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渡辺治さん(一橋大学名誉教授)が9.19後に語る「情勢論と今後の展望」

 今晩(2015年12月13日)配信した「メルマガ金原No.2303」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
渡辺治さん(一橋大学名誉教授)が9.19後に語る「情勢論と今後の展望」

 昨日の山口二郎法政大学教授(山口二郎法政大学教授による「戦後70年目の日本政治」一応の総括~12/11立憲デモクラシー講座 第3回)/2015年12月12日)に引き続き、今日も学者による講演の動画をご紹介します。
 昨日の山口二郎氏のお話が、積極的に現実政治に働きかけてきた結果について責任を負わざるを得ない政治学者としての「戦後70年目の日本政治」についての一応の総括であったとすれば、今日ご紹介する渡辺治一橋大学名誉教授(憲法学)のお話は、これまでの政治情勢の推移を跡付け、分析した上で、「今後の展望」を語ろうとするものです。
 
 このメルマガ(ブログ)でも、9.19後、何人もの学者・研究者のお話(動画)をご紹介してきました。例えば、小林節さん(慶應義塾大学名誉教授・憲法学)は、今や野党共闘の重要性を訴えることをメインテーマとして全国行脚されているようですし、清水雅彦さん(日本体育大学教授・憲法学)については、「運動論」を語れる憲法学者としてご紹介しました(「運動論」を語れる憲法学者・清水雅彦日本体育大学教授の講演動画視聴の勧め/2015年11月3日)。
 
 清水雅彦さんを「運動論」を語れる憲法学者と評したひそみにならえば、渡辺治さんは、「情勢論と展望」を語れる第一人者でしょう。
 節目、節目において、渡辺さんの分析力を頼りにしてきた人も少なくないと思います。激動の2015年を振り返り、これからを展望するために、渡辺さんの最近の講演動画を視聴することは、貴重な学習の機会となるはずです。
 
 ということで、渡辺治さんの最近のまとまった講演動画を探したところ、以下の2つの講演がすぐに見つかりました。ざっと視聴したところ、講演の骨子は同じだと思われますので、時間の都合で選んでいただければと思います。
 ちなみに、「九条の会」事務局を務める渡辺さんにとって、後者の九条の会東京連絡会はほぼ身内のようなものですから、雰囲気に多少の違いはあります。
 
2015年10月23日 全労連憲法闘争強化月間」成功!10.23学習・決起集会
渡辺治氏(一橋大学名誉教授)「戦争法廃止、憲法を守り生かす国民的たたかいを」(1時間38分)
 

2015年11月19日 九条の会東京連絡会対話集会
渡辺治氏(一橋大学名誉教授)「戦争法反対運動の到達点と廃止の展望」(2時間28分)
 

(忘れないために)
 「自由と平和のための京大有志の会」による「あしたのための声明書」(2015年9月19日)を、「忘れないために」しばらくメルマガ(ブログ)の末尾に掲載することにしました。
 
(引用開始)
  あしたのための声明書
 
わたしたちは、忘れない。
人びとの声に耳をふさぎ、まともに答弁もせず法案を通した首相の厚顔を。
戦争に行きたくないと叫ぶ若者を「利己的」と罵った議員の無恥を。
強行採決も連休を過ぎれば忘れると言い放った官房長官の傲慢を。
 
わたしたちは、忘れない。
マスコミを懲らしめる、と恫喝した議員の思い上がりを。
権力に媚び、おもねるだけの報道人と言論人の醜さを。
居眠りに耽る議員たちの弛緩を。
 
わたしたちは、忘れない。
声を上げた若者たちの美しさを。
街頭に立ったお年寄りたちの威厳を。
内部からの告発に踏み切った人びとの勇気を。
 
わたしたちは、忘れない。
戦争の体験者が学生のデモに加わっていた姿を。
路上で、職場で、田んぼで、プラカードを掲げた人びとの決意を。
聞き届けられない声を、それでも上げつづけてきた人びとの苦しく切ない歴史を。
 
きょうは、はじまりの日。
憲法を貶めた法律を葬り去る作業のはじまり。
賛成票を投じたツケを議員たちが苦々しく噛みしめる日々のはじまり。
人の生命を軽んじ、人の尊厳を踏みにじる独裁政治の終わりのはじまり。
自由と平和への願いをさらに深く、さらに広く共有するための、あらゆる試みのはじまり。
 
わたしたちは、忘れない、あきらめない、屈しない。
 
     自由と平和のための京大有志の会
(引用終わり) 
 

(付録)
『Don't mind (どんまい)』 作詞・作曲:ヒポポ大王 演奏:ヒポポフォークゲリラ