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12月に見たいTVドキュメンタリー3本(テレメンタリー、NNNドキュメント、NHKスペシャル)

 今晩(2015年12月4日)配信した「メルマガ金原No.2294」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
12月に見たいTVドキュメンタリー3本(テレメンタリー、NNNドキュメント、NHKスペシャル)

 週末が近付くと、地上波で放送されるTVドキュメンタリー番組が気になり、時折このメルマガ(ブログ)でもご紹介していますが、あまりに間際の案内であったことを反省(?)し、少なくとも1週間の余裕をみてご紹介することにしました。
 以下に、12月13日から20日にかけて、テレメンタリー、NNNドキュメント、NHKスペシャルでの放送が予告されている3本の番組案内を引用しました。
 日本のテレビ番組に愛想を尽かし、自宅にTV受像器自体を置いていない知人もいたりして、その気持ちに概ね賛同ではあるのですが、このような(多くは深夜に放送される)ドキュメンタリー番組見たさに、TV受像器を捨てる訳にはいかないのです。
 
2015年12月13日(日)午前5時20分~5時50分(朝日放送)
2015年12月15日(火)午前2時21分~2時51分(テレビ朝日)
テレメンタリー2015
シリーズ戦後70年(15) 折り鶴の絆-サダコがつなぐ心の終戦-

(番組案内)
 原爆による白血病で亡くなった折り鶴の少女・佐々木禎子(12)。禎子の兄・雅弘は、原爆投下命令を下したトルーマン元大統領の孫と共に核兵器廃絶を訴えている。両者をめぐり合わせたものは“サダコの鶴”だった。
 鶴は日米開戦の地、ハワイ・真珠湾に寄贈され、11月には、トルーマン大統領を称える博物館に展示された。
 「原爆投下は正しかった」“原爆神話”が根強いアメリカで、被爆70年にサダコの鶴が届けたメッセージとは。
制作:広島ホームテレビ
(コメント)
 今年は増山麗奈監督の『サダコの鶴~地球をつなぐ~』が作られた年でもありました。広島ホームテレビが上記番組で取り上げたエピソードについては、毎日新聞「サダコの鶴:トルーマン図書館へ 日米の「心の融和」に」かなり詳しい記事が載っています(11月21日)。以下、抜粋して引用します。
広島市平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルで、12歳で亡くなった佐々木禎子さんの遺品の折り鶴が、米中西部ミズーリインディペンデンス市の「トルーマン図書館」に寄贈された。原爆投下を決断したトルーマン元米大統領の孫、クリフトン・トルーマン・ダニエルさん(58)の依頼を禎子さんの兄の佐々木雅弘さん(74)が快諾した。立場の違いを超え、日米国民の「心の融和」を目指す2人の取り組みは、米国の教育界で共感を呼んでいる。「来るときが来た。ここに鶴を届けるのが目標だった」。19日に図書館関係者に小さな鶴を手渡した後、佐々木さんが静かに語った。」「ニューヨークの2001年米同時多発テロ現場近くにある犠牲者追悼施設に鶴を寄贈し、その公開式典があった10年5月、佐々木さんがダニエルさんと初めて対面。活動への協力と被爆地訪問を呼びかけた。ダニエルさんは12年に広島、長崎を訪問し被爆者らと面談。その際に「私たちの体験を伝えてほしい」と要請され「原爆投下は戦争終結に必要だった」という世論が今も根強い米国で、これまで50校近くの高校で講演をしてきた。」「鶴は、元大統領の業績を紹介する館内のコーナーの一つ「原爆投下の決断」に展示される。ダニエルさんは「被爆者の声をトルーマン家が受け止めたということです」と言う。」
 
2015年12月14日(月)午前2時10分~(13日深夜)
NNNドキュメント’15(日本テレビ系列)
安倍政治ってなんだ?戦後70年 ニッポンの分岐点(30分枠)

(番組案内)
ナレーター:小山茉美
制作:日本テレビ
再放送:
12月20日(日)11:00~ BS日テレ
12月20日(日)7:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24
 今夏、日本を揺らした2つの政治課題「安保関連法」「戦後70年談話」国民の間には今も漠然とした不安が広がる。「民主主義ってなんだ?」若者たちは今も声を上げる。一体、安倍首相が目指す「新しい国」とは何なのか?私たちは首相が強い影響を受けた祖父・岸元首相の足跡を追った。A級戦犯容疑者としての日々、安保改定秘話、憲法改正への執念。その姿は安倍首相と重なり合っていく。平和国家としての歩みは変質してしまうのか?首相に単独インタビューで迫った。
(コメント)
 すぐれたドキュメンタリー番組を送り続けてきたNNNドキュメントが、安倍首相に対する単独インタビューでどういう答えを引き出したか、私の関心はその一点にあります。
 
2015年12月20日(日)午後9時00分~10時13分
NHKスペシャル(総合TV)
新・映像の世紀 第3集 時代は独裁者を求めた

(番組案内)
 ミュンヘン近郊の山荘で、くつろぐ柔和な表情のヒトラー。その傍らには、23歳年下の愛人エヴァ・ブラウンの姿がある。物語は、地下壕でヒトラーと心中したエヴァの遺品の中から発見されたプライベートフィルムから始まる。
 5000万を越える人々が犠牲となった第二次世界大戦。しかし、あの惨劇は一人の独裁者の狂気だけが生み出したものではない。世界恐慌で資本主義に幻滅した人々はファシズムを支持し、世界中の企業がナチスへの支援を行った。自動車王ヘンリー・フォードナチス資金援助し、空の英雄リンドバーグは、ヒトラーと手を組むことが世界を平和に導くと信じた。アウシュビッツ収容所の大量の囚人管理を可能にしたのは、アメリカ企業の開発したパンチカードシステムだった。
 なぜ世界は独裁者を迎え入れたのか、なぜ止められなかったのか。未公開映像から浮かび上がる、独裁者に未来を託し、世界を地獄に追い込んでしまった人々の物語である。
(コメント)
 NHKスペシャルで10月から月1回のペースで放映が始まった新・映像の世紀の3回目(全6回シリーズ)ですが、「なぜ世界は独裁者を迎え入れたのか、なぜ止められなかったのか」という問いかけは、今だからこそ、私たちに切実に迫ってきます。
 

(忘れないために)
 「自由と平和のための京大有志の会」による「あしたのための声明書」(2015年9月19日)を、「忘れないために」しばらくメルマガ(ブログ)の末尾に掲載することにしました。
 
(引用開始)
  あしたのための声明書
 
わたしたちは、忘れない。
人びとの声に耳をふさぎ、まともに答弁もせず法案を通した首相の厚顔を。
戦争に行きたくないと叫ぶ若者を「利己的」と罵った議員の無恥を。
強行採決も連休を過ぎれば忘れると言い放った官房長官の傲慢を。
 
わたしたちは、忘れない。
マスコミを懲らしめる、と恫喝した議員の思い上がりを。
権力に媚び、おもねるだけの報道人と言論人の醜さを。
居眠りに耽る議員たちの弛緩を。
 
わたしたちは、忘れない。
声を上げた若者たちの美しさを。
街頭に立ったお年寄りたちの威厳を。
内部からの告発に踏み切った人びとの勇気を。
 
わたしたちは、忘れない。
戦争の体験者が学生のデモに加わっていた姿を。
路上で、職場で、田んぼで、プラカードを掲げた人びとの決意を。
聞き届けられない声を、それでも上げつづけてきた人びとの苦しく切ない歴史を。
 
きょうは、はじまりの日。
憲法を貶めた法律を葬り去る作業のはじまり。
賛成票を投じたツケを議員たちが苦々しく噛みしめる日々のはじまり。
人の生命を軽んじ、人の尊厳を踏みにじる独裁政治の終わりのはじまり。
自由と平和への願いをさらに深く、さらに広く共有するための、あらゆる試みのはじまり。
 
わたしたちは、忘れない、あきらめない、屈しない。
 
     自由と平和のための京大有志の会
(引用終わり) 
 

(付録)
『大阪のおばちゃん』 作詞・作曲:ヒポポ大王 演奏:ヒポポフォークゲリラ