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警戒!私の地元和歌山でも「憲法おしゃべりカフェ」が開かれる(講師:髙原朗子熊本大学教育学部教授)

 今晩(2016年5月28日)配信した「メルマガ金原No.2470」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
警戒!私の地元和歌山でも「憲法おしゃべりカフェ」が開かれる(講師:髙原朗子熊本大学教育学部授)

 毎週土曜日と第2・第4水曜日、和歌山県北部(和歌山市海南市岩出市紀の川市)をエリアとして全国紙朝刊に折り込みで配布される「ニュース和歌山」というタブロイド判のフリーペーパーがありま
す。
 1964年12月創刊ということなので、既に半世紀以上の歴史を有し、購読している全国紙の記事よ
りも、「ニュース和歌山」の記事や行事案内、広告などの方を熱心に読んでいる人も少なくありません。

 今日(5月28日)は、今朝配達された「ニュース和歌山」に載った1つの行事案内のことを取り上げ
ます。
 私自身、自宅では全国紙を購読していないため、この情報はFacebook友達の知人がFBで紹介してくれていたので気がつきましたが、そうでもなければ気付くことはなかったでしょう。それほど、「さりげなく」掲載された行事案内でした。
 
 様々な企画に関与することの多い私も、よく「ニュース和歌山」に無料での行事案内掲載を依頼する資料を送ったりしますが、取り上げてもらえる場合でも、その掲載場所や行数などは当然お任せです(無料ですからね)。
 しかも、行事案内コーナーが1箇所にまとめられているということではなく、各所に散在しており、つ
まりは紙面割付の調整弁としての機能も担っているようなのです。
 従って、今日、私の知人が直ちに気がついたこの記事が、2面上段の目立つ位置に置かれたのは、偶然
と言えば偶然かもしれません。
 何はともあれ、私が取り上げようというその行事案内をご紹介します。
 
 
(該当箇所テキスト・引用開始)
憲法
◎講演「憲法ってな~に?平和について考えよう!」・・・あす29日(日)午前10時半、JR和歌山
駅前のJAビル1階。講師は熊本大学教授の高原朗子さん。無料。申し込み不要。憲法おしゃべりカフェ
実行委(073・446・5611)。
◎和歌山障害者・患者九条の会講演会・・・6月12日(日)午後1時半、和歌山市木広町のふれ愛センター。全国障害者問題研究会、地域九条の会などで活動する松尾隆司さんが、「今、見つめ直す憲法九条
、そして明日へ」と題して話す。300円。同会(073・460・1833)。
(引用終わり)
 
 この2つの企画が並んで掲載されたのは、憲法関連の行事案内掲載依頼がたまたま2件たまっていたからであって、編集部の意図したものではないでしょうが、結果的に、アイロニカルというか何というか、特に後者の和歌山障害者・患者九条の会にとっては、掲載してくれたこと自体はありがたいとしても、「憲法おしゃべりカフェ」とセットにされたことは心外ではなかったでしょうか。 
 
 もっとも、ここまで読んできても何のことか分からない人が大半かもしれませんね。 
 まず、上記2つの企画の内の後者については、私のメルマガ(ブログ)でもご案内していますので、詳細はそちらをご覧ください。
 私も、13時からのレセプションでスピーチをするように依頼されています。
 
 
 さて、問題は前者の高原朗子(たかはら・あきこ)熊本大学教授による講演会です。
 私などは、「憲法おしゃべりカフェ実行委」と読んですぐにピンと来ましたけどね。
 少し前に私が書いた以下の記事を読んでくださっている人ならすぐ分かるでしょうけど。
 
 
 「憲法おしゃべりカフェ」という名称だけでは、「偶然の一致」ということも全くあり得ないことでもないと思い、他の証拠も探してみました。
 
憲法の話をしようというのだから、高原朗子教授は熊本大学憲法を担当している方だと普通の人は思いますよね?熊本大学には法学部もあるのだから。でも、同大学の教員情報で調べてみると、意外にも、高原教授は、法学部ではなく教育学部教育実践総合センター)教授であり、臨床心理士でもあります。なお、正しくは「髙原」と書くようです。
〇さらに髙原教授について調べてみると、以下のような情報がヒットしました。
(1)熊本市倫理法人会主催「経営者朝活モーニングセミナー」の講師として、「わかりやすい憲法の話~憲法第9条~」という話をしており(2015年10月20日)、「美しい日本の憲法をつくる熊本女
性の会」運営委員長という肩書きが紹介されています。
(2)昨年11月10日、美しい日本の憲法をつくる国民の会が主催した
「今こそ憲法改正を!武道館1万人大会」に髙原朗子氏も登壇して活動報告を行っています。
スピーチ動画(6分04秒)

(3)2016年4月11日付共同通信「【特集】憲法をどうしますか 問われる国民、メディア」という記事の中で、髙原教授による「なでしこの集い」が紹介されています。ただし、この記事自体は何を狙いとしているのか判然とせず、推奨にする気にはなりません。
(4)
髙原教授の公式ブログというのもありました。
〇明日(5月29日)、JR和歌山駅前のJAビル1階で行われる講演会がどちらの方を向いて企画され
たのか、裏付証拠はこれ位でいいでしょうが、だめ押しを1つ。
 憲法おしゃべりカフェ実行委員会の連絡先とされている電話番号(073・446・5611)をネッ
ト検索してみると、その番号が「和歌山県神社庁」の代表番号であることが簡単に分かります。
 ちなみに、和歌山県神社庁のホームページには、その「関係団体」として、「神道政治連盟和歌山県
部」や「日本会議和歌山」が堂々と掲載されています。
 そして、改憲推進のための「憲法おしゃべりカフェ実行委員会」の事務局も和歌山県神社庁に置かれて
いるということが推測されます。
 護憲派の皆さん、これでも神社にお参りして賽銭など出す気になりますか?
 
 さて、「ニュース和歌山」の行事案内に戻りましょう。幸いにも、と言うべきか、掲載されたのが開催
日の1日前という間際であったため、この記事に気がついて、何も知らずに「憲法の勉強をしてみようか」などと思って会場に行ってしまう人はほとんどいないかもしれません。
 けれども、改憲派は本気です。
 彼らが10回「憲法おしゃべりカフェ」をやるというのなら、我々は100回「憲法カフェ」をやると
いう意気込みが必要です。
 「あすわか」だけでは手が回らないというのなら、全国の弁護士9条の会でも、青年法律家協会でも、自由法曹団でも、講師のなり手はいくらでもいます。各地の弁護士会憲法委員会)でも、憲法学習会へ
の講師派遣を受け付けているところもあるでしょう。
 「あすわか」が「憲法カフェ」をサービスマーク登録したという話は聞かないし、第一、「あすわか」以前にも、「憲法カフェ」と名付けた学習会をやっていたところがないはずありませんからね。私が「楠見子連れ9条の会」に頼まれて行った学習会、何て言ったっけ?
 
 5月13日に「改憲派の「憲法おしゃべりカフェ」はあなどれない」という記事を書いてからわずか2週間後の今日、私の地元・和歌山市でも「憲法おしゃべりカフェ」が開催されるという「ニュース和歌山の行事案内を読み、急遽この記事を書き上げました。
 何しろ明日の午前10時半から始まる企画なので、それまでに私のメルマガ(ブログ)を読んでくれる人はほとんどいないかもしれませんが、今後のこともあるので、とくかく「警戒警報」は発令しておかな
いとね。
 明日、私は早朝から他用があるのですが、誰か、全てを呑み込んだ上で髙原教授の話を聴いてこようという奇特な人はいませんか?