読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

wakaben6888のブログ

憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

辺野古工事1ヶ月中断の間にやるべきこと~少なくとも検証結果報告書は読んでおこう

政治 平和
 今晩(2015年8月5日)配信した「メルマガ金原No.2173」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
辺野古工事1ヶ月中断の間にやるべきこと~少なくとも検証結果報告書は読んでおこう

 沖縄をめぐる大きな動きが報じられていますので、記録しておきたいと思います。それぞれの動きがおそらく連動しているはずです。
 
琉球朝日放送 報道制作部 2015年7月16日 18時31分
第三者委員会報告書「瑕疵あり」(動画あり)

(抜粋引用開始)
 検証を始めて5カ月余り。結果報告が出ました。前の知事が行った辺野古の埋め立て承認を検証してい
第三者委員会は、16日、4つの瑕疵を指摘する報告書を翁長知事に提出しました。
 第三者委員会の大城浩委員長は県庁に翁長知事を訪ね、埋立て承認の過程を検証した報告書を知事に提
出しました。
 報告書では、埋め立てにより得られる利益と不利益とを比較すると、埋め立ては合理的とは言えないな
ど、前の知事の埋立て承認には4つの瑕疵があると指摘しています。
 翁長知事は「内容についてしっかりと精査したうえで、今後埋め立て承認の取消しも含めて、どのよう
に対応することが効果的なのか、慎重に検討していきたいと考えております」と話します。
 また検証委員会の判断を最大限尊重すると述べたほか、辺野古での工事の進み具合も判断材料にしながら、承認取り消しを判断していくとの考えを示しました。
(略)
久田記者「まずはこちら、埋立てて基地ができる利益より不利益のほうが大きいという点。ずさんな環境
アセスの手続きに基づいた判断であったという点。また、生物多様性の保護に関する国の計画も十分考慮されていなかったのではないかという点。そして、そもそも論ですが『普天間基地を移設する必要性』と『辺野古を埋め立てる必要性』を直接結びつけた審査の在り方もおかしいとして、埋立ての必要性があったとまで言えなかった、これも法的な瑕疵である、と結論づけています」
(略)
(引用終わり)
 
琉球新報 2015年7月23日 11:33 
翁長知事の国連演説、実現へ 9月人権理事会で

(抜粋引用開始)
 スイスのジュネーブで9月14日~10月2日の日程で開かれる国連人権理事会で、翁長雄志知事が辺
野古新基地建設問題について演説するための見通しがついたことが22日、分かった。
 知事の国連演説は新基地建設阻止を目的に活動する「沖縄建白書を実現し未来を拓(ひら)く島ぐるみ会議」が複数国連NGOの協力を得て準備してきた。島ぐるみ会議によると知事の日程調整はこれから
だが、開催期間中の9月21日か22日を軸に登壇できる方向で調整している。
 翁長知事は当選後、国連への働き掛けに意欲を示しており、演説が実現すれば知事が新基地建設問題の
解決を広く国際世論に喚起する場となりそうだ。
 今回、国連との特別協議資格を持つ国連NGOの「市民外交センター」が島ぐるみ会議などからの要請を受け、人権理事会での発言時間を翁長知事に貸与する意向を示している。国連との特別協議資格を持つ
NGOが他者に発言時間を貸すことは日常的に行われており、可能だという。
(略)
(引用終わり)
 
共同通信 2015/07/26 15:47
沖縄知事、国連演説を検討 辺野古反対、世界に訴え

(引用開始)
 沖縄県の翁長雄志知事は26日、9~10月にスイス・ジュネーブで開かれる国連人権理事会での演説を検討していると明らかにした。米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に反対する立
場を訴え、国際世論に働き掛ける。この日、海外出張から戻り、那覇空港で記者団に語った。
 翁長氏は、以前から国連で沖縄の基地問題を説明することを視野に入れてきたとし、「世界の皆さんに
も知っていただかなければならない」と強調した。
 翁長氏の国連演説は、辺野古移設阻止を掲げる市民団体が調整。
 人権理事会は9月14日~10月2日に開かれ、演説は9月下旬を想定している。
(引用終わり)

朝日新聞デジタル 2015年7月31日12時22分
翁長知事、菅官房長官と会談 協議書取り下げ要請

(抜粋引用開始)
 沖縄県の翁長雄志知事は31日午前、首相官邸菅義偉官房長官と会談した。米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設計画をめぐり、政府が埋め立て本体工事に着手する前の手続きと
して県に提出した協議文書の取り下げを求めたが、歩み寄りは見られなかった。
(略)
 翁長氏は会談後、記者団に「これからも対話は続けていかなければならない」と語った。8月上旬には
安倍晋三首相との会談も予定しており、夏以降にも埋め立て本体工事に着手する方針を示している政府に対し、引き続き移設反対を訴えていくとみられる。(泗水康信)
(引用終わり)
 
首相官邸ホームページ 内閣官房長官記者会見
平成27年8月4日(火)午前

(冒頭発現から引用開始)
 沖縄問題でありますけれども、普天間飛行場辺野古移設に関して、沖縄県では、第三者委員会の報告書が翁長知事に提出をされて、埋立承認の取消し等が検討されております。そこで、政府としては、8月10日月曜日から9月9日水曜日までの間、工事を一時中断をし、改めて辺野古移設に関する政府の考え方を沖縄県に説明するとともに、問題の解決に向けて、集中的に協議を行うことといたしました。また、沖縄県在日米軍に申請していた、辺野古沖の臨時制限区域における立入調査について、沖縄県がこの期
間中に調査できるように決定をする予定であります。
(引用終わり)
※上記記者会見の(沖縄関連の部分の)全文文字起こしが沖縄タイムス公式サイトに掲載されています。
 
 政府が辺野古における工事を1ヶ月中断することとしたのが、参議院で審議中の安保関連法案への悪影響を懸念し、仮に翁長知事による埋立承認の取消しが避けがたいとしても、何とかこれを先送りしたいという思惑からだろうということは、誰でも思いつくことです。
 どうせなら、九州電力川内原発再稼働も先送り、もしくは中止して欲しいものですが。
 もっとも、ことここに至れば、「戦後70年談話(安倍談話)」だけは、是非とも安倍首相らしい、同首相にとって「会心の」談話を発表して欲しいものだと、私はかなり本気で願っています。仮にそれが実現すれば、安倍政権崩壊の「決定的な一撃」となり得るでしょうから。
 
 それはさておき、ものごとは、どちらの方向から光を当てるかによって、それこそ180度異なった解釈も可能であり、そうであればこそ、「複眼的思考と常識による判断」が必要になるのですが、翁長知事の行動についても、本気で辺野古の工事を止めるつもりなどなく、ポーズをとっているだけだと、「自分だけは知っている」と言わんばかりのしたり顔で論評する人が世の中には結構いて、またそれをSNSで拡散する人もいたりします。
 まあ、どういう解釈をしようと勝手ではありますが、結果として沖縄の人々の足を引っ張ることだけはやめて欲しいと思わずにはいられません。
 
 私自身、翁長知事の「真意」など知り得るはずがありませんが、何度も上京のたびに首相や官房長官への面会を申し入れては断られることを繰り返したこと、「成果がなかった」という本土大手メディアによるキャンペーンに包まれる中で訪米を敢行したこと、第三者委員会による検証結果報告が出るまで埋立免許取消しに具体的に言及しなかったことなど、私は老練な保守政治家としての着実な手を積み上げていると見ますけどね。
 それに、仮に翁長知事への評価が誤っていたとしても、今翁長批判をすることで誰を利しているかを考えれば、自ずからとるべき態度は明らかだと思うのですが。 
 
 ところで、工事中断中に是非ともやっておきたいことがあります。それは、7月16日に翁長知事に提出された「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認手続に関する第三者委員会」による検証結果報告書を読むことです。
 第三者委員会による報告書全文や資料、委員会議事録などは、沖縄県の以下のページに掲載(7月29日から)されています。
 
検証結果報告書(本文131ページ)
 
 公有水面埋立法の解釈論も関係してくるはずなので、検証結果を理解するだけでも大変だろうと思いますが、これを読みもせず、翁長知事の今後の行動をあれこれ論評する愚は避けたいと思います。