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wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

右翼の街宣車を圧倒した高校生たちの演奏の力~“HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2015”から

憲法 音楽
 今晩(2015年5月3日)配信した「メルマガ金原No.2079」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
右翼の街宣車を圧倒した高校生たちの演奏の力~“HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2015”から

 好天に恵まれた、とは言いにくい今日の和歌山市でしたが、どんよりとした曇り空と、かっと照りつける晴天が交互に繰り返され、午後は次第に風も強まり、いつ雨が降り始めてもおかしくないと冷や冷やしたものの、和歌山城西の丸広場で開催された「HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama 2015」は、フィナーレの餅まきまで1滴の雨も落ちて来ず、後片付けをほぼ終えた頃にぽろぽろと降り出してくるという絶妙さでした。

 西の丸広場での「「HAPPY BIRTHDAY 憲法 in Wakayama」、今年で2年目ということで、昨年の経験を活かして運営もスムースに進行し、大成功と自画自賛しても良いのではないかと思います。
 粉河高校軽音楽部をはじめステージ企画に出演してくださった皆さん、ブース出展者の皆さん、現場から中継してくれた和歌山放送の皆さん、応援にかけつけてくれた「きいちゃん」と付添いの方、司会の重責を1人で担ってくださった坂口親宏さん、そして、多くの高校生やもっと小さな子どもたちを含む参加してくださった全ての皆さん、最後に、緻密な気配りで全体を統括してくれた実行委員会事務局長の芝野友樹弁護士をはじめ運営を担われたスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
 
 本来なら、このイベントの詳細レポートを書くべきところかもしれませんが、朝の8時過ぎから終演後の後片付けまで、8時間以上、日教組和歌山春駒保存会のブースで、ネギと蒲鉾品切れにつき、200円に値引きされた「かすうどん」を食べていた約10分間を唯一の例外として、立ちっぱなし、歩きっぱなしというのはさすがに疲れました。
 詳細は、ぼちぼちとFacebookに連載し、いずれ書きためたものをブログでまとめようかと思っています。
 もっとも、今年の3月8日(日)に同じく西の丸広場で開かれた「フクシマを忘れない!原発ゼロへ 和歌山アクション2015」も、同じ作戦でスタートしたものの、ブース企画にたどり着く前、ステージ企画の途中まで書いたところで中断してしまっているので、本当にブログにまとめるところまで行けるのか?保証はしかねますが。
 
 ということで、このメルマガ(ブログ)でご紹介し損なう可能性もありますので、これだけは是非とも書いておきたいエピソードを1つだけ、既に今日参加された方のFacebookなどでも言及されていることですが、ご紹介したいと思います。
ヴォイスリッド それは、10時30分から始まったステージ企画のトップを飾る県立粉河高校軽音楽部のバンド演奏の際に発生しました。
 昨年から始まったこのイベントの「売り」の1つは、ステージの音響を「大阪共立」に依頼しているといういことで、知らない人にとっては「何のこと?」でしょうが、出演される皆さんからは、「素晴らしいPAで思う存分演奏できる」と大好評を博しているのです。
 昨年は1つだけだった粉河高校軽音楽部からの出演バンドが今年は3つに増え、気持ちよく演奏してもらえたのは大変良かったのですが、実は、ブースを出展している参加者から集会本部と大阪共立に、「音が大き過ぎるので下げて欲しい」という苦情が申し立てられたのです。
 ロックバンドの演奏に接する機会のない年配の方にとっては、そのように受け取るのもやむを得ないかもしれませんが、「バンド演奏の音量レベルというのはこういうものなんだけどなあ」と私などは思いました。もっとも、1日中、こういう音量の演奏が続けば、さすがに私も根を上げたことでしょうが、幸い(?)このあとの出演者にロックバンドはなく、再び苦情が持ち込まれることはありませんでした(と思います)。
 
ショットガン マリッジ 実は、ご紹介しようというエピソードは、その「音量」と密接な関係があるのです。
 憲法記念日にはいつものことですが、和歌山市でも、毎年右翼の街宣車が登場し、市内の目立つ場所で日本国憲法を攻撃する街宣活動を行っています。
 今年も、JR和歌山駅前などの繁華街に出没しては、改憲をアピールする街宣を行っていたものと思いますが、その街宣車(どこの団体のものかまでは分かりませんでしたが)が、攻撃目標の1つとして、和歌山城西の丸広場で行われている私たちのイベントを選んだようで、表の道から、いかにも右翼街宣車と分かるスピーカーを通した声が聞こえてきました。西の丸広場は、和歌山市役所の向かい側、目抜き通りに面していますので、本来であれば街宣車の声はよく聞こえてくるのですが・・・。
五色団子 ちょうどその時、まさに粉河高校軽音楽部による「大音量の」バンド演奏の真っ最中だったのです(音量についての苦情があってからそれほど時間は経っていなかった)。3組出演したバンドのうちのどの演奏の時だったか確信はないのですが、1つめの「ヴォイスリッド」の時だったような気もします。
 私は、ステージ近くにいたため、街宣車の姿は目にしていませんが、「ああ来たか」と気がついたものの、そのしょうもない街宣車の声に対抗する高校生たちの演奏の力(大阪共立のPAの力も借りて)が、音量的にも、内容的にも、完全に圧倒していると、これは私だけではなく、その場にいて、右翼街宣車の存在に気がついたほどの人は、みんなそう考えて頼もしく思ったのではないでしょうか。
 ステージ上の高校生たちが右翼の街宣に気がついていたかどうかは分かりませんし(あの高いステージに立つと、非常に広い視野で下の様子が分かるので、気がついていた可能性も十分あると思いますが)、仮に気がついていたとしても、別に右翼に対抗するつもりではなく、ただ単に「良い演奏がしたい」という気持ちで演奏を続けたのだろうとは思います。
 それでも、結果として、多くの参加者にとって、今年の憲法記念日は、「高校生が右翼を圧倒した日」として記憶されることになるでしょう。
 彼らや、来年以降も出演してくれるであろう彼らの後輩たちが、戦争の「当事者」となるか否かということは、(近い将来18歳以上に選挙権年齢が引き下げられる)彼ら自身の選択の問題であるとともに、私たち大人の責任でもあります。
 右翼街宣車を圧倒した粉河高校生徒の演奏を聴きながら、そういうことを考えました。
 
 なお、ここに掲載した写真は、上から順番に、粉河高校軽音楽部に所属する「Voice Rid(ヴォイスリッド)」、「ショットガン マリッジ」、「五色団子」の皆さんです(今日の出演順)。