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講演・「新自由主義」と市場原理主義(天野光則千葉商科大学名誉教授)視聴(受講)のすすめ

 今晩(2016年8月3日)配信した「メルマガ金原No.2527」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
講演・「新自由主義」と市場原理主義(天野光則千葉商科大学名誉教授)視聴(受講)のすすめ

 私自身のことを振り返ってみると、「新自由主義」という概念を、特に批判的な文脈であたりまえのように使用することがありますが、よく考えてみると、どれだけその意味内容を理解しているのか、まことに心許ないと言わざるを得ません。
 はるか昔、大阪市立大学法学部の学生であった頃(ということは1970年代半ば)、日本で「新自由主義」という概念が一般に使われていたのかどうかも記憶になく、その後、サッチャーレーガンという英米の指導者が掲げる経済政策との関連で、何とはないしに「新自由主義」という用語が使われるようになったようだという、はなはだ頼りない記憶があるだけです。
 イメージとしては、こと日本においては、「グローバリゼーション」と「ニューリベラリズム」とはほとんどセットのように語られてきたという印象があるのですが、その相互関係についても、実は何も分かっていません。
 ということで、今日は、NPJ動画ニュースで紹介された天野光則氏(千葉商科大学名誉教授)による講演「「新自由主義」と市場原理主義」で勉強してみたいと思い立ち、私のメルマガ(ブログ)を読んでくださっている読者の方にもご紹介することにしました。
 質疑応答を除く講演本体は約1時間程度なので、視聴するにも手頃な時間であり、最低限押さえておくべき基礎知識は身につけられるのではないかと思います。
 
新自由主義」と市場原理主義 講師:天野光則(千葉商科大学名誉教授)
【『ハケン』(原作『時の行路』)映画化推進のための学習会】
(2時間02分)
 
~2016年07月19日~
【チャプター】
00:00:08 
○第1部 講演 「新自由主義」と市場原理主義
00:02:23 ○はじめに ~「新自由主義」とは何か~
00:05:54 ○1. 「新自由主義」の起点
00:12:05  ・ハイエクの「自由主義」観 (人間の尊厳や自由の本質的諸条件)
00:14:00  ・ハイエクの経歴 (Friedrich August von Hayek 1899-1992)
00:19:41  ・(1)フリードマンの経済政策 ~政府が行うべきでない(廃止すべき)政策~
00:24:00 ○2. フリードマンの政策関与 (Milton Friedman 1912-2006)
00:31:15  ・(2)為替先物取引市場の開設をめぐって
00:35:57  ・(3)労働組合に対する偏見 ~労働組合についてのフリードマンの言説~
00:40:31 ○3. 「サッチャリズム」と「レーガノミクス
00:41:06  ・①「サッチャーリズム」の内実 (1979-1990)
00:45:02  ・②「レーガノミクス」の内実 (1981-1989)
00:48:44 ○4. 「新自由主義」の問題点
00:50:16  ・①「新自由主義」の人間観
00:54:31  ・②「新自由主義」の自由観
00:56:33 ○おわりに (「新自由主義」が世界を席巻し何をもたらしたか?)
 
01:06:17 ○質疑応答
01:06:41  ・質問① 貨幣が「金管理通貨(金本位制度)」から、1971年の変動相場制以降「管理通貨」へと移行したと思うが、その点についての先生の認識を教えてほしい。
01:07:59  ・意見② 「派遣」とは労働力商品の「最高(使い勝手の良い)」の形態だと考えるが、それら労働者が、現在のような容赦のない市場経済原理によって駆動する社会において、いかにして「闘争」していくかが今後重要であると考える。
01:11:05  ・質問①への回答
01:14:45 ○補足:派遣法制定経緯と制定後の改正動向
 
01:17:52 ○第2部 『ハケン(仮称)』及び「映画化推進会議」の紹介
 
主催:「ハケン(仮称)原作 時の行路」映画化推進会議(Facebook)
 
(映画化(予定)の原作)
『時の行路』(2011年9月刊)田島 一 (著)

 
『続・時の行路』(2014年8月刊)田島 一 (著)