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予告(11/13)討論集会「2015年夏をふり返る―安保法制はどのように「成立」したのか―」(安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会)

 今晩(2015年11月5日)配信した「メルマガ金原No.2265」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
予告(11/13)討論集会「2015年夏をふり返る―安保法制はどのように「成立」したのか―」(安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会)

 10月30日に開かれた「立憲デモクラシーの会」主催のシンポジウム「安保法制以後の憲法と民主主義」の冒頭挨拶において、同会共同代表の樋口陽一東京大学東北大学名誉教授(憲法学)は、「515事件(1932年)」が起きた5月15日に始まり、満州事変の発端となった「柳条湖事件(1931年)」の9月18日をまたいだ19日未明まで続いた安保関連法案についての国会審議とそれに対する反対運動をふり返り、「専門知と市民知が結びつくという、日本近代でこれまでなかったことを我々が作り出してきた」と総括されたのが印象的でした(「立憲デモクラシーの会」による安保法制“今日までそして明日から”/2015年11月4日)。
 
 その「専門知」を担う学者・研究者が続々と立ち上がったことは、私たち市民にとって、大きな励ましであり、力となったことを疑う人はいないでしょう。
 私の地元和歌山でも、8月14日に「安全保障関連法案の廃案を求める和歌山大学有志の会」が結成され、それから9月にかけての同会の活発な活動には目をみはるものがありました。私も様々な集会に出来る限り参加するようにしていましたが、どこへ行っても「和大有志の会」の幟を持った同会事務局長の越野章史先生にお会いするということが続いたものでした。
 
 その「安全保障関連法案の廃案を求める和歌山大学有志の会」も、「法案」の「廃案」という具体的かつ期限のある活動目標をもった短期の活動を想定し、「呼びかけ人」もこの一点を共有して加わっていたものであるため、一旦解散して後続団体を発足させることになったこと、その後続団体の名称は、「安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会」というもので、わずかに2文字変わっただけであること、などを越野先生から教えていただいたのは、旧名称の「和大有志の会」も呼びかけ団体に加わった「安保法制(戦争法)廃止を求める9・23和歌山集会」和歌山城西の丸広場)の翌日のことでした。
 
 その後、現役教員の方々は「安保法制の夏」の影響でたまりにたまってしまった仕事の処理に追われているのではないかと、遠くから拝察していたのですが、ようやく秋も深まり、新生「和大有志の会」としての活動を本格化する手始めとして、和歌山大学栄谷キャンパスにおいて討論集会「2015年夏をふり返る―安保法制はどのように「成立」したのか―」を開催することになったとのお知らせをいただきました。
 当初は、明日(11月6日)の開催を予定しておられたようですが、和歌山弁護士会主催のシンポジウム「今、報道の自由を考える~国民の知る権利の観点から~」(きのくに志学館)とのバッティングを回避するため、日程を遅らせたと聞いています。
 
 学内で行われる討論集会ですが、大学関係者でなくても誰でも自由に参加できます。平日の夜ではありますが、ご都合のつく方には是非ご参加いただければと思います。私も日誌を眺めながら、「行けるだろうか?」と思案しているところです。チラシには、終了予定時刻が19時30分、「途中入退場可」とありますので、最後の「討論」の部分だけでも参加できれば良いのですが。

 「安保法制に反対する学者の会」が立教大学から施設の使用を許可されなかったことが話題となるなど、社会のあらゆる場面で民主主義を蝕む「自主規制」が進む中、「和大有志の会」が堂々と(?)教育学部の講義棟(L-101というのは大きな階段教室ですね)を使えるというのは(当たり前ですが)素晴らしい。願わくは、この状況が決して後退しませんように。
 
チラシから引用開始)
チラシ表面
We'll Never Forget
What Happened
This Summer.
討論集会「2015年夏をふり返る―安保法制はどのように「成立」したのか―」
11月13日(金) 17:30-19:30 @教育学部講義棟L-101 参加無料
主催:安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会
 
チラシ裏面
      2015年夏、日本は歴史に残る変化を刻みました。
       あなたはその過程をどのように見ていましたか?
 
 私たちは、「安保法案の廃案を求める和歌山大学有志の会」として、安保法案に反対する立場から様々な取り組みを行い、抗議集会などにも参加してきました。しかし9月19日未明、参議院本会議での採決をもって、同法案は成立し「法制」になりました。
 法案に反対したのはもちろん私たちだけではなく、全国できわめて多くの方々が、様々な立場から、反対の声を上げました。しかし、政府与党がそれらの声を真剣に受け止め、慎重な審議の姿勢を見せることはありませんでした。
CIMG4517 安保法制の成立により、日本は大きく国としてのあり方を変えることになるでしょう。それは、このままならば、「二度と戦争をしない」という70年前の決意を放棄し、自衛隊を積極的に海外に出し、集団的自衛権の名の下で他国の戦争に巻き込まれる危険に、限りなく近づいていくことになるということだと、私たちは考えています。
 しかし他方で、安保法案への反対の声、運動は、戦後これまで存在しなかったような市民の運動の形をつくり出しもしました。そうした運動は、現在も止むことなく、安保法制への反対の声、立憲主義・民主主義を守れという声として、上げられ続けています。そのような意味でもまた、日本の「国のあり方」は変わったのかもしれません。
 皆さんは、歴史的な2015年の夏、何をしていましたか?何が起きているのか、きちんと見つめていたでしょうか?私たちとともに、この夏をふり返り、これからを考えてみませんか?
 
討論集会「2015年夏をふり返る―安保法制はどのように「成立」したのか―」
11月13日(金) 17:30-19:30 @教育学部講義棟L-101 参加無料
 
 17:30 基調報告「動画でふり返る安保法制成立過程」(教育学部:越野)
 18:10 「有志の会」呼びかけ人からの発言:「私の2015年夏」
 18:50 自由発言・討論

となたでも参加できます。
途中入退場可。
お気軽に、誘い合わせておいで下さい。
 
         安全保障関連法制の廃止を求める和歌山大学有志の会
(引用終わり)
※写真は「
安保法制(戦争法)廃止を求める9・23和歌山集会」でスピーチする越野章史さん(和歌山大学教育学部准教授)。
 

(忘れないために)
 「自由と平和のための京大有志の会」による「あしたのための声明書」(2015年9月19日)を、「忘れないために」しばらくメルマガ(ブログ)の末尾に掲載することにしました。
 
(引用開始)
  あしたのための声明書
 
わたしたちは、忘れない。
人びとの声に耳をふさぎ、まともに答弁もせず法案を通した首相の厚顔を。
戦争に行きたくないと叫ぶ若者を「利己的」と罵った議員の無恥を。
強行採決も連休を過ぎれば忘れると言い放った官房長官の傲慢を。
 
わたしたちは、忘れない。
マスコミを懲らしめる、と恫喝した議員の思い上がりを。
権力に媚び、おもねるだけの報道人と言論人の醜さを。
居眠りに耽る議員たちの弛緩を。
 
わたしたちは、忘れない。
声を上げた若者たちの美しさを。
街頭に立ったお年寄りたちの威厳を。
内部からの告発に踏み切った人びとの勇気を。
 
わたしたちは、忘れない。
戦争の体験者が学生のデモに加わっていた姿を。
路上で、職場で、田んぼで、プラカードを掲げた人びとの決意を。
聞き届けられない声を、それでも上げつづけてきた人びとの苦しく切ない歴史を。
 
きょうは、はじまりの日。
憲法を貶めた法律を葬り去る作業のはじまり。
賛成票を投じたツケを議員たちが苦々しく噛みしめる日々のはじまり。
人の生命を軽んじ、人の尊厳を踏みにじる独裁政治の終わりのはじまり。
自由と平和への願いをさらに深く、さらに広く共有するための、あらゆる試みのはじまり。
 
わたしたちは、忘れない、あきらめない、屈しない。
 
     自由と平和のための京大有志の会
(引用終わり)