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憲法を大事にし、音楽を愛し、原発を無くしたいと願う多くの人と繋がれるブログを目指します

「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(068~070)~山秋真さん、伊藤真さん、豊田直巳さん

 2017年8月1日配信(予定)のメルマガ金原.No.2891を転載します。
 なお、「弁護士・金原徹雄のブログ」にも同内容で掲載しています。
 
「自由なラジオ LIGHT UP!」最新アーカイブを聴く(068~070)~山秋真さん、伊藤真さん、豊田直巳さん
 
 3週間毎に私のブログでアーカイブをご紹介するのが恒例となってきた「自由なラジオ LIGHT UP!」。今回は、068~070の3回分で、ゲストは、山口県・上関原発建設に反対し続ける祝島の方々の取材を継続してきたノンフィクション・ライターの山秋真(やまあきしん)さん(068)、日本国憲法の素晴らしさを説得力豊かに語り続ける憲法の伝道師・伊藤真弁護士(069)、そして、福島を追い続けるフォトジャーナリスト・映画監督の豊田直巳さん(070)という、いずれも聞き逃せないラインナップです。
 3人とも、短い紹介文の中で、「続(ける)」という共通の表現を使っているのは、もちろん、偶然ではないでしょう。そのような、「続ける」人だからこそ、私たちは襟を正してその言葉に耳を傾けようとするのだと思います。
 
 ところで、伊藤真弁護士が番組の最後で紹介しているホロコースト・ミュージアム(ワシントン)に掲げられている「権力者がファシズムに走ろうとする14の兆候」(「ファシズムの初期兆候/Early Waming Signs of Fascism」)は、政治学者ローレンス・W・ブリットによって書かれたもので、今の日本の状況にあまりに符合するということで話題を集めているものです。
 
 伊藤真さんの回だけでなく、是非3回分とも、多くの方が聴取されますように。
 なお、過去のアーカイブは以下のYouTubeチャンネルから聴取できます。
 
 
068 2017.7.18
祝島の苦難と奇跡。35年間原発を作らせない人々の生き様に学べ!
PERSONALITY おしどりマコ・ケン
GUEST 山秋 真 氏(ノンフィクション・ライター)

 今日のスタジオのお客様は、ノンフィクション・ライターの山秋真(やまあきしん)さんです。山秋さんは、山口県の上関原発建設を35年もの間反対し続ける祝島の方々を、継続的に取材されておられます。
 西瀬戸内に浮かぶハート型の島、祝島の漁業に携わる方々は、35年の間世代交代しつつも、一貫して漁業補償金の受け取りを拒否し続けるという形で原発建設に抵抗して来ました。その結果、今も上関原発は建設されていません。島民たったの400人余り。そこで起こったこの島の奇跡とは?
 また一方で、賛成派反対派による島民間の分断や、電力会社に威圧訴訟(SLAPP)を起こされ、それでも果敢に戦った島民の方々のことなど、苦しく悲しい歴史についても、山秋さんは教えてくださいました。
 そして、福島第一原発事故から静かになっていた上関原発建設への準備が、このところ少しずつ動こうとしているようです。山口県知事は、建設予定地の埋め立て許可の延長を認め、その結果今年6月30日には、追加ボーリング調査が始まりました。安倍政権になってからというもの、あの手この手で島民を説得しようとする動きもあるようで、歴史的勝利を収めている祝島原発建設反対運動は、また試練の時代でもあるようです。
 豊かな海の恵みを受けながら、人らしい暮らしを愛する祝島の方々は、島に来るさもしい心の人たちを見事に見抜いているといいます。カネでは決して動かない誇り高い人と暮らしが祝島にはあるのです。
 ぜひあなたも一度、美しい海に囲まれたハート型をしたこの小さな祝島に旅してみてはいかがでしょうか?おいしい大自然の恵みと、そしてやさしい島の方々が迎えてくれることでしょう。
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 今回のお客様、ノンフィクションライターの山秋真さんには、音楽のリクエストをいただいておりました。
 しかしながら、音楽著作権の関係で、ラジオ局の放送でもオンエアができませんでした。そこで、ここでその楽曲をご紹介します。
斉藤和義「ずっとウソだった」(「ずっと好きだった」のセルフカバーの替え歌)
*例えば以下をご参照ください。
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山秋真さんの著書
*ためされた地方自治原発の代理戦争にゆれた能登半島珠洲市民の13年
 今回は大阪のスタジオから、新聞うずみ火の矢野宏さんがお届けします。電話ゲストは、京都大学原子炉実験所研究員の今中哲二さんです。
 
069 2017.7.25
「伊藤先生!もう一度憲法を教えて下さい」
PERSONALITY 西谷文和(ジャーナリスト)
GUEST 伊藤真さん(弁護士・司法試験受験指導校「伊藤塾」塾長)
 

 東京都議選での自民党大敗を受け、国政でも安倍政権への支持率が史上最低を記録しています。しかし、憲法改正議論は停滞するどころか、急いで成し遂げたいと政府は考えているようです。そこで今回は、弁護士であり「伊藤塾」塾長の伊藤真さんをゲストに迎え、日本国憲法とはどういうものであるかを改めて教えていただきます。
 その素晴らしさが「個人の尊重」であるとする理由は何か?それが9条の改正につながっているとはどういうことか?9条第3項を追加するという安倍首相の狙いとは何か? たっぷり語っていただきます。
 さらに後半では、「ヒトラーから学ぶ権力者とメディア」と題し、独裁者が権力を掌握するために使う手口と、国民が気をつけなければいけないポイントを教えていただきます。国家の右傾化が叫ばれる昨今、「権力者がファシズムに走ろうとする14の兆候」は必聴です。
*番組エンディングで伊藤さんに教えていただきました「権力者がファシズムに走ろうとする14の兆候」は、以下の通りです。
●強力且つ継続的なナショナリズム
●人権の軽視
●団結の目的のために敵国を設定
●軍事の優先(軍隊の優越性)
●はびこる性差別
●マスメディアのコントロール
●安全保障強化への異常な執着
●宗教と政治の一体化
●企業の力の保護
●抑圧される労働者
●知性や芸術の軽視
●刑罰強化への執着
●身びいきの蔓延や腐敗(汚職
●詐欺的な選挙
 東京電力福島第一原発の事故から6年と4カ月が過ぎました。当時、京都大学原子炉実験所助教だった今中哲二さんは、福島県飯舘村に事故発生当初から入り、放射能汚染の測定を続けて来られました。情報を正しく伝えることで、地元の人が先を見据え、放射能汚染といかに立ち向かうか考える材料になればと考える今中さん。5月28日にNHK「映像ドキュメント」でも特集されました。今回は、改めて「今中先生が見続けてきた飯舘村」についてお話を伺います。
 
070 2017.8.1
セシウム137の半減期30年間はがんばらねば。
戦場フォトジャーナリスト豊田直巳が福島を撮り続ける理由
PERSONALITY 木内みどり
GUEST 豊田 直巳 氏(フォトジャーナリスト)

  今回のお客様は、フォトジャーナリストで映画監督の豊田直巳さんです。豊田直巳さんは、長年に渡って、イラクパレスチナなどの紛争地を取材して来られました。チェルノブイリ劣化ウラン弾の問題などにも迫ってきましたが、日本で3.11東日本大震災により福島第一原発事故が発生してからは、その翌日には福島に入り取材を開始。今なお福島を追い続けておられます。
 そういった中で生まれたのが、映画「遺言~原発さえなければ 福島の3年間 消せない記憶のものがたり」(2013年)、そして最新作・映画「奪われた村 避難5年後の飯館村民」(2016年)です。これらの作品からは、私たちの住むこの国の愚かさと、それでも不条理に抗い続けることで少しずつ変わっていく(そうあってほしい)未来への伝言が滲み出ています。
 今回の対談では、その豊田直巳さんが、1980年代のレバノン戦争の取材から福島第一原発事故まで、一貫して追い続ける人々の「戦場」の中に見る絶望と希望、その両方を語っていただきました。番組後半では、起こってしまった放射能汚染に対して、国民ひとりひとりが選ぶべき道、取るべき具体的な対策について、木内みどりとともに熱く語り合っています。お聞き逃しなく。
*いずれの映画も自主上映を募集しています。詳しくは公式サイトにてご確認下さい。
*番組でご紹介しました豊田直巳さんの作品はWEBで購入できます。
戦争を止めたい―フォトジャーナリストの見る世界 (岩波ジュニア新書)

[DVD] 遺言 原発さえなければ
遺言 原発さえなければ [DVD]
映画「遺言」プロジェクト
2016-03-03

[DVD] 奪われた村 避難5年後の飯館村民