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西谷文和さんのDVD『シリア内戦 イスラム国の正体を暴く』を推奨します

 今晩(2015年4月19日)配信した「メルマガ金原No.2065」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
西谷文和さんのDVD『シリア内戦 イスラム国の正体を暴く』を推奨します
 
 フリージャーナリストで「イラクの子どもを救う会」代表の西谷文和さんについては、このメルマガ(ブログ)でも過去何度も取り上げてきました。
 最初は、末尾の(弁護士・金原徹雄のブログから)にめぼしい記事を網羅しようと思ったのですが、とても全部は探し出せないと気がつきましたので、今日ご紹介しようと思う西谷さんの最新DVD『シリア内戦 イスラム国の正体を暴く』と関連のある、ここ1年ほどのうちに書いたものを取り上げました。
 
 このDVD発売のニュースは、末尾にリンクした「「イラクの子どもを救う会ニュースNo.38」を読む」に詳細にご紹介していますので、是非そのガイドに従って購入されるようにお願いします。
 なお、「ニュースNo.38」は、「イラクの子どもを救う会」ホームページにPDFファイル化されて掲載されています。
 
 
 実は、私も上記記事を書いた直後に新作DVDを10枚送って欲しいとお願いするメールを西谷さんに送信したのですが、西谷さんも国内外の取材や講演で多忙を極め、私もメルマガ(ブログ)の更新に忙しく(?)、ようやく注文し、注文を受けるという確認がとれたのが最近で、そらから大急ぎで送っていただき、昨日入手して今日視聴しました。
 私宛に購入を申し込まれた方には私からお送りしますので、いましばらくお待ちください。
 
 それでは、視聴したばかりの『シリア内戦 イスラム国の正体を暴く』についてご紹介しようと思うのですが、この47分のDVDは、概ね6つのパートに分かれていると考えれば良いでしょう。
 
【パート1】
 アサド政権による弾圧を逃れてレバノントリポリリビアトリポリではない)に避難し、病院で治療を受けている人々の映像が映し出されます。民主化デモに参加してシリア警察に拘束されて拷問を受け、回復不能の障害を負った青年、砲撃によって一瞬で夫と2人の子どもと自らの両脚を失った女性、自宅が砲撃を受けて片脚を失った少年など、衝撃的な映像が続きます。
 
【パート2】
 2012年9月、初めてのシリア潜入取材時の映像です。
 なお、この時の取材レポートが「イラクの子どもを救う会」ブログに掲載されています。
 ブログ・アーカイブから、年月日とタイトルを目印に探せばすぐに見つけられます。
 自由シリア軍への従軍取材という形ですが(それ以外の方法で現地取材することは不可能でしょうね)、どこから狙撃されたり爆撃されるか分からないという緊張感が画面からも伝わってくるようです。
 このあとに、シリアという国家の成り立ちが説明されます。
 
【パート3】
 2013年3月、2回目のシリア現地取材時の映像。
 アレッポ市内での銃撃戦。シリア政府軍側からの狙撃弾がカメラのすぐ側の壁面にあたる瞬間の音が恐ろしい。 
 このパートの後半では、シリア政府軍にはロシア、自由シリア軍には湾岸諸国やアメリカが後ろ盾となり、戦争が長引けば長引くほど利益を得る者がいるため、争いが終わらないという構図が説明されます。
 
【パート4】
 2014年4月、3度目のシリア現地取材の映像。
 取材中に偶然出会った国内避難民キャンプでの火事の様子をとらえた映像が生々しく胸に突き刺さります。
 
【パート5】
 「イスラム国の正体を暴く」パート(約7分)です。
 その内容については、DVDの案内文をお読みください。
「そして最終章は「イスラム国の正体を暴く」。米国のイラク侵略戦争がなければ、イスラム国は生まれていません。なぜブッシュを始めとするネオコンたちがイラクを侵略したのか、米国の真の狙いは何だったのか、テロとの戦いの本質は何か、などを映像にまとめました」
 
【パート6】
 最後のパートは約7分間、作詞作曲:稲葉浩志、歌:Fujikoによる印象深いエンディング曲『あの命この命』をバックに、西谷さんからのメッセージが画面に流れていきます。
 その最後の部分を引用します。
 
(西谷文和さんからのメッセージより抜粋引用開始)
空爆でもテロでも
問題は解決しない
 
武装解除
多文化共生
話し合いによる
平和共存が必要だ
 
一刻も早く
シリア・イラク内戦を
停戦させて
 
米・仏の空爆
アサド軍・自由シリア軍
銃撃戦も
イスラム国の恐怖政治もない
平和な国を
取り戻すために
 
この惨状を記録し
記憶しなければならない
 
二度と繰り返す
ことのないように
 
そして
 
世界の各地で
戦争反対の声が
響き渡り
 
今度こそ平和な世界を
取り戻すために
(引用終わり)
 
 エンディング曲『あの命この命』についても、繰り返されるサビの部分の歌詞だけを抜き書きします。とても素晴らしい曲です。
 
(『あの命この命』の歌詞より抜粋引用開始)
あの命 この命 どちらがどれだけ重いんでしょう
何もかも 消えてゆく
せめて あのぬくもりを永遠に  
 
あの命 この命 どちらがどれだけ重いんでしょう
いつかあなたと ふれ合った
せめて あのぬくもりを永遠に  
 
あの命 この命 どちらがどれだけ重いんでしょう
愛しい者を はじめて知った
せめて あのぬくもりを永遠に  
(引用終わり)
 
 このDVD『シリア内戦 イスラム国の正体を暴く』の内、「イスラム国の正体を暴く」のパートについては、7分弱では大枠の説明しかできず、文字通り、「正体を暴く」ことに大きな期待を持ち過ぎる人はがっかりするかもしれません。
 それについては、お近くで西谷さんの講演会があると聞いたら何をおいても参加するということでカバーしていただければと思います。
 それよりも、危険をおかしても現地に行かねば伝えられないことがある、それは「平和な国を取り戻すために この惨状を記録し記憶しなければならない 二度と繰り返すことのないように」という西谷さんの思いがダイレクトに伝わる映像の数々を体験することにこそこのDVDを視聴する価値があるのだと思います。
 是非多くの方に、それも1人ではなく、家族で、職場で、学校で、地域で、多くの方と一緒にご覧になっていただきたいと思います。
 
 最後に、1つエピソードをご紹介します。
 昨日届いたDVDに、当然同封されていてしかるべき請求書が入っていませんでした。料金は分かるけれど、振込先が分からないので、西谷さんにメールで問い合わせたところ、
金原先生、いつもありがとうございます。カンパのつもりで送ったのです。ですので、お金はいつでもいいです。
という意外な返信が。
 実は、このDVDは(全部ではないけれど、予定では5枚)5月3日の憲法記念日和歌山城西の丸広場で開催する「HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2015」のもちまき大会の賞品として参加者に進呈する予定であることは西谷さんに伝えていたのです。
 私からの寄付でも、西谷さんからの寄付でも、実行委員会はどちらでもいいでしょうが、とりあえずDVDの料金は私が負担しようと思っています。もっとも、5枚分は西谷さんから実行委員会へのカンパ、その代金相当額は私から「イラクの子どもを救う会」へのカンパと解釈することもできるのですが・・・ややこしいか。
 西谷さんからは、お金より、この映像を広めていただきたいのと、集会の成功を、ぜひお願いいたします。西谷というメッセージをいただいています。
 「HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2015」実行委員会の皆さま、たしかにお伝えしました。開催まであと少し、全力で頑張りましょう。
 
(参考動画)
【シリア情勢-1】ジャーナリスト 西谷文和さんによる~ シリア現地取材報告~2014年6月11日 
 
【シリア情勢-2】 ~ シリア現地取材報告~(モハンマド・シハブさん)2014年6月11日 
【シリア情勢-3】~ シリア現地取材報告~(平山惠さん) 2014年6月11日
 
【シリア情勢-4】ジャーナリスト 西谷文和さんによる~ シリア現地取材報告~2014年6月11日