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災害支援でも高江でも~小口幸人弁護士の活躍

 今晩(2016年7月22日)配信した「メルマガ金原No.2515」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
災害支援でも高江でも~小口幸人弁護士の活躍

 2008年12月に弁護士登録ということですから、まだ実務経験8年弱ですが、これほど濃密な弁護
士経験を積み重ねてきた若手弁護士はそういないでしょう。
 2010年4月に岩手県宮古ひまわり基金法律事務所に赴任、同年11月に前任者からの引継を終えて三代目所長となる、というところまでは、司法過疎地域での法的サービスの提供という、多くの同僚と同じ役割を担う立場であったと思いますが、翌2011年3月に東日本大震災に遭遇し、以後、2013年11月の離任まで、全国初の弁護士による避難所相談を実施したり、被災者支援・立法提言活動に奔走するな
ど、疾風怒濤の日々を過ごし、弁護士としての力量を飛躍的に高めたのではないかと推測します。
 私にとってまだ一面識もないその若手弁護士、今年の2月に第二東京弁護士会から沖縄弁護士会に登録換えし、沖縄県八重瀬町南山(なんざん)法律事務所を開所した小口幸人(おぐち・ゆきひと)さんの名前は、最近さまざまなところで目にするようになりました。
 
 西日本に住んでいる者でこの動画を見た人はそういないかもしれませんが、小口弁護士が2012年に自分のYouTubeチャンネルを開設して(すごい!)、1人でも多くの被災者に知ってもらおうと、「被災ローン減免制度(個人版私的整理ガイドライン)」を分かりやすく解説する映像をアップしています。使命感と意欲があればこそ、ここまで出来たのだろうと感動します。
 
被災ローン減免制度個人版私的整理ガイドラインver240909岩手県版(14分57秒)
 

 今年の4月1日には、恒久的な「自然災害による被災者の債務整理に関するガイドライン」が施行されましたが、まだこの言葉をキーワードにして動画検索をかけても、これという解説動画は見当たらない・
・・昨日の段階ではそうだったのですが、本日(7月22日)、政府インターネットテレビに約8分の解説ビデオが公開されていました。ご参考までに。
 
 
 以上のようなことから、小口さんも、いわゆる有力な「災害弁護士」の1人と見られていたと思われます。
 昨年来、各所で発言するようになった「大規模災害時に緊急事態条項は不要」というテーマも、その流れ
で理解することができます。
 この関係での注目すべき動画とインタビュー記事などをいくつかご紹介します。
 まず動画としては、今年の4月19日に開催された「さぁ、安倍政治を終らせよう 4.19院内集会」(戦争をさせない1000人委員会・立憲フォーラム共催)でのミニ講演があります。小口弁護士による講演は、動画の11分~31分の20分間です。ちなみに、小口弁護士についで後半の講演を担当したのはIWJの岩上休身さんでした。
 
20160419 UPLAN 「さぁ、安倍政治を終らせよう」4.19院内集会(1時間17分)
 

 次に、マガジン9の「この人に聞きたい」に掲載されたインタビュー記事です。まだ沖縄に移る前の昨年行われたインタビューです。
 
 
 
 さらに、沖縄弁護士会に登録換えした後、小口さんはマガジン9に以下の2本の原稿を特別寄稿しています。いずれも注目すべき論考です。
 
 
 
 そして、今年から居を移した沖縄です。東京生まれの小口さんが、沖縄に登録換えするに至った最初のきっかけは、那覇で司法修習を行うという幸運に恵まれたことであったようです。その辺のいきさつは、IWJの原佑介記者によるインタビュー動画の冒頭でご本人の口から語られています(3本ある動画の2本目が小口弁護士インタビューの部分を抜き出したものです)。
 
抗議行動の強制排除、検問、テント撤去…法律も憲法も無視する国や警察の暴挙! 沖縄・高江ヘリパッド建設を小口幸人弁護士が徹底批判!(インタビュー:IWJ原佑介)

 高江での大量の機動隊を投入しての工事強行についての小口幸人弁護士の発言は、上記インタビューの他、ご自身の事務所(南山法律事務所)ホームページの中の「コラム」に、詳しい意見が掲載されています。
 
 
 
 Facebookでも随時活発に発信されています。
 
 一面識もない若手弁護士の活躍に、思わず引き込まれて注目してしまいました。その理由はこれかな?と思える小口さんのFacebookへの短い投稿を引用して終わりにします。
 
小口幸人Facebook
仕事で嫌々やっている警察と、志しだけで集まっている市民の戦いを目にしています。
こういう場にいて市民の側に立ち、さらに皆さんに頼りにしていただけるのは、本当に弁護士冥利につき
ます。
弁護士になったのにサラリーマンみたいだな、と思っている弁護士もこういう場にくれば弁護士になってよかったと思えますよ(^_^)