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ゆら登信(たかのぶ)さんへの応援演説その3~6/26河西コミセン(和歌山市)にて

ゆら登信(たかのぶ)さんへの応援演説その3~6/26河西コミセン(和歌山市)にて
(配信日:2016年6月26日)
なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。 
 
 選挙戦に突入してからというもの、「メルマガ金原」を休載し、もっぱらブログだけ更新しているのは、公職選挙法がインターネット選挙運動を解禁しながら、電子メールを利用しての文書図画の頒布は原則禁止とするという中途半端な方針をとっているからで、迷惑なことですがやむを得ません。
 私も、7月10日までの間、選挙関連以外の記事も書きたくなることがあるとは思いますが、まずは選挙最優先で行かざるを得ない時でしょう。
 
CIMG6243 ということで、今日も、参議院選和歌山県選挙区の野党統一候補・ゆら登信(たかのぶ)さん(共産、社民、生活推薦)の応援演説に行ってきました。
 今日(6月26日)は、選挙戦最初の日曜日ということで、ゆらさんは、終日、県内最大人口を抱える県庁所在地・和歌山市での活動となりました。
 個人演説会は、
  16時00分 楠見東小学校
  16時30分 砂山小学校
  18時30分 河西コミュニティセンター
の3箇所で行われ、各会場の応援弁士の内、1人は弁護士とすることになり、河西(かせい)コミセンには地元の私が行くことになりました。
 今回は、6月23日の有田教育会館(有田郡湯浅町)よりも持ち時間が短かったため、前回お話したことをベースとしつつ、少し手直しした改訂版原稿を用意しました。以下に掲載するのは、その応援演説用の原稿です。文章を引用した場合は原稿を目で追いながら読みましたが、それ以外ではほとんど原稿を見ずに話しましたので、以下の原稿と実際に話したことには相当違いがありますが、それを手直ししている余裕はありませんので、ほぼ原稿のまま掲載しています。
 
 なお、本日の登壇者は、登壇順に以下の4人でした。
 1 下角 力 氏(日本共産党和歌山県委員会委員長)
 2 金原徹雄
 3 坂口多美子 氏(日本共産党比例代表候補
 4 ゆら登信 氏(無所属・和歌山県選挙区候補
 

2016年6月26日(日)午後6時30分~ 於:河西コミュニティセンター(和歌山市)2階多目的ホール
ゆら登信(たかのぶ)個人演説会における応援演説
 
 皆さん、今晩は。ただいまご紹介いただきました弁護士の金原(きんばら)と申します。
 私は、生まれは「梅原(うめはら)」、小学校以来今に至るまで「栄谷(さかえだに)」在住という完全な地元人間なので、お馴染みの顔がそこここにいらっしゃいます。今日は、ゆら登信(たかのぶ)さんの個人演説会に、このように多数おいでいただきまして、本当にありがとうございます。
 
 私の肩書きなどはどうでも良いのですが、一応ゆらさんが今度の選挙に立候補したこととの関連で、市民連合わかやまというのがどういう団体かだけは、一言ご紹介しておいた方が良いと思います。
 今回の参議院選和歌山県選挙区に、共産党が坂口多美子さんを、民主党が坂田隆徳さんをそれぞれ独自に擁立するという発表がなされ、このまま野党が分裂したまま選挙戦に突入したのでは話にならない、何としても野党統一候補を実現して勝ちに行かなければならないと決意した弁護士など市民有志が急遽昨年末に集まり、何の目算もない中、クリスマスイブの日に、県庁内の県政記者室で記者会見を開き、統一候補実現を県内各野党に要請する方針を公表して走り出しました。
 ゆらさんは、その最初から、豊田泰史弁護士とともに、野党統一候補の実現を目指す運動の主要メンバーであり続けたのです。
 記者会見以降の具体的な統一候補の擁立に向けた紆余曲折は省略しますが、そろそろ3月も終わろうという頃、さすがに「もう時間がない」、「ご免なさいと謝って、活動を終えるしかないのでは」という声が内部で聞こえ始めたその時、「それは絶対に駄目だ」と断言したのがゆらさんでした。
 ゆらさんは、野党統一候補擁立を求める県下の様々な集会に参加し、「何としても野党共闘の実現を!」という県民の熱い思いを真正面から受け止め、絶対に統一候補を実現しなければならないと決意していたのでした。
 私は、市民連合わかやま(当時は「安保法制の廃止を求める和歌山の会」と名乗っていました)の会議で、いよいよ候補者選定が行き詰まったことを確認したその席上、ゆらさんが、「候補者選びを断念することはできない。もしも、皆さんが『由良でいい』と言ってくださり、共産党民主党が独自候補を取り下げて協力してくれるのであれば、私が出ることにしたい」という決意を披瀝するのを聞き、「よくぞそこまで決心してくれた」と感動しました。
 私が今日ここに立っているのは、その感動の延長線上で、私に出来ることは何でもやらなければと思ったからに他なりません。
 
 ところで、6月24日の新聞各紙が選挙戦序盤における情勢を一斉に伝え、改憲勢力が参議院の2/3をうかがう勢いという記事を掲載したのを読まれた方も多いのではないかと思います。この観測報道自体にも色々問題はあるのですが、それはさておき、このような観測が出ることにはそれなりの理由があります。
 今回改選期を迎える121議席は、6年前の選挙で選ばれた議員たちですが、当時は民主党菅直人政権の時代で、与党であった民主党がそこそこ議席を確保した選挙でした。今の民進党に、当時のような力は正直ありません。
 新聞各紙が改憲勢力に分類する自民党公明党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の4党が、観測のとおり、衆議院に続き参議院でも2/3以上の議席を確保するには、現有議席から16議席上積みするだけで良いのです。
 選挙前の民進党の46議席が、どこまでの減少で食い止められるかが、(民進党の運命などどうでも良いとしても)日本国憲法、そして日本国民の将来の運命を大きく左右するのです。
 私は、民進党とも共産党とも何の関係もありませんが、日本共産党が、坂口多美子さんを含む選挙区に擁立するはずだった多くの予定候補比例区に回し(これだけでも多額の供託金の負担増加です)、民進党公認候補や無所属統一候補の支援を行う方針に大転換したのは、このような憲法の危機を突破することが、国民・市民の願いであり、大義であるということを理解した結果であると、私は高く評価し、感謝しているのです。
 憲法を守り、これを子や孫の世代に引き継いでいく責任を果たせるかどうか、今がまさにその正念場です。
 ゆら登信さんは、弁護士として、憲法の大切さを1人でも多くの人に知ってもらおうと、何年も前から県下各地で憲法について講演して回っており、和歌山の弁護士の中で、一番たくさん憲法学習会の講師を務めている人です。
 憲法を安倍政権による破壊から救い出し、次の世代に伝えるため、是非ゆら登信さんを国会に送り出してください。

 この他にも、6月20日の公開討論会で明らかとなった、自民党公認候補鶴保庸介さんの、奨学金制度についての、あまりといえばあまりな無理解についてもお話したいと思ったのですが、持ち時間の関係から、泣く泣く省略します。詳しくは、今晩の私のブログをご参照ください。
 
 ただ、これだけは是非とも皆さんに知っていただきたいことがあります。
 国政選挙の際には必ず行われる毎日新聞候補者アンケートの結果が公表されましたので、和歌山県選挙区の3人の候補者の回答を読んでみたのですが、3人の回答ががばらばらであった質問のうちの1つに目が吸い寄せられました。
 質問は以下のようなものでした。
【質問17】「日本の核武装について、あなたの考えに近いものを一つ選んでください。」
 これに対する3人の回答は以下のとおりです。
西本篤氏(幸福実現党)「核兵器を保有すべきだ」
由良登信氏(無所属)「将来にわたって検討すべきでない」
鶴保庸介氏(自民党)「国際情勢によっては検討すべきだ」
 何と、日本は絶対に核武装すべきではないと主張する候補者はゆら登信さん1人だけなのです。もしもゆらさんを落選させてしまえば、和歌山から選出される議員は、ただちに核武装すべきだという人か、もしくは、国際情勢によっては核武装を検討すべきだという人のどちらかになるのです。
 私も、候補者アンケートをこんなにじっくり読んだのは初めてなので、過去の和歌山の選挙でこういう事態があったのかどうか知りませんが、恐ろしい時代になったものだと思いませんか?
 
 最後に、6月23日に湯浅町の有田教育会館で開催された個人演説会で私が応援演説をした際、最も好評だったのが、私の話ではなく、東京の澤藤弁護士からゆら登信さんへの熱烈なエールを紹介した部分であったと後日聞きました。それなら、ということで、今日も最後は、澤藤先生からのメッセージをご紹介します。
 ゆらさんを応援してくださっているのは、東京弁護士会のベテラン、澤藤統一郎弁護士です。日本弁護士連合会に消費者問題対策委員会という委員会があって、消費者被害の救済などに活発に活動していますが、澤藤先生は、かつてその委員長を務めておられたことがあり、その澤藤委員長の下で副委員長を務めたのがゆらさんだったのです。
 澤藤先生は、ご自身のブログ「澤藤統一郎の憲法日記」(今年5月19日の記事)の中で、ゆらさんのことを以下のように評しておられます。

(引用開始)
 私は、由良さんをよく知る一人だ。日弁連の消費者委員会で活動をともにした。信頼のできる人だし、社会的弱者の立場に立つことを鮮明にしている人。到底、自ら国政に出ようというタイプには見えなかったが、この人が選挙に出るなら、なるほどよい候補者だ。人当たりが柔らかで、誰の意見にも穏やかに耳を傾ける。何よりも声がよい。歯切れがよいし、滑舌が滑らかで聞きやすい。そして、話が分かりやすい。説得力がある。
 がんばれ、由良さん。がんばれ、和歌山野党共闘。
(引用終わり)

 ゆら登信さんの当選を目指し、最後までみんなで頑張りましょう。ありがとうございました。
 

(補注)
鶴保庸介氏の奨学金に関する意見】
1 ご本人が話されたこと
 2016年6月20日、和歌山県岩出市の「ホテルいとう」で開かれた公開討論会(主催:わかやま夢スクール)での発言から。
奨学金を貰って、ある程度社会に出てですね、ある程度収入も得られる立場になったときに、返さないようにしてもらったら、楽は楽ですよ。でもそうするべきか?それが世の中のあるべき姿なんだという風に、そう若者が思ってらっしゃるとしたら、私は悲しい思いをするんですね」
 以下の動画の54分~をご覧ください。
 なお、56分~あたりでの発言で、学校の教員になったら奨学金が免除される制度があるかのような発言がありますが、日本学生支援機構ホームページに以下のように説明されている制度(既に廃止されている)のことを言っておられるのでしょうかね?国会議員だからといって、全ての法律制度に通暁することはもちろん不可能でしょうが、それにしてもねえ。
(引用開始)
なお、平成10年(1998年)4月1日以降に大学(学部)、短期大学もしくは高等専門学校の1年次に入学し貸与を受け、卒業後教育の職に就いた場合の奨学金返還特別免除制度は廃止されました。ただし、平成10年(1998年)3月31日以前にこれらの学校に入学し、その在学期間中の平成10年(1998年)4月1日以降に第一種奨学金の貸与を受け、引続き進学している等就職するまでの期間が所定の要件を満たしている場合は、奨学金返還特別免除制度の対象になります。
(引用終わり)

2 ニュース和歌山からのアンケート調査に答えたこと
 6月18日に全国紙に挟み込んで配布されたフリーペーパー「ニュース和歌山」からのアンケートに対する回答は以下のようなものでした。
(引用開始)
 質問 奨学金の給付型を増やす政策はお考えですか。
 給付型奨学金制度の創設に向け、しっかり進めます。経済状況にかかわらず、学ぶ意欲と能力のある全ての若者が質の高い教育を受けられる社会を作らねばなりません。また、無利子奨学金の採用枠拡大や、返還月額が所得に連動する制度を定着させることで返還の不安を軽くし、学業に集中できる環境を作ります。
(引用終わり) 

3 それで?
 ニュース和歌山への回答を誰が書いたのか知りませんし、草稿をスタッフが書くこと自体、別に非難されることでもないとは思いますが、少なくとも回答した内容には本人が責任を負ってもらわなければね。