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予告12/12~15『ドラマ 東京裁判』(NHKスペシャル)のご紹介

 今晩(2016年12月7日)配信した「メルマガ金原No.2653」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
予告12/12~15『ドラマ 東京裁判』(NHKスペシャル)のご紹介

 このところ、1週間か2週間に一度、興味深いTV番組が近々放送されるのではないかと調べてみた結
果をメルマガ(ブログ)でご紹介するのが慣例化しつつあります。
 もちろん、まだ見ぬうちに書くことで、しかも映画とは違い、予告編すらないことも多いのですから、
本当に「見るに値する」かどうかなど確約できるはずがありません。
 それでも、ドキュメンタリー番組であれば、その素材の選択から、長年つちかってきた直感で、ある程
度は見通しが立つこともあり、普段はそのような「勘」に基づいて紹介する番組を選択しているのです
 けれども、これがドラマとなると、正直全く見当もつきません。これが劇映画であれば、監督のそれま
での実績から想像を広げるということもできるでしょうが、TVでは、前提となる知識が圧倒的に不足しており、「見てみなければ分からない」としか言いようがありません。
 それにもかかわらず、来週の月曜日(12月12日)から木曜日(15日)まで4夜連続で放送される
NHKスペシャル『ドラマ 東京裁判』はとても気になります。
 
 
 NHKスペシャル公式サイトの説明だけではよく分からぬところがあり、もう少し詳しく説明した文章はないか?と探したところ、NHK広報局が11月16日に発表した「報道資料」が、(基本は一緒ですが)少しは詳しい説明がなされていましたので、こちらを引用しつつ、公式サイトにしか記載されていない情報を付加します(下線を引いた部分です)。
 
(引用開始)
報道資料                             平成28年11月16日
                                    NHK広報局
NHKスペシャ
ドラマ 東京裁判 ~人は戦争を裁けるか~
 第1話:12月12日(月)午後10:25~11:25 総合
 第2話:12月13日(火)午後10:25~11:20 総合
 第3話:12月14日(水)午後10:25~11:20 総合
 第4話:12月15日(木)午後10:25~11:20 総合
 
70年前の東京で、11人の判事たちが「戦争は犯罪なのか」という根源的な問いに真剣な議論で取り組んだ東京裁判。NHKは世界各地の公文書館や関係者に取材を行い、判事たちの公的、私的両面にわたる文書や手記、証言を入手した。浮かび上がるのは、彼ら一人一人が出身国の威信と歴史文化を背負いつつ、仲間である判事たちとの激しいあつれきを経てようやく判決へ達したという、裁判の舞台裏の姿だった。11か国から集まった多彩な背景を持つ判事たちの多角的な視点で「東京裁判」を描く。人は戦争を裁くことができるか、という厳しい問いに向き合った男たちが繰り広げる、緊迫感あふれるヒューマンドラマ。
 
出演:ジョナサン・ハイド(豪・ウエッブ裁判長役)、ポール・フリーマン(英・パトリック判事)、マルセル・ヘンセマ(蘭・レーリンク判事)、イルファン・カーン(印・パル判事)、マイケル・アイアンサイド(加・マッカーサー)、塚本晋也(日・竹山道雄)ほか
テーマ音楽 中島ノブユキ  題字 赤松陽構造  語り 草笛光子
*NHKの企画原案による、カナダ、オランダとの国際共同制作
*判事役を演じる俳優たちは、それぞれの判事の母国出身
 
【ドラマあらすじ】
 1946年の春。東京の帝国ホテルに戦勝国11か国の判事たちが集まった。日本の戦争指導者を裁く「東京裁判」を開くためだ。裁判の焦点になったのは、ナチスを裁くニュルンベルク裁判と同時に新しく制定された「平和に対する罪」。それまで国際法では合法とされていた「戦争」そのものを史上初めて犯罪とみなし、国家の指導者個人の責任を問う新しい罪の概念であった。この「平和に対する罪」を弁護側は事後法として否定する。判事室では各々の判事の意見が鋭く対立、最初は短期間で決着がつくと思われた裁判
は、混迷と長期化の様相を見せてゆく。
 裁判の舞台裏の攻防に、日本滞在中の判事たちの私的な行動や、周辺に現われる人物の思惑が混じり合う。1948年の秋、ついに11人の判事たちは2年半に及んだ東京裁判の結論となる判決を出すべく、最後の評議の場に臨むのだった。被告たちの生と死が分かれる瞬間。それは、「人は戦争を裁けるか」という、人類の根源的な問いに答えが出されるときでもあった。
 
◆NHK、オランダ、カナダの国際共同制作
 ニュルンベルク裁判の陰に隠れ、海外ではその存在さえあまり知られていない『東京裁判』。
 戦後70年、戦争のやまない世界へのメッセージとして、このドラマを広く世界の視聴者にも訴えるため国際共同制作とした。NHKが企画し、世界各国での取材を経て原案を作成したあと、海外のパートナーを募った。その結果、10数社から申し出があり、このうちオランダのFATTプロダクションとカナダのDCTVプロダクションの2つの制作会社の参加を得て制作が進められた。せりふは英語(Nスペ版は日本語吹き替え)とし、出演者のほとんどが外国人であることなどから、監督はパートナーの国の出身者が担い、NHKが歴史的事実の精査を担当した。
 
Netflixでも国際発信へ
 動画配信大手のNetflixから、共同制作者であるカナダのプロダクションに対し配信権を得たいとの申し出があり、番組が世界に配信される運びとなった。NHK総合テレビで日本国内で放送したあと、Netflix
が世界20言語でインターネット動画配信を行う予定と聞いている。
 ただし国内ではNHKオンデマンドが先行し、Netflixは1月から配信予定。

(引用終わり)
 
 ここまで読んできても、ドラマは英語で制作され、監督もオランダ人とカナダ人が務めているらしい(共同監督ということでしょう)ということは分かりますが、名前が書いていない!正式なプレスリリースがこれでいいんだろうか?
 ということで、監督は誰?と探したところ、バラエティ・ジャパンのサイトに以下のようなニュースがあるのを発見しました。
 
Netflix、NHKと『ドラマ 東京裁判~人は戦争を裁けるか~』でパートナーシップ
(抜粋引用開始)
Netflixと日本の公共放送局NHKが、来月に放送となる全4話の歴史ドラマでパートナーシップを結んだ。
(略)
両社は共に製作費を出しており、NHKはロサンゼルスとトロントを拠点とするドン・カーモディ・テレビジ
ョン、そしてアムステルダムに拠点を置くFATTプロダクションズと共同製作契約を結んでいる。ピーター・ヴァーヘフとロブ・キングが本作の共同監督を務める。
2015年の秋に日本でサービスを始めて以降、Netflixはフジテレビ、タレント事務所の吉本興業、広告代理店の電通と番組を作ってきた。NHKにとって、Netflixと製作と放送でパートナーシップを結ぶのは初めて
だ。
(引用終わり)
 
 ちなみに、ロブ・キング監督で検索してみると、「超巨大ハリケーン カテゴリー5(2014)」というバート・レイノルズ主演のパニックムービーがヒットしましたが、これで「ドラマ 東京裁判」の仕上がりを予想するのは無理というものですね。

 
 ドキュメンタリーの中にドラマが挿入されているタイプの作品を時々見かけますが、私はそういう作品は苦手です。ドキュメンタリーならドキュメンタリーだけ、ドラマならドラマだけにして欲しいと考える方なのですが、この『ドラマ 東京裁判』は、どうやらドラマだけのようです(確証はないものの)。
 「人は戦争を裁けるか」というサブタイトルに相応しいドラマになっているかどうか、過大な期待は禁
物ですが、見逃してから「良かった!」という評判を聞いたらシャクなので、「気になる作品」としてご紹介します。
 なお、NHKスペシャルの公式サイトの放送予定では、「人は戦争を裁けるか」というサブタイトルは
表記されていません。放送直前にサブタイトルを外すことになったのか、それとも公式サイト用の原稿に書き忘れたのか、放送された番組自体を見てみなければどちらとも決めかねます。