはこういうことを言うのかもしれませんね。
家庭菜園をしたことがある方は感じたことがあると思います。
種を播いたときの期待感。
芽が出たときの喜び。
収穫するときの達成感。
電力自給もまさしくこのような感覚です。
朝起きて朝日がサンサンと輝いているときに感じる発電への期待感。
日中ガンガン発電しているときの喜び。
電氣を使うときの達成感。
お野菜にしても電氣にしても、自分で作ったものには愛着がわきます。
電力会社から電氣を買っていたときにはなかった楽しい感覚。
フグリッド生活にはワクワクで溢れています。
電氣だけでなく、ワクワク感まで生みだしてくれるオフグリッド生活。
(略)
フグリッド生活をすると、必然的に晴耕雨読になります。
晴れの日は活発に動いて生産性を高める。
雨の日は静かに読書や勉強や仕事の準備に専念する。
自然のバイオリズムと身体のバイオリズムが合致するので、カラダにもココロにも負担が少なく健康的になったように思います。
早めの就寝生活にチェンジされたことで、お肌にも嬉しい変化が起きましたし、心身ともに以前よりよい状態になっているような感覚があります。
引越してきて以来、風邪ひとつひいていないですし、疲れも溜まりにくくなりましたし、カラダもココロも軽やかに過ごせているのですが、これはひょっとしてオフグリッド生活による影響なのでしょうか?
そのうち『オフグリッド健康法』なんていう言葉が生まれるかも?!
(引用終わり)
 
第4灯 オフグリッドの先駆者 田中優さんが我が家にやってきた!
2015年01月27日 00:00

(抜粋引用開始)
なんと光栄なことでしょう!
家づくりでお世話になった天然住宅さん主催で、夢のようなイベントが実現しました!
あの田中優さんが我が家にいらっしゃって、ご講演とオフグリッドハウスの見学会を兼ねたオフグリッドセミナーが開催されたのです!
(略)
優さんは、ご講演で環境と経済の深い問題に切り込んでお話してくださり、目が覚めるようなお話をたくさん聴くことができました。
石油や石炭、天然ガス、水などの天然資源が豊富な国がターゲットとなって、世界では戦争が起きていること。
現在、パレスチナガザ地区イスラエル軍によって尊い命が奪われていることは、ガザ地域の脇に天然ガス田が発見されたことが関係しているそうです。
このような事実を知れば知るほど、わたしはオフグリッドな暮らしに希望を感じます。
自分たちの家で電氣を生みだして使うことができれば、よそ様の資源を奪う必要がなくなるからです。
そのための争いもなくなります。
悲しいことに、わたしたちが電力会社と契約してお金を支払っている限り、原発を支えることになりますし、強いてはこのような世界の争いに加担してしまうことになってしまいます。
フグリッドとは、『オフ=切る グリッド=送電網』です。
でも、この送電網を意味するグリッドを、わたしは「しがらみ」と勝手に訳しています。
知らず知らずのうちに繋がらされてしまった「線」のようなイメージでして、その線から自動的にわたしたちのおカネが吸い取られていき、最終的にわたしたちの願っていない使われ方をされているような感じです。
そのおかしな「しがらみ」構造に、3.11の原発事故以降にきづき始めた人が増えてきたようなきがしています。
優さんがご講演で次の言葉をおっしゃいました。
「いままで争いばかりで真っ暗な時代が続いたけれど、オフグリッドはそれを変える希望です。いまはまだ小さいこの希望という光が大きくなり始めている予感がしています。静かなる革命を起こしたいんです!」
この言葉に思わず胸が熱くなって、ひたすらうんうんと頷くわたし。
まったく同じきもちだからです。
争いや犠牲のうえで成り立つ世界は、もう時代遅れ。
戦うことで何かを得るのは、もうおしまい。
これからは、自分たちで何かを生みだす新たな時代。
戦いではなく調和という考えがスタンダードに。
わたしは、批判や攻撃をして社会を変えていくのではなく、軽やかに平和に社会を変えていきたいと思っています。
ですから、電力会社の悪口をあまり言いません。(本当は山ほど言いたいことがありますけれども 笑)
なぜなら、相手を非難して責めるのは戦いと同じですから、わたしには従来の古いやり方に映るのです。
我が家のオフグリッド生活が楽しそうで、ワクワクして、やってみたいと思ってもらえることが、勝利への一番の近道!
戦わずして闘う「静かなるオフグリッド革命」を起こします♪
(引用終わり)

第5灯 オフグリッド生活を支えて、保険も入れる太陽光パネル
2015年02月03日 00:00

(抜粋引用開始)
第1灯で少しだけ触れましたが、電力を自給するには必要なものがあります。
一つ目は、発電するための太陽光パネル
二つ目は、発電した電氣を溜める蓄電池(バッテリー)
三つ目は、蓄電するときに過多にならないように調整してくれる充電用コントローラー
四つ目は、直流から交流に変えるインバーター
この四点セットが揃えば、今日からでもお家で電氣をつくって使うことができます。
フグリッドにおける四種の神器とでもいいましょうか。
いつか枯渇する石油や石炭やウランを使わないですし、二酸化炭素も出ないですし、放射能の心配もありません。
地球にも人々にも優しくて、シンプルで簡単で、個人宅には一番ふさわしい発電方法だとわたしは思っています。
今回はこの四種の神器のうちのひとつである太陽光パネルについてお話させていただきます。
(引用終わり)
 
(参考動画)
archi-port オフグリッドハウス・田中優氏レクチャー

 

(付録)
『僕らは熊野(ここ)で歌っていく~笠木透さんに捧ぐ』 作詞・作曲・演奏:松原洋一
 
※「紀宝9条の会」の松原洋一さんから以下のメールとともに故・笠木透さんに捧げる新曲をご紹介いただきました。
「先週の日曜日(1月)25日に、地元のアマチュアたちで主催している「新曲コンサート」(すべて自作の未発表曲、年に2回、今回で11回目です)があり、私は以前作っていた曲を少しアレンジして、笠木さんに送るイメージの曲を発表しました。
タイトルは『私は熊野(ここ)で歌っていく~笠木透さんに捧ぐ』。笠木さんが好きだった故ピート・シーガーさんの言葉「シンク・グローリー、アクト・ローカリー」にヒントを得てタイトルにしました。録画は、アマチュア同志の井上さんの「井上高志のブログ」にアップされていますので、よかったら聴いてやってください。
笠木さんの追悼コンサートは4月4日中津川で行われる予定だそうです。ぜひ行きたいものですが・・・。」