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「立憲デモクラシーの会」による安保法制“今日までそして明日から”

 今晩(2015年11月4日)配信した「メルマガ金原No.2264」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「立憲デモクラシーの会」による安保法制“今日までそして明日から”

 憲法の危機が表面化する中、多くの学者、研究者を含む識者が立ち上がり、様々な組織・団体を立ち上げて活動を続けてきました。
 私も、そのような動きを極力フォローしたいと考え、メルマガ(ブログ)でご紹介してきました。
 私が特にその活動に注目してきた団体としては、
 ○立憲デモクラシーの会
などがあります。
 そしてこれらの団体は、9.19以降もそれぞれ活発に活動を継続しています(国民安保法制懇はまだよく分かりませんが)。
 安全保障関連法に反対する学者の会については、10月25日に開かれたシンポジウムの模様をご紹介しました(動画紹介10/25シンポジウム「岐路に立つ日本の立憲主義・民主主義・平和主義―大学人の使命と責任を問い直す」(安全保障関連法に反対する学者の会/2015年10月26日)。
 今日は、立憲デモクラシーの会の9.19以降の動向をご紹介しようと思います。
 同会の呼びかけ人で、学者の会の呼びかけ人を兼ねておられる方も少なくありませんが、石川健治さん(東京大学教授・憲法学)のように、思うところあって学者の会には参加していないが、立憲デモクラシーの会の活動には熱心に参加しているという方もおられますので、こちらの動きにも是非目を配っておきたいと思います。
 今日ご紹介するのは、去る10月30日(金)に開かれた公開シンポジウム「安保法制以後の憲法と民主主義」(於:日本教育会館大ホール)の動画と、これから開かれる「立憲デモクラシー講座」と「立憲デモクラシーの会 地方講演会」です。
 
 まず、10月30日のシンポジウムの動画(三輪祐児さん撮影)と開催概要をご紹介します。
 
20151030 UPLAN 【公開シンポジウム】安保法制以後の憲法と民主主義(2時間24分)

開催案内から引用開始)
 
大きな反対運動にもかかわらず、安倍政権は安保法制を強行採決により成立させました。しかし、今回の反対運動は日本の民主主義に様々な遺産をもたらしたことも事実です。
 安保法制成立後の今、改めて日本の民主主義をどのように立ち直らせるか、憲法擁護の運動をどう進めるか、反対運動の総括を踏まえて、立憲デモクラシーの会は下記のような議論の場を設けたいと思います。反対運動に参加された方々、この運動に心を寄せた皆さんに、このシンポジウムに参加し、ともに考えていただきたいと思います。
日時 2015年10月30日(金)午後6時から
場所 日本教育会館大ホール(東京メトロ都営地下鉄神保町駅 徒歩3分)
挨拶 樋口陽一憲法学、立憲デモクラシーの会共同代表)
パネリスト
杉田敦(政治学)
青井未帆(憲法学
五野井郁夫(政治学)
山口二郎(政治学、立憲デモクラシーの会共同代表)
入場無料 予約不要
主催 立憲デモクラシーの会
(引用終わり)
 
 私自身、まだ樋口陽一先生の開会挨拶とシンポの冒頭しか視聴できていないのですが、安保法制の「今日までそして明日から」(40年以上前の“よしだたくろう”の曲がすぐに思い浮かぶ人がどれほどいるだろう)を考える上で、非常に参考になる知見が得られるのではないかと期待しています。
 
 さらに、立憲デモクラシーの会では、「立憲デモクラシー講座」と「立憲デモクラシーの会 地方講演会」を企画し、今月(2015年11月)からどんどん実施していく予定であることを、同会ホームページを閲覧して知りました。
 同会のこのような積極的な姿勢には勇気付けられます。
 以下に、同会ホームページからその案内を引用しますので、参加可能なものには是非積極的に足を運ばれることをお勧めします(来年1月22日の岡山講演会は行きたいけど、和歌山から岡山というのは結構時間がかかるし、無理かなあ)。
 
「立憲デモクラシー講座」のご案内
開催案内から引用開始)
 
安保法制反対運動の高まりに触発され、立憲デモクラシーに対する関心が高まったことを受け、この運動に参加した、あるいはこの運動に関心をもった市民の方々に向けて、立憲主義の理念、憲法に基づく政治とは何か、今後立憲デモクラシーをいかにして回復していくかといった諸課題をめぐって、10回ほどの連続講義を行います。
 奮ってご参加いただければ幸いです。
会場 早稲田大学早稲田キャンパス3号館701教室または22号館201教室
時間 18:30~20:00(18:00開場)
無料、先着順(予約・事前受付不要)
日程・講演者・教室
2015年
 11/13(金) 石川健治東京大学教授、憲法学) 3号館701教室
 11/27(金) 千葉 眞(国際基督教大学特任教授、政治学) 同
 12/11(金) 山口二郎(法政大学教授、政治学) 同
2016年
 1/8(金) 杉田 敦(法政大学教授、政治学) 同
 1/29(金) 中野晃一(上智大学教授、政治学) 同
 3/4(金) 三浦まり(上智大学教授、政治学) 22号館201教室
 3/18(金) 齋藤純一(早稲田大学教授、政治学) 同
 4/8(金) 高見勝利(上智大学教授、憲法学) 会場未定
 4/22(金) 阪口正二郎(一橋大学教授、憲法学) 会場未定
 5/13(金) 西谷 修(立教大学特任教授、哲学) 会場未定
※2016年4月以降は開催される大学も替わる予定
※2015年11/27、12/11、2016年1/8は「安保関連法の廃止を求める早稲田政経有志の会」との共催。
(引用終わり)
 
「立憲デモクラシーの会 地方講演会」のご案内
開催案内から引用開始)
 安保法制反対運動の高まりを受け、この法制の問題点をあらためて整理するとともに、立憲デモクラシーの回復に向けて今後どのような取り組みが必要かについて、全国各地の運動参加者とともに考えたいと思います。
 みなさま奮ってご参加くださいますようお願いいたします。
※入場無料 予約・事前申込不要
趣旨 
安保法制反対運動の高まりを受け、この問題に対する市民の関心を持続させ、次の国政選挙において安保法制廃止のためにどのような行動を広げていけばよいか、各地の運動参加者とともに考える機会を設ける。
日程・場所
第1回 札幌 2015年11月20日(金)午後6時30分より
 場所:北海道自治労会館ホール 
 講師:西谷修立教大学・哲学)&山口二郎(法政大学・政治学)
第2回 福岡 2015年11月29日(日)午後2時より
 場所:福岡明治安田生命ホール
 講師:阪口正二郎(一橋大学憲法学)&中野晃一(上智大学・政治学)
第3回 岡山 2016年1月22日(金)午後6時より 
 場所:岡山県総合福祉会館 
 講師:杉田敦(法政大学・政治学)&石川健治東京大学憲法学
(引用終わり)
 

(忘れないために)
 「自由と平和のための京大有志の会」による「あしたのための声明書」(2015年9月19日)を、「忘れないために」しばらくメルマガ(ブログ)の末尾に掲載することにしました。
 
(引用開始)
  あしたのための声明書
 
わたしたちは、忘れない。
人びとの声に耳をふさぎ、まともに答弁もせず法案を通した首相の厚顔を。
戦争に行きたくないと叫ぶ若者を「利己的」と罵った議員の無恥を。
強行採決も連休を過ぎれば忘れると言い放った官房長官の傲慢を。
 
わたしたちは、忘れない。
マスコミを懲らしめる、と恫喝した議員の思い上がりを。
権力に媚び、おもねるだけの報道人と言論人の醜さを。
居眠りに耽る議員たちの弛緩を。
 
わたしたちは、忘れない。
声を上げた若者たちの美しさを。
街頭に立ったお年寄りたちの威厳を。
内部からの告発に踏み切った人びとの勇気を。
 
わたしたちは、忘れない。
戦争の体験者が学生のデモに加わっていた姿を。
路上で、職場で、田んぼで、プラカードを掲げた人びとの決意を。
聞き届けられない声を、それでも上げつづけてきた人びとの苦しく切ない歴史を。
 
きょうは、はじまりの日。
憲法を貶めた法律を葬り去る作業のはじまり。
賛成票を投じたツケを議員たちが苦々しく噛みしめる日々のはじまり。
人の生命を軽んじ、人の尊厳を踏みにじる独裁政治の終わりのはじまり。
自由と平和への願いをさらに深く、さらに広く共有するための、あらゆる試みのはじまり。
 
わたしたちは、忘れない、あきらめない、屈しない。
 
     自由と平和のための京大有志の会
(引用終わり)