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wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

『新・戦争のつくりかた』WEB版公開と「私たちの声を国会へ」(りぼん・ぷろじぇくと)

憲法 文学
 今晩(2015年7月8日)配信した「メルマガ金原No.2145」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
『新・戦争のつくりかた』WEB版公開と「私たちの声を国会へ」(りぼん・ぷろじぇくと)

 2004年に初めて冊子版として世に出た絵本『戦争のつくりかた』について、過去2回、このメルマ
ガ(ブログ)でご紹介してきました。
 最初に取り上げたのは、昨年の8月7日のことでした。
 
 
 私自身、冊子版もその後出版されたマガジンハウス版(当時絶版だった)も読んでいなかったものの、WEB版として公開されたものを読んで感銘を受け、しかも著作権について「非営利的使用に限りオープン」とされていましたので、
「『戦争のつくりかた』が書かれてから10年経ちました。10年前の「予言」がほぼ実現の「一歩手前」にまで来ていることは、まことに残念ながら認めざるを得ません。しかし、そのような状況であるからこそ、「まだ道は残されてい」ると信じて、自らの責任を果たす以外にありません。そして、「戦争をしない未来を選びとる」ための有力なツールとして、この絵本『戦争のつくりかた』をみんなで活用できればと思います。」
という思いからご紹介したのでした。
 
 ところが、そらから間もなく、WEBサイトでマガジンハウスから『新・戦争のつくりかた』が刊行されることが予告され、2014年9月11日に第1刷が同社から発行され、私も早速入手して一読し、その感想をアップしたのが以下の記事です。
 
 
 そこでは、旧版と比較した新版の特徴として、
1 本文は1字1句変更されていないこと。
2 他方、井上ヤスミチさんによるイラストは全て新作に入れ替わったこと。
3 資料集が非常に充実したものになり、「自衛隊の海外派遣地域」一覧図とその解説が新たに掲載され
たこと。
4 関連法律集が旧版に比べて約3倍に増加したこと。
などを紹介しました。
 
 そして、いよいよ今年の5月15日、予想されていた“戦争法案”が国会に上程されました。
 この事態をうけて著作者である「りぼん・ぷろじぇくと」は、2014年9月に刊行した『新・戦争の
つくり方』のWEB版の公開に踏み切りました(英語版も同時公開されました)。
 これに合わせて、おそらく旧版のWEB版は削除されたようです。
 
2015年書き換え版
2015年6月現在、手書きで本文を書き換えたバージョンです。(赤字)
English(in 2015)

 
 日本語版も英語版も、1頁1頁、クリックしながら読んでいってください。もちろん、井上ヤスミチさんによるイラストも全て書籍2014年版のものになっています。
 ただし、現時点でもマガジンハウス版の書籍が刊行中であることに配慮してでしょう、ダウンロードし
て自分で印刷することはできないようです。
 あくまでも、WEB環境を利用できる人のための公開であり、紙ベースでなければ読めない人について
は、書籍版を購入するか、図書館で借りるかすべきでしょう。
 そういう人のためには、「最寄の書店/図書館の在庫の検索は、こちらのサイトが便利です」として、テイクストック(TAKESTOCK)」というサイトが推奨されています。

新・戦争のつくりかた
りぼん・ぷろじぇくと
マガジンハウス
2014-09-11

 

 ところで、上記WEB版が「2015年書き換え版」と表記されていることについては、「りぼん・ぷろじぇくと」から、以下のようなお知らせがなされています。
 
(引用開始)
『新・戦争のつくりかた』をお持ちの方へ【6.6】
りぼん・ぷろじぇくと『新・戦争のつくりかた』(2014マガジンハウス)をお持ちの方へ、お知らせです
『新・戦争のつくりかた』を本棚から取り出して、以下の3箇所を書き替え、全体を読み直してみてくださ
い。審議中の安保関連法案がどういうものか、くっきり浮かび上がってきます。
===========
p3
・60年ちかく前に→70年ちかく前に
・戦争のために なにかをしたことがありません→戦争のために 直接には なにかをしたことがありま
せん
p20
・「憲法」を書きかえます → 「憲法」を読みかえます
===========
※p3の訂正は、この10年間におきたこと、p20の訂正は、昨年7月1日の閣議決定とこの法案がどういうも
のかをあらわしています。その後に起きることは、p22-27に書かれています。
この3週間法案を読み、先週から始まった国会審議をみてきましたが、やっぱりこういうことだったのだと感じています。
(引用終わり)
 
 以下には、以上の「お知らせ」で指摘されている3頁、20頁、22~27頁のみ引用しますが、是非、新たに公開されたWEB版(3箇所の赤字修正済み)で全体をお読みください。
 
(引用開始)
(3頁)
わたしたちの国は、70年ちかくまえに
「戦争しない」と決めました。
だからあなたは、戦争のために
直接には なにかをしたことがありません。
 
でも、国のしくみやきまりをすこしずつ変えていけば、
戦争しないと決めた国も、戦争できる国になります。
 
そのあいだには、
たとえば、こんなことがおこります。
 
(20頁)
わたしたちの国の「憲法」は、
「戦争しない」と決めています。
 
憲法」は、
政府がやるべきことと、
やってはいけないことを
わたしたちが決めた、
国のおおもとのきまりです。
 
戦争したい人たちには、つごうのわるいきまりです。
 
そこで、
「わたしたちの国は、戦争に参加できる」と、
憲法」を読みかえます
 
(22頁)
さあ、これで、わたしたちの国は、
戦争できる国になりました。
 
政府が戦争すると決めたら、
あなたは、国のために命を捨てることができます。
 
政府が、「これは国際貢献だ」と言えば、
そのために命を捨てることができます。
 
戦争で人を殺すこともできます。
 
(23頁)
おとうさんやおかあさんや、
学校の友だちや先生や、近所の人たちが、
戦争のために死んでも、悲しむことはありません。
 
政府はほめてくれます。
国や「国際貢献」のために、いいことをしたのですから。
 
(24頁)
人のいのちが世の中で一番たいせつだと、
今までおそわってきたのは 間違いになりました。
 
(25頁)
一番たいせつなのは、「国」になったのです。
(引用終わり)
 
 最後に、「絵本 戦争のつくり方 りぼん・ぷろじぇくと」公式WEBサイトのトップページでは、現在、以下のような告知が掲載されています。
 
特設サイトOPEN!
安全保障関連法案
このまま成立してしまうの?
私たちの声を国会へ 
りぼん・ぷろじぇくと2015
 
 そして、その特設サイトはこちらです。
 
~ちょっと まって!安保関連法案~
私たちの声を国会へ
一人ひとりが動くことによって、流れが大きく変わるかもしれません
 
 その呼びかけ文を引用します。
 
(引用開始)
わたしたちの声を、国会へ
いま国会で審議中の「安全保障関連法案」は、集団的自衛権を使えるようにするための、10本の法律の改
正案を一括りにした法案と、1本の新しい法案をあわせた、膨大なものです。
国会では、野党の鋭い質疑によって問題点が浮き彫りにされています。対する政府の答弁は曖昧だったり
、同じことの繰り返しだったり、矛盾していたり、後日訂正されたり。
憲法審査会では、与党推薦者をふくめた3人の憲法学者全員が、この法案を「違憲」と明言しました(6/4
)。いずれも自衛隊や個別的自衛権は合憲と認める方々です。
多くの人びとは、政府の説明が不十分と感じています(安保法案「説明不足」81.4% 6/1 共同通信)。
また、今国会での成立に反対の人は57.7%、賛成の31.7%を大きく引き離しています。(5/23,24 産経新聞、FNN)
そんな中、安倍首相はこの法案を今国会で成立させようとしています。自民党の佐藤国対委員長は「国対メンバーには法案の内容なんて知らなくていいと言っている。通すことに突き進めばいい」、強行採決
「状況次第だ」と発言しました(5/23 日本経済新聞朝刊)。
しかし、これは、自衛隊員はじめ人びとの命にかかわり、日本のあり方を大きく変える重大な法案です。
まずは「今国会で成立させない」ことをめざして、野党議員を後押ししたり、与党議員に疑問を投げかけ
たりしませんか。
議員は有権者の声に敏感です。
みなさんの地元の議員に、「よくわからない」「知りたいので説明してほしい」と尋ねたり、意見を伝え
てください。
議員の事務所を訪ねる、国会報告会などの場で直接質問する、電話で聞く、FAXや手紙で質問するなど、い
ろいろな方法があります。
議員がtwitterfacebookなどをやっているなら、そこから入るのも有効です。
また、実際に国会審議を傍聴したいと申し出てみることも出来ます。
ぜひ、直接働きかけてみてください。
そして、twitterfacebookなどのSNSで、その結果をアップしていきませんか。
一人ひとりが動くことによって、流れが大きく変わるかもしれません。
6月8日 りぼん・ぷろじぇくと
(引用終わり) 
 
 まさに、今私たちの目の前に出現している危機的事態を10年以上前から予想し、何とかそれをくい止めようとしてきた「りぼん・ぷろじぇくと」の皆さんに心から感謝し、敬意を表します。そして、「わたしたちの声を国会へ」という呼びかけに呼応して、できる限りの努力をしたいと思います。