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“DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(031~034)

 今晩(2016年11月26日)配信した「メルマガ金原No.2642」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
DAYS JAPAN”丸井春編集長が語る「いのちのものさし」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(031~034)

 「ラジオフォーラム」の事実上の後継番組として、今年の4月からスタートした「自由なラジオ LIGHT UP!」。そのアーカイブYouTubePODCASTで聴取することができますので、これまで4回にわたり、その全番組(30本)のアーカイブをご紹介してきました。
 ここまで来れば、「自由なラジオ LIGHT UP!」の全てのアーカイブを紹介するブログを目指すとの決意を前回披瀝しましたので、その公約に従い(?)、最新の4本(031~034)をご紹介します。
 
 いずれも興味深い内容ですが、私も定期購読者の1人となっているフォトジャーナリズム月刊誌「DAYS JAPAN」の2代目編集長・丸井春さんに注目です。
 「DAYS JAPAN」と言えば広河隆一広河隆一と言えば「DAYS JAPAN」という具合に、きってもきれない関係と思われてきたカリスマ編集者の後を継いだのが、写真家ではない若き女性編集者であったことに、定期購読者を含め、多くの人があっと驚いたことと思います。
 基本的にこれまでの広河さんの編集方針を踏襲しながら、徐々に新編集長としての色が出せればいいという堅実な方針のように思われ、多くの読者から信頼を得つつあるというところではないでしょうか。
 
 ところで、何ヶ月ぶりかで「DAYS JAPAN」のホームページを閲覧してみて驚きました。旧サイトは、今年の9月号を最後に基本的に更新が止まっていました。
 そして、全面的に刷新されたホームページは、相当に雰囲気が変わっていました。
 何より注目すべきは、比較的最近の記事がかなりの本数、テキスト中心(中には写真がメインの記事もあります)ではありますが、全文掲載されていることです。
 現在のところ、まだコンテンツなしのジャンルもありますが、「チェルノブイリ」「福島」「沖縄」「戦争」「女性・子ども」「自然」「災害」「営みの地球」「コラム」に分類されて掲載されています。
 また、今はトップページに「沖縄基地問題ピックアップ」というコーナーが設けられています。
 試みに、カテゴリー「福島」に掲載されている記事は以下のとおりです。
 
2016年11月号
「福島県の追跡調査が示す 母親たちの深く孤独な不安」(広河隆一)
2016年7月号
「[小児甲状腺がんを追う」①ヨウソ剤服用うやむやにした責任者は誰か?」(広河隆一)
2016年7月号
「福島の母354人本音アンケート 子供の健康・避難と保養」(広河隆一)
2016年5月号
「福島原発事故から5年 復活する「福島安全神話」」(広河隆一)
2016年4月号
「DAYSから福島民友新聞へ 「風評被害」とは何か」(広河隆一、DAYS JAPAN編集部)
2016年3月号
「原発事故が変えた景色 町をのみ込む汚染廃棄物」(写真:広河隆一)
2016年3月号
「中間所蔵施設になる私の故郷 さよならをするために。」(写真・インタビュー:広河隆一、まとめ:丸井春)
 
 たまたま「福島」は広河隆一さんの記事や写真ばかりでしたが、「沖縄」に関しては森住卓さんの記事や写真も掲載されています。
 このように、読み応えのある記事をホームページで公開することについては、定期購読者を増やして経営を安定させるという観点から見てどうなんだろう?という意見もあるでしょうが(正直私もそう思わないでもありませんが)、それよりも、1人でも多くの人に読んでもらいたいという公益性を優先したということでしょうか。
 いずれも是非お薦めしたい記事ばかりですが、上に紹介した「福島」の記事の中でも、特に3月号に掲載された「中間所蔵施設になる私の故郷 さよならをするために。」は、是非みんなに読んでいただきたいですね。
 
 そして、このような素晴らしい記事が満載の月刊誌「DAYS JAPAN」が、年間(12冊)予約購読すれば、何とわずか7,700円(1冊あたり641円)で配達されてくるのです。是非皆さん申し込んでください。絶対に後悔はしません。

 さて、それでは「自由なラジオ LIGHT UP!」のアーカイブ4回分(031~034)をご紹介します。

031 2016.11.1
DAYS JAPAN若き編集長が語る「いのちのものさし」
PERSONALITY おしどりマコ・ケン
GUEST 丸井春さん(報道写真誌DAYS JAPAN 編集長)


「今回のスタジオのお客様は、報道写真誌DAYS JAPANの編集長、丸井春さんです。フォトジャーナリスト広河隆一さんの後を継いで、30代前半の若さで編集長になった丸井さんに、広告に頼ることなく真実を報道する雑誌を創っていらっしゃる、その思いをじっくりと伺いました。
 当初は講談社から発刊されていたDAYS JAPAN。その創刊号(1988年)では、「四番目の恐怖」と題し、なんと福島第一原発の爆発を予言するかのような驚きの記事が、広瀬隆氏と広河隆一氏の手によって特集されています。
 そんなこだわりの写真ジャーナリズム誌が、さまざまな圧力から休刊に追い込まれ、そしてその後、広河隆一氏の執念と多く読者の支援に支えられ、独立誌として再起するまでのエピソードを、番組前半で伺いました。
 また後半では、広河隆一氏の引退に伴い、なんと公募で編集長の座を射止めた丸井春さんに、女性ならではのしなやかな視点で編集する新しいDAYS JAPANの魅力について伺いました。
 特に力を入れている動物福祉の問題を例に、「経済のものさし」でつくられる社会の仕組みの中で、人は大切なものの多くを失っていること、そして「いのちのものさし」で世の中を見ることで、豊かで、何よりも争いのない平和な社会が見えてくることを教えてくださいました。
 今の時代だからこそ大切な「本当のことを知る権利」を保障しながら、真実を写す「写真」のもつダイナミズムによって社会を変えようするDAYS JAPAN
 私たち自由なラジオも、ラジオというツールで同じところを目指す組織として、ぜひエールを送りたいと思います。」
 

「今回は、リスナーのあなたといつも以上に“真っすぐに向き合う”番組にしたいと思い、ちょっと変則的な構成、でもとってもあたたかなオンエアになりました!
 番組冒頭では、ずっと番組を聴いてくださっているリスナーのみなさんや、カンパをお寄せいただいている市民スポンサーのみなさんからのお便りをたっぷりとご紹介しています。本当に日々あたたかな思いをお届けくださり、ありがとうございます!そしてお志しをお分けくださっている皆さま、皆さまのお力があってこそこの番組が成り立っています!普段は時間がなくてなかなかゆっくりお伝えできていなかったのですが、でもどうしても心から感謝の気持ちを届けたく、今回のこのコーナーを収録しました。
 そして、今回はおふたりのゲストの方に、電話でお話を伺いました。お一人目は、作家の澤地久枝さんです。戦争へと転がり落ちつつあるような今の日本だからこそ、若い世代に戦争の記憶をきちんと語り伝えたい、そんな強い思いを抱いて活動をつづける澤地さん。ご著書『14歳<フォーティーン>満州開拓村からの帰還』は、まさにその思いを書き綴った作品で、これまで誰にも話したことがないことも、この本には託したといいます。そこに至ったお気持ち、執筆のご苦労などをご本人から伺いました。
 お二人目の電話ゲストは、落合恵子さんです。新潟県知事選を勝ち抜いた米山隆一氏。民主主義の中では、世の中は変わり得る可能性があると勇気を得た今回の結果。そのニュースに胸を震わせた同志の落合さんと木内さん。少し……ほんの少し希望が見える中を、あきらめないで力強く動いていかねばと誓い合いました。思えば、東京五輪に見るメディアの一色報道。その中で目くらませを食らっているかのように、見逃してはならない大切な現実が届きづらい。そんな今、私たちは目を見開き、耳を澄まして、しっかりと立っていなくては! そんなことを改めて感じるインタビューになりました。
 そして、澤地久枝さんも落合恵子さんも、またこの番組、市民のための自由なラジオ“Light Up!”に出演してもいいですよ、とおっしゃっていただけました!本当にありがとうございます!リスナーのみなさん、そして思いを同じくする仲間たちの輪が、少しずつ少しずつ広がっていっています。あなたもぜひ、市民のための自由なラジオ“Light Up!”にご参加をよろしくお願いします!」

033 2016.11.15
広告代理店からの巨額な広告費に支配されるメディアを疑え!
PERSONALITY おしどりマコ・ケン
GUEST 本間龍さん(元博報堂社員・著述家)


「今回のゲストは、元博報堂の社員で、現在は執筆活動でご活躍の本間龍さんです。「広告代理店」という言葉が期せずして一般的になった今年、ネット広告に絡む不正請求事件や過労自殺問題などの不祥事が続く「電通」を例に、広告代理店とはいったいどんな業態なのか、そしてそこに常態化している異常な体質とは具体的にはどのようなものなのかについて詳しく伺いました。(その中で、本間さん自身が犯した罪とその罪を服役して償ったお話しも後半で伺っています。)
 年商2兆円以上を稼ぎ出す巨大企業「電通」は、巨額な広告費を引き受け、国などの行政や大企業の思うままの広告を大量に投下します。市民は知らず知らずのうちにプロパカンダに洗脳され、例えば3.11以前は、ほとんど誰もが原発は「安くて安全でクリーンなエネルギー」と思いこみ、問題意識を持ちえなかったように、本当に大切な真実が見えづらい状況におかれてしまっていました。
 広告だけではなく、報道もそうです。メディアは広告収入で成り立つ故に、企業や広告代理店にとって不都合な事実は、積極報道したりはしないでしょう。そのために、市民の知る権利が大きく侵害されるケースが発生します。
 では、私たちはそんな社会の中で、どのような姿勢でいたらよいのでしょうか?大手メディアが報道することを鵜呑みにしないこと、しっかりと自分の目と耳で確かめてから理解すること。それしかありません。そしてそういった確かな意思をもつ市民が育つことが、世の中を変えていく力になることを願って止みません。資本主義の中のメディアと市民の在り方を問う、そんな放送回となりました。
■LIGHT−UPジャーナル「原発とプロパガンダ~巧妙に仕組まれた日本のメディア報道と広告~」
今回のLight Up!ジャーナルは、本間龍さんともに、原発とプロパガンダについてお伝えします。私たちはなぜフクシマまで、原発を疑わなかったのか? 巧妙に仕組まれた日本のメディア報道と広告について考えます。
本間龍・著「原発プロパガンダ」(岩波新書)



「2013年『永続敗戦論――戦後日本の核心』という本がベストセラーになりました。1945年以来、我々はずっと「敗戦」状態にある。「永続敗戦」とは戦後日本のレジーム(政治体制)の核心的本質であり、「敗戦の否認」を意味する。そのように解くこの本は、多くの読者から支持され、現代日本を考える上での重要な指摘であると高い評価を受けました。今回は、著者である白井聡さんをゲストに迎え、「侮辱のなかに生きる」我々日本国民への提言をお聞きします。
『永続敗戦論 戦後日本の核心』(講談社+α文庫)□白井 聡

※注 今月(2016年11月)文庫化されました。
■緊急報告「豊中市私立小学校建設を巡る疑惑とは?」
 大阪豊中市で今、「瑞穂の国記念小学院」という私立小学校の建設工事を巡り、ある疑惑が浮上しています。空港移転跡地だった国有地を当該学校法人に売却したにも関わらず、公開されるべき売却金額は非公開。さらに、名誉校長は安倍昭恵氏(安倍晋三首相夫人)、法人理事長には右翼団体の大阪支部長。それ故か、この学校法人が運営する幼稚園では、子どもたちに教育勅語を暗唱させ、軍歌を歌わせている。果たしてその裏には何があるのか?豊中市会議員でこの問題を追及する木村真さんをゲストに迎え内情をお聞きします。」
 
(弁護士・金原徹雄のブログから)
2013年11月4日
「DAYS JAPAN」新編集長募集11/1締切 素晴らしい後継者が選ばれることを祈ります

2014年3月19日
広河隆一さんの大きな懸念と『自発的隷従論』
2016年8月16日
「市民のための 自由なラジオ LIGHT UP!」のご紹介~もう19回分もアーカイブがたまっていた

2016年9月5日
古賀茂明さん、泥憲和さん、望月衣塑子さん~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(020~022)
2016年10月1日
チェルノブイリ事故から30年目のベラルーシを訪ねた菅谷昭松本市長ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(023~026)
2016年10月25日
伊藤宏さん(和歌山信愛女子短期大学教授)が西谷文和さんと語る「現場記者が見てきた『原子力ムラ』」ほか~「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(027~030)