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川内原発1号機 核燃料装荷作業開始の日に思い出したことがある

 今晩(2015年7月7日)配信した「メルマガ金原No.2144」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
川内原発1号機 核燃料装荷作業開始の日に思い出したことがある

九州電力株式会社 プレスリリース 平成27年7月6日
川内原子力発電所1号機の燃料装荷開始について

(引用開始)
 川内原子力発電所1号機は、燃料装荷までに実施する使用前検査が完了し、準備が整ったことから、7
月7日より燃料装荷作業を開始することとしましたので、お知らせします。
 当社は、今後とも安全を最優先に作業を行うとともに、国の検査に真摯かつ丁寧に対応し、再稼働に向
けた安全確保に万全を期してまいります。
(引用終わり)
 
東京新聞 2015年7月7日 夕刊
川内原発、きょう午後に核燃料装填 検証不十分 最終段階に

(抜粋引用開始)
 九州電力は七日午後、原子力規制委員会の審査に適合すると認められた川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)の原子炉に核燃料を装填(そうてん)する作業を始める。その後の検査で問題がなければ八月十日ごろに原子炉を起動し、同十三日前後に発電と送電を開始して再稼働する予定。2号機に
ついても十月中旬の再稼働を目指す。 
 燃料装填により再稼働に向けたプロセスは大詰めを迎える。今後の作業が順調に進めば、東京電力福島第一原発事故を受けて二〇一三年七月に施行された新規制基準に適合した原発として初の運転再開となる

 宮沢洋一経済産業相は七日の閣議後の記者会見で「やっとここまで来たかとの思いだ」と述べた。
(略)
 東日本大震災以降、電力不足を理由とした政治判断で一二年七月、関西電力大飯(おおい)原発3、4
号機(福井県おおい町)が再稼働したが、一三年九月の定期検査入り後、国内の全原発が停止している。
(略)
(引用終わり)
 
毎日新聞 2015年07月07日 東京夕刊
鹿児島・川内原発:核燃料の装着作業 1号機、来月再稼働へ最終段階

(抜粋引用開始)
 九電によると、装着作業では1号機の原子炉建屋に隣接する建屋内の使用済み核燃料プールからクレーンを使い、核燃料集合体157体を1体ずつ原子炉内に入れる。作業終了までには4日程度かかる見通し
だ。
 九電は8月中旬にも、核分裂反応を調節する制御棒を引き抜き、原子炉を起動。その後、発電・送電を開始する。再稼働後も規制委が冷却設備などに問題がないか検査した後、9月中旬に営業運転する予定だ

 川内原発2号機は1号機より2カ月遅れで9月上旬に原子炉に核燃料を入れ、10月中旬の再稼働、1
1月中旬の営業運転を目指す。
(略)
(引用終わり)
 
毎日新聞 2015年07月07日 11時50分(最終更新 07月07日 15時08分)
川内原発:燃料装着「再稼働を許すな」反対市民ら抗議の声(動画付)

(抜粋引用開始)
 川内原発鹿児島県薩摩川内市)の再稼働を目指す九州電力が7日、核燃料の装着作業を始めるのに合わせ、同原発前には朝から再稼働に反対する市民ら100人以上が集まり、抗議の声を上げた。一方、地
元の商店街などでは「再稼働への秒読みに入った」と歓迎の声が聞かれた。
 「福島の悲しみを無駄にはしないでください」。警備員や警察官が警戒する物々しい雰囲気の中、原発
ゲート前で午前8時から行われた抗議集会には、福島県からの避難者が書いた横断幕も掲げられた。
 川内原発建設反対連絡協議会長の鳥原良子さん(66)は「福島のことを考えると再稼働を許してはならない。住民をないがしろにしている」と訴え、市内の元会社員、上原正利さん(67)は「民間企業が
説明会も開かず、一方的に再稼働を進めていることが腹立たしい」と憤った。
(略)
 一方で、地元には停滞する地域経済への再稼働効果を期待する声も大きい。原発作業員らの宿泊が大きな収入源という薩摩川内市ホテル旅館組合の福山大作組合長(64)は「待ちに待った再稼働の日が近づ
いた。万全を期して一日でも早く再稼働してもらいたい」と歓迎した。
(略)
 この日は、昨年10月に再稼働を求める陳情を採択した市議会の川内原発対策調査特別委員会が、現地で安全対策などを視察。委員が原発構内に入り、海水ポンプエリアの津波対策のための防水設備などを確
認した。
 使用前検査がほぼ終わるのに合わせ、核燃料の装着とは関係なく計画していた視察だったが、森満晃・副委員長は終了後「津波や竜巻など最終的な安全対策を見た。細かいところまで対策がなされており、一
安心した」と話した。【杣谷健太、宝満志郎】
(引用終わり)
 
 川内原発もここまで来たか、という焦りの気持ちもわいてきますが、絶対に諦めずにやることをやる多くの人たちがいることも事実です。
 7月から8月にかけてというのは、「戦争法案」成立阻止闘争の正念場であり、二正面作戦を遂行する余力がないという団体も多いでしょうから、1人1人の個人がどこまで頑張れるかということなのでしょう。
 
 ところで、多くの人が再稼働阻止のための様々な方策を考えている中に、こういうことを考えている人がいるのを知って少し驚いたことがあります。
 
外山恒一 我々少数派 2015年03月09日(月) 19時02分51秒
長渕剛がその気になれば川内原発再稼働ぐらい簡単に阻止できる

(抜粋引用開始)
 昨年の今頃、鹿児島の川内原発が、現在すべて停止している日本の原発の“再稼働第1弾”となるという
報道があった。
 九州では(福島からも遠いし)あまり反原発運動は盛り上がってないし、このままではまんまと再稼働を許してしまうと思い、福岡の九州電力本社前で毎週抗議活動を続けている“反原発右派”の中心的活動
家2名と急遽、再稼働を本当に阻止しうる方法はないのかと謀議した。
 その結果、「長渕剛のファンが起ち上がれば(少なくとも鹿児島での)原発再稼働は阻止できる」との
結論に達した。
 まず前提として、長渕は反原発の立場を鮮明にしている。
 3・11以降、ライブのMCでも、雑誌のインタビューでも、「原発は許せねえ」と繰り返し語っている。それどころか、2012年の(現時点では最新の)アルバム『Stay Alive』に収録されている10分強の、したがってアルバムのメインと云ってよかろう曲「カモメ」は、ストレートな反原発のメッセージソングで
ある。
(略)
 誰もがもう絶対に再稼働してしまうと考えていたところに、1人のミュージシャンが起ち上がってアッ
という間にこれを阻止してしまった。
 この“奇跡”は、国際ニュースになるに決まっているのである。
 音楽で社会を変え“ようとした”ミュージシャンは古今東西いくらでもいる。だが実際に具体的に何事かをなしえたミュージシャンなど皆無に等しい。ことによると長渕は、ジョン・レノンボブ・マーリー
と並び称される、いやそれ以上に偉大な“世界的ミュージシャン”になれるかもしれないのである。
 個人的には“川内原発ゲート前ライブ”では「ろくなもんじゃねえ」を繰り返し歌って“テーマソング”的にフィーチャーしてほしいのだが(“原発なんか、ろくなもんじゃねえ”のニュアンスに受けとれるだろうし)、というのも、外国人にも覚えやすかろう“ピーピーピー♪”の部分が国際ニュースに乗って、ジョン・レノンの「平和を我等に」や「パワー・トゥ・ザ・ピープル」の一節のように、世界中の“闘う民衆”の間に広まるかもしれない。台湾や香港で、中東で、ウクライナで、デモで街路を埋めた群衆から“ピーピーピー♪”の大合唱が巻き起こる光景は、まさに長渕にとっても“ミュージシャン冥利に尽き
る”ものではなかろうか。
 わずか2、3日すべてのスケジュールをなげうって“義挙”に踏み切れば、長渕は、“宿敵”と伝えら
れるサザン桑田ごとき足下にも及ばない、“世界の長渕”になれるのだ。
(引用終わり)
 
 以上の抜粋だけ読んだ人の中には、「単なる悪ふざけか」と思う人がいても不思議はないのですが、リンク先で全文(かなり長い)を読めば、この相当に過激な経歴を持つ「九州を活動拠点とする革命家」がかなり本気であることは分かると思います。
 もっとも、これが実現すると信じる人は(今のところ)ほとんどいないでしょうが。
 しかし、万一、長渕剛が立ち上がると知れば、万難を排して鹿児島に駆け付けると思われる人々がいることも事実です。昨年10月に日刊SPA!が報じた記事と動画をご紹介しておきます。
 
日刊SPA! 2014.10.19 ニュース
長渕ファンたちがデモ! 川内原発再稼働反対を訴えた【動画あり】

(抜粋引用開始)
 10月18日、ミュージシャン・長渕剛さんのファンら約40人が結集し、東京・浅草から上野までをデモ行
進した。彼らが訴えたのは川内原発再稼働反対。なぜ、長渕ファンたちが反原発を訴えたのか?事前に行われた今回のデモの主催者へのインタビューに加え、デモの様子をリポートする。
(略)
 「このデモを立ち上げてから、一部の長渕ファンからは『長渕さんを政治利用するのか』という批判も受けています。でも、音楽をただ消費しているだけでいいのか?僕は『Captain of the Ship』の『お前が行け!』という歌詞を馬鹿正直に受け止めて、行動に出ることにしました。長渕ファンのなかにももちろん、いろいろな考えはあると思いますが、『長渕ファンならば今のこの状況、あなたは平気なの?』と聞きたいぐらいですね。ただ、もしも長渕さん本人から『やめてくれ』と言われたら、すぐにでも長渕ファ
ンとしての脱原発活動はやめますが(笑)」
 実際に長渕ファンが集まって脱原発を訴えたところで、どこまで世論に訴えかけられるかはわからない。だが、「とにかくやる」と決めた大石さんの決意は熱い。「まずは東京でこのデモを開催し、鹿児島の
長渕ファンが立ち上がってくれれば」と語る大石さんに、デモ当日も密着した。
(引用終わり)
 
2014年10月18日「男たちの脱原発デモ」取材映像
 

 さて今日のメルマガ(ブログ)は当初、3年以上前の2012年6月9日に私が発信したメルマガ金原No.975「野田首相大飯原発再稼働演説』と末弘厳太郎『役人学三則』(1931年)」を再配信しようと考
えていました。
 このメルマガは、その前日の2012年6月8日、当時の野田佳彦内閣総理大臣が記者会見を開き、大
原発3号機、4号機の再稼働を決断したことを発表したことに対する怒りを書き留めたものです。
 野田首相の「国民生活を守ることの第1の意味は、次代を担う子どもたちのためにも、福島のような事故は決して起こさないということであります。福島を襲ったような地震津波が起こっても、事故を防止できる対策と体制は整っています。これまでに得られた知見を最大限に生かし、もし万が一すべての電源が失われるような事態においても、炉心損傷に至らないことが確認をされています。」という嘘八百の発言を思い出すだけでも、あらためて怒りがこみあげてきます。
 
 日本国民が東京電力福島第一原発事故という深刻な犠牲の上に勝ち取った「原発ゼロ」を、最初に「無」にしたのが野田政権であり、間もなく2度目の暴挙を行おうとしているのが安倍政権です。
 この原発問題に限らず、TPPにしても、集団的自衛権にしても、現在の自民・公明連立政権による暴政の数々をお膳立てしたのが、この野田政権であったのだとしみじみ感じます。民主党が壊滅的敗北を喫することが確実なあのタイミングで解散したことを含め、現在の政治状況を生み出した最大の“功労者”
野田佳彦前総理でしょう。
 これに異論のある民主党員っています?
 
 ということで、3年余り前に書いたメルマガを、私の第2ブログ(あしたの朝 目がさめたら)に再録しました。ご笑覧いただければ幸いです。その上で、あらためて権力者のごり押しに対する怒りを新たにし、再稼働阻止に向けた活力に変換できればと願っています。