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憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

響け!歌声 自由のために 歌と映画と憲法と~予告8/28志田陽子教授(武蔵野美術大学・憲法学)がおくる歌と講演(平和を育てる大泉9条の会)

 今晩(2016年8月21日)配信した「メルマガ金原No.2545」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
響け!歌声 自由のために 歌と映画と憲法と~予告8/28志田陽子教授(武蔵野美術大学憲法学)がおくる歌と講演(平和を育てる大泉9条の会)

 私のメルマガ(ブログ)では、憲法問題や原発問題を中心として、たびたび講演会などの企画をご案内しますが、多くは私の地元である和歌山県、県外でもせいぜいお隣の大阪までであることが大半です。
 従って、私自身参加もできず、また主催者から広報への協力を依頼された訳でも何でもない、というか、講師や出演者、主催者などの関係者で面識のある人は誰もいない東京でのイベントをご紹介する気になるというのは異例中の異例なのですが・・・と前置きばかり長くなりそうなので、主催者である「平和を育てる大泉9条の会」(東京都練馬区大泉地区にある地域9条の会)のFacebookイベントページとフライヤーから開催概要を引用します。

(引用開始)
★平和を育てる大泉9条の会
響け!歌声 自由のために 
・・・歌と映画と憲法と・・・
 
2016年8月28日(日)
14:00~16:30(13:30開場)
 
歌とお話:志田陽子さん(武蔵野美術大学教授・憲法学)
ピアノ:沼舘千佳子さん
 
会場:練馬区大泉勤労福祉会館集会室
西武池袋線大泉学園駅南口徒歩3分)
資料代:500円
 
 自分の命も、人の命も大切にして、暮らしをつむいでいけることを保障するのが、世界の宝と言われる私たちの憲法です。
 その憲法のエッセンスを、「アメイジング・グレイス」や、「ダニー・ボーイ」といった歌や、映画のお話をまじえながら武蔵野美術大学教授の志田陽子さんに語っていただきます。
 歌にこめられている、「憲法」を編み出してきた人々の知恵と、あきらめずに前を向いてたたかっていく力を今こそ私たちのものにしましょう。
 
★1歳以上未就学児の託児あります!ご希望の方はフライヤー記載の連絡先まで。定員5名。
就学年齢のお子さんは会場後方にスペースを設けます。
 
志田陽子さん
武蔵野美術大学教授、専攻は憲法。博士(法学・早稲田大学)。安保法制違憲訴訟原告。著書に『表現者のための憲法入門』など、編著書に『映画で学ぶ憲法』。
沼舘千佳子さん
国立音楽大学卒業。声楽・器楽・合唱等の伴奏ピアニストとして活躍。クラシックのほかにジャズ・ポピュラー等でもステージに立つ。社会問題をテーマにしたイベントにも企画・運営メンバーとして参加。
 
★連絡先:町田(03-3923-0915)
(引用終わり)
 
 このフライヤーの記載から判断するに、主催者からの挨拶や報告はあるかもしれませんが、それ以外は、ほぼ志田陽子先生1人によるピアノ伴奏就き歌唱(7曲演奏するとご自身のFacebookに書かれていました)と映画を素材とした話題提供と憲法に関する講演が行われるらしいのです。
 「映画と憲法」については、志田先生が第一人者だろうということは、発表された論考などから想像していましたが、その上「歌う憲法学者」でもあったとは!初めて知りました。
 実は、この企画については、憲法学者の中で私の唯一のFacebook「友達」である石埼学先生(龍谷大学法科大学院教授)がタイムラインで志田先生の投稿をシェアされていたので気がついたのですが、石埼先生も「志田陽子先生の「憲法ライブ」。類似の企画っていまだかつて無いのではないでしょうか。」と書かれていましたので、やはり、憲法学者による「歌(ピアノ伴奏付)と映画と憲法のお話」が「本邦初」の試みであることは間違いないでしょう。
 ということで、志田先生とは一面識もない私ですが、私のブログのモットー(憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します。)の趣旨にこれほどぴったりの企画を見逃す訳にはいかないということでご紹介しました。
 【公開投稿】とされた志田先生のFacebookには、「ピアノと歌唱を7曲と、憲法のエッセンス(立憲主義、自由や平等の意味)の話をします。西武池袋線沿線の方でお時間のあるかた、よろしかったら冷やかしに来てやってください。」とありましたが、「西武池袋沿線」に限らず、このブログが目に止まって「是非行きたい!」と思ってくださる方が1人でもいてくださればいいなと思います。
 
 もっとも、私は、たしかに志田陽子先生とは一面識もありませんが、これまで全くご縁がなかった訳でもありません。
 上記フライヤーの紹介文にも記載されていますが、志田先生は、去る4月26日に東京地裁に提訴された2件の安保法制違憲訴訟のうちの、差止請求訴訟の原告のお1人(というかほとんど原告代表のような立場でしょうか)であり、私も名前だけですが、一応弁護団の一員です。
 以下のブログで、訴状の「請求の趣旨」及び「請求の原因」の目次をご紹介するとともに、「安保法制違憲訴訟の会」ホームページに掲載された志田先生による「原告の声」の一部をご紹介しています。また、提訴に先立つ4月20日に行われた総決起集会の動画も同ブログの中でご紹介していますが、その動画の34分~で志田先生のスピーチが視聴できます。
2016年4月27日
安保法制違憲訴訟(4/26東京地裁に提訴)の訴状を読んでみませんか?
 
 また、今年の3月7日、「国立大学の入学式・卒業式等での国旗掲揚・国歌斉唱に関する文部科学大臣の発言の撤回を求める憲法研究者声明」と同月14日に行われた記者会見の模様もブログでご紹介していますが、志田先生は、この声明に名前を連ねるとともに、記者会見にも出席して発言されています(動画の19分~)。
2016年3月15日
「日章旗」「君が代」強制と国立大学~17年前の国会審議と馳浩文部科学大臣に対する憲法研究者の抗議声明
 
 今後、「歌う憲法研究者」という冠が一種のレッテルとして付いて回ってもご迷惑でしょうから、この程度にしておきますが(このブログ自体、レッテル貼りに一役買いそうで申し訳ありませんが)、志田先生の本来の憲法研究者としての業績について、インターネット環境で容易に読めるものも少なくありません。その中から、以下にいくつかご紹介しておきます。
 
(志田陽子教授についての参考サイト)
志田陽子(武蔵野美術大学 専任教員プロフィール集より)
(抜粋引用開始)
研究テーマ:
文化的衝突をめぐる憲法問題。言論および芸術をめぐる憲法問題。
憲法と芸術関連法にまたがる問題として、文化的衝突をめぐる憲法問題、とくに「表現の自由」と多文化社会の問題を扱っている。'00年から'06年までは、アメリカの「文化戦争」と呼ばれる現象に関連する憲法問題を取りあげて理論研究を行った。'07年以後は、「多文化主義」の課題を含めて、多文化社会や差別的文化と憲法理論との関係を研究対象としている。'12年以後は、芸術に関連する憲法問題として、冷戦期の芸術統制の問題と、著作権法憲法の理論的関係を研究対象としている。

(引用終わり)
 
志田陽子(SYNODOSより)
荻上チキ氏責任編集になる電子マガジン「シノドス」にも、何本かの論考を発表しておられます。
 
法学館憲法研究所サイト「今週の一言」より
憲法を知ることは、リアルと普遍の間を何度でも行き来すること――『映画で学ぶ憲法』
※同サイトの中の「シネマ・DE・憲法」コーナーでは、志田先生も何本か執筆されています。武蔵野美大専任教員プロフィールに掲載されている執筆リストを眺めていて、私も劇場で観ている映画が1本だけありました。司法修習生時代に友人の修習生に誘われて東京で観た『ミシシッピ・バーニング』です。
 とても持ち重りのする映画だったという印象が残っているのですが、私の記憶違いでなければ(28年も前のことなので相当あやしいですが)、今度の日曜日に志田先生が歌われるという『アメイジング・グレイス』が劇中で歌われるシーンがあったような・・・。