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IWJからの緊急メッセージと高橋和夫放送大学教授の4講義「受講」の奨め

 今晩(2017年5月1日)配信した「メルマガ金原No.2799」を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
IWJからの緊急メッセージと高橋和夫放送大学教授の4講義「受講」の奨め

 IWJの会員限定アーカイブをご紹介するためには、その前提として会員登録をお願いしなければならないのですが、まずは岩上安身さんからの緊急メッセージをお読みください。
 

 IWJが、激しく変化する政治や社会情勢に即応して、多岐にわたり、スピーディーな情報発信が行えているのは、スタッフの頑張りもありますが、何と言っても、会員の皆さま、ご寄付・カンパで活動費をご支援くださる皆さまのおかげです。改めて御礼申し上げます。その上で、是非とものお願いがあります。今期末の7月末まであと3ヶ月半。現在の収支見通しですと、約1200万円の赤字が出てしまいそうな雲行きで
す。
 人も減らしました。これ以上は減らせられない。どころか、むしろ人手不足のポジションは、補充しな
ければいけない状態。なのに現状では赤字の見通し、という事態は、大変厳しいものがあります。
 人手が足りないと、僕自身が何でも自分でやらなくてはならない、そのためにオーバーワークで体調を
崩すという悪循環からも逃れられません。自律神経失調症は、悪化すると結構、深刻です。以下に自分の苦しんでいる症状をまとめました。働き盛りの読者の皆様、こんな症状に思い当たるところはありませんか?

 これから報道や言論の統制が強化されていけば、どうなることか。既存大手メディアはすでに締め付けが厳しくなっており、それ以上に「萎縮」や「忖度」による自主規制が業界全体を覆いつつあり、いずれこれを「異常」と感じなくなってしまうことでしょう。事実にもとづいて、「おかしいものはおかしい」と声をあげることがじわじわと困難になる中、我々独立メディアにもいずれ、より直接的な締め付けが及ぶでしょう。しかし、本当にどうあがいても身動きが取れなくなる最後の最後のその日まで、この「異常」な現状を「異常」であるとお伝えし続け、守るべきものを守るために抗い続けなくてはならないと固く
誓っております。
 しかし、弾圧でつぶされてしまう前に、まずは目前の財政難です。これを乗り越えないことには話にな
りません。
 ぜひとも、IWJの活動存続ののために、ご寄付・カンパによる緊急のご支援をよろしくお願いします。ま
た、会費未納の方がいらして会員数もやや落ち込んでいます。どうぞ、会員登録、会員の継続、再継続も、よろしくお願いします。皆様の応援をお待ちしています。
 
 
 IWJが配信する動画の内、岩上さん自身によるインタビュー動画は、YouTubeで公開されるのはダイジェストのみ。全編動画は一般会員(10,000円/年または1,000円/月)は公開から1ヶ月間視聴可能、サポ
ート会員(30,000円/年以上または3,000円/月以上)ならいつでも視聴可能です。
 ちなみに、私は一般会員です。
 
 既に会員登録している方には寄付・カンパを考えていただきたいのですが、まだ未登録の方で「1万円くらいなら何とか」と考えておられる方には、一般会員に登録し、年会費を前払いされることをお勧めします。もちろん、「前払い」する以上、万一の場合のリスクについては、「カンパの趣旨も含めての前払いだった」と得心していただけることが前提だろうと思いますが。
 
 その上で、今日ご紹介しようと思うのは、これが何回目になるでしょうか、放送大学高橋和夫教授に対する岩上安身さんによるインタビュー動画です(4月28日収録)。
 
イントロ動画(16分)
 

 果たしてシリアのアサド政権はサリンを使ったのか?ということから始まり、米国トランプ政権の現状をどう見るか、国家安全保障問題担当大統領補佐官に任命されたマクマスター陸軍中将の意外な経歴、さらにトランプ政権の親イスラエル寄りの姿勢から、ネタニヤフ政権が進めるヨルダン川西岸への新たな入植地の建設、そしてイスラエルパレスチナをめぐる人口問題から将来のアパルトヘイト問題へ、さらにイラン核問題とゾロアスター教に話題が移り、前6世紀におけるアケメネス朝ペルシャ帝国のキュロス大王によるユダヤ人のバビロン捕囚からの開放(この辺でようやく2時間超の全編の真ん中過ぎでしょうか)等々、次から次へと転換していくテーマに、視聴者がどれだけついて行けるのか、やや心配になってくるほどです。
 
 ただし、放送大学での高橋教授の講義を受講したり、受講せぬまでも録画して視聴してきた私にとっては、いずれも教授の講義やテキストでお馴染みの話題であり、理解は非常に容易でしたけどね。

 ということで、日本を代表する中東ウォッチャーである高橋和夫教授の学識を学ぶ方法は簡単で、放送大学の学生となって高橋教授の講義を受講すること・・・なのですが、高橋教授は、単位認定試験には必
ず論述式問題を出題するという方針をとっておられますので(採点の手間は大変でしょうに)、論述式の苦手な方はご注意を。
 また、放送大学の講義(テレビ科目とラジオ科目があります)は、全国的には、テレビはBS231チ
ャンネルで、ラジオはBS531チャンネルで放送されている他、ケーブルテレビでもおおむね視聴できます(関東地区は地上波12チャンネルやFM放送で受信できるようですが)ので、そのような視聴環境のある方は、授業料を払わずに「受講」することも自由です。

 ちなみに、放送大学の講義は、1度開講されると、通常、同じ内容で4年~6年受講できることになっており、現在、高橋和夫教授が全15回の講義を全て1人で担当された以下の4講義が開講中です(シラバスにリンクしてご紹介します)。
 
国際理解のために('13) ラジオ番組
「高校までに世界史を勉強しなかった層を対象とする。国際理解のための基本知識を内容としている。二部構成で第一部は世界の宗教を語る。具体的にはユダヤ教キリスト教イスラム教、そしてゾロアスター教を紹介する。こうした宗教のつながりを強調する。さらに、それぞれが、どのような世界観を教え、どのような生活規範を求めているかを論じる。その宗教の信徒に敬意と理解をもって接触できるようにするためである。第二部では、東アジアの国際情勢を紹介する。そして領土問題とは、何なのか、なぜ発生するのか。そうした、領土問題理解の前提となる知識を提供した後に、日本の抱える領土問題について論じる。ここでも、対立する議論の優劣ではなく、どのような主張が展開されているのかを、淡々と述べる
。第二部が、全体として世界の中で日本の置かれた地位を理解する背景知識となれば幸いである。」
(集中放送)2017年9月15日(金)~9月29日(金)21時30分~22時15分
(※金原注 日本の領土問題を語る第12回~第14回の講義には、ゲストとして孫崎亨さんが招かれて
います)

現代の国際政治('13) テレビ番組
「国際政治の風景を太いタッチで描く。本書の二つのキーワードは、アメリカとイスラムである。アメリカという視点からイスラム世界を、イスラムという視点からアメリカを語る。両者の視点の交わった点に
浮かび上がってくる風景は、アメリカの一極覇権の衰退である。
その衰退の大きな要因はイラクアフガニスタンの戦争の負担である。イラクアフガニスタンの経験を
踏まえて、戦争の新しい形を紹介する。全体を通じて21世紀の国際政治の新しい風景を描きだす。」
(集中放送)2017年8月8日(火)~8月15日(火)20時45分~22時15分

世界の中の日本('15) テレビ番組
「幕末以来、日本人が手本としてきた外国は欧米の大国であった。しかし、それが本当に国民に幸福をもたらしたのだろうか。所得ばかりでなく、教育、医療、女性の社会進出、治安、環境の保全などの指標で測った際に世界最高の生活水準とされるのは、大国ではなく北欧諸国である。日本でも、大国の地位では
なく国民の生活水準の向上を国家目的とする選択が示されても良いのではないだろうか。
そうした問題意識の下で、北欧諸国の経験を踏まえながら、外交、人口減少、外国人労働者、移民、メディアなどの面での日本の課題に光を当てる。世界の中の日本を北欧という鏡に映し出しながら語りたい。

(集中放送)2017年9月22日(金)~9月29日(金)7時30分~9時00分

パレスチナ問題('16) テレビ番組
パレスチナ問題の起源から説き起こし現状を解説し、この問題の展開を跡付ける。そして、その将来を展望する。パレスチナ地域の情勢の記述を縦糸に、周辺諸国や地域外の大国の動きを横糸にして、陰影の
深いパレスチナ問題のタペストリーを編み上げる。」
(集中放送)2017年8月31日(木)~9月7日(木)20時45分~22時15分

 今学期(2017年度第1学期)の本放送終了後の一括再放送期間(集中放送授業期間)には、上記4講義の全てが放送されます。放送大学の学生なら分かると思いますが、これは非常に珍しいことで、「何かあったのだろうか?」と勘繰りたくなったりしますが、まあそれはさておき、1人でも多くの方に視聴して学んで欲しい講義が、BSやケーブルテレビを視聴できる環境にある方なら、誰でも視聴できるのですから、これ
は朗報です。
 ということで、上記の番組案内に、(集中放送)として放送時間を併記しておきました。
 放送大学ホームページに掲載された番組表にもリンクしておきます。テレビの集中放送番組表は3・4頁、ラジオの集中放送番組表は9・10頁です。