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小林節氏講演会「政治の暴走を止めるために」@和歌山市(5/14)のご紹介と見えてきた課題

 今晩(2016年5月14日)配信した「メルマガ金原No.2456」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
小林節氏講演会「政治の暴走を止めるために」@和歌山市(5/14)のご紹介と見えてきた課題

 好天に恵まれた5月半ばの土曜日、全国各地で様々な行事が行われ、和歌山のお隣の大阪では、大阪弁護士会始まって以来の(多分)大反響で、はやばやと定員に達して申込受付をストップした「憲法という希望~対談:木村草太×国谷裕子」が、同会館2階ホールを満員の聴衆が埋め尽くす大成功を収めたとい
う情報が伝わってきています。
 私としても、メルマガ(ブログ)で紹介したご縁もあり、非常に嬉しいことです(
開催予告5/14「憲法という希望~対談:木村草太×国谷裕子」(大阪弁護士会)/2016年3月31日)。

 他方、当地和歌山では、既に何度もご紹介してきたとおり(1回目2回目3回目4回目)、今話題の小林節さん(慶應義塾大学名誉教授、弁護士)をお招きし、同氏の講演を中心とした集会を和歌山市民会館大ホールで開催しました(予告タイトル「小林 節、アベを叱る。野党統一 独裁政治の終焉を!」/本日のタイトル「政治の暴走を止めるために」)。
DSC01103 キャパ1,400席という大きな会場であったため、満席とはいきませんでしたが、それでも約1,000人という多くの参加者においでいただくことができました。主催の「小林節さんの講演会を成功させる和歌山の会」の末端で広報の一部を手伝わせてもらった私からも、お礼申し上げます。
 また、今日は、先頃(5月6日)、市民連合わかやま(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかやま)との間において、①憲法違反の安保関連法の廃止、②集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回、③日本の政治に立憲主義と民主主義を取り戻すことを内容とする政策協定を締結し、来る7月の参院選和歌山県選挙区への立候補表明を行ったゆら登信(たかのぶ)弁護士も登壇し、所信を述べる機会が得られたのは良かったと思います(よく間に合った)。
 
 今日の集会には、IWJ和歌山チャンネル1やスターズライフ(清瀬航輝さん撮影)など複数の撮影が入っていましたが、まずIWJ和歌山チャンネル1のアーカイブ映像が視聴できるようになっていますので、今日はこれをご紹介しようと思います。
 実は、今日の講演のマイクを通じた音声が、座席の位置によっては非常に聴き取りずらかったという声も複数の方から聞いており、音声が比較的クリアに収録されているIWJの中継動画を急いでご紹介しよ
うと思った次第です(それでも聴き取りにくい箇所はありますけどね)。
 また、スターズライフの動画についても、アップされ次第、ブログの方に追加で紹介させていただこう
と思います。
 ちなみに、IWJの中継を担当してくださったボランティアスタッフ「吉田洋太郎」さんとは、2年前の憲法記念日に長野たかしさん、森川あやこさんご夫婦が鞍馬寺で行われた奉納ライブのIWJによる中
継動画を私のブログでご紹介して以来、Facebook「友達」となっていただいていたというご縁もあったりします(音楽で憲法を感じる、考えるⅡ(長野たかし氏・森川あやこ氏 奉納ライブ 鞍馬寺/2014年
5月6日)。
 今日は、清瀬航輝さんとも名刺交換させていただき、私のブログによる情報提供をを読んでくださって
いる方がいろんなところにいることが分かって嬉しかったですね。

 それでは、IWJによる中継をご紹介します。なお、チラシの予告とは異なり、講演の演題は「政治の
暴走を止めるために」となっていました。
 
 
2分~ オープニングアクト(漫才) WAVEs
DSC01124※最近、WAVEsは男性路線から女性路線に転換したようです。
 なお、参考までに(?)、昨年11月21日に和歌山県田辺市WAVEsの地元)の紀南文化会館小ホールで開かれた小林節さん講演会のオープニングア
クトを担当した際のWAVEsの動画もご紹介しておきます。このコントのあとに登壇された小林節さんから「感動した」と絶賛されたものです。
 ちなみに、5月4日の新コンビニよる漫才も小林先生が絶賛されていたという評判が伝わってきています。

WAVEsの公式Facebookページで当日(5月14日)の動画が公開されていました。
 
9分~ 主催者あいさつ 豊田泰史(やすふみ)弁護士
       小林節さんの講演会を成功させる和歌山の会 代表
       市民連合わかやま 共同代表
DSC01154※主催者あいさつの13分過ぎに豊田弁護士が話している、「豊田さん、あまり過激なことは言わないでおこう」と引き留めたうちの1人は私です(あまり効果はなかったけれど)。
 参加者に配布された資料の中に「県下各政党の連絡先・住所」が入っていました。これ、豊田さんの要請かどうか確認していませんが、15分ころの発言を聴くと怪しいなあ。ということで、ここにも連絡先を転記しておきます。
  民進党和歌山総支部連合会
    〒640-8156 和歌山市七番丁11-1 アラスカビル5F
    TEL:073-427-2255 FAX:073-427-2277
  日本共産党和歌山県委員会
    〒640-8290 和歌山市西長町2-23
    TEL:073-425-4111 FAX:073-433-4186
  社会民主党和歌山県連合
    〒640-8118 和歌山市北細工町21
    TEL:073-425-2471 FAX:073-426-0210 
    
18分~ 連帯あいさつ ゆら登信(たかのぶ)弁護士
       市民連合わかやま 参院選予定候補
※配付資料の中にも入っていましたが、5月6日に市民連合わかやまと締結した政策協定書を引用してお
きます。
(引用開始)
                    政 策 協 定 書
 安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかやま(以下、市民連合わかやま)は、立憲主義
・民主主義・平和主義の理念に基き、戦争をしない国から戦争ができる国づくりを進める安倍政権の暴走を阻止するため、下記の3点を公約する市民派野党統一候補・由良登信弁護士を擁立し、市民連合わかやま推薦の候補として全力で支援いたします。
DSC01180                   記
  1 憲法違反の安保関連法(戦争法)の廃止
  2 集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回
  3 日本の政治に立憲主義と民主主義を取り戻す
 私、由良登信は、市民連合わかやまの掲げる上記3点を2016年参議院選挙において公約とし、安倍
政権の打倒に向け全力を尽くすことを約束いたします。
                            2016年5月6日
   安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかやま
                   代表 豊 田 泰 史
                       由 良 登 信
(引用終わり)
 
28分~ メッセージ紹介 岸本周平氏(民進党衆議院議員)より
 
31分~ 講演「政治の暴走を止めるために」 小林 節氏(慶大名誉教授・弁護士)
※当日配布されたレジュメの見出しを引用したいと思います。もっとも、見出ししかないので、実質は全文引用(転載)になるのですが。講演映像と照らし合わせながらご覧いただくと、理解に資すると思いま
す。
DSC01229(レジュメから引用開始)
1.アベ独裁政権
(1)「日本を取り戻す」と言いながら「売り渡している」のではないか?
(2)立憲主義を弁えていない
 ①9条無視
 ②議会制民主主義の否定:「王政」のつもり?
 ③緊急事態条項は憲法否定・独裁条項である
(3)戦争法が招く危険
 :テロと戦費破産
(4)「平和国家」の喪失:平和のための仲裁者になれるのに
(5)「中国と北朝鮮の脅威」の嘘
(6)メディアの威嚇と懐柔
(7)大学の変質と学問の自由
(8)アベノミクスの失敗は明白
2.アベ政権を倒す方法
(1)現行選挙制度の下で選挙で勝つしかない
(2)足並みが揃わぬ野党と民意の力
(3)論争から逃げるアベ政治
(4)共産党が毛嫌いされる理由
3.主権者国民の心の独立戦争
(引用終わり)
 
2時間05分~ 小林節さんがゆら登信(たかのぶ)さん(豊田泰史さん)と激励の握手
※パンダちゃんも応援のために登場
 
2時間06分~ 5・14集会アピール
※拍手で採択されたアピールを全文引用します。
(引用開始)
           参議院選挙で安倍暴走政治にストップをかけ、
               戦争法を廃止し、立憲主義を取り戻そう!
 「日本国民は・・・〈中略〉・・・政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうに決意し、・・・〈後略〉」これは、国民が戦後70年以上にわたって、守ってきた日本国憲法の前文の一部です。
 今、この私たち国民の決意が安倍内閣によって、踏みにじられようとしています。安倍首相はほとんど
憲法学者や歴代の内閣法制局長官違憲とする「戦争法」を強行し、日本の若者が海外で「殺し」「殺される」状況が現実に起ころうとしています。さらに、明文改憲で「緊急事態条項」を盛り込み、憲法
「権力を縛るもの」から「国民を縛るもの」へと変質させようとしています。
 一方で、「戦争法廃止」「立憲主義・民主主義を守れ」「野党は共闘」という国民的な運動が未曾有の
勢いで日本中に広がり、未だかつてない規模で、政治を変えようとする大きな潮流が生まれています。
 7月に行われる参議院選挙は、戦争する国へ進むのか、それとも立憲主義を取り戻し、集団的自衛権行使容認の閣議決定を撤回し、戦争法廃止を実現させるのか、日本の歴史上でも最も重大な政治戦となりま
す。
 全国各地で野党共闘が前進し、和歌山でも「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合わかや
ま(略称、市民連合わかやま)」から弁護士のゆら登信氏が無所属で立候補することを決意しました。
 今日、ここに集まった私たち一人一人が、家族や親戚、友人、知人等、平和を願う多くの方々と対話し、みんなの力を合わせて、戦争法を廃止し、立憲主義を取り戻しましょう!
(引用終わり)
 
2時間09分~ 閉会あいさつ 琴浦龍彦氏
             憲法九条を守るわかやま県民の会代表運営委員
 
 以上が今日の集会「政治の暴走を止めるために」のあらましです。
 県下さまざまな地域から多くの人に来ていただいたというものの、誰しも「若い人が少なかったなあ」という感想を持たれたことと思います。まさに、その年代の人たちがどれだけ投票所に足を運んでくれるかが、日本の命運を決するということを誰もが意識している中でのこの結果には、多くの反省点があるは
ずです。
 それにしても、和歌山の若者たちは、今日の昼間、どこで何をやっていたのでしょうかね?
 7月まで残された時間はわずかですが、どういう努力が必要なのか、私自身ももう一度真剣に考えねばと思った1日でした。

 なお、掲載した写真は、中北幸次さんからご提供いただいたものです。