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「戦争のリアル」を知って9.19後に立ち向かおう~10/17西谷文和さん講演会のお知らせ@和歌山市

 今晩(2015年9月29日)配信した「メルマガ金原No.2228」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「戦争のリアル」を知って9.19後に立ち向かおう~10/17西谷文和さん講演会のお知らせ@和歌山市

 9.19前と9.19後では、もしかすると我が国のあり様(よう)は、根本的に変わってしまったの
かもしれません。
 日本人の多くがそのような時代の節目というか境目を意識した最近の事例が3.11であったことは言うまでもありません。もっとも、3.11があっても全く人生が変わらなかった人もたくさんいるようで
すけどね。
 ですから、時代の状況を変えられるかどうかは、9.19後の新たな日本で自分が何をしなければならな
いのかを自問し、行動に移す人たちがどれだけあらわれるかにかかっているのでしょう。
 
 「九条の会」が「日本国憲法は、いま、大きな試練にさらされています。」という現状認識の下、「日本と世界の平和な未来のために、日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、「改憲」のくわだてを阻むため、一人ひとりができる、あらゆる努力を、いますぐ始めることを訴えます。」というアピールを発表したのは、2004年6月10日のことでした。

 11年前のこのアピールを、9.19後に読み返す時、この事態をどう受け止めるべきか、10年余り、様々な9条を守る運動を続けてきた者の1人として、何らかの総括が必要なのだろうなと思っています。その作業は、1人1人の個人がまずは自問自答しながらなすべきことだと思いますが、各地で結成されて活動を続けてきた「9条の会」をはじめとする様々な団体においても、いずれ総括が必要でしょう。1年に1回総会を開くところが多いでしょうから、せめて次の総会では、自分たちなりの総括をしなければ、これから
どう活動していくのか、という方針も立たないはずだと思います。
 もっとも、私自身が所属する団体(憲法9条を守る和歌山弁護士の会)は、とにかくやるべきことをやるのに忙しく(例えば「安保法制(戦争法)廃止を求める9・23和歌山集会」の緊急開催など)、当面、総
括どころではないかもしれませんが。
 
 実は、10月から11月にかけて、(全国でもそうでしょうが)私の地元和歌山でも、例年恒例となっている講演会や憲法フェスタなどを予定している団体がいくつかあるのです。その中には、私自身が運営委員として企画に関与しているイベントもあります(11月3日/守ろう9条 紀の川 市民の会/第12憲法フェスタ)。
 この種の毎年やっている企画は、遅くとも半年位前から、講師としてまず誰に交渉しようかという検討
を具体的に始めるものですが、各団体とも、今年の秋の企画ほど困ったことはなかったでしょう。何しろ、開催する時点で“戦争法案”が成立しているかどうか未確定だったのですからね。だから、講師が決まった後でも、講演のタイトルをどうするかがまた悩みの種だったりします。
 従って、年内に定例企画を行う団体に、「ところで、設立以来、9.19までの活動を振り返った総括はできていますか?」と問いかけるつもりはないのです。「それ、無理だよね」と自分自身で答えなければなりませんから。
 
 ここまでが前置きということだと長過ぎますかね。前置きではなく、「前半」と理解していただければ幸いです。
 
前半 9.19前を総括し9.19後に立ち向かう(序説と言うより予告ですね)
後半 西谷文和さん講演会のお知らせ(10月17日@和歌山市
 
 フリージャーナリストの西谷文和さんについては、このメルマガ(ブログ)の読者には説明するまでもなくお馴染みの方ですので、以下に、10月17日(土)に和歌山市で行われる講演会のチラシ記載内容をお知らせします。
 
チラシ文字情報から引用開始)
戦争する国づくりを許さない!
市9条センター 秋の憲法学習会
 
「テレビがいわない戦争のリアル」(仮題)
 
講師 西谷 文和 (フリ-ジャーナリスト)
 フリージャーナリストでイラクの子どもを救う会代表。2006年度「平和協同ジャーナリスト大賞」を受賞。テレビ朝日報道ステーション」や朝日放送「ムーブ!」、毎日放送ラジオ「RadioNews たね蒔きジ
ャーナル」、TBSテレビ「イブニングニュース」などで戦争の悲惨さを伝えている。(ウィキペディアより)
 
「シリアでは、高校生や大学生が銃を撃っている。昔も今も、戦争は年寄りが命令して、若者が死ぬ。儲かるのは、銃やロケット弾を作るメーカーだけ」
(2014年3月1日、「戦争と原発はつながっている~シリア最新情報~」より)
 
日時 2015年10月17日(土)午後1時30分~4時
場所 和歌山県JAビル 11階
       和歌山市美園町5-1-1
資料代 500円(高校生以下無料)
 
憲法9条を守る和歌山市共同センター
連絡先:和歌山市湊通丁南1丁目1-3 和歌山地区労内 Tel 073-436-3578

(引用終わり)  
 
西谷文和 和歌山市共同センター事務局長の深谷さんからチラシのデータがメールで届いたのは4日前のことでしたので、もういくら何でも(仮題)ではないと思いますが(?)。
 あと、ウィキペディアに書いていなかったことで是非紹介しておきたい西谷さんの仕事としては、「たね蒔きジャーナル」の精神を受け継ごうと2013年1月から始まった
報道ラジオ番組「ラジオフォーラム」の8人いるパーソナリティの1人ということです。
 

 なお、西谷さんは、「イラクの子どもを救う会」ブログに、主に海外取材時の現地レポートを掲載され
ており、非常に有益なアーカイブとなっています。
 また、「イラクの子どもを救う会ニュース」も、同会ホームページにPDFファイル化して掲載されて
おり、読み応えがあります。
 
 私としては、西谷さんが語る「戦争のリアル」の中でも、(シリア情勢も気になりますが)とりわけアフガニスタンにおけるISAFの活動やいわゆる「自爆テロ」のお話を伺いたいものだと思っています。
 もちろん、西谷さんが、PKOでの任務拡大(治安維持等)や国際連携平和安全活動、国際平和共同対処事態における協力支援活動などにより、実際に自衛隊が直面する可能性が格段に高まった「戦場」の実相を「
リアル」に語れる代表的なジャーナリストのお1人だからです。
 是非、多くの方にご参加いただきたいと思います。
 

(忘れないために)
 「自由と平和のための京大有志の会」による「あしたのための声明書」(2015年9月19日)を、「忘れないために」しばらくメルマガ(ブログ)の末尾に掲載することにしました。
 
(引用開始)
  あしたのための声明書
 
わたしたちは、忘れない。
人びとの声に耳をふさぎ、まともに答弁もせず法案を通した首相の厚顔を。
戦争に行きたくないと叫ぶ若者を「利己的」と罵った議員の無恥を。
強行採決も連休を過ぎれば忘れると言い放った官房長官の傲慢を。
 
わたしたちは、忘れない。
マスコミを懲らしめる、と恫喝した議員の思い上がりを。
権力に媚び、おもねるだけの報道人と言論人の醜さを。
居眠りに耽る議員たちの弛緩を。
 
わたしたちは、忘れない。
声を上げた若者たちの美しさを。
街頭に立ったお年寄りたちの威厳を。
内部からの告発に踏み切った人びとの勇気を。
 
わたしたちは、忘れない。
戦争の体験者が学生のデモに加わっていた姿を。
路上で、職場で、田んぼで、プラカードを掲げた人びとの決意を。
聞き届けられない声を、それでも上げつづけてきた人びとの苦しく切ない歴史を。
 
きょうは、はじまりの日。
憲法を貶めた法律を葬り去る作業のはじまり。
賛成票を投じたツケを議員たちが苦々しく噛みしめる日々のはじまり。
人の生命を軽んじ、人の尊厳を踏みにじる独裁政治の終わりのはじまり。
自由と平和への願いをさらに深く、さらに広く共有するための、あらゆる試みのはじまり。
 
わたしたちは、忘れない、あきらめない、屈しない。
 
     自由と平和のための京大有志の会
(引用終わり)
 

(付録)
『腰まで泥まみれ』 原曲:ピート・シーガー 日本語詞・演奏:中川五郎