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内田雅敏弁護士が語る「安保法制違憲訴訟」~はたして裁判官は「魔が差す」か?

 今晩(2016年3月2日)配信した「メルマガ金原No.2383」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
内田雅敏弁護士が語る「安保法制違憲訴訟」~はたして裁判官は「魔が差す」か?

 「安保法制違憲訴訟の会」というのが出来て、訴訟を準備しているらしいが、一体いつどの裁判所に提訴するのか?と疑問に思ってというか、心配しておられる方も多いのではないかと思います。
 第一、「安保法制違憲訴訟の会」でGoogle検索をかけても、トップでヒットするのは、「安保法制違憲訴訟の原告に加わりませんか?」という「安保法制違憲訴訟の会」からの呼びかけではあるのですが、これは「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」ホームページの一隅を間借りしてのものですからね。
 そして、2番目に表示されるのが私が書いたブログ「「安保法制違憲訴訟の会」による記者会見(12/21)と原告募集のご紹介」(2015年12月23日)というのですから(時にはこれがトップに来ることもある!)、「安保法制違憲訴訟の会」公式サイトはいまだに開設されていないと判断せざるを得ません。

 ということで、気になる方のために、UPLAN(三輪祐児さん)にアップされた内田雅敏弁護士(「安保法制違憲訴訟の会」共同代表)によるミニ講演の動画をご紹介します。
 これは、去る2016年2月28日(日)に開催された「たんぽぽ舎 第28回総会」での記念講演2本の内の1本として行われたものです。
 
20160228 UPLAN 内田雅敏「戦争法案と今後の私たち」(24分49秒)
 

 そんなに長いものではありませんから、全編視聴していただければ、「安保法制違憲訴訟の会」がやろうとしている違憲訴訟のアウトラインが、おおむねご理解いただけるだろうと思います。
 以下には、私が個人的に最も興味を引かれた部分2箇所を文字起こししておきます。
 
7分45秒
私はよく言うんですけど、裁判官というのは、時には「魔が差す」そして「何かいいことしたい」という(笑)瞬間がある訳です。実はこの言い方はですね、元裁判官の人に言うと苦笑いしておりますけど、弁護士の世界ではですね、「そのとおり」「すごい適切な表現だ」と、こういうことを言う。本当に、あの、先ほど述べた福岡(地裁)の靖国違憲判決を書いた亀岡清長裁判長もですね、そういう判決を書くような裁判官だとは思われていなかった。しかし、そういうね、「魔が差す」。実は、この(数語聴取不能)彼は私の同期でして、この(判決を出した)年の、2004年の1月に、万が一のことを考えて、遺書を用意したそうです。万が一ですよ。
(金原注)福岡地裁亀岡清長裁判長は、2004年4月7日、小泉純一郎首相による靖国神社参拝を、内閣総理大臣の職務による公式参拝であり、憲法20条で禁じた宗教的活動に当たり違憲とする判決を言い渡しました(請求自体は棄却)。
 
13分02秒
じゃあ、いつやるのかと。昨年の段階から、年内にはということを言っていながらですね、あるいは2月にはと言いながら、3月にはと言いながらこうなって、闘う姿勢を示しながら、巧みに逃げているんじゃないかと、そういう批判をですね、する人もいましたですね。市民運動の人たちはみんなそれぞれ個性があって、色々要求が激しい、ですよね?という中でですね、もうこれは、4月には必ず提訴します。具体的な提訴の日程も決めました。その提訴の前に、全国で原告団の決起集会をやります。この日程は、皆さん、ここでお話してもいいと思います。4月の20日にやります。ですから、4月の20日から5月の3日くらいまでの間に提訴ということで、だいたいいつ頃かというのが分かると思います。
 
(その他の動画)
 2月28日「たんぽぽ舎 第28回総会」でのもう1つの記念講演は広瀬隆さんによるもので、こちらも非常に興味深いものです。やはり、三輪祐児さん撮影による動画がアップされていますので、ご紹介しておきます。
20160228 UPLAN 広瀬 隆「電力自由化原発東電を葬る」(1時間11分)
 
 

(付録)
『ひかりのわ』 作詞・作曲:嶋田奈津子 演奏:なつおmeets南風
 
※2015年9月23日、ララロカレ@和歌山県田辺市にて