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九条の会事務局、奮闘する~討論集会(3/15)、訴えと提案(5/1)、そして緊急学習会(5/16)

 今晩(2015年5月21日)配信した「メルマガ金原No.2097」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
九条の会事務局、奮闘する~討論集会(3/15)、訴えと提案(5/1)、そして緊急学習会(5/16)

 戦争法案(政府は「平和安全法制整備法」及び「国際平和支援法」と呼称)がいよいよ国会(衆議院)に提出されるという事態をうけ、平和と民主主義を守ろうとする団体は全て緊急対応態勢に突入していますが、中でもその動向が注目されるのが「九条の会」です。 2004年6月10日、「日本国憲法は、いま、大きな試練にさらされています。」という現状認識で始まり、「日本と世界の平和な未来のために、日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、「改憲」のくわだてを阻むため、一人ひとりができる、あらゆる努力を、いますぐ始めることを訴えます。」と呼びかけた「九条の会」アピールから11年、ついに真の正念場を迎えるに至りました。
 9人の呼びかけ人の内既に5人が亡くなられ、事実上活動の前面に立っているのは大江健三郎さんと澤地久枝さんのお2人だけという状況の下、小森陽一事務局長を中心とする事務局の皆さんの肩にかかる責任はますます重さを加えています。
 今日は、ここ2か月ほどの「九条の会」の動きを3つご紹介するとともに、明後日、和歌山で行われる小森陽一さんの後援会情報をあらためてご紹介します。
 
九条の会全国討論集会(2015年3月15日)】

2分~ 澤地久枝さん(呼びかけ人)
29分~ 大江健三郎さん(呼びかけ人)
43分~ 渡辺治さん(事務局) 情勢報告
1時間16分~ 小森陽一さん(事務局長) 提案
 
 以前にもご紹介したことがあったかとも思いますが、現在の憲法を取り巻く情勢の分析については、全面的に賛同するかどうかはともかくとして、まずは渡辺治さん(一橋大学名誉教授)の意見に耳を傾けるべきだろうと思います。
 
【九条の会事務局からの訴えと提案 2015年5月1日 九条の会事務局】
(引用開始)
 
いま憲法 9 条は存亡の岐路に立っている
 安倍政権は、自衛隊をいつでもどこへでも派兵しアメリカの戦争に加担できるようにする「戦争立法」を、この5月中旬にも国会に提出することを決めました。万一この戦争立法が通るようなことがあれば、憲法9条の下で戦後一貫して自民党政権といえども崩すことのできなかった外交の原則―海外でふたたび戦争しない国、という原則を覆す戦後日本の進路の根本的な転換となります。
 九条の会は、この戦争立法を全力で阻止するために、2月23日にアピール「憲法9条を根底からくつがえす『戦争立法』と改憲の暴走を止めよう―主権者の声を全国の草の根から」を発表し、戦争立法と明文改憲にNO の声をつきつける草の根からの行動を呼びかけました。3月15日には全国討論集会を行って、280の会、452人が集い戦争立法阻止の運動を議論しました。
 すでに、戦争立法を阻止するための共同の取り組みも急速に具体化されています。安倍政権の暴走に反対してきた3つの団体が一つにまとまり「戦争させない・9 条壊すな!総がかり行動実行委員会」が結成され、5月3日には、さらに広い人々の共同で集会が企画されているのもその一つです。
 九条の会事務局は、2・23アピールをふまえ、「戦争立法と改憲の暴走を止め」るために全国の会はどんな行動が求められているかを提案します。
 
 戦争立法を阻むにはどんな運動をすればよいか
 安倍政権の戦争する国づくりを阻むには、戦争立法を何としても阻止しなければなりません。
 安倍政権のもくろむ明文改憲も、戦争立法を阻むことで挫折に追い込むことができます。
 そのためには、法案強行を許さない草の根からの圧倒的世論と、法案の危険な中味を徹底して追及しその成立を阻止するための国会内外での行動の連携が不可欠です。
1 戦争立法反対、改憲阻止の一点で、保革を越えて広範な人々が、全国各地で声をあげ可能な行動を起こすこと。
2 国会議員一人一人への働きかけをさまざまな形で強め、「戦争立法には反対」の多数派をつくること。
3 マスメディアが法案の本質、国民の声をきちんと報道するよう働きかけること。
 
 九条の会らしい行動を
 うえの課題を実行するために、九条の会九条の会らしい行動を起こしましょう。
 一つは、戦争立法と9条の改憲に反対するすべての人々が加われるような幅広い共同の行動を追求することです。これまでの経験だけに頼った行動になっていないか、もう一度ふり返り、原点に立ち戻りましょう。
 もう一つは、7000以上のすべての九条の会が立ち上がり、文字通り全国、津津浦々、自分たちの地域、分野で共同の行動を実現することを追求することです。
 「共同」と「地域」、これが合い言葉です。以下に具体的な行動を提案します。
 
 戦争立法阻止のための具体的行動の提案
① 法案が国会に提出される5月から8月までを「山場月間」に設定し、会の全力をあげて、会独自あるいは共同して可能なあらゆる行動に、創意をこらして取り組みましょう。
② 世論調査をみても戦争立法には反対の人が多いように、戦争立法に対する漠然とした不安や懸念は広がっていますが、戦争立法の危険性はまだまだ、国民の中に届いていません。
 創意をこらした宣伝行動が何よりも急がれます。また、各地、分野の九条の会は、くり返し戦争立法の学習会を開き、学習しましょう。
 九条の会事務局も、5月 16日に、戦争立法を批判的に検討する事務局学習会を開きます。
③ 改めて、戦争立法反対の署名をつくります。この署名を持って地域の中に入り、地域の人々と話しあいましょう。
④ 自分たちの地域・分野で、これまでの発想を大きく越えてさまざまな立場、分野の人々の名を連ねて、戦争立法反対、改憲反対の共同声明を出しましょう。それを地域・分野の人々にくまなく配り、署名と一緒に運動への参加を訴えましょう。
⑤ すべての国会議員に対し、地元の事務所を直接訪れて戦争立法の危険性を訴え、反対の意思表示をするよう働きかけましょう。
 戦争立法は、アメリカの戦争に地域を動員し巻き込みます。自治体首長、地方議会の議員を訪れて戦争立法に反対するよう働きかけましょう。
 各地域の地方紙、地方放送局に申し入れ、戦争立法の危険性を報道し少なくとも法案には慎重な審議をすることを訴えるよう、働きかけましょう。
⑥ いま全国では、戦争立法に反対するさまざまな共同が広がっています。これらの動きと連携を強めつつ自分の地域で共同の集会・共同の行動をつくるために、働きかけを強めましょう。
 地域で開かれる共同の集会や統一行動には、九条の会で議論し積極的に参加しましょう。
⑦ ブロックや都道府県、地域毎の交流を強めましょう。各地の九条の会は事務局に取り組みを知らせてください。
 
 これから夏にかけて、憲法の正念場です。全力をあげて戦争立法阻止のために頑張りましょう。
(引用終わり)
 
九条の会事務局緊急学習会 日米ガイドライン戦争法案(2015年5月16日)】

冒頭~ 川村俊夫さん(事務局)
4分~ 愛敬浩二さん(名古屋大学教授)「安倍政権の「改憲・壊憲」を批判する」
1時間08分~ 小澤隆一さん(九条の会事務局、東京慈恵会医科大学教授)「戦争法案の問題点」
2時間09分~ 質問に対する回答
 前半:愛敬浩二さん
 後半:小澤隆一さん
 
 国民安保法制懇のメンバーでもある愛敬浩二さんの話しぶりは、早口ではありますが、慣れると非常に聞き取りやすいし(滑舌が良いのでしょう)、分かりやすいと思います。よく分かるというのは、それだけ論理的であるという証拠です。
 質問票に対して愛敬さんが回答する部分においては、第三次アーミテージ・レポートが明文改憲はすべきではないが、早急に集団的自衛権を行使できるようにすべきであると指示しており、安倍政権が忠実にその「指示」に従っていることを明らかにしている部分などは、是非注目してください。
 
 それから、明後日(5月23日)、小森陽一事務局長が、憲法九条を守るわかやま県民の会の招きにより、プラザホープで講演されます。是非、多くの方にご参加いただければと思います。
 
【小森陽一氏講演会(2015年5月23日・予定)】
5月の風に...We Love 憲法
2015年5月23日(土) 開場:13時00分 開会:13時30分
和歌山勤労福祉会館プラザホープ4F大ホール
「草の根運動で九条の無効化阻止するとき」 講師 小森陽一
主催:憲法九条を守るわかやま県民の会
 

(付録)
「Don't mind(どんまい)」 作詞作曲:ヒポポ大王 演奏:ヒポポフォークゲリラ