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wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

再放送(5/14深夜)のお知らせ~NHKスペシャル「総理秘書官が見た沖縄返還~発掘資料が語る内幕~」

 今晩(2015年5月10日)配信した「メルマガ金原No.2086」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
再放送(5/14深夜)のお知らせ~NHKスペシャル「総理秘書官が見た沖縄返還~発掘資料が語る内幕~」

 ほとんどテレビを見なくなったと公言している私ですが、優れた番組が放映されるのではないか?という情報をキャッチした場合には、積極的にこのメルマガ(ブログ)でお知らせするようにしています。
 1つには、じっくり時間をかけて文章を書いている余裕がないことも多く、そのような場合には、「お気に入り」から見るに値する動画を引っ張り出してきてご紹介するか、もしくは、視聴をお薦めしたいテレビ番組の放映情報を掲載することになる、という現実的な事情もあります。
 
 ところが、放送が終わってから、「あの番組は良かった」とか「貴重な放送だった」という評判を聞いて残念に思うこともあり、そのような場合には、すぐに再放送情報を調べてみることにしています。
 そして、今晩のように、再放送の案内を書くこともあるのです。
 
 今晩ご紹介しようとするのは、昨晩5月9日(土)午後9時からNHK総合で放送されたNHKスペシャル「総理秘書官が見た沖縄返還~発掘資料が語る内幕~」です。
 この番組の再放送情報と番組概要をNHK公式サイトから転記します。
 
再放送 2015年5月15日(金)午前1時30分~2時20分(14日深夜)
NHK総合テレビ NHKスペシャル
「総理秘書官が見た沖縄返還~発掘資料が語る内幕~」

1972年、アメリカからの沖縄返還を成し遂げた佐藤栄作元総理。この歴史的交渉を間近で見た秘書官が残した資料が見つかった。沖縄返還を巡っては、これまで民間人の密使である若泉敬の手記は明らかに
なっていたが、官邸中枢の記録が大量に見つかったのは、初めてのことだ。
佐藤政権は、沖縄返還をどのようにして成し遂げたのか。そして、アメリカ政府との間で、どのような駆け引きがあったのか。資料をもとに、現在の基地問題や日米関係へとつながる、戦後日本の転換点・沖縄返還における政権中枢の決定とその過程に迫る。 
 
 1972年の「沖縄返還交渉」をめぐるNHKスペシャルとしては、上にも書かれている故・若泉敬氏を取り上げた「密使 若泉敬 沖縄返還の代償」(2010年6月19日放送)がすぐに思い出されます。
 ある意味、今回放送された「総理秘書官が見た沖縄返還~発掘資料が語る内幕~」は、それと対をなす番組ではないか、という気がします。
 
 今回取り上げられた「総理秘書官」とは、産経新聞佐藤栄作氏の番記者を務めて同氏の信頼を獲得し、その後、佐藤栄作氏の私的ブレーンとして重要な役割を果たし、1967年には産経新聞政治部次長を辞して内閣総理大臣秘書官に転じた楠田實(くすだみのる)氏(1924年~2003年)のことであり、神田外語大学の研究室に非公開のまま保管されている「楠田資料」を基に構成された番組のようです。
 おそらくNHKが放映前にマスメディアに配布したと思われる詳細な「番組概要」が、「gooテレビ番組」に掲載されています。
 その一部を抜粋してみます。
 
(抜粋引用開始)
 1969年、首脳会談を控えた山場の年を迎えた。楠田も佐藤も核についてのアメリカの真意を早く知ることを迫られた。1月ニクソンからの親書が佐藤に届いていた。「就任式が終わったらすぐにあなたの兄(岸)と話すことを楽しみにしています」と岸元総理との会談を確約する内容だった。2月、カーンが再び佐藤の元へ訪ねていた。2回めとなるカーンとの会談は沖縄の核と基地について突っ込んだ話となった。話は朝
鮮半島の有事の問題に及んだ。佐藤はカーンに重大な提案をしていた。
 佐藤は沖縄の核の撤去を求める代わりに、朝鮮半島の有事では本土の基地も含めて活用できると提案。日米安保条約があるために日本はアメリカの戦争に巻き込まれるのではないかという野党からの追求に対し、当時佐藤は「そういう経験はございません。また今後もさような発展は実はない」と答えていた。これまでの国会答弁よりも踏み込んだ提案をし沖縄返還を実現しようとした佐藤。楠田はこの時のことを「これではっきりした」と日記に書いていた。その10日後佐藤はアメリカに沖縄の核抜き返還を求めると発
言。
(略)
 1971年、熾烈な外交交渉を経て、沖縄返還協定調印が行われた。式典の会場には楠田實と千葉一夫の姿もあった。戦争で失った領土を交渉で取り戻した戦後最大の外交的成果。一方で、安全保障のあり方については様々なことが確認され、沖縄の基地のあり方はこの時決まったのだ。返還の当日、沖縄88か所の基地のほとんどが返還前と同様、期限を定めず使えるという取り決めが日米両政府で交わされた。楠田の残
した資料は沖縄返還の光と影を浮かび上がらせている。
(引用終わり) 
 
 上に楠田氏の「日記」が登場しますが、同氏の日記は、今回の番組の基になった「楠田資料」を管理する神田外語大学の和田純教授らが編集し、既に2001年に公刊されています。
 
「楠田實日記 佐藤栄作総理首席秘書官の二〇〇〇日」(中央公論新社
楠田實日記―佐藤栄作総理首席秘書官の二〇〇〇日


 番組全体の評価は視聴した上でないと何とも言えませんが、少なくとも、「本土復帰」から今年で43年、なぜかくも沖縄に米軍基地が集中し続けているのかという問題を考える上で、貴重な示唆を与えてくれる番組のようです。
 沖縄に関心を持つ方に録画と視聴をお勧めしたいと思います。