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「チェルノブイリ事故の健康影響とは~ウクライナ放射線医学研究センター・チュマク博士来日講演」(11/24)から

 今晩(2015年11月27日)配信した「メルマガ金原No.2287」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
チェルノブイリ事故の健康影響とは~ウクライナ放射線医学研究センター・チュマク博士来日講演」(11/24)から

 去る11月24日(火)午後、参議院議員会館において、「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク、国際環境NGO FoE Japan、OurPlanetTVという3団体が共催する「チェルノブイリ事故の健康影響とは~ウクライナ放射線医学研究センター・チュマク博士来日講演」が行われました。
 チラシ記載情報から、開催の趣旨及び講師紹介を引用します。

(引用開始)
チェルノブイリ事故の影響により、甲状腺がん白血病などの腫瘍だけでなく、様々な非がん系の疾病が観察されている―。
事故25年目に公表された『ウクライナ国家報告書』は、福島原発事故を経験した日本に大きな衝撃を与えました。この『国家報告書』で“健康影響”の章を監修したアナトリー・チュマク博士が来日します。
チェルノブイリ原発事故から来年で30年―。
ウクライナにおける研究の最新情報や健診体制・医療支援などについてお話いただきます。
アナトリー・チュマク博士:
1984年医学博士。1994年に免疫学アレルギー分野で教授。2012年から、ウクライナ科学アカデミー、ウクライナ放射線医学研究センター副所長。1986年、事故処理作業員の健康管理と医療支援のため、ウクライナ保健省の代表としてチェルノブイリ原発の30キロゾーンで働く。 2011年に刊行した「ウクライナ国家報告書」の健康影響に関する編集責任者、「チェルノブイリ事故の健康影響―四半世紀の結果」の事務責任者をつとめる。
(引用終わり)
 
 OurPlanetTVのユーストリーム・チャンネルでライブ配信されたようですが、アーカイブを見つけることが出来ませんでした。
 そこで、三輪祐児さんのUPLANに動画がアップされていましたので、これをご紹介することとしたのですが、冒頭、以下のようなテロップが表示されて驚かされました。「同時通訳の映像配信については許可になりませんでした。なので・・・」「ロシア語をマスターしてから見て下さい」
 
20151124 UPLAN チェルノブイリ事故の健康影響とは~ウクライナ放射線医学研究センター・チュマク博士来日講演(1時間42分)
 
 
 チュマク博士の冒頭プレゼンテーションは4分~16分の部分です。三輪さんの言われるように「ロシア語をマスターしてから」見なければならないとすると、大半の人は未来永劫見られそうもないので、いささか安直な便法をご紹介します。
 それは、「みんな楽しくHappy♡がいい♪」に掲載された文字起こしを読むという方法です。きいこちゃん、ありがとう!
 
 
 実は、チュマク博士のプレゼンの後、「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワークの吉田由布子さんと国際環境NGO FoE Japanの満田夏花さんによる日本語での(!)プレゼンがあり(~51分)、これは聴いていて分かりやすかったです。
 その後、1時間03分~が質疑応答となりますが、チュマク博士による回答を理解するためには、ロシア語をマスターするか、主催者OurPlanetTVによる公式動画の公開を待つ必要がありそうです。
 
 なお、チュマク博士が監修したという『ウクライナ国家報告書』(2011年)の「第3章 チェルノブイリ惨事の放射線学的・医学的結果」及び「第4章 チェルノブイリ事故の経済的・社会心理的影響:被災地の発展に関する主要な問題と可能なオプションの現時点の評価」が、今回の集会の主催団体の1つである「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワークのメンバーらによって翻訳され、「NPO法人 市民科学研究室」サイトに掲載されていますので、私も是非読んでみたいと思います。
 
 
 このレポートの英語版(全文)PDFファイルもご紹介しておきます。
 

(忘れないために)
 「自由と平和のための京大有志の会」による「あしたのための声明書」(2015年9月19日)を、「忘れないために」しばらくメルマガ(ブログ)の末尾に掲載することにしました。
 
(引用開始)
  あしたのための声明書
 
わたしたちは、忘れない。
人びとの声に耳をふさぎ、まともに答弁もせず法案を通した首相の厚顔を。
戦争に行きたくないと叫ぶ若者を「利己的」と罵った議員の無恥を。
強行採決も連休を過ぎれば忘れると言い放った官房長官の傲慢を。
 
わたしたちは、忘れない。
マスコミを懲らしめる、と恫喝した議員の思い上がりを。
権力に媚び、おもねるだけの報道人と言論人の醜さを。
居眠りに耽る議員たちの弛緩を。
 
わたしたちは、忘れない。
声を上げた若者たちの美しさを。
街頭に立ったお年寄りたちの威厳を。
内部からの告発に踏み切った人びとの勇気を。
 
わたしたちは、忘れない。
戦争の体験者が学生のデモに加わっていた姿を。
路上で、職場で、田んぼで、プラカードを掲げた人びとの決意を。
聞き届けられない声を、それでも上げつづけてきた人びとの苦しく切ない歴史を。
 
きょうは、はじまりの日。
憲法を貶めた法律を葬り去る作業のはじまり。
賛成票を投じたツケを議員たちが苦々しく噛みしめる日々のはじまり。
人の生命を軽んじ、人の尊厳を踏みにじる独裁政治の終わりのはじまり。
自由と平和への願いをさらに深く、さらに広く共有するための、あらゆる試みのはじまり。
 
わたしたちは、忘れない、あきらめない、屈しない。
 
     自由と平和のための京大有志の会
(引用終わり)