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再放送(ETV特集「“書きかえられた”沖縄戦~国家と戦死者・知られざる記録~」)と見逃し配信(情熱大陸「詩人・谷川俊太郎」)のご案内

 今晩(2015年8月17日)配信した「メルマガ金原No.2185」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
再放送(ETV特集「“書きかえられた”沖縄戦~国家と戦死者・知られざる記録~」)と見逃し配信(情熱大陸「詩人・谷川俊太郎」)のご案内

 見たいと思っていたのに見逃した、あるいは、放送されるとは知らなかった番組を後から見る方法としては、オンデマンド放送なども普及しつつありますが、気がつくのが早ければ、再放送で見られることも
あります。
 また、限られてはいますが、放送局自身が、期間限定でインターネット配信してくれる(一種の無料オ
ンデマンド)番組もあります。
 今日は、一昨日(8月15日)と昨日(16日)の放送が終わってから、「見たかった」と気がついた番組をご紹介します。
 
 まずはじめは、これから再放送が予定されている番組です。
 
NHK Eテレ ETV特集
「“書きかえられた”沖縄戦~国家と戦死者・知られざる記録~」

本放送 2015年8月15日(土)午後11時~ (放送終了)
再放送 2015年8月22日(土)午前0時~ (金曜深夜)
(番組案内から引用開始)
 アジア・太平洋で膨大な戦死者を出したあの戦争から70年。日本人だけで310万人を超す犠牲に、
国はどう向き合ってきたのか?
 そのことを考える上で、重要な場所がある。太平洋戦争末期、日米が激しい地上戦を繰り広げた沖縄だ。戦死者は軍民合わせておよそ20万人。沖縄県民だけで12万人に上る。日本軍は、アメリカ軍の本土侵攻を食い止めるため、沖縄で"時間稼ぎ"のための持久戦を展開。深刻な兵力不足を補うため、学生や女性、老人までもさまざまな形で戦場に"根こそぎ動員"した。日本軍が潜む地下壕(ごう)やガマと呼ばれる洞窟に、軍民が混在する状況が生まれ、アメリカ軍の無差別の攻撃の中で、住民の犠牲も拡大していった。戦後、国は、沖縄県民の4人に1人という甚大な犠牲に報いるために、ある支援制度を拡大していく。軍人・軍属の遺族を支援するための「戦傷病者戦没者遺族等援護法」だ。今回、NHKはその援護法関連の国の膨大な内部資料を入手した。本来、一般住民には適用されないこの制度を、国は民間人にまで拡大していた。日本軍に協力して亡くなった人を「戦闘参加者」と位置づけ、およそ5万6千人を、軍人・
軍属に準ずる存在として援護の対象としたのである。
 ところが5万を超す「戦闘参加者」の名簿をつぶさに見て行くと、不自然な部分があることが分かってきた。住民が日本軍に協力して亡くなったという「死の理由」の多くが実態とは異なるものに"書きかえ"られていたのだ。日本軍に強制的に壕を追い出されて亡くなったケースは、軍に「壕を提供」して亡くなった、と書きかえられていた。なぜ、そのような事態が起きたのか。そしてその事は今に何を突きつけているのか。膨大な資料と関係者の証言から、戦後70年たってようやく浮かび上がった、知られざる戦後
補償の歴史をひもとく。
語り:伊東敏恵アナウンサー(内容59分)
(引用終わり)
 
 戦傷病者戦没者遺族等援護法が定める準軍属(の一類型である戦闘参加者)と沖縄というテーマについては、考えなければならない様々な問題を含んでいます。1時間のこの番組は、考えるための「1つの」視点を提供してくれるのではないかと思います。
 
 もう1つは、期間限定で「見逃し配信」(無料オンデマンド)をしてくれる番組です。
 
 
 先月、『せんそうしない』(ぶん:たにかわしゅんたろう え:えがしらみちこ)という絵本を出したばかりの83歳の詩人・谷川俊太郎さんに密着取材した番組です。
せんそうしない
谷川 俊太郎
2015-07-16

 番組から谷川さんに、「日本と私」というタイトルの詩を番組のために作って欲しいと依頼し、番組の
最後で谷川さんがその詩を朗読されるという構成です。
 著作権の関係がありますので、その一部だけ引用します。是非、全編を視聴してください(期間限定・
8月23日までです)。
 
  「日本と私」  谷川俊太郎

私は東京信濃町の慶応病院で生まれたそうだ
そこは日本という国の一隅だったらしい

(略)
日本が好きかと問われることがあるが 返答に困る
八〇年以上住んでいる阿佐谷界隈には愛着がある
母語の日本語は年取るにつれて好きになってきた
好きになった女性はみな母語が日本語だった
(略)
私が日本人のひとりであることは疑えないが
生き物として私は日本人である前に哺乳類として分類される
と そんな呑気なことを言っていられるのも
私が兵士やテロリストになる運命を免れているからだろう
これからの日本がどうなるのかと思うことはあるが
どう出来るかを思うと 自分の力不足を痛感する
 
(余談)谷川さんの姓は「たにかわ」と読むんですね。「たにがわ」だとばかり思っていた。