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宝田明さんからのメッセージ(講演・インタビュー3題)

 今晩(2015年8月24日)配信した「メルマガ金原No.2192」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
宝田明さんからのメッセージ(講演・インタビュー3題)

 これまで折に触れてご紹介してきた俳優の宝田明さんの発言を、ここで整理してまとめておこうと思います。
 そう考えたきっかけは、一昨日(9月22日)、神戸国際会議場で開かれた「私の戦争体験・子どもたちに平和な未来を!」と題した宝田さんの講演会をIWJ兵庫のユースト中継で視聴したことです。1934年4月生まれの満81歳という年齢にもかかわらず、ここ最近の、戦争体験を踏まえた積極的な発言には、「今言わなくてどうする」という決意がにじみ出ており、まことに瞠目すべきものだと感嘆します。
 以下に、インターネット環境で容易に視聴できる講演、インタビューをご紹介します。
 この他、テレビやラジオのインタビューで話題になった部分が動画サイトにいくつも掲載されていますが、著作権者の同意の下にアップされてはいないでしょうから、紹介は控えます。関心のある方は、「宝田明」でグーグルなどで動画検索をかけてみてください。
 
IWJ 2015/08/22 【兵庫】子どもたちに平和な未来を!宝田明さんが語る「憲法九条は世界の宝だ」(動画)
0分~ 開会(司会:小山乃里子氏・ラジオパーソナリティ
4分~ 石川康宏氏(神戸女学院大学教授)「戦争法案をめぐって…市民が声をあげるとき」
42分~ 宝田明舞台出演作品集 上映
49分~ 宝田明氏(俳優) 講演「私の戦争体験・子どもたちに平和な未来を!」
2時間04分~ アピール
SADL(民主主義と生活を守る有志)/SEALDs KANSAI(自由と民主主義のための関西学生緊急行動)
 
日本記者クラブ「戦後70年 語る・問う」(29) 2015.8.6
俳優 宝田明

記者による会見リポート(日本記者クラブ会報2015年9月号に掲載)
「戦争は憎悪しか生まない」

(引用開始)
 81歳にもかかわらず、相変わらずのダンディー。壇上の宝田明氏は往年の二枚目俳優のオーラを放っている。「ゴジラ」の主役をはじめとする銀幕のスター、そして華やかなミュージカルの舞台でライトを浴びて歌い踊るエンターテイナーのイメージは健在だ。その宝田氏の「憎悪」という感情に翻弄された自らの戦争体験の話は衝撃的だった。
 満州鉄道の技師だった父と共に旧満州ハルビンに移り住んだ宝田氏が小学5年生で迎えた終戦。そして、日ソ中立条約を一方的に破って満州に侵攻したソ連軍によって生活を一変させられた。ソ連兵の略奪、凌辱、惨殺を目の当たりにし、自身も腹部に銃撃された経験は、今でもロシアという国に対する憎悪の元になっていると語る。「戦争とはそういうもの。憎悪しか生まない」
 また、兄が戦争によって人生を狂わされたことも、宝田氏の安保法制をめぐる今の政治状況に対する強い姿勢に通ずる。「憲法9条は死守しなければならない。戦争は絶対してはならない」と強調する宝田氏に、「歴史を語り継ぐ」姿勢が感じられた。
日本BS放送報道局プロデューサー 三舟小文
(引用終わり)
 
みんなの戦争証言アーカイブス 2014年12月16日公開
軍国少年宝田明さん戦争証言

Summary
(引用開始)
2歳の頃、南満州鉄道の技師として赴任する父に連れられ家族と共に旧満州国ハルビンに移り住んだ宝田明。小学校では関東軍から銃剣術の訓練を受け、戦陣訓を唱える日々。日本から届いた皇居の玉砂利をほほにあて涙する宝田少年は「我は祖国に本の防塁たらん」とお国を守るのが自らの使命だと胸を張っていた。ところが1945年8月。ソ連軍が日ソ中立条約を破り国境を越え満州に侵攻。生活は一変。銃を突きつけ迫るソ連兵によって家族は壮絶で哀しい犠牲を強いられる。
(引用終わり)
 
(付記)
 宝田明さんといえば『ゴジラ』ということで、昨年、ハリウッドで作られた2本目の『GODZILLA』公開に合わせてメディアの取材に積極的に応じたことで話題となりました。
 例えば、以下のブログ(ゴジラ60年/原点は核の恐怖 3・11で再発見/戦争やめない人間たちへの警告)などで紹介されています。
 また、私も自分と同い年のゴジラのために、以下のようなブログを書き、そこに宝田明さんの中日新聞インタビューの一部を引用しています。ご笑覧いただければ幸いです。
 
2014年6月8日
『ゴジラ』は今も世相を撃てるか?